2009年09月

2009年09月30日

山を守る人々

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<銀玉水付近の植生回復ネット>

  先週末、朝日連峰の名水「銀玉水」周辺で、環境保全作業が行われました。これは「朝日連峰保全協議会」(環境省羽黒自然保護間事務所が事務局)が呼びかけたもので、私が所属する東北山岳ガイド協会もこれに参加しています。

  今回の作業には都合で参加できませんでしたが、27日、翌日からのガイドに備えて宿泊していた古寺鉱泉で、夕方暗くなりかけたころに下山してこられた方々の姿を見ました。翌日ガイドで登ってみますと、写真のようなシュロ縄のネットがあちこちに設置されていました。参加された多くのボランティアの方々に心から敬意を表します。

  この付近は登山道が流水で大きくえぐられ、数年前に石を敷いて改修作業が行われたところです。石組みの両側に張られた植生回復ネットには、ようやく植物が少しだけ生えてきています。標高の高いところでの植生回復は、ものすごく時間がかかるのです。山でこうした場所を通過する際には、このネットの上を歩くことなどないように注意したいものです。

  このような保全作業を、今後できれば国がもっと資金を出し、地元の業者に委託するなどして、本格的に取り組んでゆくことを検討していただきたいと私は思います。国立公園であり、森林生態系保護地域でもあるここ朝日連峰は、ある意味では国の宝物です。その宝物が市民のボランティア頼りというのも少し寂しい気がします。業者に委託となれば、それは雇用の促進にもつながってゆくでしょう。

  朝日連峰といえば、大朝日小屋の名物小屋番大場さんと佐藤さん。今季限りで引退されると古寺鉱泉でお聞きしました。ご本人からお聞きしたわけではないので半信半疑なのですが・・・。9月の中旬、大場さんが体調不良で佐藤さんと一緒に下山されるとき、強風で転倒し、そのときに肋骨を骨折されたともお聞きしています。そんなことも引退決意の原因だったのでしょうか。温かく、そして厳しくもあったお二人も、朝日連峰を守ってこられた人であることは間違いありません。できればもっともっとお願いしたいのですが無理なことでしょうか?

  山を登るとき、そこに道があるのが当たり前のように思い、道が悪かったりするとついつい不満が口に出そうになるとき、道を開き、保守している人々や、植生を守る人々、そいして避難小屋の管理や清掃を行ってくださる方々がおられることのことを思い出したいものです。

  



happajuku at 04:09|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 葉っぱ塾からのメッセージ 

2009年09月29日

今年は早いぞ、朝日の紅葉

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<古寺山から見た大朝日岳>

  27日に古寺鉱泉に宿泊し、28日から29日の1泊2日で朝日連峰のガイドで出かけてきました。好天が続いた「シルバーウィーク」から、天候は下り坂。かなり身構えて出かけたのは言うまでもありません。

  今回のお客様ははるばる広島から飛行機とバスを使って山形までおいでくださいました。遠路お疲れのことだったことと思います。

  28日は夜明け前4時半の出発。気温はさほど低くはありませんでしたが、曇り空で、登り始めるとすぐに私たちは雲の中に入りました。1時間ほど登ると「おや? 雨かな?」との声。早くも降ってきたかとがっくりしそうになりましたが、結局私たちはこの日泊まる竜門小屋に着くまでは雨らしい雨にあたることもなく、標高1500mの古寺山より上では、ずっと雲の上の人となったのでした。

  古寺山に着くころ、大朝日岳が顔を出してくれました! 驚いたのは紅葉の進み具合です。9月下旬にこんな進んでいるのは、私には初めての経験でした。しかも色がかなり鮮やかで、2000年の秋以来のすばらしい色彩だと感じました。同行した旅行社の添乗員Oさんは、一昨年の全く同じ日に朝日においでになったそうですが、あの夏の猛暑のためだったのでしょうか、そのときは紅葉らしい紅葉を見ることはできず、山は青々としていました、とのことでした。朝日や飯豊の紅葉は、例年よりも早めに進行しているようです。


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<大朝日岳山頂にて>

  1500m以上の高さではさすがに気温は低くなり、雨ではなく寒さ対策で合羽を着るほどでした。山頂までおよそ6時間。平日で天気予報も良くなかったとあって、個人で登っていた人は4人だけ。ほとんど貸し切り状態でした。

大朝日岳山頂に着くまで雲に覆われていたのに、しばらくするとどんどんと雲が切れてゆきました。飯豊や吾妻の峰々も垣間見ることができ、眺望は、この天候にしてはまずまずでした。

  大朝日岳からは中岳、西朝日岳、竜門山とたどることになりますが、この部分はいわゆる「朝日軍道」ということになります。ちょうど前夜の古寺鉱泉のBSテレビで『天地人』は、三成の処刑の場面を映し出していましたが、関が原をきっかけに、この「朝日軍道」はその短い使命を終えたはずです。そんな歴史を思いおこしながら稜線の道を歩きました。


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<竜門小屋前に広がる“錦の絨毯”>

  次第に雲が高くなり、西の空が明るくなって、翌日の天候に期待を持たせるように感じられたころ、この日泊まることになっていた竜門小屋に着きましたが、その小屋の前に広がる斜面の紅葉の見事さは、錦の絨毯、ペルシャ絨毯などと言ってはみても、それで言い尽くすこともできないほどの見事さで、ひとりでに笑いがこみ上げてくるようでした。


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<竜門小屋から寒江山方面に伸びる“朝日軍道”>

  竜門小屋の前から以東岳方向を見ると、その昔、つわものどもが重い軍装を身にまとって苦労しながら歩いたであろう朝日軍道が、紅葉の稜線に伸びていました。今はこの稜線が県境になっており、左側が新潟県、右側が山形県です。

  私たちの一行が着いてしばらくしてから、若い女性が一人で登ってきました。朝日大好きという東京の人でした。そんなふうにこの朝日連峰に通ってくれると聞いただけで、地元の私はまるで旧知の友人と出会ったかのように嬉しくなります。ツアーの一行とこのお一人だけで小屋を「独占」し、ゆったりと過ごしました。

  夜8時過ぎから雨となりました。夕方ラジオで聞いた最新の予報どおりです。また風も強まり、夜通しビュウビュウと吹いていました。しかし予報は、雨は明け方まで、とも予報していたので、それに期待しながらシュラフに潜り込みました。

  朝は4時前に起き、湯を沸かして朝食。出発の支度をして外に出たのが5時15分。雨はほとんど小止みになっていました。山は天候の回復が遅れるかと思ったのですが、しだいに天候が回復する兆しの見えた空の下を、私たちは日暮沢小屋へと順調に下りました。晴天ではなかったけれど、歩くには気温がちょうど良く、最悪の天候にも会わずに全員無事下山できました。

  お客様からは紅葉の見事さに十分に満足しましたとのお声をいただき、自分が大好きな山で存分に楽しんでいただけたことが嬉しくてたまりませんでした。

  聞けば全国の山々を歩いておられる方々のようでした。井の中の蛙のような私よりはずっとあちこちの山のことをご存知の方ばかりです。ですが、そうした方々をご案内するガイドは、地元の山を深く知っている者であったほうがよいという私の信念があります。いつもガイドを終えて思うことは、「私自身が一番楽しかったなあ」ということです。そうでなくしてどうしてお客様に楽しんでいただけるでしょう。その気持ちは今後も大切にしてゆきたいと思っています。

  広島からのツアーの皆様、本当にありがとうございました。今度はヒメサユリの季節にでもおいでください。いつかかならず再会できますこと、心から願っております。ご感想などコメントいただけましたら望外の喜びです。


 ☆<ツアー参加で、バッヂ希望の皆様へ>

  皆様のバスを見送ってから、帰る途中で古寺鉱泉「朝陽館」に寄って購入してき  ました。30日、ツアー会社宛に投函いたします。早く届きますように。


  

happajuku at 15:55|PermalinkComments(4)TrackBack(0) 葉っぱ塾行事レポート 

2009年09月27日

葉っぱ塾の田んぼ、稲刈りのご案内

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<広がる黄金色の水田。稲刈り間近。>


 ■■■ 葉っぱ塾の田んぼ、稲刈りのご案内 ■■■

 葉っぱ塾の田んぼの稲刈りを下記の日程で行います。オーナー以外の方のご参加もお待ちしています。


 ■10月4日(日)  午前9時 勧進代南部公民館前集合
    *持ち物・・・ 昼食、飲み物、タオルなど
        こちらでは何か汁物を準備したいと考えています。
    *オーナーのご家族以外の参加も歓迎します。人手を提供していただきますので、当日の会費は不要です。
    *集合場所の地図をお送りできます。

     参加人数とお名前を9月30日(水)まで、八木に連絡ください。

*・゜゜・*:.。..。.:*・゜・*:.。. .。.:*・゜゜・**・

★11月8日に予定している「収穫祭」についての今のところのご案内です。この日は少し早めに集合していただいて、葉山の中腹までキノコ採集に案内していただこうと考えています。その後公民館で餅つきを行う予定です。また、この日はお隣の白鷹町に10月にオ−プンする文化ホールで、昨年私たちが日本フィルとの協演を実現させたピアニスト・木曽真奈美さんのリサイタル(『展覧会の絵』がメイン)があるそうです。時間によってはそちらにもご参加いただけるような設定を考えてゆきたいと思います。また、朝日町の「ハチ蜜の森キャンドル」では7日に「カボチャランタン」が開催されます。これについては安藤さん(0237−67−3260)にお問い合わせください。

