2008年09月

2008年09月30日

秋の祝瓶山へ

1ce0826d.JPG☆30日の祝瓶山からの朝日連峰の
 展望は素晴らしいものでした。
 (クリックで画像拡大)




  第1回目が中止となった「葉っぱ塾・秋の祝瓶山へ」は、2回目のきょう、2名の参加を得て実施しました。朝は秋の長井の盆地特有の霧でしたが、車で登山口に向かいながら標高が少しあがると、上空は気持のよい青空でした。

 初夏に比べると水位の下がった木地山(きじやま)ダム湖畔から見る祝瓶山は、いつもほれぼれする姿です。長井側から登ったときにしかこの姿は見られないのです。バスツアーでおいでになる方は、一度「葉っぱ塾」の祝瓶山登山にご参加ください。きっと「ほれぼれする」の意味がわかりますから。

 登山口には車が1台もなく、きょうは祝瓶山全体が貸し切り状態でした。私たち3人の靴音と、呼吸の音と、沢の音と、風の音だけ。そしてときどき鳥の声。青い空に一直線の飛行機雲。多くのツアーがあわただしく山頂を後にしますが、きょうは1時間以上も山頂でのんびり。山での大好物の明星チャルメラも久しぶりに食べました。

 朝日連峰の展望はすばらしく、写真のいちばん右のピークが大朝日岳です。これには写っていませんが、以東岳も見えていました。まだはっきりとした紅葉ではありませんが、稜線の風上側は赤みを帯びていました。ツツジの仲間が多いのです。大朝日岳は先週末の寒波で初冠雪でしたから、きっと稜線上は色の洪水のようになっているはずです。

 私たち3名は、乾いた秋の風に吹かれながら麓をめざしました。冷たい沢の水を飲み、ブナの森の空気を胸いっぱいに吸い込んできました。こんな日に山に登ると「ああ、山っていいなあ!」と誰もが思うはずです。

 2日には、ガイドで大朝日岳です。予報は良いようです。きょう参加してくださった方のように、東京からおいでになる皆さんに楽しんでいただけるようにと願っています。



happajuku at 18:16|PermalinkComments(4)TrackBack(0) 葉っぱ塾行事レポート 

2008年09月29日

安達太良山、「本当の空」見えず

da22c610.JPG☆安達太良山山頂の溶岩ドームは
 「乳首山」というセクシイな名
 前がつけられています。




  10月中旬にガイドをする予定の福島県二本松市にある安達太良山(標高1700m)に、「葉っぱ塾」の顧客でもあるMさんをお誘いして登ってきました。

 私にとってのこの山は、山岳ガイドとしての第一歩を踏み出した場所です。所属する「東北山岳ガイド協会」の発足総会と研修会が開催されたのがここでした。ただそのときは山には登っておらず、山頂に立ったのは今日が初めてでした。

 日本の南岸に横たわる前線の影響で、福島県は曇り空でした。安達太良山頂も雲に隠れたり見えたりでした。ロープウエィを利用すると、標高950mの下の駅からいっきに標高1350mまで上がることができます。そこから山頂まではゆっくり歩いても1時間あまり。紅葉はまださほど進んではいませんでしたが、寒気の影響はこの山にも及んでおり、山頂付近は気温7℃ほどでした。

 山頂から時折下界は見えたのですが、上空が晴れることは結局ありませんでした。高村光太郎夫人の千恵子さんが見たいと言った安達太良山上空の「本当の空」を見ることはできませんでした。

 山頂から少し北へ行ったところからは、圧倒的な風景が広がりました。「沼の平」と呼ばれる噴火口です。直径数百メートルの巨大な火口が、白っぽい火山性の岩石で埋め立てられています。風に乗ってイオウの化合物の匂いもやってきました。荒涼としたその風景は、まさに「地獄の1丁目」といった感じでした。実際、数年前、この火口を通る道を歩いていた登山者が火山ガス中毒で亡くなっています。それ以来、この火口の中は通行が禁止されているのです。

 「鉄山」のピークで急いで昼食をとってから、ごろごろした噴石がころがる斜面をたどって麓に着いて振り返ると、山頂はすっかり雲の中でした。私たちは、曇り空ながら、まあまあいい時間帯に山頂にいたのかもしれません。

 ロープウエィの下の駅から車で少し下ったところに「岳(だけ)温泉」があります。大きな温泉街です。そこの公衆浴場「岳の湯」で、汗を流し、帰ってきたところです。

 安達太良山は、いちばん楽なコースを往復すれば歩く時間は2時間あまりですが、山頂付近は風を遮ってくれる樹林帯はもうありません。これからの紅葉シーズンは、雨具(兼防寒具)はもちろん、耳の出ない帽子や手袋を必ず持参することをお勧めします。



happajuku at 19:49|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 葉っぱ塾からのメッセージ | 山旅の報告

2008年09月28日

飯豊山も初冠雪!

71bd3aea.JPG☆わが家の庭にあるトチノキも
 色づき始めています。





  この週末の寒波で、昨日は月山に初冠雪とのニュースがありました。昨日ずっと雲に隠れて見えなかった飯豊連峰ですが、さきほど買い物に出たとき、わずかに山頂付近が見えており、やはり初冠雪でした! 月山は昨年よりも25日も早いそうですが、このぶんだときっと大朝日岳もそうではないでしょうか。大朝日岳へは2日にガイドで登りますので、小屋の大場さんに確認してくることにします。

 ここ数年は、初冠雪や初雪などが遅めの年が多かったのですが、どうやらこの冬は雪が早そうではありませんか? みなさんの地域では冬の寒さに関する昔からの言い伝えなどはありませんか? このあたりでよく聞かれるのは「カメムシ予報」です。六角形をした昆虫ですが、これが秋に多く見られると「大雪」、少ないと「暖冬」などと言われています。けっこうこれはあたっているような気がするのですが・・・。

 南の海上には大きな台風がありますね。台風ができるということは、南の海の温度がまだかなり高いということを示しています。そして、渦を巻きながら南の暖かい空気を北へ北へと持ち込もうとします。そこに北から大陸の高気圧が張り出せば、冷たい空気と暖かい空気とがぶつかりあい、長雨を降らせたりするのですね。果樹農家の人にとっては、台風から目が離せない収穫の時期が近づいています。どうか大きな被害がありませんように。

 この寒さで、山の紅葉もいっきに進むでしょうか。わが家の庭には、子どもたちが幼かったころに「これはトトロの木だぞ」と教えたトチノキの大木があります。この木は色づくのが他の木よりも早いです。もうずいぶん黄色味を帯びています。

 「葉っぱ塾」では、紅葉見ごろのプランとして、13日〜14日に「朝日ミニ縦走」を計画しています。このブログにも要項を載せておりますので、そちらをクリックしてみてください。朝日連峰の中でも大朝日岳のすばらしい展望台的な位置にある鳥原山の小屋に泊まります。1日目の登りが3時間半程度と、比較的楽に歩けるコースです。申し込みをお待ちしています。



 

happajuku at 15:44|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 葉っぱ塾からのメッセージ 

2008年09月27日

自衛隊イラク派兵違憲判決報告集会各地で!

b363f23c.JPG☆葉山山ろくはミゾソバの花が咲いて
 います。花言葉は「純情」。





  「葉っぱ塾」ではこの6月、山形県内では初めて、「自衛隊イラク派兵違憲判決報告集会」を開催しました。この集会が、全国で続々と開催されています。お近くで開催されるものにぜひご参加ください。

 政府はイラクに派遣している空自の撤退を決めました。しかし一方では「時限」ではなく「恒久的に」自衛隊を海外に派遣できるようにする法案を検討しているようです。「葉っぱ塾」のテーマは“おとなも子どもも森で遊べ”ですが、遊ぶためには平和が不可欠と考えています。きっとみなさんも、ご自身の夢の実現や、ご家族との安心できる暮らしの基盤としての平和は不可欠だということには異論はないと思います。集会に参加されて、「私たちの国の軍隊」がしていることの結果、どのようなことが行われているかを、しっかり心に刻んでいただけたらと思います。


■判決報告集会の日程
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
全国で企画されています判決報告集会のうち
会員対象でない集会があります
日時や会場を把握できているものをお知らせいたします
お時間があればぜひ参加してください

