芹ヶ谷だより

美術館スタッフが皆さまにお届けします。

2012年05月

「版画の冒険」展、展示替えしました

5月21日と28日に作品の一部展示替えを行いました。
まずは、ピサロの油彩が1点追加されました。
Pissarro

追加されたのは埼玉県立近代美術館所蔵の「エラニーの牛を追う娘」(左の作品)。
スーラの点描法の影響がうかがえる作品で、美しい色彩とやわらかく繊細なタッチが特長です。
この作品は5月27日まで宇都宮美術館で開催されていた「カミーユ・ピサロと印象派」展に出品されていたため、当館では5月29日からの展示となりました。
なお「ピサロと印象派」展は6月6日から兵庫県立美術館に巡回します。
こちらへもぜひお出かけください。

そしてターナーの水彩画、山梨県立美術館所蔵の「インヴェラレイ城の見えるファイン湾」。
Turner
 
5月20日までは、静岡県立美術館所蔵の「パッランツァ、マッジョーレ湖」を展示していました。
水彩は光に弱く退色しやすいため、長期間の展示ができません。
そのため、会期なかばでの展示替えとなりました。

第3章では、ルドンとムンクの版画作品の一部を入れ替えました。
やはり作品の保存がその理由です。
Munch

展示する期間は作品の支持体(紙、カンバスなど)や描画材(水彩絵具、油性インク、木炭など)、そして保存状態などの条件を考え合わせて検討のうえ決定しています。
通常では所蔵先が貸出し条件として期間を指定するのが一般的です。

ということで、5月20日までの前期には展示していなかった11点の作品が現在展示されています。「版画の冒険」展をもう一度いかがでしょうか?

“はじめて”の版画作品展・・・♪

本日より『2011年度 講座受講生作品展』が始まりました。
2011年度の創作講座を受講された方々と講師による展覧会です。
木版画、リトグラフ、スクリーンプリントの作品約40点が揃いました。

どなたも版画の制作は“はじめて”。
ですが全10回の講座で力作をつくりあげました。
ぜひ会場で、意欲あふれる作品のかずかずをお楽しみください!

※展覧会詳細はこちらをご覧ください(会期:6/3まで)。
http://hanga-museum.jp/event/schedule/2012-140

会場のようすエントランスを入ってすぐ
会場のようす(写真左)   エントランスを入ってすぐ、受付左の奥が会場です(写真右)


『謎解き浮世絵叢書』のご紹介

みなさま、NHKBSプレミアムの美術番組「極上美の饗宴」をご存知ですか。
先日5月16日に放送された「幕末明治 最後の浮世絵師~芳年と清親の東京下町~」で、
当館が所蔵する月岡芳年(つきおかよしとし)の傑作『魁題百撰相(かいだいひゃくせんそう)』と小林清親(こばやしきよちか)の『東京名所図(とうきょうめいしょず)』が紹介されました。
(再放送は5月22日 16:00~17:00 5月23日 20:00~21:00)

この番組を通じて二人のとても個性的な<最後の浮世絵師>について興味を持たれた方も多いことでしょう。
現在、当館では残念ながら芳年、清親の作品は展示しておりませんが、そんな方にピッタリの書籍をご紹介します。

当館収蔵品によって作られた『謎解き浮世絵叢書』。
国際版画美術館所蔵の名作浮世絵をカラーで紹介し、「謎解き」をキーワードに作品を読み解くシリーズです。

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「極上美の饗宴」の冒頭で紹介された『魁題百撰相』、番組では見られなかった作品もご堪能いただけます。
当館所蔵作品にくわえて、未収蔵作品4点も含めた全65図が掲載されています。
『魁題百撰相』を全作品オールカラーで見られるのは『謎解き浮世絵叢書』だけです!
必見です。

そして、最新刊『小林清親 東京名所図』も大好評発売中です。

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当館所蔵の『東京名所図』より30点を厳選して、見開きで作品を紹介しています。

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解説のページには現在の写真、地図と一緒に古地図を載せていて、今と昔を見比べることができます。
さらになんと郷土史の解説もついているので、1冊読み終わるときには東京名所マスターになっていることでしょう。
東京散歩ルートマップも掲載されています。
本を片手に都内を散歩してみるのも楽しいですよ。

『謎解き浮世絵叢書』は、ミュージアムショップはもちろん、一般書店でもお求めいただけます。ぜひチェックしてください。

「版画の冒険」展講演会「19世紀の銅版画にみる刷りの効果について」

同じ版から刷られたエッチング作品ですが、印象が大きく違います。

町田036-1町田036-2



その理由は刷りにあります。
エッチングを刷るには、版に作った凹部につめたインクを、プレス機の高い圧力で押し出して紙にすり取ります。
版にインクをつめるこの段階で操作を加えることで、刷り上った作品にさまざまな効果を加えることができます。
19世紀中頃、こうした効果を駆使した「芸術的な刷り」が流行しました。
「版画の冒険」展では、第二章でこのテーマを取り上げています。
刷りによって生み出される美しく微妙な効果は、実際の作品でこそ十二分に味わっていただけるものです。

町田048-3


でもこの効果ってどうやって作り出すのか、もっと具体的に知りたいと思いませんか?
そんな方はぜひ、5月27日の講演会「19世紀の刷りの技法について」においでください。
講師は版画家で筑波大学准教授の田島直樹氏。
銅版画を中心とした制作をされるとともに、19世紀の銅版画家シャルル・メリヨンの刷りについて研究されています。
今回の講演会では、実際の作例をまじえながら、刷りの技法について分かりやすくお話いただきます。
19世紀の刷りの効果について理解を深めるまたとない機会です。
版画をご覧になる方も、制作される方も、ぜひご聴講ください。

「版画の冒険」展講演会「19世紀の刷りの技法について」
講師 田島直樹氏(筑波大学准教授)
5月27日(日) 13:30~15:00  
1階講堂にて
入場無料(展覧会をご覧の方が対象です)

アート・キューブ、開催しました!

4月29日、30日の2日間、小学生向けの美術鑑賞ワークショップ「アート・キューブでわくわく美術探検!」を開催しました。

Art Cube 10

アート・キューブは福島県立美術館と郡山市立美術館が共同開発した美術鑑賞用補助教材で、美術作品を見て楽しむことを手伝ってくれる7cm角のキューブが9つセットになっています。今回は福島県から5名の講師においでいただき、小学生と楽しく美術探検をしました。
http://d.hatena.ne.jp/artmuseum_fukushima/20111204/1322986983


これは「版画キューブ」
ACHP3

さらに大型バージョンのアート・キューブ★メガも登場
みんな興味津々です。
ACHP7


版画キューブの側面は、木版・銅版・リトグラフ・スクリーンプリントの版になっていて、手でさわることができます。
キューブを手に、版画の基本的な技法についての説明をきいています。
ACHP4

あれ、何をしているのかな?
Art Cube 4

これはカラー・キューブ。
10枚のフィルターが入っていて、好きな色を選べます。
ACHP6

展示された作品をひとつ選んで、好きな色をつけてみよう!
たとえばこんなかんじ。
Art Cube 7

ACHP5

聞いて、さわって、話して、笑って、楽しい1時間30分でした。
ACHP2

Art Cube 9


Art Cube 3

福島から来てくださった講師のみなさん、そして子供たちをあたたかく見守ってくださった来館者のみなさま、ほんとうにありがとうございました。

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