「ヨルク・シュマイサー 終わりなき旅」展は11月18日に会期を終了しました。
会期が終わりに近づくにつれて来場者が増え、多くの方にお運びいただきました。
どうもありがとうございました。

見逃してしまった、またはもう一度ご覧になりたいという方!
この展覧会は2019年4月13日から6月2日の予定で奈良県立美術館に巡回します。
ベストシーズンの奈良へ、ぜひお出かけ下さい。
なお展覧会図録は求龍堂から一般書籍として出版されており、書店などでご入手いただけます。

遅くなりましたが、イベントのご報告です。

11月4日の特別ギャラリートーク「シュマイサーが訪ねた地・アーネムランド」でお話いただいたのは、神戸大学国際文化学研究科教授の窪田幸子氏。文化人類学がご専門で、オーストラリアの先住民アボリジニの社会や文化を研究されています。アーネムランドを研究フィールドに長年調査を続けていらっしゃいます。

まず講堂で映像を交えて、アボリジニの歴史と文化についてお話いただきました。
 

アーネムランド1

アボリジニの各部族は、祖先から伝わる精霊の旅の話(ドリーミング)を受け継いでいます。それは彼らが暮らす土地と深い関わりをもつ物語です。
アーネムランドで行われた、先住民美術家とシュマイサーを含むオーストラリアの代表的アーティストによる共同版画制作プロジェクト「ジャルキリ」。この様子を映したビデオでは、ドリーミングに登場する貝や植物を前に、先住民の話に聞き入るアーティストたちの姿が紹介されます。

つづいて展示室に移動し、作品を前にギャラリートークです。
 

アーネムランド2 090_JS658_Mangrove and Notes

貝や蟹の殻といった「海辺のかけら beach bits」はシュマイサーの作品に繰り返し描かれてきましたが、とりわけ最晩年の作品で重要なモティーフとなったように思われます。
ドリーミングにおいて貝や植物のひとつひとつがもつ意味を知り、「海辺のかけら」にもまた新たな意味が加わったのではないか、そんなことを考えさせられた窪田氏のトークでした。