s-私にとっての憲法


明日は広島原爆の日。
「過ちは繰り返しませぬから」
主語が無いっていうけれど、…。
そんなことないよ。
戦争を繰り返さない。
日本人が二度度戦争はしない、そう誓った言葉だと信じて疑いません、私はね。

「いじましい。みっともないですよ、はっきり言って。」
っと、アベは言うけれど、
そのアベを戦争に巻き込まないで守ってくれたのは「日本国憲法」だった。
それ以外に、何があると、。。。

思えば、
コイズミの自衛隊海外派遣から、
あの頃から、こういう事態になることは想像出来たわけだけど。

戦争を賛美する方々こそ、
鉄兜被って、鉄砲担いで、
最前線に行けばいいのです。

端的に言えば、
南スーダンに、アベがイの一番に行けば良かったじゃんないですか。
何故?行かなかったのだと、
戦争を正当化する御仁なんだから、私はそう思うね。

みなさんに、
ご自分の頭で考えてもらいたいこと。
「歴史に学ぶ」ことの大切さを、って、…。











明日は、
【報道特集】
「仲代達矢さん、桂歌丸さんが語る「戦争と憲法」▽平和憲法の原点に迫る」
の、書き起こしですかね。
大変だわ、。。。



山口智美@yamtom
日本青年会議所(JC)、来年度の会頭に内定している人の「意見書」も「大東亜戦争敗戦」「日本といふ国の使命」「政治、宗教、神話などの立国や愛国につながる歴史教育」「「家」的道徳」そして憲法改正と、てんこ盛りだった。
http://www.jaycee.or.jp/2017/honkai/wp-content/uploads/2017/07/22751f71204f58df28c47c90e7b8e005-1.pdf …
        

日本青年会議所(JC)サマコンに山口智美さんが行ってみてレポの模様
https://matome.naver.jp/odai/2150182925350910101

「女体盛り」や「灘校教科書採択への圧力運動の水間政憲氏が」など最近いろいろ日本青年会議所(JC)が話題になってる模様ですが、先日、山口智美さんがJCサマコン「日本を変えるのはオレたちだ!!」に行ってきた模様。 更新日: 2017年08月05日



    当  ブ  ロ  グ  へ  の
    皆 様 の ご 支 援 に 感 謝 致 し ま す! あ り が と う ご ざ い ま す!




s-20170731教科書






















  「映像'17」は、1980年4月に「映像'80」のタイトルでスタートした
  関西初のローカル・ドキュメンタリー番組です。
  月1回、それも日曜日深夜の放送という地味な番組ながら、
  ドキュメンタリーファンからの根強い支持を頂いており、
  放送開始から30年が過ぎました。



「ともに学ぶ人間の歴史」(学び舎)の教科書を採用した国立、私立中学校に次々とこのような葉書が送られているとのこと。この学校で募金は行っていないので、送り主はOGではない?「共産党教科書」って?
(一年以上前からこんな葉書を送っていたんだねバカどもは!)

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■学び舎の教科書採用に対して送られてきた抗議文の内容は同じ文面。
学校に届いた(一校につき200枚ほど)ハガキ…。多くは匿名でOBを名乗っている
実名の抗議者の中の、その一人が籠池親父、…。

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灘中に「教科書なぜ採択」盛山衆院議員ら問い合わせ
灘校に圧力をかけたのはこちらの面々。
自民党・盛山正仁衆院議員(63)比例近畿
自民党・和田有一朗兵庫県議(52)神戸市垂水区

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内田樹‏認証済みアカウント @levinassien 8月2日
教科書採択について灘校に自民党議員やネトウヨがテンプレート通りの抗議ハガキを送って、
採択とりやめをさせようとした鬱陶しい事件の経緯を灘の校長先生が淡々と報告されています。
〜〜〜〜〜
学び舎の教科書採用に対して自民党議員はじめとする歴史修正主義者から
電話やハガキ攻撃を受けた全国の最難関とされる私立学校は灘中高。
紹介されてた文章はこれ。>
「謂れのない圧力の中で―ある教科書の選定について」和田孫博(灘中・灘高の校長)
http://toi.oups.ac.jp/16-2wada.pdf



■【ドキュメンタリー [映像'17] 】制作:MBS大阪毎日放送
『教育と愛国』〜いま教科書で何が起きているのか
□放送日時:7月30日(日)24時50分−25時50分
□【ナレーター】 竹房敦司
□【番組フェイスブック】https://www.facebook.com/MBS.eizou
□【番組HP】 http://www.mbs.jp/eizou/
□番組内容(番組HPより)

「善悪の判断」・「礼儀」・「国や郷土を愛する態度」…20以上の徳目がずらりと並びます。
それらを学ぶための読み物、それが「道徳」の教科書です。来年度から小学校で導入される「特別の教科 道徳」は、これからの時代の教育の要とされています。2020年度に全面実施される新教育課程には「道徳教育は学校の教育活動全体を通じて行われる」とあり、まさに戦後教育の大転換といえます。

しかし、教育現場では賛否が渦巻いています。その背後では教科書をめぐって、文部科学省の教科書検定や採択制度が、政治的介入を招く余地があるとの懸念の声があがっています。これまで歴史の教科書では、過去に何度もその記述をめぐり激しい議論が起きてきました。「もう二度と教科書は書きたくない」と話す学者がいます。