葉っぱ塾 八木文明 〒993-0053 長井市中道2−16−40
TEL/FAX 0238−84−1537  e-mail happa-fy@dewa.or.jp


happajuku at 03:54|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 葉っぱ塾田んぼオーナー 

2009年09月26日

拝啓、吉永小百合様

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 拝啓。一雨ごとに秋の風が冷たくなり、木々の色づきが増しているこのごろです。お変わりなくご活躍のことと拝察申し上げます。

 昨日の新聞に、ニューヨークで開催されている国連の安全保障理事会において、「核なき世界をめざす決議」がオバマ議長のもとで全会一致で可決されたとの報道を読みました。

 この決議は加盟国に対して何ら強制力を持つものではありませんが、主要な国々の首脳が参加して世界に向けてメッセージを発したのですから、それぞれの国においては、可能なことから実行に移されてゆかなければならないはずですね。

 吉永さんを山形にお迎えして「原爆詩の朗読会」を開催できたのは、2005年の10月末のことでした。あれからもう4年が経とうとしています。振り返れば、小泉政権が「郵政民営化を問う」として行われた総選挙で政権党が圧勝し、「平和」などという言葉が政治の世界で全く省みられなくなった直後のことでした。

 吉永さんが心をこめて朗読してくださる原爆詩の数々をあの日お聞きしたのは150名ほど。全国民の数からすれば大海の一滴のようなものでした。全国各地で二十年以上にもわたって続けてこられた朗読会全ての聴衆の数を全て合わせても、国民の1%にもならなかったのかもしれません。

 しかし、昨日のニュースに接して真っ先に、吉永さんの長年の取り組みを通じて各地に蒔かれた種が、目を出し、花を咲かせる気配を見せ始めたように思いました。

 あのとき吉永さんは「朗読会は、平和のためにがんばっておられる方々を応援するようなものでもあるんです」と語ってくださいました。二十一世紀を迎えて益々混迷する国際情勢の中では暗い展望しか持つことができないことが多かったのですが、吉永さんの活動は一条の光のように各地の人々を励まし続けたのだと感じます。そのことが結局は政権を交代させ、為政者たちに「核なき世界」と言わしめたのだと思います。

 政治が理想だけで進まないことは百も承知ですが、理想のない政治というのも国民の一人としてはやるせないものでした。これまでわが国の政権政党に対しては常に背を向けるようにしていた私ですが、今は少しでも関心をもって眺めていようと思っています。

 大事なことは、国民一人ひとりが「自分自身に何ができるのか」、ということを問い続けることだと思うのです。小さな流れが集まってやがて大河となるように、私たち一人ひとりの行動が世界の潮流となる時代がくるかもしれません。

 私も、吉永さんが心の中に蒔いてくださった種を、自分なりに大切に育ててきました。これからも小さな努力を続けていこうと思います。今後の益々のご活躍を心から願っております。来年一月には新しい映画が封切られるとのことですね。楽しみにしております。

 敬具


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 吉永小百合さんが「葉っぱ塾」あてに送ってくださった、原爆をめぐる人間ドキュメント『語り継ぐあの八月を』がまだ3冊だけ手元に残っております。ご希望の方に差し上げております。ご連絡いただければお送りいたします。メールでお知らせください。
 e-mail happa-fy@dewa.or.jp

★上記の本については、早速にお申し込みをいただき、在庫がなくなりました。ありがとうございました。



  

 

happajuku at 05:38|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 吉永小百合さん関連 

2009年09月25日

好天の大里峠ハイキング

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<大里峠頂上で>

  昨日は仙台C社の大里峠(おおりとうげ)ハイキングのガイドとして行って来ました。29名のお客様を歓迎するように気持よい晴天となりました。

  この道は1878(明治11)年に、イギリス人女性、イザベラ・バードが歩き、『日本奥地紀行』という著書にその見聞をまとめたことが、今もなお歩かれていることへとつながっているのだと思います。

  彼女がここを歩いたのは7月中旬。梅雨の時期で、蒸し暑さにだいぶ苦しんだようです。また、通過する村々の貧しい生活ぶりが著書の随所に出てきます。

  新潟県関川村にある「わかぶな高原スキー場」のビジターセンターでトイレをお借りし、そこから歩き始めました。はじめの1時間ほどは車も通れる林道歩き。大部分が植林されたスギ林の中を歩きます。途中には戦時中の鉱山跡などもあります。

  いよいよ峠道にさしかかると、沢の水音が聞こえ、ブナやナラをはじめとする二次林となります。スキー場を出発し、途中で2回の休憩をとり、およそ2時間10分ほどで峠の頂上に着きました。標高470m前後の峠です。

  この裏手の高圧鉄塔のところに登ると、空気が澄んでいれば日本海が見えるはずなのですが、霞があってこの日は見ることはできませんでした。


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<玉川集落の林道に立つ看板>

  峠からは山形県に入ります。森の活用の仕方などが違っていたのだと思いますが、新潟県側と異なって、ブナの大きな木がだいぶ残っています。原生林というのではありませんが、深い森という風情があります。

  下りはおよそ1時間20分で、バードが「まことに頼りない集落」と表現した玉川というところに出ます。今はそんなに頼りないわけではありませんが、過疎化が進む寂しさは漂っていました。

  こんな時期にも咲く花はあって、ミゾソバ、カメバヒキオコシはずっと見ることができました。峠の山頂手前にはオヤリハグマがありました。また峠を下る途中ではテンニンソウやキバナアキギリが見られました。華やかさはありませんが、「山の花」です。

  添乗員のKさんと、この十三峠の別の峠も歩いてみたいですね、と話をしました。歩くことでしか移動できなかった時代の人々のことを思いながら、峠道をたどる。スローな生活を自らの足で体感することに、何か大切な意味があるような気がしています。

  ゲストの皆様、気持ちの良い峠歩きをご一緒できましたこと、心から感謝申し上げます。一番楽しんでいたのはたぶん私です。



happajuku at 05:43|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 葉っぱ塾行事レポート 

2009年09月24日

響け心のハーモニー〜母校の音楽部、東北大会へ

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<リハーサルの最後に挨拶をする生徒たち>
   (クリックで画像拡大)


  昨日の午前中、長井市民文化会館に行ってきました。母校である県立長井高校の音楽部がさきごろの県大会で金賞を獲得し、25日秋田で開催される東北大会に出場することになったのですが、OB、OGや保護者に最後の練習が公開で行われたのです。

  先月末に母校の「ピアノ委員会」の会合が行われ、来年のコンサート開催にに向けての準備がスタートした席上で音楽部の活躍が話題になり、寄付を集めたり、大会に行けない人たちに聞いてもらう機会をつくってはどうか、ということになったのですが、それがこのような形で実現したというわけです。

  実はメンバーの中に「葉っぱ塾」が活動を始めたときからご家族で遊んでくださったMさんがいるということも、私が昨日出かけた大きな理由でした。彼女はもう高校3年生。高校に入学が決まったときに挨拶に来てくれて以来会ったことがなかったのです。彼女はリハーサルの合間の休憩に、客席の私を見つけて駆け寄ってきてくれました。前列左から3人目がMさんです。

  私が高校生活を送った1970年前後、当時の合唱部の活動はとても活発で、木造の音楽室にはスタインウェイ社のピアノが置かれ、Y先生が熱心に指導されていました。その後合唱部はなくなっていたのですが、4年ほど前に音楽部として復活し、本格的に合唱に取り組み始めたということでした。しかもこの間に、廃棄寸前で同窓会館に放置されていたあのスタインエェイ社のピアノが、完全リニューアルしています。

  彼女たちの本格的な歌声を聴きながら、若い時期に本物に触れることの大切さということを思いました。本物を見聞きし、若い感性を磨いてゆく。コンクールの結果はどうあれ、質の高いものを目指したという体験は、彼女たちの大きな大きな宝物になって心の中に残っていくのではないでしょうか。

  来年、母校は創立90周年を迎えます。ちょうどその年に、3年に1回を目標に開催するスタインウェイ社のピアノを使ってのコンサートを開催すべく、出演者の交渉を始めています。すばらしいピアノと共に高校時代を過ごしたんだということが後輩たちに実感されるように、これからの準備を進めていきたいと考えています。



happajuku at 05:21|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 葉っぱ塾からのメッセージ 

2009年09月23日

紅葉のアラスカ、一片の雪

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<ワンダーレイクから見たマッキンレー(デナリ)山>
  (写真提供:大山卓悠さん>


☆アラスカ、アンカレッジ在住の大山卓悠さん厚子さんご夫妻とは、インターネットを介してつながりました。福島市で開催された星野道夫さんの写真展の感想を私がブログに書いたのを、奥様が読んでくださったことがきっかけだったと記憶しています。そして驚いたことにご夫妻は、星野道夫さんの家族ぐるみの友人でした! 

