ブログランキングを始めました!クリックしてもらえると嬉しいです。

人気ブログランキングへ   




 北京冬季オリンピックの開会式に政府関係者を派遣するかどうか、ということで大騒ぎしていましたが、ようやく岸田首相が決断をしました。どう決断したか、といえば参議院議員で東京大会組織委員会会長の橋本聖子氏と日本オリンピック委員会会長の山下泰裕氏らを派遣する、ということです。たったこれだけの事を決めるのに、一体何日かかるのか。アメリカが北京冬季五輪への「政治的ボイコット」を表明したのは126日でした。それから18日もかかっています。遅すぎる!

 岸田首相は21日の記者会見で「しましばらく、しっかりと諸般の事情を総合的に勘案して判断して行きたい」と言っていましたが、ああ自分ではなにも決められないんだなあ、とこれを聞いて絶望した国民は少なくなかったでしょう。岸田首相は会見では固い表情で原稿を読むだけで、ユーモアも誠実さも感じられません。こんな体たらくなのに、読売新聞は「岸田内閣の支持率は60%」なんて持ち上げています。だから新聞は読む必要がない、ということです。

 岸田首相は北京冬季オリンピックの開会式に政府関係者を派遣するかどうか、決断を迫られた時に「国益に照らして判断する」とも言っていましたが彼の考える「国益」とは一体、何のことなのでしょうか? 私たちの考える国益とはだいぶ違うようです。もちろん、一国の総理ですから様々なことを考えるのでしょうが、一番、大切なことは日本が自由主義陣営の一員なのか、それとも人権弾圧の一党独裁専制国家の側に立つのか、というメッセージを出せるかどうか、という事ではないでしょうか。

 中国共産党は今、かなり追い詰められています。バルト三国の一つ、リトアニアの首都、ビリニュスに今年、台湾の事実上の大使館が置かれましたがその名称が「台湾代表処」でした。台湾の大使館なんだから「台湾代表処」という名称なのは当たり前じゃないか、と思われるかも知れませんが今まではその当たり前が実現できませんでした。「台湾」という言葉を使うと中国が文句をいうので、「台北代表処」とせざるを得ませんでした。東京・白金にある台湾の事実上の大使館の呼称も「台北駐日経済文化代表処」です。「台湾」という言葉を冠した公館がリトアニアにできたことに中国は鋭く反応し、ただちにリトアニア公使を「代理公使」のレベルに格下げしました。しかし報復できたのはそこまでで、国交断絶まではできなかったのです。

 リトアニアの外相は9月に訪米し、ブリンケン国務長官と会っています。ブリンケン氏はリトアニアの外交姿勢を支持することを表明しました。11月末にはリトアニアの議員団が台湾を訪問し、蔡英文総統と会談しました。リトアニアは中国から距離を置き、台湾に接近することを根回ししながら着々と進めています。日本に比べれば小国に過ぎないリトアニアの大統領はダレ・グリーバウスカイテという女性です。岸田首相はこの女性大統領の爪の垢でも煎じて飲んだらどうでしょうか。

 リトアニアという国は日本人にはあまり馴染みがありませんが周囲を強国に囲まれて苦労した歴史を持っています。1918年にロシア帝国から独立してリトアニア共和国になりましたが1940年にソ連から、1941年にナチス・ドイツから侵略されました。ソ連が崩壊して再び独立を果たしました。共産主義国に支配された歴史を持つので共産主義・全体主義の恐怖をよく知っているのでしょう。対中国経済依存度が1%と、ほとんど中国に頼る必要がないという事も日本とは事情が違います。

 日本が今回のリトアニアから学ぶべき点は、経済的に自立していなければ政治的にも独自の決断などできない、ということです。経団連をはじめとする中国べったりの企業の経営者は猛省し、中国から撤退すべきです。政治家は財界にそれを促すべきです。自民党の政治家は経団連からしっかり献金を受けているからそれができないということなら、私たち国民は自民党に対しても退場を促すしかありません。