「慰安婦」の記述をきっかけに教科書会社が倒産することになった過去の記憶が、いまも生々しく甦ると学者は重い口を開きます。一方、いまの検定制度のもとでの教科書づくりは、何を書き何を書かないか、まさに「忖度の世界」と嘆く編集者もいます。さらに学校現場では、特定の教科書を攻撃するハガキが殺到するような異常事態も起きています。

教育の根幹に存在する教科書。歴史や道徳の教科書を取り巻く出来事から、国家と教育の関係の変化が見えてくるのではないだろうか。教科書でいま何が起きているのか。これまで表面に出ることがなかった「教科書をめぐる攻防」を通して、この国の教育の未来を考えます。

■【ドキュメンタリー [映像'17] 】制作:MBS大阪毎日放送
『教育と愛国』〜いま教科書で何が起きているのか

この春、パン屋さんの業界が怒りをあらわにしました。
 安倍総理の公約通り来年から正式な教科に“格上げ”された「道徳」の教科書から、パン屋さんの記述が消されたのです。教科書検定で国が「国や郷土を愛する態度に照らして不適切」との意見をつけた結果、パン屋さんを舞台にした物語が和菓子屋さんに書き換えられました。

安倍政権下で教育基本法が改正され「国を愛するこころの涵養」が重視されることになりました。道徳だけではありません。歴史では、教科書に何をどこまで書くかを巡って、政治の影響がますます強まってきています。

日本書籍という大手の教科書出版会社は、中学生の歴史で「慰安婦」について日本軍の強制があったと記述したところ、右派の団体などから攻撃され採用する自治体が激減。その結果、ついには倒産に追い込まれました。一方で採用数を増やしているのが、日本の加害行為を子どもに教えるのは「自虐史観」の押し付けだとする、保守色の強い教科書です。日本の植民地支配を一部肯定し、憲法改正の手続きを前面に打ち出しています。

 こうした動きの中、2年前に現場の中学教師たちが集まって新しい歴史教科書が出版されました。いま、全国の有名進学校を中心に使われています。ところが、採用した学校に対して「反日教育をやめろ」といった抗議のはがきが大量に送りつけられてきました。教科書として10数年ぶりに「慰安婦」の問題を取り上げたからでした。

教育の目標とは、愛国心を養うことなのか。
教育への政治的介入に問題はないのか。教科書をめぐっていま起きている不可解な動きを掘り起こし、教育とはどうあるべきかを問いかけます。
(報道局ニュースセンター番組部)

■【ドキュメンタリー [映像'17] 】制作:MBS大阪毎日放送
『教育と愛国』〜いま教科書で何が起きているのか  書き起こし!


「れいぎ正しいあいさつはどのあいさつでしょうか。
おはようございます。…といいながらおじぎをする。
おはようございます。…といったあとでおじぎをする。
おじぎのあとおはようございます。…という」。

ナレーター・竹房敦司:小学生向けに作られた新しい道徳の教科書です。忠君愛国に流れた戦前の反省から、これまで活動の時間にとどまっていた道徳の授業が、来年度から特別の教科に格上げされて、戦後72年ぶりに復活します。

<文部科学省・映像>

ナレーター・竹房敦司:先月8つの出版社の教科書が公開されました。国の検定を受ける前の白い表紙の原本と、検定に合格した本が比較できるように展示され、教育関係者らが熱心に閲覧していました。道徳の復活は戦後教育の大転換と受け止められています。

元教員:子供たちを飽きさせない工夫とか、それからあとなんていうかな、パッと見た時に印象深いような、そういうなんか本作りをしてるなって、感じはしましたね。

大学教員:小学生には厳しいんじゃないですかね。所謂、あれしなさい、これしなさいとか、いい子でいなきゃいけないとか。

ナレーター・竹房敦司:教科書作りは国の学習指導要領に沿ってさえいれば、出版社が自由に教え方や考え方を、書いてよいとされています。しかし、実態は教科書検定制度という、国の厚い壁が立ちはだかっています。道徳が教科に格上げされた背後にこの人の存在がありました。現在の安倍首相。野党として下野していた当時政治によって、教育を変えると強く主張していました。

<2012年2月26日『日本教育再生機構大阪』のシンポジウム>
パネリスト=松井一郎府知事、アベ元首相(当時)、八木秀次「日本教育再生機構」理事長
その時「日本教育再生機構大阪」の会長として主催者あいさつをしたのが、
日本維新の党大阪18区選出の遠藤敬衆議院議員(現「日本維新の党」国会対策委員長)
その主張をそのまま真っ直ぐに実践してきたのが「森友学園」の籠池理事長だった。


アベ:教育の目標の一丁目一番地に、道徳心を培う。例えば、私は今から約19年前、えー、衆議院に出る時に、えー、政策の目標として、道徳教育を復活するというのを、出してですね。そして、それをいわば教育基本法を変えることによって実現することができました。政治家が(教育に)タッチしてはいけないものか。そんなことはないです。当たり前じゃないですか。(デターーー!)

