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今、話題の書籍『日本国紀』。稀代のストーリーテラーでベストセラー作家である百田尚樹氏がどのように日本の通史を書いたのか、早速、読んでみました。読み終わって感じたのは百田さんはいつ、これだけの勉強をなさったのだろうか、という驚嘆でした。何しろ通史ですからね、古代から中世、近世、近代、現代まで網羅するのは大変です。百田さんはもちろん歴史の専門家ではありません。出版した後、おそらくさまざまな批判が専門家(日本史を教えてご飯を食べている人たち)から来るであろうことを承知の上で、忙しい身であえてこのような挑戦をなさったことは「凄い」の一言です。百田さんは才能があるだけでなく努力家であり、勇気のある方です。

 学校で教えられる日本史(本当は「国史」と言うべき)が面白い、と思う人はあまり多くないと思います。私もあまり面白くありませんでした。試験の前だけちょこっと暗記して、あとは忘れてしまう・・・そんな感じでした、恥ずかしながら。なぜ面白くなかったんだろうか、という原因を深く考えたこともありませんでしたが『日本国紀』を読んで、その理由がやっと分かりました。教科書の中にあった「日本史」は日本を主語とした歴史、ではなかったからでした。日本人の歩んできた道程を描くという視点があまり感じられなかったから、でした。日本民族、大和民族がどのように生まれ、どのような文化を持ち、どのように苦難を乗り越え、発展してきたか、という壮大な物語が『日本国紀』の中には存在しています。自分たちの祖先に対する尊敬が行間に滲み出ています。百田さんの、祖先に対する深い愛情がおそらく読後、じわっと感じられるでしょう。

 中学や高校で歴史を教えている先生たちに是非、読んでほしいと思うのは近・現代史の部分です。学校教育の現場では近・現代史をほとんどまともに教えていないようです。「時間がないから」という理由で教えられていないようですが(一部の例外を除いて)本当にそうなんでしょうか? 教えられない、あるいは教えたくない、という先生が多いからではないでしょうか?

 『日本国紀』では全14章中7章、なんと半分近くを近・現代史に割いています。分量が多いだけでなく、内容も詳細です。『日本国紀』を読んだ人が初めて知る史実も近現代史の部分に多いのではないでしょうか。特に第11章「大東亜戦争」と第12章「敗戦と占領」の部分はお勧めです! 目から鱗だと思います。

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古代から現代までを一冊にまとめる、という作業は気の遠くなるような作業です。中には物足りない、と感じる部分もありますが、百田さんは本文以外に「コラム」を設けています。特に言及したいことについては「コラム」で補っているのですが、この「コラム」が面白い! 歴史という固いイメージではなく、物語として楽しめます。

 日本で初めて「愛国」という言葉が用いられたのは690年、持統天皇が大伴部博麻(おおともべのはかま)に送られた勅語だったと「コラム」にあります。これは日本の永い歴史の中で唯一、天皇が一般人に与えられた勅語だそうです。大伴部博麻という人物は白村江の戦いに出征した兵士で、唐軍に捕らえられて長安(今の中国・西安)に送られました。当時の長安には捕虜扱いになっていた元遣唐使の日本人が四人、いたそうです。664年、唐が日本侵略を企てているという情報を得た大伴部博麻は自分を奴隷として売り、その金を四人に渡して四人を日本に返しました。四人はその情報を帰国後、朝廷に伝えました。

唐に残された大伴部博麻が帰国できたのは690年、唐軍に捕らえられて27年後のことでした。持統天皇は博麻の忠義の心に感謝して勅語を贈られたそうです。感動的な話ですねー。

 ただ年号や人名を暗記するだけの無味乾燥なものではなく、生き生きとした私たちの歴史が『日本国紀』にはあります。

 

 

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