●町田 9月26日 川口弁護士
 町田相模9条の会

●山形鶴岡 9月26日 18:30〜 田巻弁護士
  鶴岡こぴあ2F
  山形県原水協・平和委員会

●山形 9月27日 13:40〜 田巻弁護士
  山形ビッグウイング4F
  原水協山形県協議会

●岐阜多治見 9月27日 13:30〜 岡村弁護士
  多治見市青少年ホーム(虎渓山)
  多治見革新懇

●山口 9月27日 13:30〜 池住義憲
  山口県立図書館レクチャールーム
  思想と信教の自由を守る山口県民集会実行委員会

●千葉若葉区 9月28日(日)午後2時〜4時30分 永井弁護士
 場所:みつわ台公民館講堂
 若葉9条の会

●東京 9月29日 田巻弁護士
  法政大学
  教職員有志主催

●名古屋 9月30日 川口弁護士
  いずみの会

●津 10月3日 北村弁護士
  憲法改悪反対三重共同センター

●徳島 10月4日 13:30〜 池住義憲
  徳島県立総合福祉センター
  NGO全国フォーラム

●愛知・犬山 10月4日 13:00〜 柴垣弁護士
  犬山市丸山地区学習等教養施設
  犬山平和委員会

●大阪 10月5日 13:00〜池住義憲
  浪速人権文化センター
  戦争あかん大阪集会

●下関 10月5日 魚住弁護士
  下関9条の会

●静岡 10月11日 13:30〜 池住義憲
  アイセル21静岡市女性会館
  静岡YWCA

●東京・日野 10月11日 15:00〜 毛利弁護士
  東京都日野市ひの社会教育センター
  日野・市民自治研究所

●名古屋 10月17日 18:30〜 池住義憲
  名古屋法律事務所2階会議室
  名古屋法律事務所

●名古屋 10月18日 13:00〜 中谷弁護士
  NTTあいち九条の会

●川崎 10月18日 18:00〜 北村弁護士
  麻生市民館第1会議室
  麻生9条の会

●東京・文京区 10月26日 岡村弁護士
  全労連会館3階会議室
  全労連女性部 

●西宮 10月26日 荒尾弁護士
  現代を問う会










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2008年09月26日

晴れ男、面目保った博士山

791fb92b.JPG☆山頂でしばしくつろぐゲストの
 みなさん。下山路はどんな道で
 しょうか?




  25日は仙台C社のツアーのガイドで、福島県の博士山(1482m)に行ってきました。

 上旬に下見で登ったときには好天だったのですが、この日は午後から雨になる予報が出ていました。なにせ登りが「道海泣き尾根」という名だたる急登ですので、そんな道で雨にあたるのはいやだなあ、と思っていたのです。

 しかし、途中で何度か小雨がぱらつくことはありましたが、樹林帯の中ではそれもほとんど気にはならず、私たちは結局合羽を着ることもなく全行程を歩き通しました。下山口に待機するバスに乗車したとたんに、ワイパーが必要なほどの雨が降り出しました。「晴れ男、まだ続いている!」と思いました。

 山頂で昼食をとり始めたところに登ってきた後続のパーティが、途中でなんだかわからないランのような花を見たというので、帰りにみんなで見てみました。高さ15センチほどで、クリーム色とも肌色とも見える小さな花が横向きに数輪咲いていました。初めて見る花でした。「とりあえずハカセランということにしましょう」と言って、家に戻って図鑑で調べてみました。アケボノシュスランというのが最も近いようです。ご一緒したゲストのみなさん、これを読まれたら、ぜひ確認してみてください。

 ツアーのガイドをするといつも驚かされるのが、ゲストの方々が次々とザックから取り出される「おいしいもの」です。もうほんとうにドラえもんのポケットのようにいろいろ出てくるのです。漬物、フルーツ、お菓子などなど。それも、ご自分だけの分ではなく、多めに持ってこられて、まわりの人に分けてくださるのです。私などはいただくものだけでお腹いっぱいになりそうでした。でも山で食べるのは、ほんとうにおいしいですね。おすそわけありがとうございました。

 この雨が通り過ぎると、大陸からは強い寒気が入ってくるようです。山々の紅葉もいちだんと進むでしょう。「葉っぱ塾」では13日〜14日にかけて「朝日ミニ縦走」を計画しています。白滝登山口〜鳥原小屋(泊)〜小朝日〜古寺鉱泉と、1泊にしてはゆったりしたコースを歩き、こぎれいな鳥原小屋での泊まりを楽しみましょうというプランです。鳥原小屋周辺は小さな湿原になっており、秋の彩りもすばらしいです。途中にあるブナ林や稜線の紅葉も楽しめる、初心者向けのプランです。連休を1日はずして設定しましたので、小屋の混雑も避けられると思います。ぜひご参加ください。


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2008年09月25日

長井葉山、かすかな色づき

826d3c1e.JPG☆24日朝は気持よい秋の空。葉山の
 緑も黄色味帯びてきました。





  「暑さ寒さも彼岸まで」とはよく言ったもので、寒冷前線が通過したあとの昨日の好天はまさに「秋晴れ!」という感じでした。北海道の山からは初雪の便りが届きました。

 長井葉山の東斜面の緑は、夏の深い緑からずいぶんと黄色味を帯びてきていました。この時期になると、この秋はどんな紅葉になるのかと気になり始めます。先日の朝日連峰では、ブナの葉が一部は黄色に、一部は枯葉色になっていました。葉っぱ全体が見事に黄色に染まる、というような秋にはもしかしたらならないかもしれませんが、楽しみに待つことにします。

 先日ご案内した10月4日の「葉山縦走トレッキング」は、おかげさまで定員いっぱいの申し込みをいただきました。あとは好天を祈るのみです。

 「葉っぱ塾」では11月に入ってから、長井葉山への登山を2回計画しております。1回目は11月1日(土)、2回目は23日(日)の予定です。またこれらとは別に、3名以上まとまれば、平日にもご案内できますので、遠慮なくご相談ください。



happajuku at 05:19|PermalinkComments(2)TrackBack(0) 葉っぱ塾からのメッセージ 

2008年09月23日

紅葉進む朝日連峰

c9d0ad10.JPG☆紅葉の稜線の向こうに小朝日岳
 を眺める





  21日から22日にかけて、「秋の気配の大朝日へ」ということで、出かけてきました。 今回の参加者は昨年夏に大朝日岳を目指しながら天候悪化で断念したときの参加者でもあるTさんと、これまで何度か参加を申し込んでくれながら、天候が悪くて中止したため初めての参加となったSさんのお二人でした。

 古寺鉱泉出発時点で雨が降っていて、「どうしようか」とずいぶん迷ったのですが、その朝の段階での翌日の予報は「晴れ」だったので、「とにかく登りましょう」と決め、傘をさしたり、雨具を着たりしながらゆっくりゆっくり登りました。

 登り始めて3時間を過ぎ、ブナの樹林帯を抜けたころから空が少し明るくなり、雨があがりました。視界も思っていたほどには悪くなく、途中の古寺山のピークからは、大朝日岳はもちろん、連峰北端の以東岳まで見通すことができました。

 朝日連峰の主稜線は、標高が1600〜1800メートルほど。すでに紅葉が始まっていました。ツツジやサクラの仲間は紅葉が早いです。カエデの仲間も種類によって早いものがあります。そこにハイマツの常緑が混じるので、まるで大きなアラビア絨毯を広げたようなにぎやかさです。

 大朝日岳直下の大朝日小屋までおよそ6時間かけて登りました。小屋は飛び石連休にもかかわらずそう混雑もしておらず、ゆっくりスペースを確保できました。管理人の大場さんは相変わらずお元気で、「また来たか」と笑顔で迎えてくださいました。

 山小屋での楽しみは、知らない者どうしの新たな交流です。今回は京都からわざわざやってきた山岳会の二人連れや、新潟から一人で来たという女性と、親しく言葉を交わすことができました。京都からのお二人は大鳥池から縦走の途中で、最終日は祝瓶山を経由して小国へと下るとのこと。長い長い縦走です。また、新潟からの女性は、下山ルートが同じだったこともあり、翌日は朝から下山後の温泉までご一緒することになりました。新しい人との出会いによって、山での時間が何倍も豊かになります。

