3歳になった長男は、自分の主張が通らないと、我を通そうと泣いて粘ることがあります。
先日の夜、歯磨き後、洗面台で口をゆすいでいるとき、必要以上に時間をかけて鏡に映る自分の姿を楽しみながら遊んでいたので、早く家事をすませたかった私は、「自分でベッドの部屋まで行ってね」と言って洗面所をあとにしようとしたら、「ねんねだっこで連れて行って」とお願いしてきました。
“ねんねだっこ”とは、二男のような首のすわっていない赤ちゃんをだっこするように抱っこするという我が家の造語です。
二男が生まれてから、上の子が嫉妬で精神的に追い詰められないよう、ある程度、甘えさせてあげる活動の一環として、私がつくった言葉です。つまりはお姫様抱っこの事です。
「あと5秒で終えたら、ねんねだっこしてあげる」と言い、「約束ね」と言って、彼も承諾し、5秒を数えたのですが、息子は、相変わらず、鏡に向かってポーズを決めたりしてだらだらすごしています。時間切れでその場をさると、「やだやだやだ〜」と泣き始め、それでも無視していると絶叫しながら台所まで走ってきました。
今までは、「お母さんは片づけをしなくてはいけないから、あなたにばかりかまっていられない」といような言い方をし「あなたがもたもたしているからいけないんです。もっと早く行動しなさい」と言いたいことを一方的に伝えて、とりあえず、泣き止ませるために、彼の要望通り、ねんね抱っこをしてあげるというのがパターンでした。
一度「だだこねスイッチ」が入ると、なかなか泣き止まない息子。最近はその傾向が強くなっているような気がして、それが私の心にひっかかるようになっていました。
昨日も、同じような状況になりました。でも、私がここで、またすぐ許して慰めに抱っこしたら、子供は成長しないと思い、「お母さんが5を言い終わる前に終わらなかったから、抱っこはしない。約束したのにあなたは守らなかった」とつっぱねたのです。
すると、絶叫はますます激しく…。
下の子まで泣き出すし、夫もリラックスしてリビングにいたので、あまり絶叫させ続けるわけにもいかず、どうしようか脳を回転させていると、ふと、子供に私の言いたいことが伝わっているか、子供に言わせてみようと思い、絶叫で取り乱している息子に
「どうして、お母さんは、ねんね抱っこをしないの?」
と聞いてみました。
すると、息子はピタッと泣き止んで「5で終わらなかったから」と自ら話したのです。
びっくりしました。
人間って頭を使うと、ほかの行動が制御されるものなんですね。
息子は、質問をうけ、それを分析して、自分で答えを導き出すという活動をすることで、絶叫という活動を停止したんです。
思わぬ効果に私も嬉しくなりました。
「そうだよね。よくわかったね。明日、ちゃんと5で終わったら、ねんね抱っこしてベッドまで連れて行ってあげるね」
といったら、あっさり、ねんね抱っこをあきらめて、平穏なベッドタイムを迎えることができました。
子供が取り乱したら、頭を別の活動に使わせるという方法をひとつ学びました。
駄々をこねるのは子供の特権かと思いますが、
それを、その場の着想で理性的に制御できちゃう 華子さん凄いね
たぶん、なかなか出来ないことだと思います。
感心しました。
華子さんが施した手法は、色んなことにも応用が利くと思いますが、
駄々こねる子供相手に、その場でそれを理性的に思いつくというのが凄いです。
頼りになる母親ですね。