芹ヶ谷だより

美術館スタッフが皆さまにお届けします。

2012年10月

はじめまして! 新しい復刻版木のお目見えです。

町田市立国際版画美術館には、浮世絵の版木があります。
これは、多色摺りのオリジナル作品を新たに描き起こして彫った版木で、1色だけで絵柄が摺れるようにしたものです。
この復刻版木を使えば、一般のかたでも簡単に浮世絵の摺りを体験していただくことができます。

簡易版ではありますが、伝統的な浮世絵と同じ桜の板を用い、和紙とバレンで摺っていきます。
その工程は、誰もが気軽に本格的な摺りを体験できるもので、大好評です。

このたび開館25周年を記念して、3つの絵柄の版木が新たに加わりました。
ご紹介します!!

utamaro②オリジナル(歌麿)
左:復刻版木の摺り 高島おひさ
右:オリジナルの浮世絵 喜多川歌麿「当時三美人」(とうじさんびじん)

danjyuro④オリジナル(団十郎)
左:復刻版木の摺り 八代目市川団十郎の平景清(たいらのかげきよ)  
右:オリジナルの浮世絵 三代歌川豊国、歌川広重「双筆五十三次 宮」(そうひつごじゅうさんつぎ みや)当館の収蔵作品です。11/25まで展示中!

⑤復刻版木(薩タ)⑥オリジナル(薩タ)
左:復刻版木の摺り
右:オリジナルの浮世絵 歌川広重 「冨士三十六景  駿河薩タ之海上」(するがさったのかいじょう)当館の収蔵作品です。11/25まで展示中!

この版木を彫ってくださったのは、今や東京都内で10人に満たないとされる木版画の彫師(ほりし)のひとり、関岡裕介(せきおかゆうすけ)さんです。
関岡さんは30年以上のキャリアをお持ちのベテランの彫師で、伝統の技を受け継いでいらっしゃいます。
⑦関岡氏
関岡裕介さん


10月27日(土曜日)には、この版木を使って企画展関連イベント「復刻浮世絵の摺り体験」がおこなわれました。真新しい版木を使って、たくさんのお客様が摺りに挑戦しました。
⑧摺りイベント
イベントの様子。
摺りの指導は、ボランティアの皆さんです。

大人気のこの摺り体験、11月17日(土)にも実施されます。
このチャンスをぜひお見逃しなく!
(先着30名。午後1時より整理券を配布します。詳細はこちら。)

開館25周年記念展「北斎と広重 きそいあう江戸の風景」も
10月30日より後期展示がはじまりました。
ご来館をお待ちしています。


~絆つなごう~ゆうゆう版画美術館まつり、大団円!

先週末の13日(土)と14日(日)に、当館友の会と共催で「ゆうゆう版画美術館まつり」を開催しました。
第14回目を迎える今年のテーマは「絆つなごう アートの広場」です。

13日は汗ばむくらいの陽気のなか、美術館の内も外も大にぎわい。
大勢の子どもさんたちもワークショップで熱心にアート作りを体験しました。
12まつり画像112まつり画像2

また、14日には「北斎と広重」展監修の大久保純一氏(国立歴史民俗博物館教授)による講演会が行われました。
「北斎と広重」展に関連した「浮世絵風景画の造形と流通―広重を中心に―」というテーマで、たいへん興味深いお話を伺うことができました。
12まつり画像3

毎年、たくさんの方々の笑顔と絆がつながる「ゆうゆう版画美術館まつり」。
ご参加いただきありがとうございました!

北斎と広重展 いよいよ開幕中!

10月6日より「北斎と広重 きそいあう江戸の風景」展がはじまりました。
連日、多くのお客様にお越しいただいております。
芹ヶ谷1

10月8日には、三遊亭竜楽師匠の独演会が開催されました。
江戸名所にちなみ、「箱入り」と「阿武松(おおのまつ)」をご披露いただきました。
参加者の皆様も大満足の、楽しいひとときでした。
芹ヶ谷2


「北斎と広重」展、これからもイベントが目白押しです。
詳しくは特設サイトのイベントページをご覧ください。

ところで皆さまは、浮世絵が光にとても弱いことをご存知ですか?
長い時間、光にあたると、色が薄くなったり、紙が変色してしまうのです。
そこでこの展覧会では作品保護のため作品を入れ替える<展示替え>を行います。
前期:10月6日(土)~28日(日)と後期:10月30日(火)~11月25日(日)
の大きな展示替えのほかに、随時、作品が入れ替わりますのでご注意ください。
展示替えリストはこちらPDF [185KB]です。

また今回の目玉として、北斎の巨大な絵馬があります。
これは「富士の巻狩り図」(長須賀 日枝神社所蔵、千葉県指定有形文化財)で、前期の出品です。お見逃しなく!
特設サイトの「ピックアップ」で紹介されていますので、こちらもチェックしてくださいね!

10月です。2525キャンペーンもいよいよ後半戦へ・・・

町田市立国際版画美術館では開館25周年を記念して
プレゼント企画「2525(にこにこ)キャンペーン」を実施しています。

4月から始まったこのキャンペーン。
9月までの半年間に2種類のオリジナル版画としおりが
たくさんのお客様へプレゼントされました。
(「2525(にこにこ)キャンペーン」についてはこちらをごらんください)

10月7日からは、いよいよ第3弾のスタートです。

今回、有料観覧券に記載されているナンバーの末尾が「25」の方に
お贈りするオリジナル版画は古谷博子(ふるやひろこ)さんの作品です。

このキャンペーンのために特別に制作された作品で、木版画です。
これからの季節にぴったりな透明感あふれる作品ですね。

①雨の音
古谷博子「雨の音」 2012年 木版画 130×100㎜

オリジナルしおりはこちら。
アンケートにお答えいただいた方全員にプレゼントしています。
shiori_kai

図柄は歌川広重の『冨士三十六景』の中の「甲斐大月の原」をアレンジしました。
ススキ、オミナエシ、キキョウなどなど秋らしい花々が描かれ季節感もピッタリ。
この作品は開館25周年記念展「北斎と広重 きそいあう江戸の風景」に
出品されます。(前期:10/6-28)

暑さもやわらぎ、お出かけには最高の季節です。
版画美術館が総力をあげてお贈りする開館25周年記念展
「北斎と広重 きそいあう江戸の風景」は10月6日スタート。
特設サイトはこちら
http://hokusai-hiroshige.hanga-museum.jp

是非ご来館ください!!!!!!!!。

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