 21日から22日にかけて、夜に強い雨が降っていたのですが、日の出近い時間には雨が止みました。日の出が見たくて私たちは歩いて15分ほどの山頂へと向かいました。雲海の上に遠くの山々が見えていましたが、残念ながら東の方角だけは暗い雨雲がかかっていて、ご来光を見ることができませんでした。

 小屋に戻ってまもなく、山頂一帯は霧に包まれ始め、結局この霧は下山まで晴れることはありませんでした。私たちが山頂にいたあの少しの時間だけ、ご褒美のような晴れ間だったのです。

 花の種類はだいぶ限られてきていましたが、オヤマリンドウの紫色の花が、あちこちで見られました。今は花よりも実が目立つ時期でもあります。とりわけナナカマドやオオカメノキの真っ赤な実は、紅葉の中でもひときわ目立っていました。

 もう2週間もすれば、稜線はこれ以上は染まらないほどの紅葉となり、麓へ麓へと紅葉前線が下りてきます。そしてやがて「初雪」の便りが聞かれるようになるのです。

 「葉っぱ塾」では、秋の山の行事として9月27日と30日に祝瓶山、10月13日〜14日にかけて「朝日ミニ縦走」を予定しています。いずれもこのブログに要項をアップしてありますので、ご参加をご検討ください。



happajuku at 05:13|PermalinkComments(0) 葉っぱ塾行事レポート | 山旅の報告

2008年09月22日

朝日ミニ縦走〜小屋泊まりの楽しみ2008、参加者募集!

1d5c967e.JPG☆紅葉真っ盛りの朝日連峰へ






■ 葉っぱ塾 朝日ミニ縦走〜小屋泊まりの楽しみ2008 ■
 
  朝の気温がずいぶん低くなり、山々にも秋の到来です。紅葉真っ盛りの朝日の稜線を歩いてみませんか。錦のじゅうたんを広げたような山の斜面、澄んだ空気の向こうに見える遠くの山々を眺めにゆきましょう。気持ちよい鳥原小屋での泊まりをみんなで楽しみ、白滝登山口から鳥原小屋を経由して古寺鉱泉に下ります。天候が良ければ小朝日にもまわってみましょう。初めて山で泊まる人向けのゆったりプランです。

【期  日】10月13日(月)〜14日(火) (連休を1日はずしてあります。)
※悪天候の場合の中止や延期については参加者と相談します。
※「葉っぱ塾」への前泊についてはご相談ください。

【募集人員】6名 
※定員に達し次第締め切ります。申し込みの場合は、保険の関係で、生年月日をお知らせください。山岳保険に既に加入の方はその旨お知らせください。

【参加費】 1人 ¥10000 (ただし山小屋使用料は含みません。)
※車同乗の場合はガソリン代ご負担ください。

【日  程】 13日   8:30  長井発
             9:30  古寺鉱泉着(現地集合可)
                   その後車で白滝登山口へ移動
            10:30  白滝登山口発
            14:30  鳥原小屋着(小屋泊)

       14日   6:30  鳥原小屋発(小朝日・古寺山経由)
             9:00  小朝日山頂 
            13:30  古寺鉱泉着
            13:30  現地解散
            15:00  長井着

☆エスケープルート:鳥原小屋→直接古寺鉱泉へ下山(10:30着)

【持ち物】 食料(1日目昼食、2日目朝食、2日目昼食+非常食)、雨具(ゴアテックス素材のもの)、寝袋、着替え、水(最低1ℓ)、食器、ヘッドランプ(懐中電灯)、持薬、その他必要と思われるもの

【ガイド装備】 1日目夕食(主食と若干の飲み物についてはこちらで準備します。荷物分担あり。)救急薬品、ロープ、カラビナ、ツエルト(簡易テント)、カメラ、無線機、コンロ、ガス

☆古寺鉱泉の「朝陽館」に前泊希望の方はお早めに直接申し込んでください。
電話 090−4638−7260

【連絡先】 葉っぱ塾 八木文明(日本山岳ガイド協会認定ガイド)
       TEL/FAX 0238-84-1537 メール happa-fy@dewa.or.jp


happajuku at 17:06|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 葉っぱ塾の予定企画 

2008年09月20日

葉祥明さん新潟講演会に参加

aeb67edb.JPG☆講演会の後、著書にサインを入れながら
 一人ずつとお話しする葉祥明さん。





  画家であり詩人でもある葉祥明(よう・しょうめい)さんは、私に「葉っぱ塾」の活動を始めるヒントをくださったとても大切な方です。その葉さんの講演会が新潟の幼稚園であるということを2日前に知り、19日急遽新潟まででかけてきました。

 会場は新潟駅から歩いて10分足らずのところにある「聖ラファエル幼稚園」というところで、講演会はこの幼稚園の保護者の会が主催するということでの開催でした。

 玄関で外来者の受付簿に名前を書いていましたら、「あ、八木さん!」と声をかけられ、びっくりして顔を上げましたら、「LEAF」をお届けしているHさんがそこにおられました。そこに行くまで私はHさんがその幼稚園にお勤めだったとは知らないでおりました。

 間もなく2階の大きな部屋で講演会が始まりました。会場は若いお母さんたちでいっぱいでした。葉さんは、はじめはスライドでご自身の絵や著書を紹介しながら、そして後半はとりわけ「母と子の絆」ということに焦点をあててお話をされました。

 子どもにとって母親は世界そのものである。お母さんが「いる」というだけで子どもにとっては幸せなのです。子どもの外見ではなく、目には見えない「魂」を感じ取ってほしい。そしてできるだけたくさん、こどもをぎゅっと抱きしめてほしい。そんなことを話され、最後にお母さんをテーマにした自作の詩を音楽にのせて朗読されました。会場からは涙をこらえきれなくて鼻をすする音も聞こえていて、お母さんたちの感動の深さが伝わってきました。

 午後は、職員のための研修会にも参加させていただき、浄化された心で帰途につきました。帰りの列車の窓から日本海に沈む夕陽を見ることができました。

 「葉っぱ塾」では来年5月中旬、葉祥明さんを山形にお招きし、「第7回ブナの森セミナー」を開催することが決まっております。新緑のブナの森で、葉さんを囲みながら素敵な時間を過ごしてみませんか? 年内に第一次案内を公開する予定です。


happajuku at 05:31|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 葉っぱ塾からのメッセージ 

2008年09月18日

越後街道、大里(おり)峠を歩く

6d2beeb8.JPG☆峠道にはトチの木が多く少し
 葉が色づいていました。





  越後街道は、上杉の城下町米沢と新潟とを結ぶ重要な交易路として使われていた道です。車が通れるような道ができるまで、人々は十三の峠を越えて行き来していたといいます。

 「大里(おり)峠」は新潟県の関川村と山形県小国町との間、すなわち県境にある峠道です。何年か前までは通る人もなく廃道同然だったらしいのですが、近年、峠道ブームということで、刈り払いなどが行われ、快適に歩けるように整備されています。

 「葉っぱ塾」では一度、新緑のころにハイキングを実施していますが、今の時期に歩くのは初めてでした。9月下旬に仙台C社によるツアーが予定されており、その下見を兼ねて歩いてきました。

 国道113号線から県道260号線に入り、飯豊山登山口の長者原をめざすと、途中に玉川集落があります。右手に玉川小中学校の建物が見えるとまもなく、郵便局のところから右へ林道を入ることになります。林道を800mほど入ったところに駐車スペースがあります。林道はさらに奥へと続いていますが、大里峠への山道の入り口はこの駐車スペースからすぐの左手にあります。

 頭上に高圧線があり、ところどころ鉄塔の下を通るのはうっとおしいですが、上を見なければ、なかなかいいブナの林もあります。道がほとんど沢に沿っているので、水音がほとんど途切れることなく聞こえてきます。

 ちょうど中ごろ右手に、まるで「千手観音」のようなブナの大木があります。休憩するにはもってこいの場所です。駐車場からゆっくりあるいても1時間ほどで、大里峠の頂上です。ここには小さな社と、説明の看板がが建っています。

 社に向かって右手に階段のような坂道が切られています。そこを3分ほど登れば、鉄塔の真下のピークに出ます。晴れていれば、日本海も見える場所です。昨日は水平線方向がかすんでいて、見ることはできませんでした。ここから新潟県側に下ると、「若ぶな高原スキー場」に出て、さらに進むと国道113号線に出ます。しかし、マイカーですと、峠から往復するしかありませんね。7月に歩きましたが、新潟側の道もしっかりしていました。

