2004年09月19日

ストライキについて

読売新聞の社説は、僕の書く意欲を生み出すと言う点では稀有の存在だ。「何が選手たちの真の望みなのか」を見よ。
選手会の希望で“密室”の中、続けられた交渉は、時間切れ寸前に一度合意に近づいた。新規参入について「最大限誠意をもって審査する」という妥協案だった。だが、「二〇〇五年」の挿入にこだわる選手会の弁護士と一握りの選手によって、議論は振り出しに戻った。


読売新聞はこういう結論に至るように、記事の書き方にも気を配っているように見える。例えば、「交渉10時間、最悪の結末…選手側「来季」に固執」を見ると。でも朝日の記事をみれば分かるように、経営者の側でも意見が分かれていたのだから、「2005年」を入れないことにこだわる一部の経営者によって今回の決裂が引き起こされた、といってもいい。

読売新聞は意図的に、経営側の考えが一致していなかったことを無視している。

コミッショナーが提案した「新規加入球団審査委員会」に、来季から、公平で透明な審査を託そう。経営側の考えは一致していた。


この文章は、嘘でないと強弁し得ないこともない。なぜなら、少なくとも会談前の時点では一致していたから。しかし選手会側が文言にこだわった際に、選手会がわに賛同する経営サイドの人間がいたことを書かないのは公平ではない。

選手と経営サイドの間に入る弁護士についての評価は相変わらずひどい。

「勝ったのは弁護士だけ。第三者を介在させたのは間違いだった」と、パの元球団代表が分析していた。


多分読売新聞としては、代理人の話にまでつなげたいのだろうが。法律の専門家に間に入ってもらうというのは、当然の権利だと好奇人は思うし、それを理解しないような記事を書くのはセンスを疑う。

それから
選手一人一人に聞いてみたい。来季、絶対にパが六球団でないとダメなのか。それが実現しない限り、ストを続けるつもりなのか、と。

この文章もナンセンスだ。「来季、絶対にパが六球団でないとダメ」だといっている選手などいない。読売新聞言うところの「『二〇〇五年』の挿入にこだわる選手会の弁護士と一握りの選手」の一人である礒部選手はこう言っている。「努力しろというだけで、絶対に(新球団を)入れろというわけじゃないでしょ!」論点がずらされている。

こういう風に自分の都合のいい事実だけつまんで、何かを主張するということ自体は、別に必ずしも悪いことじゃない。というか、それは多分僕もいつもやっていることだ。(個人的にはもう少し公平だと信じたいが、それを主張するだけの証拠を僕は持っていない)ただ、例えば僕が読売新聞しか読んでいなかったら、その主張に流されて、もっとバランスの取れた結論に至ることはなかっただろうと思う。そういう意味でも、インターネットは素晴らしいものだと思う。

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球団削減が、巨人の一極支配を崩す【頭がスッキリするコラム】at 2004年09月19日 23:08
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ストライキ2日目・ストネタでかき消されそうな野球ネタを拾う【熱狂的マスコミファン】at 2004年09月20日 00:56
この記事へのコメント
 社説を読みました。
 …まあ野球なんぞ、高校野球ならともかくプロには大した興味はないのです。高校野球のような新鮮味や緊迫感がプロには足りないと思うし、高校野球は飽きない程度に見られますしね。

 それはともかく。
 どこの新聞の記者どのも結局野球に関しては思えば馬鹿なことを書いているものです。なにも今回に限らず…。
 自分がいかに野球が好きか、どこの球団が好きなのか(たいていは巨人ですが)、そういうことを間接的にですが強く表明するようなことしか書いていないように思えてなりません。ドラフトの内容記事や移転の記事など、まったくスポーツ紙でもなかろうにどうしてここまで偏った書き方ができるのかと不思議なほどです。

 今回にしても、野球少年に夢を持たせろ、だとかペナントレースに水が差された、とか。自分の郷愁やら希望やらを表明してもらっても困惑するばかりです。

 新聞記者の書くことは、アテにならないとわかっていれば、こちらには実害はないのですが。
 最後に個人的なことを書くと、そういう意味で個人的にイヤなのは朝日新聞の夕刊のトップにある素粒子。勝手なことばかり書いて風刺を気取っているようにしか思えない。
Posted by 丸山 at 2004年09月22日 22:01
素粒子が嫌いだという気分は何となく分かります。

何となく鼻持ちならない書き方をする記事が多いのは感じます。ああ、なるほど、と思わしめるような記事は新聞よりむしろblogの方が多いような気はしますし。
Posted by 好奇人 at 2004年09月24日 07:25