2009年01月
2009年01月31日
静物画に魅せられて!
こちらのポスターにあるかわいい女の子の絵で、私は兵庫県立美術館へ向かった。 いつもは、画家の名前や、風景画などで出掛けていましたが、今回は違った。 「静物画の秘密展」のタイトルも興味深かった。
《朝食図》 コルネーリス・デ・ヘーム
葡萄、チェリー、そして銀のコショウー入れのそばには牡蠣とレモン、食欲をそそらす組み合わせである。 またそれらの後方にメロンもあります。 その瑞々しかったくだものなどはいずれ朽ち果ててしまい、テープルに置かれた懐中時計は時間を刻んでいたが止ってしまったりと、それぞれの「はかなさ」を表現しているのが、静物画の面白さなのかと思った。
《青い花瓶の花束》 ヤン・ブリューゲル
こちらは、「花のブリューゲル」と言われてるぐらい花の描写が素晴らしい。それぞれの季節に咲いた花を一つの花瓶に挿して全部が主役になっている。でも、私はこの青い花瓶とタイトルになってる磁器に注目した。東洋よりの物のようで染め付けした柄の絵が興味深く楽しめました。花より繊細さを感じました。テーブルに散らばった花びらや、虫などが描かれているのは命のあるもののはかなさを現しているのでしょう。
《花に水をやる窓辺の老婦人》 へーラルト・ダウ
以前に、”窓辺の絵”の作品を集めていました。 そのうちのひとつがなんとこちらに並べられていました。この時には、一人で来たのがくやしかった。”これ!私が見つけてた絵よ!”とそのそばで言えたのにと思いました。 りっぱに育った花は、この水差しのつぼで毎日水をやったからよ。とも言いたかったように、絵の中央に描かれています。元気になる絵だと思いました。
ウィーン美術史美術館は、ハプスブルク家の膨大なコレクションを所蔵しています。今回の展示はその中より75点が精選されました。 静物画だけではなく風俗画や肖像画もあり見ごたえのある作品です。 絵画観賞は大変疲れます。疲れたそんな中最後の作品が、女の子の絵とは、私にとってはサプライズでした。疲れを忘れさせる《薔薇色の衣装のマルガリータ王女》の絵でした。
《薔薇色の衣装のマルガリータ王女》 ベラスケス
スペインの宮廷画家ディエゴ・ロドリゲス・シルパ・イ・ベラスケスがマルガリータ王女の肖像画を描きました。 この絵はお見合いの為に描かれた絵だったそうです。 この絵は3歳であったが、その後、13歳で神聖ローマ帝国皇帝レオポルト1世の皇后になり21歳の若さで死亡しました。作品は日本初公開でもありすばらし肖像画でした。 王女の表情や衣装、絨毯も繊細に描かれていましたが、テーブルに置いてあるピンクの薔薇の花やガラスの花瓶と落ちた花びらなどの静物がしっかり重要視されていると思いました。 ものを言わない静物に対して、今回、このフレーズがよぎりました。
― たかが静物、されど静物 ―
2009年01月26日
けなげに咲いてるパンジー
昨日の朝、まだ雪は残っていました。 姉の「茨木菜園」には、パンジーが雪の中でけなげに咲いていました。
パンジーは、人の顔のようでまるで物思いにふけているみたいに見えます。フランス語のパンセ(もの思い)からパンジーという名がつけられました。
花言葉 私を思って下さい 純愛 通りを走る子猫
すばやくキスして 目覚める前にキスして
絵画
ピエール=ジョセフ・ルドゥーテ 「パンジーの花束」
ジョージア・オキーフ 「パンジー」
パンジーは、育てやすい花だと思います。 園芸店には必ずたくさんの種類が並べられて、迷ってしまうぐらいです。 だから何種類か買ってしまいますが、でも強くてうまくいくとまわるく育って豪華に咲いてくれますので得した気持ちになります。花言葉が、”私を思って下さい” ということで西洋ではバレンタインデーにパンジーを贈るのがポピュラーだそうです。 お試しあれ!
