3月24日、韓国の韓悳洙(ハン・ドクス)首相は87日ぶりに大統領代行の職務に復帰しました。尹錫悦大統領と同じように弾劾を受けて職務が停止されていましたが、憲法裁判所が弾劾訴追を棄却したからです。ソウルの政府庁舎に出勤した韓悳洙氏は「憲法裁判所の賢明な決定に感謝する」と述べ、「まずは急ぎの件から取り組んでいく。私が先頭に立って通商と産業の担当国務委員と民間とともに官民合同で世界の変化に対応しながら準備して実践する」と述べました。
韓悳洙氏は去年12月3日、尹大統領が出した戒厳令を「共謀した」とされて弾劾されていました。そこには「戒厳令発布は内乱罪に当たる」という裁判所の判断があったからでしょう。ところが24日、裁判所は戒厳令の違憲性について意見を明らかにせず、単に「戒厳宣言の手続き的正当性を付与するために国務会議招集を建議するなどの積極的な行為をしたと認めるほどの証拠や客観的な資料を探すことはできなかった」とさらっと述べただけでした。逆に言えば、確固たる証拠もないのに総理を弾劾して拘束したのか、と今さらながら驚きます。
さて、尹大統領はどうなっているのだろうか、と気になっている人もいるかと思います。拘束は解かれたとはいえ、大統領はまだ復帰していません。それでも首相が復帰したということで国政の空白は一応、埋められたということでやれやれ、とほっとしている韓国の国民は多いことでしょう。
今後の日程ですが、野党第一党の「ともに民主党」代表、李在明(イ・ジェミョン)氏の公職選挙法違反容疑の2審判決が26日にソウル高裁であるそうです。韓国では二日連続では判決を出さない(?)という謎のルールがあるようで、尹大統領の弾劾裁判の判決が出るのが27日ではない可能性が高まりました。
去年から続いているこの韓国の争乱はまだ収束していません。株価は下がり、韓国の通貨、ウォンの価値も下がっています。こんなことをしていて韓国経済は大丈夫なのか、と他人事ながら心配になります。しかし、これはよその国のことなんだから、と安心できないのが今の日本の状況です。
物価高騰は止まらず、増税も止まりません。電気代もガソリン代も春から高くなります。国民の暮らしの安定など眼中にないように「日中友好議連」の議員たちはまた北京詣でをするとか。支持率の低下も自民党の議員にはあまり気にならないようです。
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「岡真樹子の日本人に生まれて良かった」