熊のように人懐っこいナ先生は、両手を広げて3人を出迎えた。
「ぅおおぉ~、待っていたぞ。おや?ハニとスンジョさんの子供は眠っていたのかぁ~」
その大きな良く通る声で、眠っていたスンハが目を覚ました。
「起きたかぁ~眠そうな目はハニによく似ているなぁ~おじさんが、抱っこしてあげるから待っていろよ。」
目をこすりながらスンハはナ先生に、抱き上げられて馬から降りた。
「お久しぶりです・・・・・」
「久しぶりだ・・・・良かったよ、ハニが見つかって。スンジョさんがどれだけ大変な思いをして、お前を探していたか・・・・ギドンさんもハナも心配していたぞ。それにこんなにまぁ・・・・痩せちまって・・・」
上手から降りるハニに手を貸そうとすると、それよりも少し早くスンジョがハニを馬から降ろすのに手を貸した。
「パク先生が、お待ちだ。先に子供を診察してもらうか?」
「そうですね。ハニは体調も良くないので、診察に時間がかかるので、娘を先に診ていただき出来れば診察後に何か食べさせてあげたいので。」
初めて見る診療所の光景に驚きながら、スンハはナ先生に手を引かれて中に入って行った。
ハニとスンジョもその後に付いて、なじみの人に挨拶をしながら診察室に向かった。
パク先生の診察室の中は、以前と変わらず新しい医療書や人体模型が置かれていた。
初めて見る等身大の人体模型が怖かったのか、スンハはハニの後に隠れて出てこようとしない。
ハニも、以前にはなかったその模型に驚き、緊張した表情を浮かべている。
「先生、西洋医学を勉強なさっているのですか?」
「さすがにスンジョさんはご存知でしたか・・・・・・昨日やっと届いたのですよ、この人体模型。あなたの娘が驚くのも判ります。この私でさえ、よく出来ていると感心したのですから。」
パク先生は、ハニの後に隠れているスンハに優しく笑いかけるが、人体模型が気になってスンハはハニの前に出る事が出来ない。
「スンハ、これは怖い物ではないですよ。病気の人を治すために作られた人形ですから。」
「病気の人?かあ様も治るのですか?元気なかあ様になるのですか?」
「そうですよ。」
パク先生の優しい声にと父の話に、少しは安心したのかハニの横に出て来た。
「かあ様を治してください。これからとう様とかあ様と漢陽に先に行っている弟のスンリと暮らしたいの。」
「お母さんも治しますが、スンハちゃん、あなたが元気なのかちょっとだけ先生に見せてくれるかしら?」
コクンと頷くと、パク先生の助手がスンハを寝台に寝かせた。
緊張をするスンハに、スンジョとハニは大丈夫と頷いた。
目をしっかりと開けて、身体に触られることも嫌がらずにいたお蔭で、ものの数分でスンハの診察は終わった。
スンハは、診療所で手伝いをしている人に手を引かれて診察室を出て行くと、ハニの診察になった。
胸の音を聞き、脈を診てそれを診療記録に書き込んだ。
無言で診察をしているパク先生に、いつもと違う少し厳しい表情にスンジョもハニも不安になって来た。
「次の診察をする前にハニに聞くけど、スンジョさんも一緒にいて貰った方がいいかしら?」
「え・・・・・あ・・・下着を取るのですよね?」
診察と言えど、さすがにその光景を見られることは恥かしいが、スンジョがいなければ、もし何か良くないことが起きたらハニ自身どうしていいのか判らなくなる。
「衝立をしてくれますよね・・・・・・」
「ここにいて欲しければ・・・・衝立をしてそこで待ってもらいますよ。」
「お願い、スンジョさんがそこで待っていてくれれば私は怖くないです。」
パク先生の指示で、衝立が立てられると直ぐにハニの内診が始まった。
時々、何かを小さな声で言うと、助手はそれを書きとっていた。
その様子から、スンジョはよくないことがあるのではないかと思った。