ナレーター・竹房敦司:戦争の反省から戦後は、教育には政治を介入させないとの理念が掲げられました。しかし、教科書の中身に対して、政治家や政治的団体が発言を繰り返し、一方で特定の教科書を推奨する、という動きが見られます。都市部を中心に採用数を伸ばす「育鵬社」の教科書です。

「育鵬社」代表執筆者(伊藤隆/東京大学名誉教授):やっぱり、ちゃんとした日本人を作るってことですよね。

番組スタッフ:「ちゃんとした」というのは?

「育鵬社」代表執筆者(伊藤隆/東京大学名誉教授):左翼ではない。 (まんまネトウヨ!)

ナレーター・竹房敦司:日本軍の慰安婦について書いたことがきっかけになり、倒産に追い込まれた教科書会社があります。歴史学者が学術的な知見から、「慰安婦が強制的に集められ戦場に送られた」。これが事実でなく自虐的だと攻撃されました。倒産した教科書会社の元編集者が振り返ります。

倒産した「日本書籍」元編集者:ここまでね、やっぱりあのー、こう政治がね、教科書に介入してくるのか!っていうかね。倒産を避けられなかったというような、歯がゆさみたいなのがね、やっぱりまだ残ってますよね。

ナレーター・竹房敦司:特定の教科書にターゲットを定め、その採用を阻もうと仕掛けられる政治的な運動。教育現場へのこうした直接的な行動が、いままさに身近なところで相次いでいます。学校に送りつけられてきた大量のハガキ。圧力とも脅しとも取れる動きの後ろにいるのは誰なのか?いま教科書を巡り何が起きているのでしょうか?教育と愛国教育と政治の関係。戦後かつてない変化が進みつつある教育の舞台裏を見つめます

<パン工場の映像>

ナレーター・竹房敦司:今年3月新たに復活する道徳の教科書を巡ってパン屋の業界に衝撃が走りました。国の検定意見によって、パン屋の場面がすっかり消えてなくなってしまったのです。その教材はおじいさんと散歩に出かけた男の子が、近くのパン屋で買い物をしたりして、自分の街に愛着を持つようになるというストーリー。以前から道徳の副教材の中に登場していた題材でしたが、検定後パン屋の場面が、和菓子屋に書き換えられたのです。全国の街のパン屋が加盟する協同組合連合会には、納得できないという声が相次いで寄せられました。

全日本パン共同組合連合会・西川隆雄会長:もう素直になぜ?って思いましたね。あのー、パン屋だめで和菓子屋さん。ね、パンっていうのは「洋」と取られてるんかも分かんないんですが、だから、失礼ですけど安易にああいうふうに変えられて、最終的にあれでいいわということになるとパン屋は、ね、愛国心がないとかね、そういうふうな4つほどの項目に、だめな方で当てはまっちゃったんかなと。

ナレーター・竹房敦司:教科書検定制度は、文部科学省が定めた指導内容学習指導要領に沿っているかを細かくチェックし、問題があれば指摘するもので、今回の道徳の教科書に対する検定意見は、8社合わせて200件以上になりました。問題のパン屋が登場する教科書は、伝統と文化の尊重国や郷土を愛する態度に照らして扱いが不適切とされました。

文部科学省教育課程課・合田哲雄課長(取材当時):自分の生まれ育った、あー、郷土や国について、関心を持ってそれをよりよくしていこうというふうに、国家社会の形成者として思うということは、大事なことですからそのための指導は必要だと。

ナレーター・竹房敦司:道徳の授業で学ぶべき内容は学習指導要領で定められています。愛国心のほか、善悪の判断節度節制礼儀友情など、身に付けるべき徳目が20以上並びます。教科書は完成までに4年近くかかり、制作費用は少なくとも数千万円といわれます。その最終段階では、検定をクリアするための作業が行われます。検定意見は、公平を期すために第三者機関の検定調査審議会が決めています。ただ、文科省の調査官が書く意見書がほぼ検定意見となるため、審議会は形式だけのものと指摘する人もいます。国は海外に向け、我が国の教科書は基準に沿えば出版社が、自由に作れ自社の教え方や考え方を内容に盛り込むことができると、アピールしています。長年教科書編集に携わり、出版労連の組合役員をしている男性は、検定制度と出版社の関係をこう話します。

出版労連教科書対策部・吉田典裕事務局長:今の言葉で言うと忖度の世界になってしまってるわけです。で、こう、いわば検定でサジェスチョン受けて、どう直すかっていうのは、教科書については(著者と編集者が)やり取りをして、修正表を作って調査官とすり合わせをするんです。ここはストライクゾーンなのかボールなのか、というそういうやり取りをしながら、じゃあこれでオーケーやねって決まっていくんですね。直接こういうふうに直せとは言わないということなんです。ここが違うからなんとかしろと。趣旨はこういうことです。そこまでは言います。だけどこういう記述にしなさいとそこはさすがに言わないと。そういうことです。実際は圧力がかかってるんだけれども、直した、責任は教科書会社にあるっていうそういう制度なんですよ。

ナレーター・竹房敦司:取材によると検定のやり取りはこうです。検定意見書は、文科省の調査官から編集者に手渡され、調査官は一旦部屋を離れます。編集者が質問事項を取りまとめて連絡すると、調査官が戻ってきます。どこをどう修正したらよいのか項目ごとに聞きますが、始まりから終了まで2時間ほどしかなく、検定意見すべての真意をつかむことは難しいといいます。教科書の題材を和菓子に変えられたパン業界は、学校給食を通じ文科省とは、信頼関係を築いてきたはずだったのにと話します。

全日本パン共同組合連合会・西川隆雄会長:ずっと頑張ってきた給食というのがすごくあるんです。僕たちがずっとやってきたことが、認められないという悔しさはみんな持ってます。やっぱり、僕はパン屋の一人として許せないと。

番組スタッフ:どの部分が?

