JRグループ各社が発売してきた周遊きっぷ。
1998年4月に従来の周遊券(ワイド・ミニ・ニューワイド・一般)を統合する形で誕生しましたが、その後旅行形態の多様化などにより、目的地で乗り放題となるゾーン券の種類が徐々に縮小されてきました。
昨年の同時期にはゾーン券の種類の大幅な縮小があったばかりですが、この度周遊きっぷ自体の発売終了が発表されました。

「周遊きっぷ」の発売終了について(JR西日本プレスリリース)

発売終了は今年3月31日となっており、詳細には周遊ゾーンの利用開始日が3月31日となるものをもって発売終了となります。
この周遊きっぷの発売終了に関しては、下記のようにニュース記事にも取り上げられています。
JR周遊きっぷ3月廃止 売り上げ落ち込みで - MSN産経ニュース

上記記事によると、周遊きっぷの発売枚数は平成14年度は12万枚だったものが、平成23年度は4万8千枚だったとのことですが、これはむしろ他に各社独自のフリーきっぷ等が増えてきて、そちらに利用者が流れていった結果ともいえるかも知れません。

私自身、ワイド・ミニ・ニューワイド周遊券の時代から周遊券は主に学生の頃に時間的な余裕があるときによく利用しましたし、周遊きっぷに関しても、最近は幾度か使う機会もありました。
個人的には北海道・四国・九州に関しては片道航空利用も可能なことと、東海道新幹線を除き運賃が2割引となることから、無料航空券と組み合わせて多様なアクセスが取れてお得という、結構使い勝手のよい印象でしたが、これはあくまで個人的な事情で、やはりルートの組立てや発券の手間などから、各社が独自で設定しているフリーきっぷに流れていった、というのもあるのでしょう。

今回の周遊きっぷの発売終了により、JR旅客会社6社の共通商品として存続しているのは、もはや「青春18きっぷ」と「フルムーン夫婦グリーンパス」くらいしか思い浮かびません。
あと共通商品としてあるのは短期滞在外国人等対象のJapan Rail Passくらいでしょうか…

国鉄時代からの流れを引き継ぎ、JR旅客会社6社の共通商品として設定されてきた商品ですが、こういった共通商品が発売終了となるものの、代わりのJRグループ共通商品が発売されないところをみると、やはりJRグループが別々の会社となり25年以上経ってしまったのだなあ、と感じたりもした、ある意味節目のニュースなのかな、とも思いました。

JRグループ、「周遊きっぷ」発売終了 - kqtrain.net(京浜急行)
「周遊きっぷ」3月で廃止&「青春18きっぷ」今年も春季用のみ発表: たべちゃんの旅行記「旅のメモ」
その節はたいへんお世話になりました: 淡海の国から on blog
あらかわ交通ノート : JRの周遊きっぷの発売中止へ


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