 昔の人々がどんな思い出この道を歩いたのか、想像してみるのもなかなか楽しいものでした。いくつか名前を知らない花も見つけて、図鑑で調べたりしているところです。



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2008年09月16日

秋の祝瓶山へ



<昨年9月下旬の祝瓶山で>

■■■ 葉っぱ塾 秋の祝瓶山へ2008 ■■■

 朝日連峰の一角にある秀峰・祝瓶山(1417m)に一緒に登ってみましょう! ピラミッド型のその山体から“東北のマッターホルン”と呼ばれています。そろそろ山の木々の葉っぱも色づき始めているでしょう。近づく秋の気配を感じてみましょう。長井側ルートから登ります。朝が早くて大変ですが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

【期 日】  。昂遑横憩(土)   ■昂遑械案(火)
※前泊ご希望の方には、宿泊の紹介もいたします。

【参加費用】 ¥3000  (保険料・写真代等含む)
※長井市内から同乗希望の方はガソリン代をご負担ください。

【募集人数】 先着8名(申し込みは ↓△箸癸昂遑横菊まで)

【集 合】長井市「白つつじ公園北側駐車場」(長井市民文化会館北側)6時半
             
【日 程】  6:30    集合・出発
       7:40    祝瓶山山荘着
       8:00 同上発
12:00ごろ  山頂着・昼食
     12:30 山頂発
     15:30    祝瓶山荘帰
     16:40ごろ  長井着・解散
【持ち物】 雨具、水(最低2リットル)、タオル、帽子、着替え、昼食、非常食、手袋、敷物 (帰り「桜湯」や「がまの湯」などでの入浴希望者はご準備を)

【連絡先】 葉っぱ塾・八木文明 
   日本山岳ガイド協会認定ガイド
   日本自然保護協会自然観察指導員
993-0053長井市中道2-16-40  TEL/FAX 0238-84-1537
E-mail: happa-fy@dewa.or.jp

※留守の場合もありますので、ご連絡いただく場合は夕方6時から9時ごろが好都合です。
※集合場所の地図が必要な方はお知らせください。


happajuku at 04:30|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 葉っぱ塾の予定企画 

2008年09月15日

朝日連峰、秋の気配

955373d7.JPG☆朝日に照らされる竜門小屋
 (9月14日)





  「狐穴小屋に泊まる山旅」に4名の参加を得て実施しましたが、天候があまりよくなかったこともあって、結果的には宿泊は竜門小屋となりました。

 13日、天気は下り坂でした。朝出かけるときにはこれから崩れる空とは思えないのでしたが、日暮沢小屋登山口から私たちが登り始めて2時間あまりたったころから、小雨が降りだしました。午前中ぐらいは大丈夫かと思っていたのですが、予想よりも早い降り始めでした。参加者の方は合羽を着ましたが、合羽を着ての登りはサウナ状態で、たいへんそうでした。風がほとんどなかったので、私は傘で何とか間に合わせました。

 雨は小止みになったり、少し強く降ったり。しかし、清太岩山まで登ると、天候の割には視界は良好で、北の以東岳から南の大朝日岳のほうまで、稜線はしっかり見えていました。清太岩山からユーフン山に向かうと、そのあたりの潅木帯ではナナカマドの実が赤く色づき始めており、ツツジの仲間などの葉も赤くなり始めていました。全体的には緑色に見える山肌ですが、盛夏の頃の緑とはすいぶん違ってきているのが感じられました。

 タカネマツムシソウ、ハクサントリカブトなどが美しい紫色を見せてくれました。また、竜門岳から竜門小屋に下る斜面ではウメバチソウやハクサンイチゲの白い花が印象的でした。とりわけハクサンイチゲは「え、こんな時期に?」と驚きました。

 雨の中、合羽を着ながら汗をしぼられた参加者の体調を考慮し、狐穴小屋まで足を伸ばすのはやめにして、竜門小屋に宿泊することにしました。小屋に着くと、昨年エヴェレスト登頂を果たした遠藤さんが小屋番で、笑顔で迎えてくださいました。

 私たちに先行した高校生の山岳部や、他の小さなパーティが小屋でくつろいでいるところに、私たちも場所を割ふっていただき、荷物を下ろしました。皮肉なことに、そのころ、雨はあがり、空が明るくなっていました。その後も一時的な雨が何度かありましたが、太陽が西に傾き日没を迎えるころには東の空は雲が切れ、十三夜の月が煌々と顔を出しました。

 それより前に、私たちは夕食の準備にかかっていました。小屋の中がまだ太陽の光で明るいうちに、みな、早めに夕食の準備をするのですね。やることがないからというところもあります。参加者のTさんが、たくさんの牛肉を持参してくださっていました。それに野菜も! 何と、予想もしなかった「シャブシャブ」をごちそうになることができました。山小屋でこんなごちそうをいただけるなんて、もうそれだけで大満足。ビールもワインも大いにはかどりました。

 翌朝暗いうちに起きて外に出て見ると、上空は星空でしたが、西のほうに積乱雲があって、明け方の薄暗い空に稲妻が何度も光るのが見えていました。ラジオで天気予報を聞けば、庄内や最上地方には雷注意報が出ているのでした。ただ、この積乱雲は私たちのいるところには近づかないようでしたので、安心しました。

 小屋を出発するときにはまずまずの天候でしたので、すぐに下山にはかからずに、西朝日岳まで行ってみましょうと出発しました。途中の分岐に荷物を置いて、身軽にして歩き始めました。西朝日岳から見る大朝日岳は、他の方角から見るのとは異なって、実にピラミダルな姿なのです。それを期待して歩き始めたのですが、途中で雲が押し寄せてきて、不安な空模様に変わったものですから、私たちは途中で引き返し、下山にかかることにしました。予報では天候が次第に良くなると言っていたのですが、やはり山は別物でした。

 雲は稜線にかかったかと思えば晴れ、晴れたかと思えばまたかかりという状況でした。この段階で雨はほとんど降りませんでしたが、実にコロコロと空が変化しました。私たちが清太岩山を過ぎていよいよ樹林帯の中に入ったころ、何と上空で雷が鳴り出しました。稜線上にいる人たちは大変な思いをしているのでは、などと話し合いながら下山してきました。山では雷がいちばん恐ろしいです。

 日暮沢小屋に下山してみると、私たちが入山した前日に比べると、車の台数がかなり増えていました。3連休の中日、県外ナンバーの車も多くありました。近づく秋の気配を楽しんで帰っていただきたいと願いました。



happajuku at 05:10|PermalinkComments(2)TrackBack(0) 葉っぱ塾行事レポート 

2008年09月11日

吉永小百合さんから託された本、ふたたび

46854815.jpg☆昨年に続き、今年も吉永さんが
 送ってくださった本
 




  女優の吉永小百合さん。相変わらず映画をはじめ様々なご活躍ぶりです。この秋封切になる『まぼろしの邪馬台国』も楽しみです。

 昨年夏、吉永さんから「葉っぱ塾」に『語り継ぐあの八月を』(加世田智秋編著)という本を150冊以上もお送りいただきました。原爆詩の朗読を20年にもわたってライフワークとして続けておられる吉永さんをはじめ、原爆といろいろなかたちで向き合って生きておられる7名の方々に焦点をあてた人間ドキュメントです。美輪明宏さんも被爆者だったことや、ヒロシマとナガサキの両方で被爆した方がおられることなどを、私はこの本によって知りました。

 様々な方法でみなさんに「この本を広めてください!」と呼びかけましたところ、全国からお申し込みをいただき、全て私のところから飛び立って行きました。そして今年もつい先日、わが家に吉永さんから段ボール箱3つに分けて90冊が届けられました!