全日本パン共同組合連合会・西川隆雄会長:いや、あのー、だから、その愛国心がないとか郷土愛がないとかっていう、あの項目見ると、そんなにパン屋ってだめなんですか?っていう。

ナレーター・竹房敦司:教科書を巡る国と執筆側の攻防。それは歴史教育では更に激しさを増し、いま圧力や脅しを含めた組織的な動きが、あらわになってきています。新しい教科書を読もうと展示している区役所を訪れた男性です。東京都板橋区に住む池田剛さん。大手教科書会社の元編集者です。13年前その会社が倒産しました。

「日本書籍」元編集者・池田剛さん:これが私が関係者の「日本書籍新社」という所ね。

ナレーター・竹房敦司:教科書はどう変わっていくのかいまも気になっています。

「日本書籍」元編集者・池田剛さん:これが最後の教科書なんです。ねっ…。

ナレーター・竹房敦司:池田さんが勤めていた「日本書籍」は、戦前国定教科書も作っていた老舗の教科書会社でした。中学校の歴史教科書では絶大なシェアを誇り、東京都では23区すべてで採用されていました。転機が訪れたのは、2001年の検定池田さんたちがページを刷新したときでした。当時の検定に合格した「日本書籍」の教科書です。このとき初めて執筆に加わった歴史学者が、戦時中日本軍が関わった行為の一つとして、慰安婦の問題を取り上げました。
「朝鮮などアジアの各地で若い女性が強制的に集められ、日本兵の慰安婦として戦場に送られました」。
当事者の韓国人女性たちが、日本政府を相手取って裁判を起こしたことにも触れました。歴史認識が外交問題にも発展。慰安婦などを巡って、国内外で激しい議論が沸き起こっていたさなかでした。慰安婦の強制などなかったとする保守派の団体から手紙が届くなどの圧力が高まり、教科書会社の多くが慰安婦問題を避けるようになりました。そんななか、これまでどおり問題を取り上げた「日本書籍」は、目立つことになりました。そして、「日本書籍」の教科書の採用を見送る自治体が相次いだのです。

「日本書籍」元編集者・池田剛さん:蓋を開けて結果が、大変だったもんですから、ほんとびっくりっていうことで。えー、だから、うちの教科書の営業担当者も、これほどまでにね東京都で見れば23区中ね、21区の採用がなくなるというふうなことについてはですね、えー、まあ、予想だにしなかったと。

ナレーター・竹房敦司:この少し前、従来の歴史教科書は自虐史観に基づき反日的などと批判する保守系の研究者らが、「新しい歴史教科書をつくる会」を発足させ、慰安婦の記述を教科書から削除すべきと声を上げていました。

新しい歴史教科書をつくる会・藤岡信勝理事(当時):この教科書の内容を、」いち早く多くの国民の皆さんに読んでいただく。

ナレーター・竹房敦司:2001年つくる会の教科書が誕生。学校ではほとんど採用されず一般書籍としてアピールしました。「日本書籍」の部数が激減したのはこの年で、つくる会は後にこれは「(日本書籍の倒産は)つくる会の効果だった」と述べました。「日本書籍」の教科書執筆に参加した、一橋大学の教授で歴史学者の吉田裕さんは当時をこう振り返ります。

一橋大学大学院社会学研究科・吉田裕教授:これ見たときは、やっぱり、あー、標的にされたな、つくる会がいまの教科書は自虐的だっていうキャンペーンを、ずっとね、張りはじめていたちょうどその時だったんで、やっぱり、標的にされるかなっていうふうに思いましたけど、まさに標的にされて、あのー、採択されなかったわけですよね。

ナレーター・竹房敦司:吉田教授は、当時学術研究の成果を教科書に反映したいと考え、軍隊の間違いや戦争の悲惨さを学んでほしいとの思いで書いたといいます。
しかし、

一橋大学大学院社会学研究科・吉田裕教授:僕の叙述のせいで、あのー、えとー、採択が激減して、なおかつ会社が、まぁー、倒産するっていうか、そういう事態までなっちゃったわけですよね。そのことに対しては、やっぱり、執筆者としては、あのー、編集者に対してね、編集者…や、会社の人たちに対しては、やっぱり、ちょっと負い目っていうか、責任を感じてで、それ以降はもう教科書の執筆には、一切関わらないっていうことにして。何度か頼まれたこともあるんですけれど、現在に至るまで一回も、執筆者引き受けていないんですね。トラウマみたいになっちゃってるということですねー。

ナレーター・竹房敦司:教科書が歴史上の記述を巡り、波が引いたように採用されなくなるという経験をした池田さん。いまも、子供たちに歴史に向き合ってほしいという思いは、間違っていなかったと振り返ります。

「日本書籍」元編集者・池田剛さん:著者人がね、良心的な人が多かったっていうことがあると思います。で、私自身もやっぱり、戦争加害の問題についてはね、中学生でも、ちゃんと教科書に記述をして、戦争加害の問題を書かないと、いわゆる原爆の被害とか、空襲の被害とか、まあ被害の歴史だけではね、やっぱり戦争学習にならないということで、加害の問題は教科書では避けて通れないと。