 大山卓悠さんは、ロシアでヒグマに襲われて亡くなった親友・星野道夫さんの事故を詳しく検証した著書『永遠のまなざし』(共著)を出されています。このコラムは、大山さんのご承諾をいただいて転載しております。

 アラスカは、紅葉から雪の季節へと移っているようです。

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 秋の紅葉を見に、デナリ国立公園に出かけたのは、九月の初めだった。四国ほどの大きさをもつこの国立公園は紅葉のピークを迎え、広大なツンドラの大地はどこまで行っても、ものの見事に赤く染まっていた。

 それから三週間――。アンカレッジにも秋が来た。市内の山の頂は初冠雪し、風が急に冷たくなった。市内を埋める白樺の葉は、昨日今日でいっせいに色づき、街は黄金色に染め上がった。ツンドラの大地がないアンカレッジでは、秋の色といえば黄葉。原野は黄色一色に染まるのだ。

 夏から秋に変わる美しい瞬間を目で追いながら、アヌーカさんに紹介されたmixiの漢字テストをやってみる。しかし何度挑戦しても、二十問に届くか届かないかで終わってしまう。漢字を読むだけのテストなのに、こうも読めない漢字があるなんて、いままでどんな読書法をしてきたのだろうと、大いに反省させられた。

 しかし、待てよ――しばらく頭を冷やした後に、一寸考えてしまった。日本人として、読めない漢字があることは教養の欠如であることに違いないが、読めなくてもいいような漢字が出てくることは、出題者の意図を疑ってしまう。少し意地が悪いような気もするのだ。

 「南瓜(カボチャ)」や「不束(フツツカ)」などは、なるほどなるほどと、読めない自分が悪いのだと素直に反省させられるが、「樹懶(ナマケモノ)」とか「飯匙倩(ハブ)」とか「馴鹿(トナカイ)」などは「カタカナ」表記でいいではないかと思ってしまう。日本の寿司屋に行くと、魚偏に何とかと書いて、さまざまな魚の名前をあてがっているが、あれと同じで、読めても読めなくてもいい当て字のような気がする。因(ちな)みに、ぼくが学んだ東京水産大学(現東京海洋大学)では、魚の名前はみなカタカナ表記だった。

 紅葉で燃えるデナリ国立公園のシャトルバスはほぼ満席だった。ぼくのすぐ後ろの席には日本人と思われる若いカップルが座っていた。小声で話し合っているので、はじめはどこの国の人だかわからなかったが、山裾にダル・シープ(山ヒツジ)が現れたとき、トーンの強まった日本語が聞こえてきた。

「みてみて、しんじられな〜い! いっぱいヒツジがいる〜。 いっこ、にっこ、さんこ……。ワ〜、ぜんぶで五こもいる〜!」

 山ヒツジを、一個、二個、と数えるそのご婦人は、クマの親子が現れたときにはこう叫んだ。

「ワ〜、しんじられない! 大きいのが一人でしょ。そして小さいのが二こでしょ。ぜんぶで三こもいるぅ〜!」

 ぼくはアラスカに暮らしはじめて二十年以上になる。ときどき日本語が怪しくなるが、それでもヒツジやクマを一個、二個と数えたりしない。「匹」を口語で使うこともあるが、やはり普通は「頭」を使う。ヒツジもクマも、一頭二頭と数える。学校でそう学んだからだが、いまの学校教育ではそんなふうな数え方を教えないのだろうか。

 カンジキウサギが現れたときも、そのご婦人はキャーキャーと奇声を発しながら、一個二個と数えていた。一羽二羽とは数えないのだ。周りはぜんぶ外国人だったので、別段恥かしくもなかったが、なかには日本語を流暢に操る外国人の方もいらっしゃる。もしそんな知識人と同席をしていたら、ぼくは赤面の至りだっただろう。

 インターネットの力はすごい。可能性はまだまだ未知数である。漢字のテストにしても、インターネットならではの面白さがある。出題者が深い知見で臨むなら、閲覧者はゲーム感覚で相当な知識が身につくかもしれない。参加するみんなが意見を投稿し、どんどんと改善をして行けるのもいい。シャトルバスで同乗された御二方(おふたかた)には、少なくともそんな遊びに加わっていただきたい、といらぬ節介をしたくなる。

 ファイヤーウィードの花びらが散って、約ひと月、山の頂上に雪が降った。これから雨が降るたびに、山の雪線は少しずつ麓へと下がって来る。そしてある日突然、山も街も白一色で埋め尽くされる。

 今年の冬は寒いのだろうか。長く、暑い夏を経験したあとでは、冬への実感がまだ湧いてこない。一片(ひとひら)の雪を、一個二個と数えないよう、ぼくももう少し漢字の読みを勉強することにしよう。




happajuku at 05:22|PermalinkComments(0)TrackBack(0) アラスカからの風 

2009年09月22日

クマがつないだ嬉しいお客様

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<安積さんご一行と玄関先で「いも煮ランチ」>
    (クリックで画像拡大)



 9月5日、6日に福島で開催された日本熊森協会の「東北会員の集い」に参加した際に、東京からわざわざおいでくださった安積遊歩(あさかゆうほ)さんが、ご家族やご友人とともに20日、わが家を訪ねてくださいました。福島に妹さんが住んでおられ、また山形にもお知り合いがおられるそうで、それらの方々を訪ねる途中に寄り道してくださったのでした。こんなふうに出会いをつないでくださって、とても嬉しいです。クマのご縁ということになるのでしょうね。

 安積さんのことは、失礼ながら私は福島でお会いするまで全く存じ上げませんでした。「安積遊歩」で検索してみると、たくさんの著書もあることがわかりました。この日も「ぜひ読んでみてください」と私に3冊持参してくださいましたので、今少しずつ読んでいるところです。

 安積さんは先天的な骨の病気で、車椅子で生活しておられます。福島でお聞きしてびっくりしたことがあります。今、駅にエスカレーターやエレベーターがあるのはもう当たり前になっていますが、こうした施設が設置されるよう働きかけたのが安積さんだったのだそうです。

 障害をもっておられる方が、その障害も一つの個性と考えて、さりげなく生きてゆけるようになるにはまだ時間がかかるような気がするのですが、社会の意識の変革のために動いてくださっている方がおられたということに、新鮮な驚きを感じています。

 安積さんのHPから、9月の福島での集まりについてアップされた文章を拝借し、紹介いたします。

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私は今年、日本熊森協会という会員になり、
5月からは、その会の顧問にもなった。

肩書きはなんでもいいが、この会のやっていることが、
私の目指していることと、とても近いので、
できることはなんでもしたいと思っている。

その一つとして先日、福島県の北端の町、国見町に行って来た。
国見町は、奥山に植えた針葉樹林を伐採し、
熊が住める広葉樹林を復元したいと
27ヘクタールの土地を熊森協会に任せてきた。
植林をして、豊かな森を復元したいというのだ。
その提案を受け、熊森協会がどのように出来るか、
東北の会員が集まり学び、検討するという会があったのだ。

熊森協会は、西日本では多くの場所に植林をしてきたが、
東北では始めてということで、
会長の森山さんが兵庫県から、
生態学者の主原さんが京都から駆けつけてくださった。

日本熊森協会は、
「クマの捕殺を止めよう!」ということから始めて、
森の荒廃を復元する活動へと発展し、
更に最近は、世界水戦争からも森を守ろうという壮大なポリシーと運動も育ててきている。
既に1266ヘクタール以上の森(土地)を、自然保護のためにトラストしているというから驚きだ。

熊はアンブレラ種といい、森の長でもあり、
要でもある重要な存在だ。
熊の皮剥ぎや食事のあり方等の習性は、
実は森のバランスを回復させ、豊かにし、
その森は水を日本の全土に供給してくれている。

そうした重要な働きをしている熊から
まず食料を奪ったのが、戦後の林野庁の造林政策だ。

もともとあった原生林を切り倒し、杉や檜を植えまくった結果、
どんぐり等の木の実のならない針葉樹林に熊は食を求められず、
里へ降りることとなった。

里に下りると、今度は”有害駆除”され、
すさまじく殺されてきた。

九州は全滅、四国もほぼ全滅、西日本全域が絶滅の危機にある。
そのことに心痛めた中学生たちがまず立ち上がった。

その中学校の理科の教師であった森山まりこさんが
彼らの熱意に押され会を起こし、地道に活動を続けてきて、
今では教職を退いて、熊森協会の仕事に専念している。

障がいを持つ胎児も子宮の中で安らかに眠っているわけにはいかなくなった
昨今の医学、科学の進歩がある。

子宮の中で出生前診断を受け、命の選別によって、
多くの命が障がいを持っているということで、抹殺されている。

それは、奥山に食料が無くて住むことが出来なくなり、
里に下りたために、害獣とされる熊たちの姿と
私の中で重なるのだ。

せめて、社会の厳しい状況に出会う前くらい、
子宮の中でまどろんでいたいだろう胎児たち。
そして、森に豊かな食料さえあれば、
ひっそりと奥山で暮らしていたいだろう熊たち。

種のありようは違うが、
障がいを持つ人間の胎児も、奥山の熊たちも、
「私の居場所、命を奪わないで」と、
声なき声を発し続けているに違いないと、
心がぎゅっと痛み続けている。

10月4日(日)には、日本熊森協会主催による、
シンポジウムが、早稲田大学国際会議場内の井深大記念ホールで
13時から行われる。

詳細は以下
http://homepage2.nifty.com/kumamori/symposium-index.html


ぜひ多くの方に参加してほしいと、心から願っている。




happajuku at 04:49|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 日本熊森協会関連 

2009年09月21日

朝日連峰・大玉山へ

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<木地山ダムから見た大玉山(奥の台形の山)>
(クリックで画像拡大)

  連休は好天が続いています。じっとしているのがもったいないので、今朝は朝日連峰の中ではその山を通過する人はいても、その山を目指して登る人はめったにいない、かもしれない大玉山(1438m)に行ってきました。

  いくらシルバーウィークだからといっても、この山であれば、クマに会うことはあっても、人には会わないと思ってでかけたのですが、思いのほかこのルートを歩く人はいるものです。十数名の方にお会いしました。しかし、大玉山に登るということでおいでになった方はおられませんでした。

