人気ブログランキングへ   



 3月7日、ソウル中央地裁は尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の拘束を取り消すという決定をしました。まだ釈放されてはいませんが、検察が抗告しなければ尹大統領は釈放されることになります。与党「国民の力」の権寧世非常対策委員長は国会で緊急記者会見を開き、「遅くなったとはいえ、裁判所は常識的な判断をした」と、この決定を歓迎しました。そして高位公職者犯罪捜査処を激しく非難しました。
 去年123日に尹大統領は非常戒厳令を出しました。しかし6時間後、国会の決議で戒厳令は取り消されました。ここから韓国政治の、信じがたい迷走が始まりました。国会は1214日に弾劾訴追案を可決し、尹氏の職務を停止させ、高位公職者犯罪捜査処と検察が大統領を内乱容疑で捜査しました。年が明けるとソウル西部地方裁判所が逮捕令状を発行し、115日に大統領公邸で尹氏は逮捕されました。

この一連の手続きが違和感のあるものだったので、尹大統領の弁護団は逮捕令状の発行や拘束執行が「違法かつ無効」であると主張しました。そもそも公捜庁には捜査の権限がありませんでした。それなのに何を根拠に捜査に踏み切ったのでしょうか。

憲法裁判所で行われた弾劾の可否を判断する弁論で、尹大統領は「巨大野党の弾劾追訴の乱発などで国政がまひし、国の危機を放置できないとの切迫感から非常戒厳を出した」と主張しました。

220日に行われた弁論で大統領側の金柱里弁護士が明らかにした控訴状の内容は衝撃的なものでした。金弁護士によると、北朝鮮から「尹大統領と一族、側近たちのスキャンダルと不正腐敗行為を暴き出し、法的に罰することを要求する運動を強化しろ。朴槿惠大統領弾劾の時のような大衆運動を繰り広げろ」という指令があり、野党や労働組合がそれに従って連日のデモを繰り広げた、というのが真相だったとのことです。

 これが事実なら大変なことです。北朝鮮の指示一つで最大野党の党首である李在用が先頭に立って現職の大統領を逮捕するところまで追いつめたことになります。北朝鮮の工作がここまで浸透していることが明らかになり、国民は危機感を持つようになりました。それまで大統領に批判的だった多くの国民が大統領支持に回り、厳寒のソウルで連日、大統領の釈放を求めるデモが繰り広げられました。

 韓国は法治国家ではありません。一応、法律はありますし、検察も裁判所もあります。しかし司法も行政も結局は国民の世論を見ながら判断し、決定するのです。「韓国には国民感情法という法律がある」といわれる所以です。

 世論が180度変わったことによって、今回の拘束取り消しが決まったのでしょう。おそらく、このまま行けば大統領の釈放も行われると思います。韓国はもしかしたら危ういところで国家の危機を回避できたのかも知れません。

 しかしこれは対岸の火事ではありません。日本も他人事ではないのです。日本の現政権も中国共産党の傀儡のような人物が首相をやっているのですから。

 

 毎週、土曜日にウェブマガジンを発信しています。ここで書くのとは違うテーマで書きます。メルマガは密閉空間なので本音トークができると思います。よろしかったら以下のURLを覗いてみて下さい!

  「岡真樹子の日本人に生まれて良かった」

https://foomii.com/00270