昨日は、地区清掃のあと2時間を超える地区総会が開催されました。

ここで問題になったのは地区の3役の選出方法です。夜開催した他地区でのお話し会でも、同様の話題が出て、どうも佐久市特有の部分もあるようなので、ちょっと考えてみます。

下宿区で議論になったのは区で定められている3役(区長、副区長、会計)の選出方法を変更しようという提案についてです。今までは、立候補がない場合は会計役を全5組からの推薦/お願いで選出し、その後、立候補が無ければ「会計」→「副区長」→「区長」と6年にわたる区民のための仕事を担うことになっていました。でも、特に区長の重責を前提にした場合、通常では受けやすい「会計」でさえ受けてくれる人がいなくなり、毎2年ごとに3役が大変な思いをして5組全部を回って頭を下げて人選にあたってきました。今回は、会計の推薦者を特定の組の持ち回りにして、確実にその組の中で人選を委ねようという趣旨のようです。”最初から2年後に会計を出す必要がわかっていれば、その組の中でも調整がしやすいだろう”という考えのようでした。

これには、いろいろな意見が続出です。
「1組だけに絞ったら、それこそ人材がいなくなっちまう。」
「6年間ずーっとやるのが前提だと、そうでなくてもやり手がいねえ中、だれもやんなくなっちゃうよ。まあ、そこは今も似たようなもんか。」
「最近は区長の年齢が下がってなおさら人選が大変になっている。もう一度高齢者であり経験豊富な人たちにやってもらうしかないんじゃないかい?」
「経験者として言わせてもらうが、こんな重責を担える人間が、この場にそういるとは思えない。人選の仕方は絞らないほうがいいと思う。」
「ぜひ女性も3役をやってほしい。」

でも結局は「大きな違いはないだろう、一度試してみたらよかろう」、ということで、案は可決されました。私も大きな変化は出ないような気がしましたが、まず、試してみてダメならまた考えるという意見に賛成しました。

一方で、私は、区長のなり手がいないのは、「選出方法」ではなくて「役職の重責」のためだと思います。

前市長の三浦さんは中央政府で局長まで務めた、いわば”行政のプロ”です。彼は行政の効率と機能を向上させるために「区長制度」を徹底的に強化しました。そしてそれまで地域要望等の具体化の主体だった市議会議員とのバランスをとりながら、住民サービスの向上に努めたのです。

それがいつの間にか行き過ぎました。特に今現在は顕著のようですが、現行制度における、地域(地区)の問題の検討・解決に関しては、すべてにおいて区長の役割が市議会議員の役割を上回っています。住民が市議会議員に陳情して、議員が行政に持ち込んでも「区長を通して申請してください。」とけんもほろろにあしらわれるのが現状です。
一方で区長さんたちは、住民要望の取りまとめや市役所への提出、説明と、盛りだくさんの業務に追われています。下宿地区の区長さんの27年度の実施/参加行事は、そこいらの市議会議員さんの活動表よりはるかに多かったと思います。
これで、区長さんがもらう手当は、市と区と両方合わせて月に3万円程度(区の大きさによって異なります)。では、なり手があろうはずはありません。

先日議会で議論になった市議会議員のボーナス・給与。560万円は本当に安いのでしょうか?区長さんの手当の20倍弱。潜在的な能力としては区長さんの中にも現職市議会議員より高い能力をお持ちの方がたくさんいます。

夜のお話し会でも議論になったのですが、このままの制度を継続すると区長を要とした地域のガバナンスシステムは崩壊する危険性があります。今の手当のレベルを上げないのなら、区長の職責をもっと軽くする。そして議員の職責をもっと重くしてバランスをとらないと、ものすごい不公平感にせっかくのボランティア&社会貢献意識が押しつぶされます。

議員の給与は、全国平均や県平均等を持ち出して比較検討しているようです。
通常、給与や報酬というものはその仕事の難易度と量によって決まります。
佐久市のように突出して「区長」の担う役割を高めている自治体はあまりありません。いわば、議員の役割と市職員の役割を軽減し、その軽減分を区長をはじめとした地区3役が重責を担っているというのが現実です。

であれば、議員の給与を上げるのではなくて、区長の手当を上げる。もしくは区長の仕事を減らし、議員がもっと仕事をするような制度変更を行う、のどちらかが必要だと思います。

現状の区長の職責の重さと仕事量を勘案するとなり手がいないのは当然で、もう少し負担を減らすことで地域の名誉職でありボランティアである区長はじめ3役のなり手を確保することが、佐久の地域社会を維持していく上では不可欠だと考えます。