  祝瓶山荘までのルートは、長井ダム関連の新しい道がさらに奥まで伸びていました。山荘前の駐車場は10台ほどの車があり、県外ナンバーが多いのは連休のためだったでしょう。

  山荘前から桑住平、アカハナ尾根と歩き、アカハナの分岐から祝瓶山とは反対に北への稜線の道をたどります。そのままずっと行けば大朝日岳です。三年ほどまえにヒメサユリの時期にこちらへ登って以来です。アカハナ分岐からはいくらかのアップダウンはありますが、山荘から3時間ほどで大玉山に着きました。


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<大玉山からみた大朝日岳>

  この山からの眺望はすばらしいです。下界は霞んでいましたが、高いほどクリアで、すぐ近くに見える大朝日岳はもちろんのこと、蔵王連峰、吾妻連峰、磐梯山、飯豊連峰などが、今日はくっきりと見えました。大朝日岳山頂付近の稜線はすでに紅葉が見ごろを迎えているようで、赤くなっていました。

  この日大朝日岳から歩いてきた横浜の若者に聞けば、前日の大朝日小屋はすごい混雑だったとか。テント場も20張り以上あったようだとのことでした。好天の連休ですからさもありなんです。名物管理人の大場さんはいらっしゃらなかったようです。お体の具合がおもわしくないのではと気がかりです。


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<大玉山山頂近くから見た祝瓶山>

  登ることの多い祝瓶山は、この大玉山からは独特の形に見えます。そしてその背景に見えているのが飯豊連峰です。祝瓶山山頂の左に白く見えているのは飯豊の「石転び大雪渓」です。

  縦走する人々を見送って、山頂でゆっくり昼食。心地よい秋の風に吹かれながら食べる「サッポロ一番」は格別です。1時間ほども山頂で休憩していました。

  大玉山からアカハナ分岐に向かうと、分岐の1つ手前のコルのところに「水場」の標識がありました。今の時期はどの程度水が出ているのか確かめに下ってみると、4分かかってようやく水が湧いているところに下りました。けっこう長い下りです。登り返すに6分かかりました。水量はあまりありませんが、岩の下から湧き出していて、冷たい水でした。ただ、コップでも持参しないと水筒には汲めない状況でした。

  桑住平までくだったとき、テントサイトのほうから歩いてこられた方に「ヤギさん!」と声をかけられました。何と今年6月仙台C社のツアーで長井葉山をご案内したときのゲストの方でした。今回は釣りを楽しみにテント泊しておられたのだそうです。覚えてくださっていて、嬉しかったです。

  アカハナのブナの林付近のミズナラもナラ枯れが起こっていました。赤茶けた葉っぱを見ていると、何だか胸がえぐられるような感じです。

  明日に向かって天気はゆっくりと下り坂との予報です。山を楽しんでいる人のためにも、大荒れにはなりませんように。




happajuku at 16:18|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 葉っぱ塾行事レポート 

2009年09月20日

巨木の森コンサートへ

  「ダメ元でお誘いなんですが 明日19日に真室川である巨木の森コンサートに行くのですが、一緒に行くはずの方が 急用でいけなくなり 誰かいける人を捜しています。」とメールがあったのは18日の早朝。夜勤をしている米沢のWさんでした。5連休のシルバーウイークというのにガイドの仕事が入っていなかった私は、二つ返事でOK。遠足気分のWさんと友人のTさんを乗せて出かけてきました。

  会場の真室川町は山形県と秋田県の境にある町。当日距離を測りながら行ってみたら130kmあまりありました。会場は女甑山(めごしきやま)山麓のブナの森。林道途中の広場に車を置いて、主催者が準備したシャトルバスで会場に着くと、気持ちよいブナの二次林の中にステージが作られていました。

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<背景もブナの森のステージ風景>

  屋外ですからマイクやスピーカーを使っての演奏会ではありましたが、チェロとピアノとソプラノのアンサンブルはとてもすばらしいものでした。チェロを演奏した増川大輔さんは、映画『おくりびと』で主演した俳優の本木雅弘さんにチェロの演奏指導をした方ということで、プログラムの中にも映画のテーマ曲が入っていました。

  時おり風がブナの葉をくすぐってゆき、鳥たちのさえずりも聞こえる中でのコンサート。あっというまの90分でした。

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<女甑山の大カツラ>

  会場の近くには「日本巨木百選」にも選ばれているという“女甑山の大カツラ”があると聞いていました。コンサートの後、地元の方に案内していただきました。会場から10分あまり歩いたところにその木は立っていました。幹の周囲が13m以上もある巨木でした。推定樹齢が千年というのも納得するようなその堂々とした姿に感服しました。このあたり一帯は修験者たちの修行の場であったそうですが、昔から多くの人々に見上げられ、畏敬の対象にもなってきたのではないでしょうか。

  帰ってくるともうすっかり夜になっていましたが、すばらしい連休(私はほぼいつでも連休のような日々ですが・・・)初日でした。おさそいありがとうございました。



happajuku at 05:02|PermalinkComments(4)TrackBack(0) 葉っぱ塾行事レポート 

2009年09月19日

スクール・インタープリター養成入門講座 イン 東京

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  先月30日にここ長井市で開催した県内初めての「スクール・インタープリター養成入門講座」が、10月4日に東京でも開催されます。環境教育の新たな視点を身につけてみませんか? 要項は次のとおりです。写真は、長井での講座の様子です。


■■■ スクールインタープリター養成入門講座in東京 ■■■
     (環境大臣・文部科学大臣登録講座)

●IPNET-Jスクールインタープリターの活動
体験活動を通じ、地域の自然のすばらしさ、感動、大切さを再発見・見直し、
将来ライフスタイルや環境問題に関心を持つ人間作りを目指す。
そのために子供たちと自然体験を中心に、自然と親しみ自然と友達になって
すばらしさや大切さを感じられる心を耕し育てる役割を担っていきます。

● IPNET-Jスクールインタープリター活動の場
小学校の生活科・総合学習を中心に校庭で行う

● IPNET-Jスクールインタープリター活動の対象
小学校児童。

▽日時 2009年10月4日(日)9時15分受付。
9時30分開始、修了17時00分。

▽会場 東京都・国立オリンピック記念青少年総合センター センター棟20人室
http://nyc.niye.go.jp/facilities/d6-1.html
東京都渋谷区代々木神園町3-1
地図
http://map.yahoo.co.jp/pl?p=%C5%EC%B5%FE%C5%D4%BD%C2%C3%AB%B6%E8%C2%E5%A1%B9%CC%DA%BF%C0%B1%E0%C4%AE3-1&lat=35.67076889&lon=139.69503083&type=&ei=euc-jp&v=2&sc=3&gov=13113.32.3.1

【交通アクセス】
オリンピックセンターホームページを参照ください。
http://nyc.niye.go.jp/facilities/d7.html

▽参加費 7000円(テキスト代を含む)

▽野外実習と講義 18歳以上の成人対象。どなたでも参加できます。初心者歓迎。
 
▽定員 15名(少人数制。一人一人が参加できることを重視しています)

▽事前申込制(申し込み&問い合わせはメールで。締め切り開催3日前までに)
IPNET-Jスクールインタープリター講座参加希望と明記し、住所、氏名、メールアドレス、TELをお知らせください。
参加費は、当日受付にて清算。
E-mail ipnetjapan@yahoo.co.jp
http://www.geocities.jp/ipnetj/
詳細は申込者に後日連絡

▽持ち物 マイコップ(飲み物を用意いたします)、弁当(周辺にレストランはありません。)、雨具、マイバック、筆記具

▽主催 IPNET-Jインタープリテーションネットワークジャパン

▽協力 東京地元IPNET-J講師

▽プログラム
9:30午前 開会 
講義1 インタープリテーションの理念 
講義2 学校でのプログラム 
野外実習1 プログラム体験、安全講習
休憩・午後 
野外実習2 プログラム実施の要点
野外実習3 インタープリターをしてみよう
講義3 学校との連携
修了証授与 閉会
17:00 解散
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よろしくお願いします。

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◆インタープリテーションネットワーク・ジャパン
(略称:IPNET−Jイプネット・ジャパン)事務局
E-mail ipnet@js3.so-net.ne.jp
◎事務局長 本多  孝
http://www.geocities.jp/ipnetj/
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happajuku at 04:05|PermalinkComments(0)TrackBack(0) スクール・インタープリター 

2009年09月18日

大里(おおり)峠を歩く

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<峠の頂上に立つ祠>

  来週、仙台C社のツアーをご案内することになっている大里峠を、下見を兼ねて歩いてきました。

  山形と新潟を結んでいるのは今は国道113号線ですが、明治の中ごろまでは、人や牛馬が通る細い道が街道だったのです。米沢市から新潟県の村上市に至る道は、山形側の人からは「越後街道」、新潟側の人からは「米沢街道」と呼ばれていたそうです。

  この街道にはかつて十三の峠があったそうです。車が通る道ができてからは人の往来も途絶え、道は荒れたり、埋もれたりしたようですが、近年、刈り払いや敷石の発掘などが行われ、通れるようになった峠道がいくつかあります。大里峠もその一つです。

  峠の西側の入り口は新潟県関川村の沼集落、東の入り口は山形県小国町の玉川集落です。つまりこの峠は県境を越える峠道なのです。

  1878(明治11)年に、イギリス人のイザベラ・バードという女性が、東京から北海道までおよそ3ヶ月以上かけて旅行した記録があります。彼女はそのときの記録を『日本奥地紀行』という本にして出版し、当時の欧米社会に日本の現状を紹介したのだということです。その紀行文の中に、この十三峠のこともかなり書かれています。

