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428日に行われた衆議院・東京15区補欠選挙でほかの陣営の街頭演説を妨害したとして、警視庁捜査2課が513日、公選法違反(自由妨害)の疑いで「つばさの党」の事務所などを家宅捜索しました。黒川敦彦代表の自宅と、「つばさの党」から出馬して落選した根本良輔氏の自宅にも家宅捜索が入りました。この件で「つばさの党」の妨害行為を非難する言論は巷にあふれていますが、警視庁の捜査が行き過ぎであるという批判がまったくといっていいほど見られないのはバランスが取れていないし、私は警察の行為のほうがよほど危険だと思います。

もちろん「つばさの党」の行為は褒められたものではありません。しかし根本候補の得票数を見ても、彼らを評価する有権者がほとんどいなかった、つまり彼らの作戦は失敗に終わった訳です。この結果を見て彼らも一応、反省はしたでしょう。

 選挙というのは言論を使った戦争なのですから、ある程度のヤジや妨害はつきものです。「つばさの党」のやり方は荒っぽいとはいえ、候補者に質問をしているのだから、候補者は質問に答えたり、反論したりすれば良いのです。選挙に出る以上、それぐらいはできなくてはダメですつばさの党がいちばん標的にしていた「日本保守党」の飯山陽候補は彼らの妨害にめげずによく戦っていたようです。だから得票数も伸びたのではないでしょうか。

 メディアは「つばさの党」が暴力的な団体であるから警察のガサ入れは当然だった、適切だったという印象操作をしていますが、私は行き過ぎだと思いました。「つばさの党」の事務所が入る千代田区の建物の周りを盾を持った機動隊員が囲んでいる様子を見て呆れました。核マル派や中核派の事務所にガサ入れをしているわけではないのです。警視庁が動くというのは、動かざるを得ない事情、つまり東京都のボスに命令されたからでしょう。小池都知事は来たる7月の都知事選挙の時、「つばさの党」に攻撃されることを怖れて、事前に彼らの動きを封じたかったのでしょう。しかし、それは権力による言論弾圧に他なりません。そもそも小池氏自身がこれまで選挙のたびに公報に嘘の経歴を堂々と書き、公職選挙法にずっと違反してきた張本人ではありませんか。メディアは小池氏の公職選挙法違反のほうも批判しなければフェアではありません。

 私は黒川敦彦氏を評価していませんが、「つばさの党」が公明党の支持団体である創価学会に対する抗議デモをしていたことは評価しています。与党の一角である公明党を敵に回せばそれなりの弾圧は受ける可能性があります。「つばさの党」の主義主張もはっきり言ってよく分かりません。しかし、どんなおかしな言論であっても選挙に出て主張する権利はあるのです。個々の傷害罪で逮捕されるならともかくとして、公選法違反で逮捕されるのはおかしいです。警察という公権力が言論活動を取り締まるということは国民の言論の自由を弾圧することです。なぜ左翼の皆さんはこれに異をとなえないのでしょうか。

 

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