 昨年お申し込みが間に合わなかった方、昨年夏以降に「葉っぱ塾」とつながってくださった方、昨年も協力していただき、さらに広めてくださる方、もしよろしかったら、必要部数をお知らせください。
   
 この本の定価は¥1800ですが、本は吉永さんが買い取ってお送りくださっています。したがって、基本的には送料だけを負担していただければけっこうなのですが、任意の額のカンパは喜んでお受けいたします。集まりましたカンパは、吉永さんのご意向を汲んで、しかるべきところに送金し、後日皆様にご報告いたします。送料やカンパについては、本をお送りしたときに郵便振替の用紙を同封いたしますので、それでお支払いください。

 著者の加世田さんは「まえがき」に、「7人の人たちの原爆との関わりは、ただ悲惨さを訴えるだけでなく、人が長い人生をどうやって生きていくのかのヒントにもなっています。戦争になり、最悪の事態になった時にどうなるのかを、特に若い人達に読んでほしいと願っています。」と書いておられます。これは吉永さんのお気持でもあろうと思います。

 身の回りのあの方へなどと、思い当たる方の分もお申し込みいただけたら幸いです。

 お申し込みは、下記の電話(ファクシミリ兼用)か、メールアドレスまで。なお、ご住所、お名前、お電話番号をお忘れなく。



   ※この日記の転載は、どうぞご自由に!
 
【☆お申し込み先】
   葉っぱ塾 八木文明 TEL/FAX 0238−84−1537
        e-mail happa-fy@dewa.or.jp


 ※「葉っぱ塾」では、2005年秋に、吉永小百合さんを山形にお迎えし、原爆詩朗読会を開催いたしました。核兵器のない世界や、平和に対する吉永さんの真摯なお気持ちを、肌で感ずるすばらしい機会でした。

 そのことがご縁となって、吉永さんからこの本を広めるお役目を担うことができ、とても光栄に思っています。皆様のご協力をどうぞよろしくお願い申し上げます。



happajuku at 15:34|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 吉永小百合さん関連 

2008年09月10日

道海も泣く、博士山へ

a9aef2ec.JPG☆博士山山頂に立つ標識






  週が明けると同時に、大陸から移動性高気圧が張り出してきて、週末までの不安定な空は一掃されました。早朝起きて外に出てみると、天の川が見えるほどに空は澄んでおり、東の空高く、オリオン座が見えていました。

 9月下旬にもしかしたらツアーのガイドが入るかもしれない福島県柳津(やないづ)町の博士山に下見を兼ねて行ってきました。もちろん初めての山でしたが、この山の名前は、ブナ林保護運動があったことで聞いてはいました。イヌワシも生息している山域だということです。

 まだ暗いうちに家を出発し、国道121号線、国道49号線、国道252号線などを経て、博士山登山口に着いたのが7時20分ごろでした。登山口から山頂は見えないのですが、山頂の手前にある「社(やしろ)峰」というピークに、雲がかかっていました。駐車場には他には車がなく、ひっそりとしていましたので、念のためにクマ除けの鈴をつけて歩き始めました。

 登山道に入り小さな沢沿いを数分歩くと尾根に取り付くのですが、ガイドブックにはこの尾根が「道海泣き尾根」と書いてありました。道海とはお坊さんの名前でもあるのでしょうか。この山の稜線上にはかつて寺院もあったといわれているようですので、それに縁のある人物かもしれません。その「道海」が「泣く」ほどの急傾斜の尾根、ということらしいのですが、まさにその通りの登りでした。

 登りのすごいのは飯豊がそうですが、標高760m付近の登山口から、1268mの稜線上の小ピークまでは、両手両足総動員の登りでした。登りの補助にロープが設置されているところが10箇所もあったでしょうか。しかし一方で、こうした登りの良さは、どんどん高度が上がるということでもあります。

 この急な斜面に、ブナやミズナラそして、長井の葉山などでは見られないアスナロの巨木がたくさん立っていました。積雪のことを考えると、ちょっと信じられないようなことです。

 稜線にあがってしまえば、緩やかな登りがほとんどで、「社峰」手前にわずかにきつい登りが混じるだけです。登山口を出発して1時間45分ほどで山頂に着きました。標高は1482mとありました。飯豊や朝日でこの高さですと、樹木がそれほど高くはないのですが、ここは高い木が多いために、視界があまりありません。北側がわずかに開けている程度です。ほぼ真北に飯豊が見えるはずでしたが、山頂よりも少し上にまだ雲が残っていて、それが遠望を邪魔していました。

 下りはいったん1268mピークに戻り、そこからは登りとは違う道をたどります。途中に「近洞寺跡」という標識がありました。山岳信仰の名残でもあるでしょうか。何箇所かブナの倒木の下をくぐらねばならないところもありましたが、快適な下山路でした。ただ、ここの道は、登りもそうですが、雨でぬれたりするとツルツル、ズルズルと滑る可能性が大きいです。

 開通していない未舗装の林道に出ると、あとは車のところに戻るまで15分ほどの歩きでした。下りには1時間30分ほどを要しました。ガイドのときはたぶん登り3時間、下り2時間はかかることになりそうです。

 車で12キロほど下ったところに、地熱発電所もあるという「西山温泉」があり、その中の1件の旅館に寄ってお風呂に入れてもらいました。イオウの匂いがするなかなかいいお湯でした。




happajuku at 04:47|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 山旅の報告 

2008年09月08日

長井葉山縦走ハイキング〜葉山の自然を守る会自然教室

dece926c.JPG☆長井葉山からみえる大朝日岳は、
 10月には秋色になっているはず。





  ■■■ 葉山の自然を守る会第13回自然教室 ■■■
      〜 長井葉山縦走トレッキング 〜
 
 朝の気温が低くなり、山々の紅葉が始まる頃、長井葉山の稜線を歩いてみませんか?標高1000メートルの愛染峠まで車であがり、雄大な大朝日岳などを眺めながら、なだらかな稜線上の道を長井葉山へ。そしてかつて麓の水田に水を供給していた「昭和堰」をたどって長井市勧進代に下山します。なかなか体験できない片道コースです。大規模林道や、ブナ原生林の紅葉を観察し、自然と人間の調和についても考えてみましょう。県の「みどり環境税」を活用した行事です。

【主  催】 葉山の自然を守る会

【期  日】 10月4日(土)  ※雨天の場合は11日(土)

【募集人員】 15名(小学4年生以上) 
※ 定員に達し次第締め切ります。申し込みの場合は、保険の関係で、生年月日をお知らせください。

【参加費】  ¥ 2000(当日受付で納入)

【日  程】    7:00  葉山森林公園駐車場集合
(相乗りで愛染峠に移動)
          8:30  愛染峠出発
         11:00  長井葉山(葉山山荘で昼食休憩)
         12:30  葉山山荘出発
         15:30  昭和堰、勧進代尾根経由で森林公園帰着

【持ち物】 昼食、雨具(ゴアテックス素材のもの)、手袋、水(最低1ℓ)、おわん、はし、タオル、帽子(天候によっては防寒具)
※履物は登山靴かトレッキングシューズ。長靴でも可。スニーカーや運動靴ではだめです。
※必要な人は酔い止めの薬を持参ください。

【ガイド装備】 救急薬品、カメラ、無線機、コンロ、ガス

【申し込み先】 葉山の自然を守る会「自然教室」担当 八木文明
       TEL/FAX 0238-84-1537 メール happa-fy@dewa.or.jp

*********************************

 この行事は、私が所属する「葉山の自然を守る会」の行事として実施いたしますが、当日は私がご案内いたします。歩き始める「愛染峠」は、標高が1000mありますので、ここから長井葉山までは大きなアップダウンのない、手入れの行き届いた稜線上の山道をたどります。

 長井葉山からは、かつて勧進代地区の人々の水田に水を引いていた「昭和堰」の跡をたどり、下山してきます。ほとんど登りのないコースですので、あまり登山経験のない方でも、楽しんでいただけると思います。

 スタート地点への移動には、タクシーを利用する予定ですので、予定人数を超える参加はできません。すでに申し込みが届き始めておりますので、ご参加希望の方はお早めにご連絡ください。 (八木文明)






happajuku at 06:07|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 葉っぱ塾の予定企画 

2008年09月07日

日本熊森協会東京シンポジウム

2a8cbb0f.JPG☆シンポジウムの基調講演をされる
 熊森協会会長、森山まり子さん。





  6日、東京の武蔵大学を会場に開催された「第2回 日本熊森協会東京シンポジウム」に参加してきました。この協会は97年に設立されたNPOで、兵庫県の中学校で理科の教員をしておられた森山まり子さんが中心となって、クマが住める森を守ってゆこうという趣旨で活動しておられます。会の概要は次の通りです。