  来週のツアーは、このイザベラ・バードが辿ったと同じように、新潟側から入り、山形側へと抜ける片道コースを歩くことになっています。昨年は下見をしたのですが人数が集まらずに中止でした。今年はようやく実現します。

  道の刈り払いもなされ、標識もしっかり立っているので、一人でおいでになったとしてもまず迷うということはなく歩けると思います。県境をはさんで、新潟と山形では森の様子が違っていたりするのも面白いです。峠の頂上に建つ祠の裏手の高台に登ると、遠くに日本海が見えます。沢の水音をずっと聞きながら歩くことのできる気持ちのよい道です。葉が繁っていれば、頭上に高圧線が通っていることはあまり気になりません。

  ツアーの当日の好天を願いながら、資料も準備しておこうと思います。



 

happajuku at 04:51|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 葉っぱ塾行事レポート 

2009年09月17日

デュオ・ケーナルパ〜弟の新たな試み

f2929740.jpg(クリックで画像拡大)


 弟の八木倫明が、「空(くう)」とは別に新たな試みとしてアルパ(ハープ)との共演でコンサートを開催することになりました。平日の午後ということで、なかなか集まっていただきにくい時間設定ではありますが、とりわけ首都圏の方、ぜひおでかけください。新政権にちなんで、ぜひ「友愛精神」でお願いいたします。



Duo QuenArpa
デュオ・ケーナルパ 午後のコンサート
“南の風に聴く・・・”

南米アンデス地方先住民の縦笛ケーナ。
ヨーロッパ人が南米にもたらした ハープを模して
先住民が生み育てた楽器アルパ。機能性をもとめて
複雑化していったヨーロッパの楽器に対し、最低限のシンプルさで
何百年も変わることなく続いてきたこの二つの楽器は、同じ南米の楽器
ながら、一緒に演奏される機会は多くない。可能性を求めて初コンサート。

予定曲
♪全人類の平和のために★A.ハモンド作曲
♪さとうきび畑★寺島尚彦・作詞作曲
♪コンドルは飛んで行く(ペルー)★D.A.ロブレス作曲
♪チョグイ鳥★パラグアイ伝統曲
♪花祭り★アルゼンチン民謡
♪ラ・サンドゥンガ★メキシコ民謡
♪ラ・パロマ(キューバ)★S.イラディエール作曲
♪コーヒー・ルンバ(ベネズエラ)★J.M.ペローニ作曲
♪鐘つき鳥(パラグアイ)★F.P.カルドーソ作曲
♪君偲ぶ夜(パラグアイ)★D.オルティス作曲
♪アメイジング・グレイス★讃美歌
♪カニゴーの峰★カタルーニャ民謡
♪黄色い村の門★アイルランド民謡
♪ななかまど★スコットランド民謡
♪シチリアーナ★イタリア・ルネッサンス音楽
♪木霊[こだま]★キース・ジャレット作曲 ほか

主催:地球音楽工房/デュオ・ケーナルパ
お申込先(電話、FAX共通)/お問合せ
(03)3977―6631 地球音楽工房 八木
quena-y@sirius.ocn.ne.jp

2009年
9月29日(火)午後2:00開場
2:30開演
東京オペラシティ 3階 近江楽堂【定員120人】
(京王新線初台駅下車)

カトリックの礼拝堂を模した形の素晴らしい音響のホールで、
生音(なまおと)の民族楽器にピッタリです。


前売料金:¥2500  当日券:¥2800


出演者プロフィル

八木倫明[やぎ りんめい]
(ケーナ、アイリッシュ・フルート)
YAGI Rimmei
早稲田大学商学部卒。卒業後の1982年、フルートから独学でケーナに転向。
1987年から異文化融合民族音楽としての「地球音楽」を提唱。
尺八、マリンバ、コントラバス、各種打楽器などを交えた
異文化アンサンブルを結成して活動を始める。
2006年に、十弦ギター/小川和隆、尺八/戸川藍山とともに、
風絃トリオ〈空〉(くう)を結成して、異文化癒合の地球音楽の世界を深めている。

池山由香[いけやま ゆか]
(アルパ、ヴォーカル)
IKEYAMA Yuka
1985年生まれ。幼少時にアルゼンチン・ブエノスアイレス市に移り住み、
アルパ(インディアンハープ)に出会う。メキシコ大使館主催パーティーや
新星クラブコンサート、都内小・中・高等学校、カフェやレストランなどで演奏。
これまでにチョチン・バルブエナ、チューチョ・デ・メヒコ、マルシアル・ゲレロの
各氏に師事。また、声楽の分野では大学在学中に
ベートーヴェン《合唱幻想曲》アルト・ソロ、シューベルト《冬の旅》演奏会等に
参加。国立音楽大学演奏学科声楽専修卒業。
現在、桐朋学園大学声楽科研究生1年在学中。




happajuku at 04:29|PermalinkComments(0)TrackBack(0) やぎりん、木星音楽団関連 

2009年09月16日

いま、祝島(山口県)では・・・・

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 大阪の友人Oさんから、祝島のことを多くの皆さんに知ってほしいとお電話とともにメールで情報が寄せられました。私たちの「平和な」日常と同時進行で、原発の建設のために生活の基盤を揺るがされている人々がおられるのですね。

 せっかく政権も交代するのですから、これまでのように「お上のやることに口出しするな」というやり方でない新たな方向性を見出したいものだと思います。これまで政治家に任せてきた政治を、私たちの手に取り戻すきっかけは、こんなところにもあるような気がします。

 住民からの現状の訴えと、運動に参加してこられた方の生の声を続けて掲載いたします。とりあえず、読むだけでもぜひお願いいたします。

 また、転載は自由にということでした。皆様のネットワークで広めていただくこともありがたいです。


*********(以下、転載 その1)************


■■■ 祝島島民の会からの呼びかけとお願い 2009/9/14 ■■■


※2009/9/10から3日間の阻止行動を続け、また本日9/14も阻止行動を継続している祝島島民の会からの呼びかけです。



 瀬戸内に残された豊かな海が、今、原発のために埋め立てられようとしています。

 1982年に山口県の上関町に原発建設計画が持ち上がってから、地元住民は賛否の対立に苦しんできました。

 28年たった今でも未だに続いています。

 そして原発予定地の対岸わずか3.5kmに浮かぶ祝島では、住民の9割が計画に反対し続けてきました。

 原発建設予定地周辺は豊かな漁場であると同時に、小型の鯨のスナメリが群れをなして泳ぎ、天然記念物のカンムリウミスズメの生息が確認されるなど、希少な動植物の宝庫でもあります。

 しかし昨年山口県は、原子炉設置許可申請すら出されていない状況にもかかわらず海の埋め立ての許可を出してしまいました。

 そして今、中国電力は原発建設予定地の目前に住む祝島の島民に対する説明も対話もないまま、海の埋め立てと原発の建設を強行しようとしています。

 私たちは自分たち自身の命や生活を守るために、生活の糧である美しい海や豊かな自然を守るために、中国電力の埋め立ての強行に抗議しています。

 祝島島民の会では9/10から12までの三日間、埋め立て工事の先鞭となる大型浮標(ブイ)の搬出を阻止するため、平生町の田名埠頭で阻止行動を続けてきました。

 この3日間で延べ漁船80隻以上、陸上からも500人以上の人たちが阻止行動に参加しました。

 そしてまた本日9/14も、海上では漁船約30隻が、陸上では県内外からの応援に駆けつけてくれた人たちも含め100人以上が阻止行動を行っています。

 祝島島民の会ではホームページ(http://shimabito.net/)や当blog(http://blog.shimabito.net/)も開設していますが、多くの島民が阻止行動に参加しているためリアルタイムで現地の様子をお伝えできません。

 現地の状況はRadioActive(http://radio-active.cocolog-nifty.com/blog/)に特に詳しく紹介されていますので、ぜひご覧ください。

 これまでの動きについてはUrauraNews(http://
iwaijima.jugem.jp/)や小中進オフィシャルサイトのニュース&トピッ
クス(http://www.midori-konaka.jp/cgi-bin/news/view.cgi?
m=slst&reles=1)等で紹介されていますので、ぜひご覧ください。

 祝島島民は、特に今回の埋め立て工事の強行に対しては、地元の反対の声を無視して埋め立ての許可を出した山口県と、その許可をたてに反対意見を「一部の声」として力で押しつぶそうとし、祝島をはじめとした地元住民の27年以上に及ぶ思いを理解しようとする態度すら見せない中国電力に対しての怒りや憤りを強く感じています。

 山口県は埋め立ての許可を出す際に、中国電力に対して地元住民や県民の理解を得る努力を尽くすことを要請してますが、それが果たされていないことは現地の状況をみれば明らかです。

 どうか山口県や中国電力に対して「地元住民の理解を得ていない埋め立て工事は中止するべきだ」という抗議の声を届けてください。疑問があれば問い合わせをして彼らの姿勢を質してください。

 そしてこの呼びかけを多くの方々につないでください。どうかご協力をお願いします。

2009/9/14
上関原発を建てさせない祝島島民の会
iwaishima@gmail.com


山口県
・海の埋め立てに関してはこちら
土木建築部港湾課
TEL083-933-3810(管理班、港政班)
FAX083-933-3829
メールアドレスa18700@pref.yamaguchi.lg.jp

・スナメリやカンムリウミスズメなどの希少生物についてはこちら
環境生活部自然保護課
自然・野生生物保護班
TEL(083)933-3050
Fax(083)933-3069
Mail a15600@pref.yamaguchi.lg.jp


中国電力
TEL 082-241-0211
FAX 082-523-6185
原発関連メールフォーム https://cc-www.energia.co.jp/faq/1024/
app/servlet/ext_inquiry_a?linkid=904&linkstr=%8C%B4%8E%71%97%CD%8F%EE%
95%F1


上関町
電話 0820-62-0311
FAX 0820-62-1600
メール k_yakuba@d2.dion.ne.jp

※可能であれば、送られた質問やそれに対する回答、また相手方とのや
り取りの内容などを、簡単でかまいませんので祝島島民の会
(iwaishima@gmail.com)へお寄せください
 今後の活動の参考にさせていただきます。


**********(以下、転載 その2)*************



みなさんいろいろありがとうございます!

