原文入力:2011-05-02午後09:15:40(1374字)
東京電力は隠蔽に汲々
政官界は業界と癒着
マスコミも監視の役割果たせず

チョン・ナムグ記者

石橋克彦 神戸大名誉教授は2000年1月<巨大地震が原子力発電所を襲う>という題名の論文で地震災害が原発事故と重なる最悪の災難が起きうると警告した。彼はこの論文で「福島原子力発電所は大規模地震が多く発生する地域にあるにもかかわらず20年前に策定された耐震指針により設計されており対応が充分でない」と強調した。箕浦幸治 東北大学教授らは以前から仙台平野に約1000年周期で超巨大地震津波が押し寄せたとし対応が必要だと指摘していた。ところで、なぜこういう警告は全て無視されたのだろうか?

目前の利益を重視する東京電力の‘隠蔽体質’は今回の事故以前から何度も指摘されてきた。1978年福島第1原子力発電所3号機で起きた日本最初の臨界事故は29年後の2007年3月になって世の中に知らされるほどだった。東京電力は安全措置を強化するよりは事故が知らされ原子力発電所の稼動率が下がり生じる損失を避けることにだけ熱心だった。

電力業界と政官界の癒着も警告に目を閉じさせた。2000年 スガオカ ケイという名の日系米国人検査官は、東京電力が福島原子力発電所の原子炉亀裂事故を隠していると監督当局に知らせた。しかし当局は反対に内部告発者が誰なのかを東京電力に知らせ、彼が業界へ足を踏み入れられないようにしてしまった。

原子力発電所を監視する原子力安全保安院は原子力発電所産業を推進してきた経済産業省の傘下にあった。経済産業省の高官を務め引退すれば東京電力の副社長になるのが慣行となった。電力業界は職員たちを通じて政治献金を集める一方、会社組織を利用し選挙で票を集める方式で政治家たちを管理した。

原子力発電所補助金(政府交付金と電力会社の負担金)に依存する原発周辺地域の厳しい経済事情も原発事故の警告を聞き流させた要因と指摘されている。福島第1原発周辺住民たちは原子力発電所交付金が次第に減り、最近は東京電力の7号機・8号機増設計画を支持してきた。宮崎県の南側にある串間市では九州電力が1992年から原子力発電所建設を推進し住民の反対で1997年に白紙化した。ところが昨年夏、市長選挙で住民投票を実施すると公約した候補が当選し、原子力発電所誘致論がよみがえった。福島事故がなかったとすれば4月10日に住民投票が実施されただろう。

マスコミも本来の役割を果たせなかった。日本で発行部数が最も多い<読売新聞>は社主だった故正力松太郎が原子力委員会初代委員長を引き受け、原子力開発を積極的に推進した前歴がある。今回の福島事故についても非常に消極的に報道している。ある放送会社関係者は「原子力発電所に批判的な報道が出てくれば電力会社から途方もない圧力がかかり、マスコミ関係者たちがビクッとする状況」と伝えた。日本マスコミは原発反対デモもほとんど報道していない。

東京/チョン・ナムグ特派員 jeje@hani.co.kr

原文: http://www.hani.co.kr/arti/international/japan/475998.html 訳J.S