 「日本熊森協会」の事務局は西宮市にあります。
   〒662−0042  西宮市分銅町1−4
   TEL/FAX 0798-22-4190(水・日を除く10時〜16時)

 ご寄付の受付は下記の郵便振替口座です。
   00970−8−137360 熊森基金代表 森山まり子

 いろいろな「会員」制度があります。

   ☆正会員   年会費¥6000(学生半額)

   ☆寄付会員  年1回 任意の金額の寄付

   ☆ボランティア会員  お金ではなく体で支払いたいという方。年1回以上の活動に参加する。会費は無料。

   ☆賛同会員  会費無料。その分、協会の広報をお手伝いする。


 この会の活動の3本柱は・・・・

  1.自然や生命をいつくしむ啓蒙活動

  2.奥山保全と野生動植物の保護

  3.奥山保全を通し、地元に植林・自然保護の仕事をもたらし、獣害を防ぎ、土砂崩れのない山を復元

 HPは http://homepage2.nifty.com/kumamori/

 一人でも多くの方が、会員になってくださいますように、願う者です。

 
 シンポジウムでは、研究者や各地で熊森協会の支部活動をしておられる方、そして協会のスタッフの方々の様々な報告がありました。お聞きしていて、やはり日本の森の現状の危機認識を新たにしました。

 確実に進んでいる温暖化だけでも、日本の森林の現況を大きく変えようとしています。森はそこに生育する植物だけではなく、動物も菌類も含めた総体ですので、気候の変動だけでも確実に大きな影響力を持っています。そこに加えて国策として進められる針葉樹の人工造林や大規模林道の建設などが、森の変化を加速させています。

 会場にいてそれぞれの報告を聞いていて、いたたまれない思いでした。というのも、山形県は全国一の「クマ捕殺県」だということがあったからです。その山形に住んでいながら、他の地域での報告を聞いているということに、歯がゆい思いがありました。

 山形県に生息するツキノワグマはおよそ1500頭と推定されているようです。この数字がどれだけの精度があるのかも極めて疑わしいのですが、2004年から2007年までの4年間で山形県内で捕殺されたクマの頭数は千頭を超えます。全国でも突出する数字です。それでもはたして1500頭も生息しているのかどうか、誰も確かなことはわかりません。

 クマが農業被害をもたらしていることは事実としてあります。しかしそれは何か原因があってそうなっているものなのではないか、と私は考えています。その原因を突き詰めないで、「出たら殺す」というやり方では、クマの絶滅ということにとどまらず、私たちが大きな森の変化を見過ごすことにもつながるのではないかと危惧するのです。

 温暖化に伴って、山形でも「ナラ枯れ」が拡大しています。森の中でクマが食物として大きく依存する樹木です。このこととあわせて対策を講じてゆかなければ、気がついたらクマがいなくなっていた、ということにもなりかねないのです。

 クマは生態系の上位に位置する生き物です。その点で人間と似ています。クマが住めなくなる環境の中では、人間も住めなくなることになります。それはすぐにはやってこないかもしれませんが、私たちの次世代、次々世代では逃れることのできない大問題となる可能性があります。

 今自分にできることは何だろうか、ということをしっかり考えてみたいと思います。






happajuku at 06:34|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 日本熊森協会関連 

2008年09月04日

長井の東山探検

522f7cbf.JPG☆長井市指定天然記念物、
 上伊佐沢の「ほうき松」





  私が住んでいる長井市は、南北に流れる最上川沿いにあり、街の中心部は最上川の西側にあります。対岸は標高400メートル前後の低い山地になっていて、私たちはこうした山々を総称して「東山」と呼んでいました。幼いころは幼稚園や小学校の遠足で行ったりはしましたが、その奥がどうなっているのか、これまでほとんど歩いたことがありません。

 昨日は地形図を持って、あちこち歩き回りました。地形図には描いてあるのに、もう草がぼうぼうで、とても歩く気にもなれない道もあれば、比較的きれいに手入れがなされている道もありました。田んぼが放棄されたところは、道もそうなるようです。

 上伊佐沢というところで「ホーキマツ公園」なる標識を見つけて車を止めてみると、長井市指定天然記念物と書いてありました。そんなものがあったとは、知らずに半世紀も過ごしてきました。小高いところにあるらしく、坂道を登ると、そこにあったのが写真のように、根元から数本に株別れをしたまつでした。それで「ホーキ」が掃除に使うときの箒であることを理解しました。

 ここも、勤めの最後の数年間通った通勤路からさほど遠くないところでした。車で通り過ぎていれば見えないものがまだまだたくさんありそうです。東山探検は、今後も続けます。


 

happajuku at 16:57|PermalinkComments(2)TrackBack(0) 山旅の報告 

2008年09月03日

葉っぱ塾2008年秋の主な予定

d87849a3.JPG☆この秋はどんな紅葉になるで
 しょうか。





★☆★ 葉っぱ塾 秋の主な予定 2008 (2008年9月現在) ★☆★

※変更になる場合もありますので、参加についてはかならず「葉っぱ塾」にご連絡ください。


■「狐穴小屋に泊まる山旅」  9月13日(土)〜14日(日)
   狐穴小屋は、稜線の中ほどにあるために、比較的人の少ない山小屋です。小屋のすぐ前まで冷たい水が引かれており、小ぎれいな山小屋です。静かな小屋で秋の気配に耳を澄ましてみませんか?

■「初秋の大朝日へ」 9月21日(日)〜22日(月)
   大朝日岳への最短ルートを、登りに1日、下りに1日かけてゆっくり歩きます。秋の気配が濃くなるこの時期に登ってみませんか。山で見る夕日、星空、日の出の光景はすばらしいものです。

■「秋の祝瓶山」  9月27日  9月30日
   紅葉が山の頂から始まる時期、祝瓶山に登ってみましょう。急峻な東壁ルートはスリルもあります。また、下山路にあるブナの森は、木肌の白い「美人ブナ」です。

■「長井葉山縦走トレッキング」  10月4日(土)
   標高1000メートルの愛染峠から葉山を通り、昭和堰経由で歩きます。登りが少ないので、体力的には楽なコース。「葉山の自然を守る会」の事業です。

■「葉っぱ塾田んぼ稲刈り」  10月5日(日)
   葉っぱ塾の田んぼをオーナーや他の参加者で一緒に稲刈りします。みんなで一日楽しく作業しましょう!

■「朝日ミニ縦走」  10月13日〜14日
   稜線や鳥原湿原の紅葉が最も美しいこの時期、手入れの行き届いた鳥原小屋に泊まり、ワインやビールを飲みながら語らいましょう。登り3時間半ほど。翌日は小朝日岳をまわって古寺鉱泉に下ります。山小屋での宿泊は初めてという方にはうってつけのプランです。混雑を避けるために連休を1日はずしてあります。シュラフのレンタル可能です。

■「秋の黒沢峠ハイキング」  10月25日(土)
   越後十三峠の中では最も整備された「敷石の峠道」、黒沢峠の秋を歩いてみましょう。綺麗な落ち葉を拾って、落ち葉アートも作ってみませんか?

