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日本が中華人民共和国と国交を結ぶ前、昭和39年(1964年)に「日中記者交換協定」というものが結ばれました。表向きは日本と中国、双方のマスコミが記者を派遣する際の安全や取材を保証するというものでしたが、協定の中に「中国政府に不利な言動や日中関係の妨げをしない」という項目が含まれていました。68年、この協定を改定する際、北京で改定交渉に当たった田川誠一衆議院議員と中国政府との間で「結論は一般に公表しない」ことが決められたため、その内容が国民に知らされることはありませんでした。「日中記者交換協定」は1972年の日中国交正常化の際に廃止されましたが、新たに「日中両国政府間の記者交換に関する交換公文」というものが締結されました。これらによって日本での中国報道に縛りがかけられ、それは今も変わっていません。
テレビや新聞など、日本のメディアで伝えられる報道内容は基本的に共産党政権に好意的なものがほとんどです。たとえばNHKの番組の中で「シルクロード」など、中国で取材をする必要のあるものは北京の郊外にある「梅地亜中心(メディアセンターホテル)」のメディア局を通して仕切られますが、「梅地亜中心」は中国の国営放送局である「中央電視台」とNHKとの合弁事業で建てられたものだそうです。共産党の宣伝機関である「中央電視台」と合弁事業をすれば中国に批判的な報道はできなくなるということをNHKは分かってやっているのでしょうか?
日本はいちおう民主主義国家ですが、メディアはかなり中国、韓国の影響を受けています。それはお隣の台湾も事情は同じ、いや、日本よりももっと深刻な状況です。中国マネーが大量に入った台湾のメディアは中国を礼賛する傾向が強く、共産党政権に不利な報道は減り、中国と台湾の統一を煽るような報道が多いそうです。しかし今年の1月16日、台湾では野党、民主進歩党の蔡英文主席が与党、中国国民党の朱立倫主席を破って初の台湾総統に選ばれました。5月には総統就任式が行なわれます。中国に呑み込まれることを恐れ、台湾の自由と民主主義を守りたいと願う台湾国民の願いがこのような結果を生んだのだと思います。
台湾の若い世代が中国をどのように見て、何を考えているのかがよく分かる好著があります。『台湾人が警鐘を鳴らす‘病的国家’中国の危うさ』(ワニブックスPLUS新書・920円)です。著者の李久惟さんは1975年、台湾の高雄生まれ。拓殖大学客員教授。なんと! 15カ国語を話すマルチリンガルです。得意の語学を生かして野球やサッカーの国際試合の通訳、映画祭の通訳等をつとめ、現在は通訳・翻訳会社の経営に携わりながら語学講師、セミナー講師としても活躍中です。
台湾人が感じる中国の脅威は日本人とは比べ物にならないほど深刻なものです。最近の若い台湾人は「自分は中国人ではなく台湾人だ」という意識を強く持つようになっていますが、台湾の経済は中国にべったり依存してしまっています。5月から台湾の総統になる蔡英文さんは難しいかじ取りを迫られるでしょう。日本も台湾を側面から支え、ともに中国の影響下から脱皮しなければなりません。日本と台湾は対中国という意味でも運命共同体だと思います。
日本を愛する若き台湾人が日本人に送る熱いメッセージです
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