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「ぅおおぉ~、待っていたぞ。おや?ハニとスンジョさんの子供は眠っていたのかぁ~」
その大きな良く通る声で、眠っていたスンハが目を覚ました。
「起きたかぁ~眠そうな目はハニによく似ているなぁ~おじさんが、抱っこしてあげるから待っていろよ。」
目をこすりながらスンハはナ先生に、抱き上げられて馬から降りた。
「お久しぶりです・・・・・」
「久しぶりだ・・・・良かったよ、ハニが見つかって。スンジョさんがどれだけ大変な思いをして、お前を探していたか・・・・ギドンさんもハナも心配していたぞ。それにこんなにまぁ・・・・痩せちまって・・・」
上手から降りるハニに手を貸そうとすると、それよりも少し早くスンジョがハニを馬から降ろすのに手を貸した。
「パク先生が、お待ちだ。先に子供を診察してもらうか?」
「そうですね。ハニは体調も良くないので、診察に時間がかかるので、娘を先に診ていただき出来れば診察後に何か食べさせてあげたいので。」
初めて見る診療所の光景に驚きながら、スンハはナ先生に手を引かれて中に入って行った。
ハニとスンジョもその後に付いて、なじみの人に挨拶をしながら診察室に向かった。
パク先生の診察室の中は、以前と変わらず新しい医療書や人体模型が置かれていた。
初めて見る等身大の人体模型が怖かったのか、スンハはハニの後に隠れて出てこようとしない。
ハニも、以前にはなかったその模型に驚き、緊張した表情を浮かべている。
「先生、西洋医学を勉強なさっているのですか?」
「さすがにスンジョさんはご存知でしたか・・・・・・昨日やっと届いたのですよ、この人体模型。あなたの娘が驚くのも判ります。この私でさえ、よく出来ていると感心したのですから。」
パク先生は、ハニの後に隠れているスンハに優しく笑いかけるが、人体模型が気になってスンハはハニの前に出る事が出来ない。
「スンハ、これは怖い物ではないですよ。病気の人を治すために作られた人形ですから。」
「病気の人?かあ様も治るのですか?元気なかあ様になるのですか?」
「そうですよ。」
パク先生の優しい声にと父の話に、少しは安心したのかハニの横に出て来た。
「かあ様を治してください。これからとう様とかあ様と漢陽に先に行っている弟のスンリと暮らしたいの。」
「お母さんも治しますが、スンハちゃん、あなたが元気なのかちょっとだけ先生に見せてくれるかしら?」
コクンと頷くと、パク先生の助手がスンハを寝台に寝かせた。
緊張をするスンハに、スンジョとハニは大丈夫と頷いた。
目をしっかりと開けて、身体に触られることも嫌がらずにいたお蔭で、ものの数分でスンハの診察は終わった。
スンハは、診療所で手伝いをしている人に手を引かれて診察室を出て行くと、ハニの診察になった。
胸の音を聞き、脈を診てそれを診療記録に書き込んだ。
無言で診察をしているパク先生に、いつもと違う少し厳しい表情にスンジョもハニも不安になって来た。
「次の診察をする前にハニに聞くけど、スンジョさんも一緒にいて貰った方がいいかしら?」
「え・・・・・あ・・・下着を取るのですよね?」
診察と言えど、さすがにその光景を見られることは恥かしいが、スンジョがいなければ、もし何か良くないことが起きたらハニ自身どうしていいのか判らなくなる。
「衝立をしてくれますよね・・・・・・」
「ここにいて欲しければ・・・・衝立をしてそこで待ってもらいますよ。」
「お願い、スンジョさんがそこで待っていてくれれば私は怖くないです。」
パク先生の指示で、衝立が立てられると直ぐにハニの内診が始まった。
時々、何かを小さな声で言うと、助手はそれを書きとっていた。
その様子から、スンジョはよくないことがあるのではないかと思った。
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