■「葉っぱ塾田んぼ収穫祭」  10月26日(日)
   葉っぱ塾の田んぼの収穫を祝い、お餅をついてお祝いします。オーナー以外の方でも参加大歓迎です。

■「晩秋の長井葉山」  11月1日(土)
   この時期は、山頂一帯はほとんど落葉し、木々の間から展望も得られるようになります。中腹の紅葉が美しい時期です。なかなか通れない「昭和堰」をたどってみましょう。先人の米作りに対する思いが伝わってきます。

■「カボチャ・ランタンと紅葉の森ハイキング」 11月2日(日)〜3日(祝)
   「ハチ蜜の森キャンドル」主催の人気行事の「カボチャランタン」にみんなで参加し、翌日は紅葉のブナの森をハイキングします。

■「初冬の長井葉山」  11月22日(土)
   雪をかぶった大朝日岳や飯豊連峰の雄姿を眺めに行きましょう。すっかり葉の落ちた登山道は思いのほか明るく、くるぶしまでの落ち葉に埋まります。冬の匂いの混じる冷たい風を感じてみましょう。

☆ご自分のご都合に合わせてグループ(最低3名を原則とします)でお申し込みいただける場合は、日程のご相談に応じます。

☆「葉っぱ塾」の行事は、体力的にあまり困難なものは含んでおりませんが、ご自分の体力に合わせてご参加ください。遠方の方で、前泊などをご希望の方には、ご予算に応じた宿をご紹介できます。小人数の場合はホームステイも可能ですので、ご相談ください。

☆できるだけ少人数でも実施したいのですが、最低ラインを3名(行事によって異なります。)と考えております。また、参加費用などについてはお問い合わせいただくか、およそ1ヶ月前には詳しい要項を作成してお知らせいたします。

☆「葉っぱ塾」のこのブログ(http://blog.livedoor.jp/happajuku/  ブナの森から吹く風)でも随時お知らせいたしますので、参照ください。


★葉っぱ塾 (代表:八木文明)
    日本山日岳ガイド協会認定ガイド
    東北山岳ガイド協会会員
    日本ネイチャーゲーム協会コーディネーター
    日本自然保護協会自然観察指導員
    スクールインタープリター

 〒993-0053 山形県長井市中道2-16-40
  TEL/FAX 0238-84-1537
  E-mail: happa-fy@dewa.or.jp
  http://blog.livedoor.jp/happajuku/ (ブナの森から吹く風)


happajuku at 18:25|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 葉っぱ塾の予定企画 

2008年09月02日

一杯のつもりが杢蔵山(もくぞうさん)へ

d1b62d07.JPG☆杢蔵山の山頂は雲の中で眺望
 がききませんでした。





  神室連峰はまだほとんど足を踏み入れたことがない山域です。一度友人たちと出かけたことがあったのですが、ちょうど集中豪雨にあたってしまい、登山口で引き返しただけに終わっていました。

 きょうは「一杯森」というところに登ろうと思って早朝出発しました。この山は2万5000分の1地形図にはそのような表記がされていません。地元の方が使っておられるようです。途中のブナ林がなかなか見事だという話だったので、興味をもったのです。神室連峰のほんの入り口にあたる山です。

 地形図を頼りに、家から2時間半もかけてたどりついたというのに、登山口を見つけることができず、撤退しました。地形図にはない林道があったりするものですから、なかなか現在地の確定ができなかったことと、登山道らしきものも見つけることができなかったことで、諦めました。

 そのまま帰るのは悔しいので、一杯森の南にある「杢蔵山(もくぞうさん)」に登ることにしました。この山は新庄市の東側にそびえる山で、標高1027m。その稜線の連なりには、町を見下ろすようにテレビ塔がたくさん立っているので、目立つ山です。国道13号線を秋田方面に向かって新庄市を通過するとき、右手に見えます。

 一杯森方面からこちらの登山口にまわりました。集落を過ぎて林道に入り、キャンプ場を過ぎるところから道路は未舗装に。300mほどのところに「登山口」の標識がありました。岩手ナンバーの車が1台止まっていました。ここからの登山道は「一の滝コース」と呼ばれていて、沢沿いを登ってゆくのです。

 かなり上に登るまで、沢から離れずに登りますが、こういう道の特徴は、後半に急登が待っていることです。山頂まで2時間ほどでしたが、沢の水が細くなったあたりからの登りでは、気温が高かったせいもあって、しっかり汗をしぼられました。きょうの風が東よりの風であったのに、西側の斜面を登ったために、あまり風を感じなかったことも発汗の原因でした。

 杢蔵山荘まで登ると、風を感じるようになり、そこから山頂までは30分ほど。湿気を含んだ東からの風が雲を作り、山頂付近は雲の中でした。

 岩手からの3人を途中で追い越し、山頂には誰もいないだろうと思ったら、私と同年輩のおっさんが女性2人と食事中でした。毛むくじゃらのワンちゃんまで!足元をみれば女性の一人はスニーカーです! 「どこから登って来られたのですか?」と聞きますと、テレビ塔まで車で登った、と言うではありませんか。地形図をよく見ると、確かに山頂と稜線で続いているところにあるテレビ塔まで「実線」の道が描いてあります。地形図での実線の道は車が通れる幅があります。考えてみれば、テレビ塔の工事をする際の荷揚げが必要なのですね。しかしこの道路、かなりの悪路でした。4輪駆動の車なら大丈夫かもしれませんが、水が流れたあとが30センチほど深くえぐれたところもありましたので、要注意です。

 あの沢沿いの山道を下るのは危険だなあと思っていたので、帰りはこの林道を歩いてきました。1時間半ほどで車まで戻りました。車で5分ぐらい下ると、「奥羽金沢温泉」があり、高台からの眺めもよく、久しぶりの温泉を楽しみました。



happajuku at 18:06|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 葉っぱ塾からのメッセージ | 山旅の報告

2008年09月01日

「アラスカ物語」

☆アラスカ、アンカレッジ在住の大山卓悠さん厚子さんご夫妻とは、インターネットを介してつながりました。福島市で開催された星野道夫さんの写真展の感想を私がブログに書いたのを、奥様が読んでくださったことがきっかけだったと記憶しています。そして驚いたことにご夫妻は、星野道夫さんの家族ぐるみの友人でした! 

 大山卓悠さんは、ロシアでヒグマに襲われて亡くなった親友・星野道夫さんの事故を詳しく検証した著書『永遠のまなざし』(共著)を出されています。このコラムは、大山さんのご承諾をいただいて転載しております。

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 先週末、妻と連れ立って、三日間ほどビーバー村に行ってきた。

 ビーバー村というのは、新田次郎著の小説「アラスカ物語」に詳しいが、大河ユーコンの北岸に沿う、点のような小さな村だ。あと十キロも北に行けば北極圏という地勢のなかにある。

 百年ほど前に、日本の石巻出身のフランク安田という人がこの村を作った。当時は、近くで金鉱も見つかり、隆盛を誇っていたようだが、いまはほんの六十人余りの人が住むだけの小さな村になってしまった。

 今年はそのフランク安田の没後五十年に当たるという。彼の偉業を称えて村でポトラッチをして祝うので、一緒に行かないかと誘いを受けた。ビーバー村を訪れることは「アラスカ物語」を読んで以来の夢だったので、一も二もなく「ウン!」と返事した。

 フランク安田の奥さんはネヴィロといった。北極海の町バローのイヌピアック・エスキモーで、二人の間にはハナという娘がいた。実はこのハナさんと、ぼくは知己だった。ハナさんの晩年の頃で、一生を教師として暮らした凛々しさと、いつも笑みを絶やさない明るさを併せ持つ、カワイイおばあちゃんだった。

 父親のフランク安田が持ち歩いていたという四角い皮の鞄があり、そのなかに詰めた数々の遺品をハナさんに見せてもらったことがある。当時、新田次郎が小説を書く際にやり取りした書簡もそのなかにあったことを覚えている。

 ハナさんが長寿を全うし、その葬儀の席で、ハナさんの長女に会った。フランク安田の孫娘に当たるその女性はシェリー安田と名乗った。そのとき以来、彼女とは長い付き合いが続いている。今回のポトラッチも彼女の招待だった。

 ポトラッチという聴きなれない言葉は、星野道夫さんの著作のなかで知った。「アラスカ 風のような物語」にこうある。

「そして、村に帰ればポトラッチが待っている。ある老婆が世を去り、一年がたった。ポトラッチとは、インディアンの世界における御霊送りの祝宴。死者の魂はこの日を境に旅立ってゆく。そのために、ムースの肉が必要なのだ。その頭を煮て、すべてを溶かしたヘッドスープは、この祝宴に欠くことのできないもの。この土地に生きるアサバスカンインディアンにとって、ムースはポトラッチのための“神聖なる食べ物”だった」

 星野さんはそのスープをすすりながら、深い思索に落ちて行く。

 星野さんの経験したポトラッチ――それまでのぼくの人生観では想像もつかない世界だった。御霊送りの祝宴とは、アニミズムの延長のようなものなのだろうか。巨大なムースの頭を煮るという野蛮な想像も踏まえ、彼らの精神世界を垣間見てみたい衝動に駆られたものだ。そんな、好奇心にも似た望みが、今回、やっとかなえられたのだ。