ナレーター・竹房敦司:現在中学校の歴史教科書は8冊あります。保守色の強いつくる会は、その後2つのグループに分裂して、いま新しい歴史を掲げる教科書は2冊となっています。つくる会の「自由社」の教科書は、日本国の始まりを神話をひも解きながら、大きく扱うのが特徴の一つです。神話の中で、初代天皇とされる神武天皇が登場するまでの、神々の系図を詳しく載せています。一方、日中戦争で一般住民に多くの犠牲者を出した南京事件について、8冊中この1冊だけがまったく触れていません。もう一方の「育鵬社」の「歴史」。こちらも国の誕生の物語をクローズアップし、伊勢神宮や出雲大社など、神道の歴史を詳細に記述しています。また、教育勅語については、国民の道徳の基盤になったと肯定的に捉え、戦後廃止されたと否定的に記述する他社とは、明らかに違っています。5年前、第一次政権を退陣した安倍氏が、大阪で教育再生を掲げるシンポジウムに参加していました。主催は「育鵬社」の教科書を推奨する団体で、司会役はその団体理事長です。「維新の会」の松井一郎大阪府知事も参加したその席上、安倍氏は大阪の教科書採用を巡って踏み込んだ発言を行っていました。

<2012年2月26日『日本教育再生機構大阪』のシンポジウム>・アベ:首長が教育について、強い信念を持っていればね、その信念に基づいて、えー、教育委員を変えていくんですよ、例えばあの横浜でね、横浜で、えー「育鵬社」の教科書が採択されるっていうのはね、これは驚きなんですよ。相当な決意を持って、1人1人、えー、順次、教育委員にですね、自分たちが決めようという、強い意志を持ってる人に変えていった、結果なんですね。それができている地域だってあるんですよね。

ナレーター・竹房敦司:学校で「育鵬社」の教科書を使えるよう採択の権限のある、教育委員を入れ替えればいいんだと、げきを飛ばした安倍氏。教育委員を任命するのは首長です。その後大阪市では、現場教員らの反対の声が上がるなか、2年前に「育鵬社」の教科書が採用されました。「育鵬社」の「歴史」のシェアは全国でおよそ6%です。「育鵬社」の代表執筆者東大名誉教授の伊藤隆さんは、従来の教科書を厳しく批判します。新しい歴史教科書をつくる会に参加し、その分裂後、「育鵬社」版を執筆しています。

「育鵬社」代表執筆者(伊藤隆/東京大学名誉教授):まあやっぱり、日本全体的だと思うんですよね。あのー、僕ら「自虐史観」だと言っている。日本人としての誇りを持てないような、記述ですよ。僕は、あのー、愛国教育をやれとかですね、そういうことを言ってるわけじゃなくて。左翼史観に覆われてるような、歴史を教えるんじゃなくてですね、ありのままの日本というものを教えた方がいい。そうでなければ困ると。

ナレーター・竹房敦司:「育鵬社」の教科書は、既存の教科書会社との攻防が続いていると話します。伊藤氏の考えは現在の保守派の考え方を象徴しています。

番組スタッフ:歴史教育に先生が、いちばんに求められるものというのはなんでしょうか?

「育鵬社」代表執筆者(伊藤隆/東京大学名誉教授):そうですね、やっぱり、イデオロギーに災いされない、ありのままの日本の姿を、おー、歴史的にですよ。日本の姿を、まー、僕は歴史学者として、後世に伝えていくことだし、それは国民に教育されるべきことだと、いうふうに思ってます。

番組スタッフ:歴史から何を学ぶべきだと…。

「育鵬社」代表執筆者(伊藤隆/東京大学名誉教授):学ぶ必要はないんです。

番組スタッフ:それはかみ砕いて言っていただくと。

「育鵬社」代表執筆者(伊藤隆/東京大学名誉教授):例えば学ぶって何を学ぶんですか?あなたおっしゃってるものは。

番組スタッフ:例えば、その日本がなぜ戦争に負けたか。

「育鵬社」代表執筆者(伊藤隆/東京大学名誉教授):それは弱かったからでしょ。

番組スタッフ:「育鵬社」の教科書が目指すものというのは何になるわけですか?

「育鵬社」代表執筆者(伊藤隆/東京大学名誉教授):やっぱり、ちゃんとした日本人を作るということ。

番組スタッフ:「ちゃんとした」というのは?