2009年01月19日
マイ文房具
月に2回刊の「Pen」は、時々気に入った特集がありその都度買って楽しんでいます。 今回は「ぬくもりの文房具」でした。
1.シーリングスタンプ型トレイ 2.ブロンズ製ペーパーウェイト 3.ルーペ
4.レザーペーパーウェイト 5.ドームペーパーウェイト 6.ブックマーク
7.羽形グラファイトオブジェ 8.真鍮ペーパーウェイト 9.ペーパーウエィト
タイトル:レトロな味わいが心打つ、世界の逸品
記事では、「机の上で独特の存在感を放つ、いつもそばに置きたい仲間たち」と紹介をしています。 彩る、ディスプレイである。
私はなんとなく文房具が好きなんです。別にコレクションはしてないんですが、ここで身の回りの文房具を見てみました。 とりあえず写真を撮りました。
ホッチキス、5色の針、水平定規、他
ノート、しおり
きんのしおり
ラップトップトレーテーブル
(膝の上がテーブルになる読書を快適にするクッション。)
デジタルしおり(mark_my_time)
(読書時間を楽しく計測。アメリカで大人気のデジタルなしおりです。)
文房具は生活をハッピーにしてくれる仲間です。 たくさん持ちましょう。 そして大事にしてあげましょう。
2009年01月12日
風を感じてみませんか?
「ゴッホの部屋からの手紙」
何って言ったらいいのかしら? そう、『待ち望んでた!』 これがぴったりね。
中西繁さんのHPで
中西繁アートギャラリー のところの EssayがUPされました。
画家・中西繁さんの名前を知ったのは、「一枚の絵」 − 絵と随筆と旅の本− 月刊の雑誌 2006年12月号で、書店に立ち寄り表紙の絵を見てすごく気に入り、その表紙の絵が、中西繁さんが描かれた絵だったのです。 その中に掲載された作品はもちろん楽しく拝見したのですが、連載の「ゴッホの部屋からの手紙」も興味深く読みました。 ゴッホが暮らしていた部屋で絵の制作が出来て、ゴッホと同じように窓から景色をながめたりと、なんと夢のようなことをされて、またそこがパリですもの私が興味をもつのは無理もないでしょ! 連載だから続けて読めるかなと思ったら、なんと残念なことに手元の本12月号で最終回だったのです。 それからずーっと頭の隅に、最初から読みたいのでまとまったかたちにしてほしいなあーと願っていました。 それが、今回紹介されたのでした。 うれしかったです。
こころひそかに待っていたことが、かなえました。 みなさんも是非お読みになってください。 最終回に書かれていましたようにヴィンセント・ヴァン・ゴッホの風を感じるでことでしょう。
2009年01月05日
新年に思う
2009.1.5 茨木菜園にて撮影
振り返ってみると、新年のブログの写真はパンジーばかりです。すみません今年もパンジーになりました。誰もがこの花を知っていると思います。また、色もたくさんあって楽しめて育てやすいし、買い求めやすくもありなんと言ってもかわいいでよね。 春って感じでしたので撮りました。
今年も不景気は続くのでしょうか? 読売新聞の「編集手帳」の記事が目にとまりました。 文中に<夏は来ぬ亡き啄木の恋がたり聴きし夜に似る星空にして 吉井勇> の短歌が書かれていました。 どうも”星空”から編集者の連想からでしょうか、石川啄木、北原白秋たちが創刊した文芸誌「スバル」はちょうど100年前、1909年(明治42年)だったのでした。で、私も連想で手持ちの「石川啄木大全」を開いてしばらくぶりに啄木の歌に浸りました。 あまり明るい作品はなくて”お正月に暗い、しまった!”と思いましたが、この時勢にぴったりの短歌がありました。
はたらけど
はたらけど猶(なほ)わが生活楽(くらしらく)にならざり
ぢつと手を見る
一握の砂 石川啄木
働いても楽にならないのは社会ではなく、個人ではないかとの考えに達して、「ぢつと手を見る」と歌ったのです。
窮乏を知る石川啄木の歌を詠むと、なぜかまだ、自分自身はしあわせかなと思う。 せつなさが心を打ち、すがすがしい気持ちになる。 年をあらたに迎えるにはいい本だったかもしれない。
東海(とうかい)の小島(こじま)の磯の白砂(しらすな)に
われ泣きぬれて
蟹とたはむる
我を愛する歌 石川啄木