久しぶりに聞くハニのおしゃべりは、煩いと思う事はなかった。
温め直した結婚一周年記念料理は、決して得意ではないハニが朝からどんな事を考えながら準備をしたのかと想像がついた。
永遠に続くハニのおしゃべりを、ただ聞いているだけでも、ハニの嬉しいという気持ちが伝わって来る。

「ごちそうさま。今日はオレが片付けるよ。」
「そんな・・私がやるから。それにまだケーキがあるよ。」
「ケーキはスンハと明日二人で食べて。」
「せっかく・・・」
スンジョに食べて欲しいのは本当かもしれないが、深夜過ぎての時間にとても食べる気持ちにならなかった。
2人で並んでキッチンに立って片付けるのはよくしている事だが、ハニとの距離が微妙に近くなっているのに気が付いたが、それを言葉にして言わないようにしていた。

「オレは風呂に入って来るから、ハニは先に眠っていていいよ。」
「あ・・・・・」
何か考えていたのか、ハニはスンジョのシャツを引っ張った。
「今日・・・記念日だから・・・・」
ハニの言おうとしている事は、スンジョにはよく分かっていた。
だが、星空を見てのキスは室内の限られた空間で自然とできたもので、狭い寝室のベッドの中ではハニの緊張は大きい。

「急がなくていい・・・・一つずつ一つずつ前に進んで行こう。雪解けが始まって新しい葉が芽吹くのはゆっくりと進むだろ?オレはハニを無理強いさせたくない。」
「でも・・・・」
赤い顔をして自分からスンジョに訴えるには、それさえもストレスになっているはずだ。
ここは軽い気持ちで言うのが一番いいのかもしれない。

「それなら・・・部屋で待ってろ。ハニが無理だと思うところでやめるから。」
恥ずかしくて勇気を使い果たしたのか、ハニは頷いて顔を隠してスンジョに背中を向けた。



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