「育鵬社」代表執筆者(伊藤隆/東京大学名誉教授):左翼ではない。やっぱり、昔からの伝統をずっと引き継いできた日本人、それを後に引き継いでいく日本人。いまの、反政府のかなりの部分は、左翼だと思いますけども。反日と言っていいかもしれない、

ナレーター・竹房敦司:慰安婦の記述をきっかけに、教科書の採用が激減し会社の倒産を経験した池田剛さん。その後、業界が萎縮してしまったのではないかと心配します。

「日本書籍」元編集者・池田剛さん:あのー、やっぱり業界の中でもですね、やっぱり、まあいろんな中で、編集者がねいろいろ頑張ろうとすると、「日本書籍」の二の舞を踏むのか!というふうなね、そういうふうな発言が経営内部から、やっぱり、そういう圧力的な発言がね、編集者にあったということは聞いてますね。生きた教材があるもんだからね、やっぱり、まあ、生きた教材を作り出した者としてはかなりの影響を与えたかなというふうな、そのー、気持ちは持ってますね。

ナレーター・竹房敦司:慰安婦に関する教科書の記述が激震に見舞われた次に、沖縄戦の集団自決の扱いがクローズアップされました。かつて日本軍が駐留したこの慶良間諸島では、激しい論争が起きました。2006年度の高校日本史の教科書検定で、住民同士が手榴弾などを使って集団自決に追い込まれた記述から、「軍の命令」や「関与」が削除されたのです。渡嘉敷村で生まれ、中学校の理科の教師だった吉川嘉勝さんです。

渡嘉敷村の歴史を学びに来た子供達:こんにちは。よろしくお願いします。

渡嘉敷村 元教育委員長・吉川嘉勝さん:ウエルカムエブリバディ。

ナレーター・竹房敦司:村の教育委員長も務めた吉川さんは、6歳のとき集団自決の現場に居合わせました。その沖縄戦の体験を多くの子供たちに語り続けてきました。72年前の沖縄戦の実態は学術研究がいまも続いています。教科書の沖縄戦を巡る記述は、戦後ずっと書き換えられてきました。

渡嘉敷村 元教育委員長・吉川嘉勝さん:多くの子供たちが、こうして二度とあんなことがあってはいかんと思って、勉強に来ています。見守ってあげてください。黙とう。

ナレーター・竹房敦司:10年前高校の日本史教科書の一つは集団自決をこう記していました。「日本軍は県民を壕から追い出し、スパイ容疑で殺害し、日本軍の配った手榴弾で集団自害と殺し合いをさせ、800人以上の犠牲者を出した。(※渡嘉敷村の死者330人)」 こうした教科書の原文に、沖縄戦の実態について、「誤解するおそれのある表現である」という、検定意見がついたのです。

渡嘉敷村 元教育委員長・吉川嘉勝さん:島の人たちは戦争だったからしかたがなかったと、黙ってきたわけ。それをね、あれを、集団自決は神話だとかね、こうやられてくる。はっきり言って、もうあれですね、胸が裂けそうな怒りを感じだしたですね、私は。

ナレーター・竹房敦司:教科書検定によって5社の高校日本史は、軍の命令や誘導はなかったと読み取れるような内容に、トーンダウンしました。これに対し沖縄県民11万人が抗議の集会を開き、検定の在り方などを巡り議論が広がっていきました。こうしたなか、当時の文部科学大臣・伊吹文明氏は教育に介入してはいけないと釈明。教科書の記述を政治家が変えることができたら、日本は怖い国になると、原則的な立場を強調しました。その後、文科省は教科書会社に対し、集団自決の記述について自ら修正するよう促しました。その結果日本軍関与の記述が一部復活しました。住民たちの多くが自ら命を絶った森の中に、高校生と一緒に入った吉川さん。自分がなぜ生き残ることができたのか、子供たちに語りはじめました。

渡嘉敷村 元教育委員長・吉川嘉勝さん:あのー、村長さんが「天皇陛下万歳」やったんです。そしたら、あっという間に、あちらこちらで手榴弾が爆発して、「きゃあ〜きゃあ〜」やって生き地獄ね、向こうね。

ナレーター・竹房敦司:米軍に捕らわれる前に、住民同士が殺し合ったり、自害へと追いやられたなかで、吉川さんと兄弟は母の言葉をきっかけに、生き抜くことができたのです。

渡嘉敷村 元教育委員長・吉川嘉勝さん:方言でやってる方もおるから方言で、当時のことをちょっとしゃべってみるか?まあちょっと興奮するけどね。ここでパッとやって、「ユウスケ、手榴弾を捨てて、兄さんの後を追いなさい。そうだ、人間は生きられるまでは生きるべきだ。死ぬのはいつでもできるから、兄さんの後を追って逃げなさい。ユウスケ、その手榴弾捨てろ」。そうだ人間は生きられるまではね、生きるべきだと。死ぬのはいつだってできる。兄さん追いなさいと。兄さんは子供おんぶして逃げるじゃないか。兄さん追いなさいと。当時ね、こんな大きな声で、方言使ったらですね、スパイだといって、これあんた方通じないでしょ?スパイだといってね、これはこっぴどくやられてるんです。

ナレーター・竹房敦司:集団自決について、「日本軍の命令」や「誘導」といった表現を削除したり、薄めたりする結果を招いた教科書検定について、今年3月発行された「沖縄県史」はこうまとめています。「第三節沖縄戦と教科書」。「政府の考える日本国家の歴史、という側面を持ち、ときに学術研究の枠を超え、日本政府の政治的意図・解釈によって、教科書記述のあり方が左右された」。

渡嘉敷村 元教育委員長・吉川嘉勝さん:検定のね、範囲を広げてね、なんていうか、あまり干渉しないように、上からねやってもらいたいなと。何が人々をそうさせたのかと。何が歴史をこのように変えていってしまったかと、いうのをさっきから言ってるように、主体的に子供が考える教科書であってほしい。

ナレーター・竹房敦司:集団自決における、日本軍の関与を否定する流れを作った検定意見。
その検定意見自体について国はいまも間違っていなかったとして、撤回する必要はないという姿勢を貫いています。