とり急ぎ、想いがまとめきれないまま、こころはあの海
を漕ぎながら、報告を踏まえたお願いです!

乱文、長文失礼します!(こんな文でよければ転送なん
でもオーケーです!)


9月10日より12日まで3日間カヤックで阻止行動に
参加してきました。

きのうは中電側も休みを取ったので、祝島のお父さん、
お母さんたちも島で休まれたかと思います。

ぼくらカヤック隊も現地の原くんところで休みを兼ねて
これからの話をしましたが、さすがに疲れが出ました。

海にいるときは気合いも入り、力も湧いてくるのですが、
初日のかんかん照りと、3日目の雨が応えているのだと
思います。

そんなぼくらみたいなまだまだ若造?も疲れがあるのだ
から祝島のお父さんやお母さんたち(ほとんどが60後
半から70代のように思います)はさぞかしお疲れも出
てることだ、と思います。

さすがに漁や日々の暮らしでの鍛え方や、27年間の反
対運動での修羅場で養われた精神力はぼくらとは比べ物
にはならないでしょうが、それでもやはり心配です。

50代でも島では若い人と呼ばれていますが、この人た
ちがお母さんたち女衆を船に乗せて中電の警戒船に向か
って獅子奮迅の活躍をします。

お母さんたちは陸上でも、そして海上でも拡声器を手に
あらん限り中電社員に訴え続けます。


「わたしら漁師は海を売った憶えはない!海を壊したら
わたしらは生きていけないんです!」

「原発がそんなにいいもんなら、どうぞあんたのところ
の本社がある広島に持って帰りなさい!そして広島の人
に聞いてみなさい!」

「そんなにいいもんなら、どうしてお金を出すんですか
?本当にいいものならお金はもらわんでも建てさせてあ
げます。あんたらは嘘ばっかりじゃないですか!恥をし
りなさい!」

「27年間のわたしらの苦しみはあんたらにはわからん
でしょう!わたしらはそんな悪いものはいりません!持
って帰ってください!」

「あなたたちは上関住民です、言うたけど、海を壊して
原発を建てるために一時的に住んでるだけでしょう!
そんなあなたたちが安全だとか、海は汚れませんとか、
魚は減りません、とか言っても移動や定年になったらど
こか他に行くんでしょう? わたしらは死ぬまでここで
暮らすんです。この海があるから暮らしていけるんです
。だからなにも要りませんと、ここで暮らすわたしらが
言うんです。」


・・・・書き出したらキリがないですが、お母さんたち
の言葉は聞きながら何度も涙があふれました。


中電の副所長や社員の言葉は、パンフレットやコマーシ
ャルで言うような子どもだましの原発の宣伝文句を並べ
立て、原発の雇用で他所に行った子どもたちが帰って来
るとか、27年間何も知らされず、無知や偏った知識し
か祝島の人がないかのような、そんな見下した言い方に
しか聞こえない内容を並び立て、そして工事の開始協力
を懇切丁寧にお願いする。

そんな形式を1時間おきに繰り返す。

それはさも仕事としてマニュアル的にやっているとしか
見えません。

あたかも中電のチャーター船に乗り込んだ、とても中立
公正に報道するようには見えない多くのマスコミのカメ
ラを意識するかのように。

それはカヤックで近くで見ていても恥ずかしさを通り越
して腹立たしいまでに、そのパフォーマンスを現場にい
る祝島の人たちではなく、テレビのニュースで見ている
人に向けて、そんな何も知らない人やいままでもテレビ
でしか見ていない人の目に、”丁寧にお願いを繰り返す中
電と、それを過激に阻止する反対派”、と映って欲しいの
だろう、と見え見えでした。

もちろんそんな言葉はこころに何も響きません。

でも最初は祝島の人たちが言わない限りはだまって無視
しようと思った自分のこころはかき乱しました(笑)。


「まだ原発建設許可はおろか申請すらしていないのに、
何故埋め立てを急ぐのか!」

「温暖化に貢献する原発なら、放射能のリスクはどうな
のか!」

「その出される温排水は温暖化と環境汚染を加速するで
はないか!」

「あなたたち社員は原子炉内部の仕事に従事するのか!
作業させるのは皆下請け労働者じゃないか!そこで彼ら
は被曝しているではないか!被曝の上にしか成り立たな
いのが原発ではないか!」

「もうすぐ東海村JCOでの臨界被曝事故で下請け作業員
が死んで、そして近隣の住民たちが被曝してから10年
が来るけれど、わたしはその近くで住んでいて、子ども
を被曝させてしまったのではないか、と泣きながら話す
お母さんに直接会ったことがあります。この臨界事故に
ついて、同じ原子力政策を推進する立場の責任ある者と
して、これについてどう思うか!臨界被曝、JCO事故に
ついてしっかり答えろ!」


・・・時に、力の限り中電の船の目の前で、御用マスコ
ミの前で大きく叫びましたが、彼らは、このような質問
には何も言いません。それは無視してる、と言うより何
も応えられない、言葉が出ない、という感じです。

自分で言うのもなんですが、ほんとうにこころの底から
出る言葉は力がある、と感じました。


また、さも自分たち中電はあなたたちのことは判ってる
んだ、と言わんばかりに、行動に参加する祝島の漁師の
お父さんたち一人一人の名前をあげ、説得するふりをし
て明らかに圧力をかけていたと思うのですが、舫をとっ
た船の上、初日、2日目と何も言わず黙って悠然と構え
ていた親父さんたちが、さすがに3日目のお昼過ぎ、同
じような言い方で漁船団近くで言い始めた中電の社員た
ちを前に立ち上がり、


「あんたたちの中にも帰りたい人もいるじゃろう?だと
?そんな気持ちでここに来とる人間は一人もおらん!そ
んな気持ちなら最初から来とらん!わしらの27年間を
どう思ちょるんか!どういうつもりで言うちょるんか!
わしらをバカにしちょるんか!黙って聞いておれば勝手
なことばかり言いおって!  ここへ来て謝れ!」


と、マイクも拡声器のない船の上からあらんかぎりの大
声で一喝したこともありました。

もちろん彼らは何も言い返す事もできません。

原稿を読むかのように同じような言葉を繰り返したり、
泣き落とし的な言葉を並べたり、丁寧な言葉で応対して
いるつもりでしょうが、本当に自分自身の心から出され
た祝島の人たちの言葉とはくらべものにならないロボッ
トのような言葉には力も何もありません。

その上、ところどころに人を見下すかのような横柄な姿
勢が垣間出るのを祝島の人たちはしっかり、じっと見て
います。

そこかしこに、祝島の漁師さんやお母さんたちから人間
としての誇りや尊厳、それらを歴然と感じさせてもらい、
同じ海の上に居させてもらう事をとてもありがたく思い
ました。


陸上からの祝島のお母さんたちの言葉や各地から駆けつ
けた人たちからのエールや言葉は海にいて心強かったで
す。


「祝島のお父さん、がんばれー!」

「祝島のお母さん、がんばれー!」


などの声援は、お父さんたち、お母さんたちの励みだけ
ではなく、ぼくらの心にも大きな勇気を与えてくれまし
た。

そして、その声は中電の社員たちにはじわじわと効いて
いたはずです。

現地の状況は、その一見中立に見える報道を見ても、あ
くまで祝島の反対と中電の対立、という図式にしたいの
でしょう。

他の地元の反対する人や、駆けつけたぼくらカヤッカー
含め県外からも反対の声をあげ、埋め立て、建設阻止を
しよう、という想いやその現実を見せたくないのは明ら
かです。

それは逆に考えると、いま祝島、上関町以外の山口県や
県外から反対の声が広く大きくなるのを嫌がっている、
そうなればやりにくい、と思ってる事の裏返しだという
ことです。

だから、なんとしてでもいま、なにがなんでもやってし
まいたい、とかなり焦っているのだと思います。


ちょうど、選挙前の自民党のように、いま無党派が大き
く動き出されればマズい。その前に、いろんな重要法案
を通そうとした、そんな空気に似ています。

なので、もちろん現地に行って海上行動はもちろん、陸
上行動に参加出来る人は、すごくありがたいですし、出
来るだけたくさん行っていただきたいと思うのですが、
でも行けなくてもこの、いまここで起っていることを一
人でも多くの人に伝えて、そして直接、山口県庁や、中
電や、議員たち、そして現地に声を届ける。


これは今すごく!力になると思います!


それぞれの心から湧き出る想いをストレートにメールや
FAXやもちろん電話でも直接届ける事は、きっと大きな
大きな力になると信じます。


なので、みなさんぜひ、どうぞよろしくお願いします!




