教師のリーダーシップについて①
Q.教師の統率力について教えてください。A.アメリカの心理学者,K.レヴィンのリーダーの分類について,わたしの現場での経験から教師の統率型と集団や子どもの成長について話題とします。

横軸を指導者の指示・干渉のスケールとすると,指示・干渉のない指導者を「放任型リーダー」,指示・干渉が強い指導者を「専制型リーダー」と分類されます。

この両極にある指導のタイプは,次のような集団をつくってしまうため負の面を持ってしまいます。
【放任型リーダーの学級】
・子どもたちが言うことを聞かない。
・ルールが守れなくなり,規範意識に欠ける。
・授業中騒がしく出歩きが見られる。
・学級が機能せず,学級崩壊する。
・いじめが多発する。
・学力が低下する。
【専制型リーダーの学級】
・教師の指示にしか従わず,自ら考えられなくなる。
・子どもが指示待ち人間になる。
・授業中水を打ったように静かで,活気がない。
・無気力になる。
・自主的活動ができなくなる。
・子どもがストレスを抱えやすく,不登校や陰湿ないじめやが発生する。
・次年度,担任が替わったとたんに恐怖政治から解放されると,自律・自制ができていないため学級の乱れの原因となる。
学級が崩壊しないため,専制型のリーダーの方がましであるといわれますが,1年間の締め付けやストレスの反動は子どもにとってかなりの弊害となってしまいます。

理想的なリーダーは両極ではなく,次のような位置にある,子どもに的確に指示を出し,的確に任せることのできる「民主型リーダー」といわれます。望ましい学級経営ができるため,次のような教育的な効果を発揮することができます。

【民主的リーダーの学級】
・しつけやルール・規範意識が高い。
・子どもたちが生き生きとしている。
・子どもたちの表情が明るく,学級が心地よい笑いに包まれている。
・授業中はけじめある中で,活気に満ちている。
・子どもたちが自主的に創造的活動に取り組めるようになる。
・自制心が育ち,自己コントロールができるようになる。
・学級集団への所属感が高く,学級や友だちに愛着をもつようになる。
・問題解決の方法を自ら考えるようになる。
・学力が向上する。

上の図のように「スーパー教師」ともなれば,臨機応変に指示・干渉のバランスを保ち,しつけとなれば厳しく管理をして,自主性を育む場面では指示は出さずも自由に取り組むよう仕組むことができます。

まずは,質問者の方は,自身がどのタイプのリーダーシップであるか分析してみてください。そして,理想的な「民主型リーダー」をめざしていきましょう。場面に応じて管理するところと任せるところを使い分けられるようになると,めりはりのきいたいい教育や集団育成ができるようになっていきます。


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