カンカンカン…
(火打ち石の音)・ああ〜すごいすごい。


ナレーター・竹房敦司:手を使って火をおこしているのは中学校の先生たちです。

学校の先生(何処の学校か分かりましたけれど書くことも無いでしょう):もう火が落ちれば、火が落ちればすぐつきます。

ナレーター・竹房敦司:人間は火を使えるようになってどう進化したのか。
歴史を学ぶにあたって、子供たちに考える姿勢を身に付けてもらうために、授業で火おこしをするのが効果的だそうです。考える歴史を目指す先生たちが集まって新しく作った、中学校の教科書があります。「学び舎」という出版社の「人間の歴史」です。去年から学校で使われはじめた「学び舎」の教科書。年代順に大きな出来事を並べて暗記させるのではなく、人間の営みを軸にして歴史はどのようにして作られてきたのかを、じっくり考えさせ時に疑問も湧くように編集されています。中学校の歴史教科書から消えていた慰安婦の記述を、10数年ぶりに復活させました。ただ、その扱いは政府の公式見解に沿った内容にとどめています。執筆者の一人は、個人的な思いとしたうえでこう話します。

「学び舎」執筆者の一人・本庄裕教諭:子供の目線に立つってことはすなわちね、一般の民衆の名もね、なき人たちの立場に立って、特定の権力を握った人間が歴史を動かしたんではなくて、民衆こそが歴史の主人公なんだという。それは子供の視点と共通する部分だと思いますね。

「学び舎の教科書で授業をする会」:まず「聖徳」これが難しいよね。ここ峠やね。これけど字から考えて、なんか?ある宗教に関係あるっていうのなんとなく分かるかな?

ナレーター・竹房敦司:「学び舎」の教科書は、全国各地の難関進学校とされる私立中学校を中心に採用されています。一定のシェアを獲得できたのは、考え議論するという文科省が新たに掲げる教育方針にも合致したからだといわれます。私たちは「学び舎」の教科書を使った授業を取材しようと、複数の学校に依頼しました。ところが、取材を受け入れてくれる学校は一つもありませんでした。一体なぜなのか?その理由は学校に送られてきた大量のハガキにありました。去年春から「学び舎」の教科書を使うと決めて以降、「反日」とか、「この教科書を採用するな」と、いう文面のハガキが、一斉に送られてきたのです。差出人の多くは匿名で、学校OBを名乗っていました。ハガキの裏には日中戦争の写真が使われ、日本兵が子供を手厚く治療する様子など、軍隊を美しく描く場面でした。更に、これらとは別に、教科書に載せた慰安婦に関する日本政府の談話が、事実に反するとして抗議し、「反日教育はやめろ」という、まったく同じ文面のハガキが、次々と送られてきました。その数は1つの学校につき、200枚以上に上っています。

「この度、御校が採用いたしました学び舎の歴史教科書は、中学生用に唯一、慰安婦問題(事実とは異なる)を記した反日極左の教科書であるという情報が入りました。将来性ある若者に反日教育をする目的はなんなのでしょうか?」。

ナレーター・竹房敦司:ハガキの送り主たちはどんな人たちなのか。実名での投函者の中には、一時安倍首相を信奉していた、大阪の森友学園の元理事長、籠池泰典氏の名前が見えます。更に、保守的な立場から教育再生を掲げて団体活動をしている、ある地方都市の市長の名前がありました。その市長とは山口県防府市の松浦正人市長です。松浦市長は、「教育再生首長会議」を立ち上げ会長を務めていました。その総会には、全国の自治体から40人が参加するなど、一定の影響力を発揮しています。この団体は「育鵬社」の教科書を推奨する「日本教育再生機構」と、同じ所在地に事務局を置いています。私たちは松浦市長に話を聞くことにしました。2年前法律が改正され、自治体の首長が教育目標を掲げて、教育行政に関与することが可能になりました。教育と政治の距離が一層近くなったのです。

山口県防府市・松浦正人市長:基礎自治体を預からさせていただく者として、教育の分野にも、自分たちの思いを入れていくことが、可能になったということにおいては、またやりがいも増えてきてるわけで。だから、いまの教育再生首長会議も、もう所属メンバーが150人超えてきていますし、歴史というものはね、あのー民族始まって以来ずっとあるわけですから、それを正しく教えていかなければいけないんですよ。間違ったことを、諸外国がわんわん言ってることをね、「はいそのとおりです。まあ、その話はこっちへ置いて未来志向でいきましょう」なんて、そんなことはやっちゃだめですよ。

ナレーター・竹房敦司:「学び舎」の教科書を使う学校に抗議ハガキを送った訳を聞きました。

番組スタッフ:「学び舎」の教科書っていうのは、ご存じでいらっしゃいますか?

山口県防府市・松浦正人市長:「学び舎」?知りません。

番組スタッフ:歴史の教科書なんですけれども。

山口県防府市・松浦正人市長:知りません。

番組スタッフ:そうですか。こういうのが出てるのですが…。

山口県防府市・松浦正人市長:あっ、教育再生首長会議の松浦として、いろんな方々に正しい教科書を、出さなければいけませんよ!という声をね、発信したことですねこれ。あるでしょうね。これ私の字ですから。

番組スタッフ:それは発信されてらっしゃる。

山口県防府市・松浦正人市長:うん。これは発信してますね。

番組スタッフ:「学び舎」の教科書読んでらっしゃいますか?

