町田市出身で現在は結婚して他県に住んでいる若い知人女性が、私が版画美術館に勤め始めたことを知って、自身の美術館の思い出を語ってくれたことがあります。学校の授業で描いた絵が小中学校作品展で展示され、家族みんなで見に行ったという晴れがましい記憶だそうです。たしかに、自分に作品が美術館に展示される機会なんて、そうはありません。短い期間とはいえ自作がミュージアムピースになるのです。

 今年もそのシーズンがやってきました。1月13日(金)から22日(日)が中学校美術作品展、27日(金)から2月5日(日)までが小学校図画工作展、2月10日(金)から19日(日)までが小学校書写展です。

 現在は小学校図画工作展を開催中で、まさに壁面一杯に見応えのある作品が並んでいます。自画像、木版画、キュビスム風、点描、遠近法、コラージュ、絵文字など、学校ごとにテーマを決めて制作されているので、同一技法の中であれこれ見比べられ、たのしく鑑賞できます。自分だったらどう作るかな、などと想像しながら会場を回りました。
昔とちがって美術の授業時間は減っているので限られた時間内で仕上げるのは大変で、指導なさる先生方もご苦労が多いかと思います。ただ、自分の作品の前で記念撮影をする家族連れの嬉しそうな表情を見れば、先生方も報われた気持ちになるのではないでしょうか。

 美術館側の人間としては、冒頭に書いたように小中学校作品展で子どもたちが美術館にいい思い出を持ってくれて、大人になってからも足を運んでくれることを願っています。
 冒頭の彼女も、帰省のときには美術館に来てくれていると信じてます…