志賀の下宿区でやっている「お茶っこの集い」にボランティアで参加させてもらっている嫁さんは、朝早くからおじいちゃん・おばあちゃん達に食べてもらうケーキ作り。私は参加予約しておいたアイトピアでの「地域包括ケアシステム」の勉強会に参加してきました。
この前、志賀で地域密着介護の議論をしたときに、民生委員さんから「花里さんもたまにはお茶っこの会にでも出てきて地域のお年寄りの現状を見てみたらいかが?」と言われて、「はい、次回は必ず。」と答えたのですが、結局今回も嫁さん任せになってしまいました。ごめんなさい。

でもやっぱり、今日の勉強会(市民公開講座)に参加させてもらってよかったと思います。

ご自身が介護福祉士でケアマネージャーとして佐久総合病院で活躍されている千野正之さんの説明は、学者の皆さんの説明と違って、ご自身の現場での経験が活かされており、とてもわかりやすい内容でした。
佐久市でも2010年から35年の間に、医療需要が9.6億円、介護需要が20億円増加すること、一方で全国で2025年に250万人必要となる介護の担い手は、労働環境の悪さや給与の低さのため絶対的な不足に陥るであろう状況など、実際に現場で働いている人からの説明は身に迫るものがあります。

「ときどき通院、ほぼ自宅」
これは千野さんが説明してくれた、地域包括ケアをわかりやすく説明した言葉です。
「高齢者にはなるべくお金のかからない場所で生活してほしい。」という国の勝手な立場と「自宅で暮らしたい」という高齢者(約75%)の両者の思いが一致したのが「介護が必要となった高齢者に自宅で介護サービスを提供することを可能にする”地域包括ケアシステム”」なのだそうです。

県からの補助を受けて進められている「在宅医療連携拠点事業」は長野県では佐久市、小諸市、南佐久郡を含む5都市が実施しており、その観点からは、佐久地域は長野県でも連続したエリアで地域包括ケアシステムを推進する先進地域になるようです。やはりここでも、佐久市単独というよりも佐久総合病院の力が大きく寄与し、リードしているという感触を受けました。
連携事業の一つの”医療・専門職種間の連携促進”に関しては、佐久市内におよそ400程度存在する医療・介護関連機関のうち100程度が参加し、相互の研修や体制の整備を進め、もう一つの”住民に対する働きかけ”では様々な啓発活動を行っているようです。

地域の活動の中で最も必要とされているのは”ちょっと困った人たち”へのサポートだそうです。介護予防訪問利用者のニーズの87.6%は掃除機をかける、食材の買い物、食器洗い、ゴミ出し等の家族や地域で支えあえる内容であり、入浴補助やリハビリ・運動の声掛け等の専門的知識の必要なサポートはごくごくわずか。こんなニーズに家族や地域が支えあい対応することで、介護サービスの費用負担軽減やより充実したサポートの提供が可能になるとのことです。

さて、講義のあとは、机を囲んでお茶菓子をつまみながらの意見交換会でした。現職の民生委員さんやヘルパーさん、実際に介護が必要な人と同居する方、地域で老人支援を進めている方、いろいろな立場と経験をお持ちの方がそれぞれの経験や考えをシェアしてくれました。
私も、今までのお話し会等で話題になり、明確な方向性を見いだせずにいた”地域密着型介護”について皆さんのご意見をうかがうことができました。結論というか具体的なアクションにはまだまだいた至りませんが、少し深まった理解も基に、ちょっと前に進めそうな気がします。

つい先日、要介護度5の実兄の介護について、ケアマネージャーさんに相談したところ、すぐに担当医、訪問看護師さん等の関係者でミーティングをもって下さり、迅速に対応策を導いてくださいました。ケアマネさんへの電話も「いつでも困ったときに。」、そして「要介護者やその家族の健康を心配してくれてケアマネに連絡を取ってくださる皆さんが大切なんです。」という対応にとても感激しました。実際にそのような対応をしていただいた直後なので、佐久の地域包括ケアシステムがかなり機能しているんだというのは実感してます。

ただし、前述のように医療需要や介護需要が急激に増大する中、より地域にマッチした、要介護者に不可欠な支援を提供できるシステムを構築して行くには我々市民の現状の正しい理解と積極的な関与が必要になってきますね。