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Q.黒板の使い方を教えてください。

A.授業における板書の活用は非常に重要です。日本の授業における板書の活用は,世界でも先進的とされていて注目されています。タイ王国でも熱心に日本の教師の板書の使い方を取り入れようと研究を進めていて,わたしも以前に招聘されて,板書に関する師範授業と講演をしたことがあります。
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 問題解決授業における板書の活用術については,詳しくお話をする必要がありますので,今回はその準備として,黒板の基本的な使い方について話題としていきます。

 黒板は学習を支える非常に重要な教具です。また,前面にあるため,子どもが常に注目しているものでもあります。授業中に子どもたちが注目する前面が,汚れていたり煩雑であったりする場合には,子どもの集中を欠かせてしまい,学びの妨げとなってしまうこともあるので気をつけなければいけません。深い学びをするためには,教室環境を整えることによって学びを支えていなければならないのです。

 基本的な考えとして,「きれいに。すっきり。見やすく。」を意識していきましょう。

<清掃のしかた>
 授業開始前には,澄み渡ったきれいな黒板にしておくようにします。きちんと清掃されていると,見やすくなるのはもちろん,子どもたちも落ち着いてしっかりと授業に取り組むこともできるからです。
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 教師が清掃をする場合は,黒板消しを進行方向に対して斜めにして,汚れがひっかかるようにして横に動かして消します。2,3分あれば,この方法できれいな黒板に戻すことができます。
 
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 係や日直など,当番の子どもが清掃する場合は,同じように黒板消しを斜めにして両手で持って,汚れがひっかかるようにしながら,上から下に動かしてきれいにするようにします。教師と違い,腕力がなくて身長もありませんので,横に動かしていてもきれいにはならないのです。
 この方法ですと低学年でもきれいにすることができるので,年度はじめに子どもたちに指導しておくと,教室の黒板はいつもきれいな状態で授業がスタートできるのです。

<チョークの準備>
 板書に使用するのは,白,黄色,青です。赤色のチョークは,色覚異常の子どもたちが識別できませんので,特別な場合を除いて使ってはいけません。(色覚異常は男子の20人に1人の割合のため,学級に1名はいる計算になります。)
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 いつも,黒板の受け皿はすっきりとさせておきます。受け皿に置いておくのは,白×2,青×1,黄色×1程度です。子どもたちにも伝えておくと,係や日直がこのようにしっきりとした準備をしてくれます。

<板書のしかた>
 整った文字を黒板に書くのに慣れるまでは,時間がかかると思います。子どもたちに背を向ければきれいな文字も書けますが,子どもの表情や,ノートに書いている書いている様子が見えません。また,教師が目を離すことになりますので,子どもたちの集中が途切れてしまうきっかけにもなってしまいます。
 正しい板書の仕方は,左肩を開いて,おへそを子どもたちに向けた書き方です。放課後や長期休業のときなどに,この姿勢のままきれいな文字がかけるように,教師も特訓をしておく必要があります。
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<黒板への掲示>
 時間割変更がある場合は,マグネットカードなどにして左上や右上などに貼り出しおきます。日課変更などもあるときは,時刻を明らかにしておきます。朝の会などで確認をしておけば,このことによって,いちいち教師に指示されなくても,時間にあわせた子どもたちの自主的な行動ができるのです。
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 前面は,子どもの集中を妨げるため,煩雑にしてはいけません。プリントや手紙などを前面黒板には貼りつけないようにします。

<磁石>
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 白の両面で磁力のあるフェライト磁石を使います。授業中に貼り付けるものは,白い紙が多いですので,子どもたちの集中を妨げないような白の磁石が適しています。磁力が弱いと子どもの発表などのときに音を立てて落ちてしまうので,プラスチックでカバーされたような飾り物の磁石は使わないようにします。
 カットマグネットも裏面に貼り付けることができて非常に便利です。事前に準備ができている掲示物などのときは,裏面にカットマグネットを貼っておくようにします。

 これらが,授業準備のための黒板の使い方になります。
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「きれいに!すっきり!見やすく!」
 子どもたちが落ち着いて授業に参加できて,理解を深めるツールとなるように心がけておくことが大切です。