冨田貴史さんのブログ http://radio-active.cocolog-nifty.com/blog/


YOUTUBE

【9月14日午前・上関原発埋め立て準備作業阻止行動(海
上)】

http://www.youtube.com/watch?v=pbPy-bfkcto


【9月14日午後・上関原発埋め立て準備作業阻止行動(海
上)】

http://www.youtube.com/watch?v=sgMnYWUQK1s


尚、この日に撮った写真と動画はすべて転載・転送自由です。

よろしくお願いします。






happajuku at 04:19|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 葉っぱ塾からのメッセージ 

2009年09月15日

秋に向かう朝日連峰

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<わずかに色づいていた大朝日岳>

  この夏は天候不順の影響もあって、予定されていたガイド登山がいくつか中止になり、この日の大朝日岳は何と2か月ぶりでした。月末に予定されているガイドの下見も兼ねて、一人、古寺鉱泉から往復してきました。

  この前日、13日はずいぶん天候が荒れたようです。麓の古寺鉱泉も、宿泊のキャンセルが多かったそうです。下るとき、大朝日小屋管理人のお一人、佐藤さんが登ってこられるのとお会いしてお聞きしましたら、あられが降って、ものすごい風だったとのこと。寒冷前線の通過でしたから、山では大荒れのパターンです。そんな中を下りて、翌日また登って来られるのですから頭が下がります。

  そんな悪天候の中を下山したのは、もう一人の管理人、大場さんが体調不良を訴えたためだったともお聞きし、心配になりました。たしか84歳だったと思うのですが、これまでずっとお元気で、テレビにも出演した名物管理人さんです。一日も早いご回復を願っています。


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<オヤマリンドウ>

  今の時期目立つ花はオヤマリンドウです。紫の大ぶりの花がそこここに群落を作り、風に揺れていました。小朝日岳の巻き道ではウメバチソウも咲いていました。銀玉水の上で山頂付近の草原に出ますと、小さなミヤマリンドウも咲いていましたし、タカネマツムシソウが咲き残っているものもあります。大朝日小屋周辺ではハクサントリカブトやタカネナデシコも見られました。


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<色づき始めたカエデとその向こうの中岳>

  紅葉は少しずつ始まっています。熊越と銀玉水の間の稜線ではカエデの仲間やツツジ類の葉が、一足先に赤や黄色に変わり始めていました。ナナカマドの実はすでに赤く色づいています。この週末は連休で、きっと大勢の人が訪れると思いますが、だいぶ紅葉も進むことでしょう。

  下山して立ち寄った古寺鉱泉でお聞きしたら、この日、東京の山の会の方たちがグループで登られたとのことでした。古寺山付近ですれ違ったあのグループがそうだったろうかと思い当たりました。昨年末に吹雪の稜線から風で吹き飛ばされて遭難した方がおられ、つい先だって、8か月ぶりでご遺体が発見されたとのニュースは聞いていましたが、仲間の方たちは雪解けが始まる頃から毎週のように東京から朝日連峰に通い、捜索を続けておられたそうです。捜索に使った資材の撤収がまだだということでこの日登られたのだということでした。最近も山での事故が多発していますが、安全な登山を心がけたいものです。


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<朝日鉱泉からみた大朝日岳>

  一人での足取りは速く、午後2時前には下山したものですから、帰りに朝日鉱泉に立ち寄ってきました。オーナーの西澤さんや奥様としばし懇談。周辺のブナが、ウエツキブナハムシの被害を受けていることや、ナラ枯れも入り始めていることなどの情報をいただいてきました。そこに息子さんがキノコ狩りから帰っていらして、マイタケの今年初の収穫だったとのこと。ナラ枯れが進めばマイタケも取れなくなるね、などともお話ししてきました。森の異変をこのままにしてよいのかということを強く思ってきました。

  朝日鉱泉から見る大朝日岳はずいぶん尖って見えます。古寺のほうから登ったときに見える大朝日岳(1枚目の写真)とは違う山のようにも見えます。その尖った大朝日岳を奥様が描いたイラストを胸にあしらったTシャツが売られていました。速乾素材のもので¥1500はお買い得ではないでしょうか。朝日鉱泉を訪れる方は記念にぜひどうぞ。もちろん私も買ってきました。

  帰り道、車の点検の相談に寄ったサービスセンターの地元紙の夕刊で、イチロー選手の9年連続200本安打達成を知りました。そういえば先日の2000本安打達成のときも、山からの帰りだったのを思い出しました。





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2009年09月14日

朝日連峰ミニ縦走参加者募集します

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<秋色の大朝日岳>


 ■■■ 葉っぱ塾 朝日ミニ縦走〜小屋泊まりの楽しみ2009 ■■■
 
  朝の気温がずいぶん低くなり、山々にも秋の到来です。紅葉真っ盛りの朝日の稜線を歩いてみませんか。錦のじゅうたんを広げたような山の斜面、澄んだ空気の向こうに見える遠くの山々を眺めにゆきましょう。気持ちよい鳥原小屋での泊まりをみんなで楽しみ、白滝登山口から鳥原小屋を経由して古寺鉱泉に下ります。天候が良ければ小朝日にもまわってみましょう。初めて山で泊まる人向けのゆったりプランです。

【期  日】10月12日(月)〜13日(火) (連休を1日はずしてあります。)
※悪天候の場合の中止や延期については参加者と相談します。
※「葉っぱ塾」への前泊についてはご相談ください。

【募集人員】6名 ※ 定員に達し次第締め切ります。
申し込みの場合は、保険の関係で、生年月日をお知らせください。山岳保険に既に加入の方はその旨お知らせください。

【参加費】 1人 ¥10000 (ただし山小屋使用料は含みません。)
※車同乗の場合はガソリン代ご負担ください。

【日  程】 12日   8:30  長井発
             9:30  古寺鉱泉着(現地集合可)
                   その後車で白滝登山口へ移動
            10:30  白滝登山口発
            14:30  鳥原小屋着(小屋泊)

       13日  6:30  鳥原小屋発(小朝日・古寺山経由)
             9:00  小朝日山頂 
            13:30  古寺鉱泉着
            13:30  現地解散
            15:00  長井着

☆エスケープルート:鳥原小屋→直接古寺鉱泉へ下山(10:30着)

【持ち物】 食料4食+非常食、雨具(ゴアテックス素材のもの)、寝袋、着替え、水(最低1ℓ)、食器、ヘッドランプ(懐中電灯)、持薬、その他必要と思われるもの

【ガイド装備】 若干の飲み物についてはこちらで準備します。救急薬品、ロープ、カラビナ、ツエルト(簡易テント)、カメラ、無線機、コンロ、ガス

☆古寺鉱泉の「朝陽館」に前泊希望の方はお早めに直接申し込んでください。
電話 090−4638−7260

【連絡先】 葉っぱ塾 八木文明(日本山岳ガイド協会認定ガイド)
       TEL/FAX 0238-84-1537 メール happa-fy@dewa.or.jp


※「秋の祝瓶山へ」は10月6日(火)に実施予定です。




happajuku at 04:37|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 葉っぱ塾の予定企画 

2009年09月13日

虹と秋桜

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<11日の朝かかった虹>

  9月7日は二十四節気の「白露」だったのですね。空気が冷えて草の葉の上に露が結ぶようになる、というような意味です。そしてここ2、3日、寒気が入りました。北海道の大雪山からは平年より12日も早い初冠雪の便りが聞こえてきました。秋になったかと思えば、遠くに冬の気配が見え隠れするのですね。

  11日の朝ジョギングに出たときに、時折降る小雨に朝日が差しこんで、西の空に虹が出ました。虹は光の加減で薄くなったり濃くなったりしながら、20分あまり見えていました。


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<長井線沿線の秋桜(コスモス)>

  しばらく前からあちこちで目にするようになったのは秋桜(コスモス)です。今年、フラワー長井線の野川鉄橋と成田駅間の農道沿いに、およそ1kmにわたってコスモスが植えられていました。それが今見ごろを迎えています。赤紫、桃色、白などが入り混じって風に揺れています。この農道は歩道が整備されていますので、散歩にはいいかもしれません。みなさんのお近くにもきっとコスモスの名所があるのではないでしょうか?

