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東京都現代美術館でデイヴィッド・ホックニーの展覧会を観てきました。大型個展として日本で行われるのは実に27年ぶりとのこと。イギリスとロサンゼルスで製作された作品を見ることができました。



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最寄り駅から美術館まで歩道を歩きました。道の両側に茂った緑が強い日差しを遮ってくれています。のどかで静寂に包まれた小道です。



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プールで泳いでいる様子です。人と水の動きをさらっと描いています。たくさんの魚が跳ねたり泳いだりしているようにも見えたりして。



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ホテルの中庭にある井戸です。周りを囲うようにラウンジが続いています。天井を支える重厚な柱と幅広の真っ赤な通路からは格式あるホテルの雰囲気が伝わってきます。遠近感が歪んでいるところはコミカルでもあります。



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邸宅のスプリンクラーから水が勢いよく吹き上がっています。雨量の少ないカリフォルニアでは、人工的に水を撒いてあげないといけないのです。



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会場をひと回りするほど長く続く連作です。たくさんの樹々が描かれているのですが、どれも異なる花をつけています。視線を移すごとに流れるように続く光景を見ていると、豊かな自然に満ちたノルマンディー地方の清新な空気が吹き込んでくるようです。



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それぞれ異なる葉や枝や幹を持った多様な樹々のバリエーションを楽しむことができました。ひとつひとつの特徴を見事にとらえて描き分けられていて見ごたえ十分です。


展覧会の作品を見て気づいたことがふたつあります。ひとつは、様々な線が多用されていることです。太さや長さ、直線や湾曲したものなど様々見られるように、ホックニーは線を引く描き方が好きなのだろうと感じました。

近年はタブレット端末のipadを用いて描くなど、積極的に先進の利器を活用して新たな地平を開く制作を展開しています。タブレット端末なら線を使った表現がしやすく、自分が好む描法にぴったりだったのかもしれません。

もうひとつは、多くの作品で鮮やかな緑色が色彩の中心にあることです。故郷のイギリスや現在の拠点としているフランス・ノルマンディーの緑豊かな自然の風景が大きなモチーフとなっているということもあってか、具象な光景の前に、まず緑が立っている。そんな印象を持ちました。



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美術館を後にした帰り道、公園の奥へと光の道が続いています。



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展覧会に合わせるように、樹が細い線を描いて応えていますね。