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日本の子供ってなにかおかしい、元気がないな、と感じているのは私だけでしょうか? 日本の子供は物質的には恵まれているのに全体的に表情が暗く姿勢が悪く、子供が本来持っている輝くような生命力が感じられません。幕末から明治にかけて日本を訪れた外国人の書いたものを読むと、みな一様に「日本の子供ほど幸福そうに見える子供はいない」という趣旨のことを書いています。子供はみなにこにこして機嫌が良く、むずかったりわがままを言う子などいない、と書いてあります。日本に必ずしも好意的でなかった外国人ですら日本の子供に関しては絶賛しているのに、一体いつからこうなってしまったのでしょうか?
戦後の学校教育がおかしいことは多くの人が気づいていると思います。学校教育も十分おかしいのですが、それでも家庭教育が健全に機能していればさほど問題はないかも知れません。子供はまず家庭で親の影響を受けて育つものだからです。しかし、家庭教育すら機能していない家が今は少なくないのですから問題は深刻です。こんな子供たちの状態を高橋史朗さんは「心のコップが下を向いている子供たち」と表現しています。
高橋さんは30歳でアメリカに留学したそうです。その理由は二つあって一つは「教育勅語がなぜ日本の国会で廃止を決められたのかを知りたかった」、もう一つは「高校の時の日本史の先生がにやにや笑いながら『特攻隊は犬死にだった』と話したことに強い違和感を持ち、そういう先人の名誉を何とか回復したいと思った」から、だそうです。その頃、新聞に「アメリカで陸軍と海軍の文書が25年、30年経つと公開されるようになった」という記事が載り、それに触発された高橋さんはアメリカに渡ることを決意します。占領時代のアメリカ側の文書を調べるためです。
首都ワシントンには「ワシントン・ナショナル・レコード・ギャラリー」というGHQ(連合国軍総司令部)文書が保管されている場所があります。高橋さんはそこでGHQの教育改革に関する資料探しをしようとするのですが、それはなんと! 段ボール箱917箱に収められていたそうです。ページにすると240万~250万ページ、もちろんすべて英語です。絶望的な気分になりましたが「917箱ならば一生をかければできる」と思い直したそうです。ただし年間にコピーできる枚数は100枚という制限があったので、高橋さんは資料をひたすら筆写したそうです。
アメリカにある資料館をあちらこちら訪ね、占領時代を知るアメリカ人を探してインタビューをして占領時代のGHQによる教育改革に迫った高橋さんの労作『日本が二度と立ち上がれないようにアメリカが占領期に行ったこと』(致知出版社・1800円)を読みました。日本人を精神的に武装解除するためにGHQがやっていたことが非常に実証的に解明されていて、戦後日本を覆っていたベールが一枚、一枚めくられていくような、謎解きの面白さのようなものを感じながら読みました。
教育は国家百年の計、といいます。百年先を見据えて日本人の手による真の「教育改革」をするために、まず占領期に何が行われていたのか、戦後の教育制度を作ったのは誰だったのか、を私たちは知らなくてはならないと思います。
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