 気が滅入るほど天気が悪い今年のアラスカだが、このときばかりは天も祝福してくれたのか、ビーバー村の空は日本晴れだった。

 会場は村の学校の体育館。体育館の外には、ドラム缶が三つ、火にかけられていた。ムースヘッドのスープを作るときは、ムースの頭をそのままドラム缶へドボンと浸けて煮込むのかと思っていたが、実際はそうではなかった。一つひとつのパーツをていねいに切り取り、処理を施し、それらを細かくしてスープの具にしていくのだ。

 そして、ポトラッチの儀式がはじまった。

 白人とネイティブの長老二人が司祭をし、祈りが捧げられた。一人は英語で、もう一人はアサバスカン・インディアンのグッチン族の言葉だった。両人とも、祈りの最後に『アーメン』と付け加えた。キリスト教の祈りだった。

 二年前、南東アラスカのトーテムポール建立式に招かれたときも、彼らのポトラッチの儀式がキリスト教で行われたことに驚いたものだが、ここビーバー村でも同じくキリスト教が彼らの精神世界を支えていることを知って、またまた驚いてしまった。そしてこの二人は、それぞれのキリスト教会で牧会する、米国聖公会の牧師だった。

 一人は白人で、名前をスコット・フィッシャーといった。若い頃にアラスカ内陸部に入り込み、伝道をはじめた。ビーバー村のネイティブの女性と結ばれ、娘二人・息子一人の子宝に恵まれた。しかし、七年前に息子を事故で失い、また二年前には奥さんをガンで亡くしている。いまだ傷心のなかにいるのかと思ったが、彼がいったん口を開くと、そのメッセージは皆の心をゆすぶった。傷心であるどころか、逆に皆を励まし、深い慰めを与えるのだ。深い悲しみを背負った者だけがもつ、他人へのいたわりが溢れていた。

「この村の行く末を案じることはない。思い通りにならない人生を嘆くこともない。神はどんなときでもあなたと共にいるのだ。いつもあなたと共に歩んでいる。心配しないで日々を生きて行きなさい。春になればギースが平安を運んでくるし、厳しい冬には猟をして生き延びられるよう神がオーロラを与えてくれる。恐れることはないのです……」

 彼の言葉に聞き入る全員が、このとき生きる力を与えられたのではないだろうか。

 もう一人は、アークティック・ヴィレッジから来たトリンブル・ギルバートという牧師だった。彼は、英語がわからない古老たちのために、グッチン・インディアンの言葉でメッセージを語ることのできる人物だった。

 アンカレッジに帰宅してからのことだが、星野さんの本を読み直してみると、何とトリンブルは、生前、星野さんと親交をもっていたことが判った。その箇所を思い出していれば、彼ともっと深く交わることができたのにと思うと、残念でたまらなかった。

 帰途に着く直前、ビーバー村の砂利道のような滑走路に見送りに来てくれたトリンブルに、ぼくは次のような質問をした。

「あなたたちは、あなたたちの固有の宗教があるはずなのに、いつ頃、どのようにして、キリスト教を受け入れるようになったのですか? キリスト教を受け入れたといっても、全部が全部クリスチャンではないでしょうから、ポトラッチのような伝統的なセレモニーでキリスト教一辺倒のやり方をしたら、なかには反発を覚える人もいるのではないのですか?」

 トリンブルは、ぼくが言い終わると静かにうなずき、ゆっくりと、教養を感じさせる英語で話しはじめた。

「私の住むアークティック・ヴィレッジの住人は、全員がクリスチャンです。その他の地域でも、二三の例外を除けば、ほとんどがクリスチャンと言っていいでしょう。ですから、ポトラッチの祈りも、イエス・キリストの御名によって祈りますし、このやり方は二百年前から受け入れられているのです。
 
 もちろん私たちには、私たち固有の宗教がありました。正確に言えば、いまもあるといったほうが正しいかもしれません。私たちは、はるか昔から神がおられることを信じてきました。自然の恵みと、私たちの生存は、神の存在抜きには考えられないからです。

 しかしこれまで、その神がいったいどのようなお方なのか知らずに来たのです。そして、聖書の教えが入ってきたとき、やっとその答えを得ることができました。

 神とはいかなるお方か――聖書は、『神は愛です』と言っています。先祖代々、私たちが信じてきた方も『愛』の神でした。私たちには、聖書の述べるこの神が、私たちと同じ神だということが判ったのです。それ以来、私たちはイエス・キリストを救い主として崇めるようになったのです。

 しかし、昔から信じてきた固有の宗教をすぐさま切って捨てたというわけではありませんでした。それはそれとして置いておき、聖書の教えをゆっくりと時間をかけて取り入れて行ったのです。

 聖書にはすべての答えがありました。ですから、私たちは聖書から答えをいただきながら、自分たちの宗教観をゆっくりと融和させていったのです」

 飛行機の出発時刻が近づいてきた。搭乗がはじまるというサインを、タラップの傍で待つアヌーカさんがさかんに送ってくる。

 ぼくは、トリンブルともう少し話がしたかった。このまま別れてしまうには、余りに惜しい人物だと思ったからだ。何か大切なことを訊きそびれているような気がしてならなかった。それが何なのか判らないことももどかしかった。ぼくは急いでメモ帳を出し、トリンブルに連絡先を書いてもらった。彼は、名前と、住所と、電話番号を書いてくれた。

「eメールのアドレスはいただけないですか? 帰ったらすぐにでも連絡したいのですが」

 ぼくは、手渡されたメモ帳を見ながら彼に尋ねた。すると、彼はこう返事した。

「私はインディアンです。そんなものは必要がないのです――」

 本気とも冗談ともつかない言い方だった。ぼくはどういう顔をしていいのか戸惑っていると、彼は続けて言った。

「十月にアンカレッジに行きます。そのときにでも会いましょう」

 彼によると、十月中旬に、アンカレッジで開催される地球温暖化の会議に招かれており、そこでスピーチをすることになっているという。

「地球温暖化というと、科学的なテーマですよね。なぜ、あなたがそんなところでスピーチをするのですか……」

 トリンブルは教会の牧師であり、アラスカ内陸部の精神的支柱であり、また音楽家でもある。科学者としての一面ももっているのだろうか。

「私は、いろいろな顔をもっているからね」

 そう言って、彼の分厚い唇から笑みが漏れた。いかつい顔が笑うと、子供の顔になった。

 星野道夫さんは、彼の著作「ノーザンライツ」のなかで、トリンブルを次のように紹介している。

「日曜日の朝、マイナス四十五度の大気のなかに、教会の鐘が鳴り響いた。それは、本当に小さな、丸太小屋の教会だった。

 その朝集まったのは、数人の古老と、小さな子供たちだけだった。牧師の役目は、トリンブルという村の男で、誰もの尊敬を集める、素晴らしい人物だった。フィドル(バイオリンのようなもの)の腕が抜群で、ポトラッチではいつも中心人物である。昔からの知り合いだが、牧師の姿で会うのは初めてだった」

 フェアバンクスに向かう小型飛行機のなかで、ぼくは外の景色を見るわけでもなく、今回ビーバー村で出会った人たちのことをぼんやりと考えていた。

 村を経つとき、誰かが「次は一月に来いよ!」と叫んで笑った。一月のビーバー村は、日照時間がほとんどなく、一日中暗い世界が支配している。気温は摂氏五十度まで下がるという。アラスカ内陸部では、冬には風が止まり、煙突から立ち上る煙はまっすぐ空に向かって伸びる。

「風のない寒さというものは、本当に辛いんじゃ。風が吹けば、確かに寒い。体感温度が下がるからのう。だがその風を避ければ、逆に温度は緩むんじゃ。風さえ防げば、寒さが凌げるんじゃよ。ところが風のない寒さというものは、どこを向いても寒いんじゃ。逃げ場のない寒さというのは怖いもんじゃよ。わしのような歳になると、とても耐えられん」

 北極海の町バローから来た古老が話してくれたことだ。

 彼らが安穏と暮らす日々の基軸には、そんな厳しい冬を越さなければならない苦悩がある。強い夏の日差しのなかでニコニコと笑う彼らの顔は、真っ暗で雪明りに頼るしかない、すべてが凍りついた厳冬期には、一体どのように変わるのだろうか。

 オーロラの降る原野で、生命をつなぐムースを追い仕留め、神の恵みに感謝するとき、もしかしたら、そのときこそ彼らの顔が最も輝くのかもしれない。


happajuku at 16:21|PermalinkComments(0)TrackBack(0) アラスカからの風