宿に来てから全てではないが今までの事を告白したミヒュンは、一人になった部屋で荷物をまとめていた。
自分を偽り人を騙し、ただ優秀な姉に負けたくないだけの気持ちでここまで来た。
結局はそれは間違っているのだし、それに気が付かないで結婚をしても、いつかは自分を偽っていてもそれは剥がれて行くものだ。
浅はかすぎた。
ここで婚約者同士で一晩過ごし、その結果妊娠した・・・・と、そんな事が通るはずがない。
いくら外科が専門でも、スンジョの頭の中は普通の人の知識量とは比べ物にならない情報が入っている。
キャリーバックを閉じた時に、部屋のドアがノックされた。
ミヒュンは急いで立ち上がると、ドアのキーを解除して開いた。

部屋の隅にまとめられた荷物を見て、それについて何も言わないわけにはいかなかった。
「今日は泊って行きましょう。」
「でも・・・・」
「そういう分けにはいかないかもしれませんが、ミヒュンの体の事を考えたら、ここに来てすぐに帰るのは負担になっているはず。もし何かあってはいけない。これは、専門外であっても医師としての考えです。」
事実を知っても優しい言葉を掛けるしかないのは、たぶんウンジョも同じだったのかもしれないと思ったから。
ウンジョはスンジョにあこがれて真似をしたりしていたけど、ミヒュンと同じように悩んでいたのかもしれない。
両親は兄のスンジョと比べたりする人ではなくても、周囲の見る目は心の負担になっていたかもしれない。

「恋人に、連絡をして明日迎えに来てもらいましょう。オレはリビングのソファーで眠るから、寝室を使ってくれればいいです。」
「でも・・・私はスンジョさんの想っている人にだけじゃなく、この宿にその時関わっていた人たちに大変な事をしてしまって・・・」
「ミヒュンがした分けじゃない。」
「同じ事です。彼が吸っていた煙草の火が原因・・・・所定場所で喫煙して、捨てるべき所に捨てていればこんな事にならなかった。私が電話を掛けて、行けなくなった事を言わなければ・・・」
「彼も、故意ではないのだから。」
故意ではないと言うしかなかった。
誰の責任でもないし、ハニの事にしても自分のせいで今の状況になったのだから。

ハニの事は、明日ワン・リャンと二人でここに来る時に、事実を知る方が一番不安だった。








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