2009年06月19日

和歌山・徳島両県、南海フェリー利用者に宿泊者限定で利用料金補助を検討

和歌山県の和歌山港と徳島県の徳島港を結ぶ南海フェリー。
和歌山県側の和歌山港は、南海和歌山港線の和歌山港駅と接続していて、青函・宇高航路なきあとの鉄道連絡航路としての機能を今も有している航路です。
ただ、現在は神戸淡路鳴門自動車道の開通とともに運行を開始した高速バスに旅客が移り、主にカーフェリーとしての役割が比率的に大きくなっていると思われます。
その車両航送に関しても、今年から始まったETC高速道路一日1000円乗り放題の影響で、利用客の減少が著しい状況となっています。
そんな中、和歌山・徳島両県が同航路の利用者のうち、和歌山・徳島両県の宿泊者を対象に値下げを行い、その分の補填を行う方針である旨、報道されていました。

千円高速でピンチ!値下げの南海フェリーに県が助け舟(読売新聞Webページ)
南海フェリー支援案で仁坂・和歌山県知事語る 不適切発言を訂正も(産経新聞Webページ)

両県が県単独事業で予算化する可能性も高いと思われますが、それでも腑に落ちないのは、国の政策が招いた事態を地方自治体が尻ぬぐいせざるを得ない構図でして、高速道路を格安にすれば、公共交通機関に対する影響は少なくないことは火を見るよりも明らかなので、そこまでの影響を加味した政策というのを打ち出すべき、あるいはそういう影響を緩和する政策もセットにするべきだったと思います。
結局その点が無く、ただ単に高速道路一日1000円乗り放題になって、割を食うのが公共交通機関となると、ETC乗り放題が結局政争の具と思われても仕方のないことではあります。

フェリー会社に自治体が直接補助することは珍しいのですが、これからこんなケースも増えてくる(本当は増えて欲しくないのですが・・・)と思われますが、和歌山・徳島両県は南海フェリー一路線だけですが、瀬戸内海地域では数多くの航路があり、そういう自治体の対策がどうなるのか、という課題もあります。

先日のエントリーで高速バスに対する影響を述べましたが、今度はフェリー路線に対する影響を述べています。
ETC乗り放題が悪影響を及ぼす範囲がだんだんと明らかになってきましたが、果たしてそんな犠牲を払うほど、プラスの効果が現れているのか、ちょっと疑問に思うところもあります。
高速道路の通行量が増える、これは当然ですが、その先の効果がどこまで現れているのか、疑念がないとは言えません。。
その代替となる犠牲が公共交通機関への悪影響、そして崩壊というのでは、あまりにもバランスが悪すぎだ、と思わざるを得ません。国の方も早く見直しか、公共交通機関に対する支援を考慮すべきではないか、と思います。


千円高速でピンチ!値下げの南海フェリーに県が助け舟(読売新聞Webページ)

 土日、祝日の高速道路料金割引で打撃を受けた南海フェリー(和歌山港―徳島港)の料金割引のため、和歌山、徳島両県は12日、1億円ずつを負担すると発表した。

 7月下旬の開始を目指し、今後、具体的な内容を協議するが、国の「1000円高速」に対抗する形でフェリー料金を1000円にすることも検討している。

 和歌山県の試算では、高速道路割引実施後、和歌山市―徳島市間の移動にかかるコストは、阪神高速道路を含む高速料金(計3100円)にガソリン代(約2600円)を加えてもフェリー料金(運転手1人、車長4〜5メートル9300円)の約6割。所要時間は高速道路約3時間半、フェリー約2時間だが、フェリーの利用客数は3月末以降、休日は3割落ち込んでいる。

 今回の割引について、徳島県は「どちらかの県で宿泊した客は、乗用車のフェリー料金を1000円にする」と提案。同フェリーの営業部長は「国の施策で割引を受ける高速道路に対抗するのは企業努力の範囲を超えている」と、両県の支援に期待している。

 日本旅客船協会によると、自治体がフェリー運賃を補助するのは珍しい。

平成21年6月13日 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20090612-OYT1T00717.htm


南海フェリー支援案で仁坂・和歌山県知事語る 不適切発言を訂正も
 仁坂吉伸知事は16日の会見で、南海フェリーの和歌山−徳島間の割引制度導入に向け、和歌山県と徳島県で各1億円を支援するとの議案に触れ、割引対象を両県のいずれかで宿泊した観光客とするのが望ましいとの考えを示した。

 仁坂知事は徳島県側の「利用促進の社会実験」というとらえ方に対し、「実験なんて生やさしいものじゃない。南海フェリー救済のための緊急避難的な措置」と支援の必要性を強調。割引後の乗船料については「千円になるかもしれないし、ちょっと違うかもしれない」と述べるにとどめた。

 また、南海フェリー側が割引制度導入に際し1億円の負担に難色を示している−との質問に対し、「渋るのなら国土交通省の前へ行って割腹自殺でもすればいい」と主張。直後に県職員の助言を受け、「(高速道路の休日割引の影響を考慮すべきだと)『ちゃんとした抗議をすればいい』に訂正します」と発言を撤回した。

 フェリーの割引制度導入では、現在の乗船料が車種や車の全長、同乗者数によって細分化されていることから割引方法の決定には時間がかかる見通し。今後、両県と南海フェリーで協議会を設け、割引開始予定の夏休みまでに検討するという。

平成21年6月日 産経新聞
http://sankei.jp.msn.com/region/kinki/wakayama/090617/wky0906170245009-n1.htm


hanwa0724 at 21:57│Comments(0)TrackBack(2)この記事をクリップ!その他交通 

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