山口県防府市・松浦正人市長:ああ〜、この「学び舎」というこの学校ですか?会社ですか?。まあ、ちょっと、偏った事柄が、書いてあるという情報は耳にしました。

番組スタッフ:読んでらっしゃいますか?

山口県防府市・松浦正人市長:読んだというか、見たという程度でしょうかね。

この市長は、「学び舎」の教科書を、
読んでもいないのに、表紙を見ただけで、
抗議していたってわけね。かなりふざけてないか!!



番組スタッフ:表紙を?

山口県防府市・松浦正人市長:まああの、まぁ、…。

ナレーター・竹房敦司:20〜30通は送ったと話します

山口県防府市・松浦正人市長:圧力として受け止められる方は、受け止められるかもしれませんが、それは、もしそうだとしたら、「ごめんなさいね」って申し上げるしかないですね。圧力を受けたとおっしゃるんならね。

ナレーター・竹房敦司:「学び舎」の教科書を使っている、ある私立学校の校長が、一連の動きについて、教員向けに論文をまとめインターネット上で公表しました。

「昨年末にある会合で、自民党の一県会議員からの「なぜあの教科書を採用したのか」と詰問された。年が明けて、本校出身の自民党衆議院議員から電話がかかり、政府筋からの問い合わせなのだがと、同様の質問を投げかけてきた」。

政治家からの問い合わせのあと、抗議ハガキが届きはじめ、更にある新聞が、「学び舎」の教科書を否定的に取り上げると、抗議行動が強まったとしています。

「葉書が届く度に同じ仮面をかぶった人たちが群れる姿が脳裏に浮かび、うすら寒さを覚えた」。
校長は一連の動きは「政治的圧力だと感じざるを得ない」、と結んでいます。

保守系の政治家らが積極的に後押ししている「育鵬社」の教科書です。この教科書の採用を巡り揺れ動いた自治体があります。2011年初めて「育鵬社」の「歴史」と「公民」の教科書を採用した東京都大田区。歴史では教育委員6人のうち5人が「育鵬社」を支持して採用が決まりました。そのとき教育委員会で他社の教科書に1票を投じた、元教育委員の櫻井光政弁護士です。教育委員を退任してから、教科書についてより深く考えるようになりました。その歴史の捉え方の違いをもっと区民に知ってほしいと考えています。例えば大和朝廷の記述です。

番組スタッフ:「育鵬社」の方はどういう形に。

大田区 元教育委員・櫻井光政弁護士:えー、あのー、前方後円墳大きな古墳などをあれして、そういう大和朝廷の力の強さというのを示しています。ひときわ大きな力を持つ、大君や豪族がいたことをこれは物語っていると。「大和地方を基盤として作られた大君を中心とする政権を大和朝廷大和政権と呼びます」、とこういう書き方をしてあるんです。ところが、こちらの「帝国書院」の教科書ですと、当時の先進国であった朝鮮の方から、鉄の延べ板を持ってきて日本はまだ精錬の技術、鉄の精錬の技術がほとんどなかったんですね。大和は鉄を持ってるんだということで、他の豪族たちは、そこと同盟を結ぶことによって力を付けていく。そういう感じで統一していったんですね。それが、やっぱり先進国と通じたところが、周りを支配していくプロセスっていうのがよく分かる。

ナレーター・竹房敦司:市民の呼びかけで大田区では、教科書に関する学習会が頻繁に開かれました。高校の受験に備えるという面でも検討がされました。4年後の教科書採択では教育委員4人が、「育鵬社」以外の教科書を選び元の教科書に戻りました。

大田区 元教育委員・櫻井光政弁護士:思想信条を問わず、教材としてどちらが優れてるかというところの、観点を、割と多く比較検討したつもりなんですね。少ない教材の中で教科書はでも、教科書を読むと、かなりの力が付くというような教科書になってほしいなって思うんですね。はい。
だから、その意味でもやっぱりレベルの高い教科書っていうのは。僕自分が教育委員のときは、やっぱり教科書見るときに、あのー、できる子だけが分かる教科書じゃだめなんだけど、できる子がこの教科書を使って勉強しようと思ったときに、うんとこうかなりのところまで連れてってくれる教科書がいいなって、思うもんですから。学問的な深さとかそういうのは大事だなというふうに思いました。

ナレーター・竹房敦司:戦前戦中の反省から、戦後の教育は政治介入を許してはならないと、政治から距離を置くさまざまな制度を設けていました。しかし、時の政権主導によって法律が見直されるにつれ、その仕組みが揺らぎはじめています。

さる学校:これから道徳の学習を始めます。礼。
生徒一同:よろしくお願いします。

ナレーター・竹房敦司:来年から正式な教科として復活する道徳教育。採用する教科書は間もなく採択されます。言うまでもなく教科書は、子供たちが学び考える、いわば知性の骨格を育てるための本です。現在の教科書を取り巻く政治の動き。それは、教育のための真の議論と言えるでしょうか。教科書は誰のものか。そのことがいま問われています。

一時間番組で、正味50分全文書き起こしました。
かなり正確に書き起こしをしたつもりです。以上。オシマイ!



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