  夏には自分の視線が外を向いていたのに、少し寒さを感ずるようになる頃、その視線が自分の内側に向いてくるというような経験はありませんか? 夏が過ぎ去ってゆく物悲しさがそうさせるのかもしれません。そしてまた、そのことがきっかけとなって、遠くに住む友人のことがふと頭をかすめたりもします。しだいに日暮れが早くなり、秋の夜長を感ずるようになるこの時期、じっくりとかまえて手紙を書くのもいいかもしれません。


happajuku at 04:56|PermalinkComments(3)TrackBack(0) 葉っぱ塾からのメッセージ 

2009年09月12日

収穫まであと2か月〜葉っぱ塾のリンゴの木

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<6月8日>

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<8月20日>

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<9月11日>

  雨が降るとその後は気温がぐっと低くなり、朝晩の気温差が大きくなりました。リンゴの果実にとってはこのような気候が必要らしいです。早稲種の出荷はすでに終えたものもあり、またまもなく始まるものもありますが、「葉っぱ塾のリンゴの木」はいちばん晩生の品種「ふじ」です。収穫まであと2か月ほどあります。

  昨日、平井さんのお宅に桃を買いに行ったとき、リンゴの木を見てきました。大きさは野球のボールより一回り大きいぐらい。色もだいぶ目立ってきました。こうして前の写真と比較してみると、その成長ぶりがわかります。

  今日は夕方から雨になるとの予報ですが、週明けには晴れマークが並んでいます。秋の好天に恵まれて、順調に収穫を迎えられますように。

  昨日の夕食は、わが家ではこの秋初めて「いも煮」でした。先週は山形市内で日本一の大鍋でつくる「いも煮会」が行われ、いも煮が足りずにチケット払い戻しという「事件」がおこりました。川原での「いも煮会」は、山形の秋の風物詩でもあります。この秋、「いも煮」を食べに、「葉っぱ塾」においでください。

  ついでにひとつお知らせ。私が所属する「東北山岳ガイド協会山形支部」のHPができました。6名の所属ガイドの紹介をご覧いただけます。今後いろいろ内容を工夫していきたいと思います。このブログの「Links」に付け加えましたので、一度ご覧ください。



happajuku at 04:42|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 葉っぱ塾のリンゴの木 

2009年09月11日

実る秋、実らぬ秋

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<長井葉山の麓の水田は間もなく稲刈りが始まる>

  昨日(10日)はしばらく振りの雨。しかも降ったかと思えば照り、照ったかと思えば曇るというように、一日中めまぐるしく空が変化しました。日の出の直後、葉山に光が差したので、カメラを持って近くまで行ってきました。

  雲の合間から斜めに差し込む光で田んぼの稲が輝いていました。そして、雲の動きにつれてその輝きは広い水田の上をさあっと移動してゆきました。早いところでは今週末あたりから稲刈りを始めるようです。最盛期はその翌週の連休の頃になるのだと思います。

  稲は今のところ台風の来襲もないので、どこもいい具合に育っているようです。「葉っぱ塾」の稲刈りまであと3週間。このまま穏やかに経過するでしょうか。祈るような気持ちで実りのときを待っています。


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<葉山の中腹までナラ枯れが進行している>

  一方で長井葉山を含む通称「西山」は、中腹までナラ枯れが進行しています。先日、日本熊森協会顧問の主原先生に月山の「ブナ枯れ」の視察においでいただいた際に、このナラ枯れのこともお聞きしましたが、何も手を打たなければ最初に入り込み始めた年から年毎に4倍、4倍と拡大し、4年から5年でミズナラの90%、コナラの30%が枯れてしまうとお聞きしました。

  だとすれば、来年か再来年にはミズナラはほぼ全滅してしまうことになります。今はこのように赤茶色の部分がまだらのように見えますが、緑と赤茶色が逆転するということです。

  先日一人で葉山の山荘の清掃に登ったときのこと、登り始めて間もなく、木の上でカサコソと音がしました。立ち止まって見上げると、リスのカップルが樹上を動き回っているのでした。ミズナラやコナラの実は、リスやネズミやクマ、そして鳥や昆虫たちなど、様々な動物たちの食料になっています。それらが今のまま枯れてゆけば、そうした生き物たちに大きな影響を与えることは必至です。そして、食物連鎖を通じて、その影響はこの葉山の森全体にまで広がってゆくはずです。

  葉山の麓に広がる豊かな水田は、一見山とは無縁に存在しているように見えますが、鳥や虫たちは山と水田を行きかっていますし、水は山から流れてきます。ですから、山の変化は何らかの形で私たちの住む平野部にも現れてくる可能性があります。しかしどのような形で現れるのかは全く予想ができません。

  かつてレイチェル・カーソンが『沈黙の春』という本を著したのは、農薬の大量使用による生態系の破壊に対しての警告としてでした。この地域にも沈黙の春、沈黙の秋が訪れることになりはしないのかと気がかりです。

  自然の回復力や柔軟性がもしかしたら私たちの想像以上にあると期待することができないわけではありませんが、このような事態をもたらしたことに何か人間がかかわっていたのだとすれば、私たちができるどんな小さなことでもやってみることが必要かもしれません。

  街に住み、山が遠くにしか見えない人たちが多いわけですが、遠くの山々とご自身とのつながりについて、一度考えていただけたらと思います。





happajuku at 04:48|PermalinkComments(2)TrackBack(0) 葉っぱ塾からのメッセージ 

2009年09月10日

秋の祝瓶山に行きませんか?

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<色づき始める祝瓶山山頂付近(昨年9月下旬)>


■■■ 葉っぱ塾 秋の祝瓶山へ2009 ■■■

  朝日連峰の一角にある秀峰・祝瓶山(1417m)に一緒に登ってみましょう! ピラミッド型のその山体から“東北のマッターホルン”と呼ばれています。日本三百名山の一座でもあります。稜線もかなり色づいていることでしょう。深まり行く秋の気配を感じてみましょう。長井側ルートから登ります。朝が早くて大変ですが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

【期  日】 10月6日(火)
※前泊ご希望の方には、宿泊の紹介もいたします。

【参加費用】 ¥4000  (保険料・写真代等含む)
※長井市内から同乗希望の方はガソリン代をご負担ください。

【募集人数】 先着8名(申し込みは10月4日まで)
※定員に達し次第締め切り

【集合・受付】長井市「白つつじ公園北側駐車場」(長井市民文化会館北側) 6時半
             
【日  程】 6:30    集合・出発
       7:40    祝瓶山山荘着
       8:00 同上発

      12:00ごろ  山頂着・昼食
      12:30  山頂発(アカハナ経由)
     15:30    祝瓶山荘帰着
      16:40ごろ  長井着・解散

【持ち物】雨具、水(最低2リットル)、タオル、帽子、防寒具、昼食、非常食、手袋、敷物 (帰り「桜湯」や「がまの湯」などでの入浴希望者はご準備を)

【連絡先】葉っぱ塾・八木文明 
      日本山岳ガイド協会認定ガイド
      日本自然保護協会自然観察指導員

993-0053長井市中道2-16-40  TEL/FAX 0238-84-1537
E-mail: happa-fy@dewa.or.jp

※留守の場合もありますので、ご連絡いただく場合は夕方6時から9時ごろが好都合です。
※集合場所の地図が必要な方はお知らせください。


happajuku at 04:14|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 葉っぱ塾の予定企画 

2009年09月09日

飯豊連峰〜秋の足音聞きながら

  山のガイドとしてはありがたい話をいただいていました。下山のガイドだけすればよいと。つまり、登りは一人で歩けるということでしたし、天候もよさそうでしたから、7日朝、うきうきして福島県の川入(かわいり)の登山口に向かいました。

  7時に登り始めてまもなく、私の前方の藪の中で大きな動物が斜面を駆け下りてゆく音が聞こえました。一瞬どきりとしました。私はたぶんニホンカモシカだと思ったのですが、しばらくして先行者を追い抜くと、その人も聞いていたようで、「クマだと思った」とのこと。どちらがいてもおかしくはありません。山は野生動物たちのすみかでもあるのですから。


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<わずかに色づく三国岳付近のピーク>

  一人で登るときの足取りはやはり速く、10時09分に標高1644mの三国小屋に着き、主稜線に出ました。登りの「剣が峰」の岩稜も、岩が乾いていればそれほどの危険もなく、スムーズに通過できました。

  三国小屋の前で休んでいた若者は何と高知から来たとのこと。そういえば、駐車場では高知ナンバーの車の脇に自分の車をとめてきたのでした。彼は6日間かけて最北端の朳差(えぶりさし)岳までを往復してきたとのこと! その恐るべき体力には脱帽でした。「来てよかったです」と語るその表情は、本当に満足そうでした。


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<種蒔山付近で>

  標高が1800mに近い種蒔山付近は、木々の色づきはもっと進んでいました。切合(きりあわせ)小屋には11時41分到着。この夏2回お世話になった小屋ですが、すでに管理人のHさんは下山し、ひっそりしていました。水は夏同様に小屋の前に引かれていて豊富に使えるのが何ともありがたかったです。

  ここで休憩していたおじさんに、「三国小屋からケガ人がヘリで搬送された」と聞きました。私がまだ「長坂」を汗をかきながら登っていたときに上空にやってきたヘリはそれだったのです。単独の登山者だったそうですが、三国小屋を出てまもなく足をくじいて骨折したらしいとのこと。ケイタイ電話が通じたおかげで迅速な救助がなされたとのこと、大事に至らずによかったです。


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<本山小屋から眺められた会津磐梯山>

  目的の本山小屋には13時39分到着。この時間帯の小屋は誰もいませんでしたが、ザックや荷物が何人分か置いてありました。荷物の整理をしたり写真を撮ったりしているうちに、三々五々、登山者たちが小屋に着き始めました。

  16時過ぎ、私の「お客様」も小屋に戻ってきました。今回のお客様は造園工事などを行う会社の若者3人。今月末から稜線の登山道の修復を行うための事前調査で登ってきたということです。登山は初めてで、会社の費用でザックから靴からウエアまで、全部新品で登ってきたとのこと。一人はひどい靴ずれをおこしていました。私の救急用品で何とか対応し、翌日の下山に備えていただきました。


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<今回も出会ったブロッケン現象>

  日が傾き始めると雲がかかり始めました。そして先月飯豊に登ったときに続いて「ブロッケン現象」が起こりました。今回は長く続き、小屋の中にいた若者たちも興奮気味に写真を撮っていました。初めての山でこんな風景に出会えるのは幸運でしたね。西日を背中にし、東側が雲海という条件が揃わないと見られない現象です。


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<小屋の中では1本のキャンドルの明るさもありがたい>

  雲はそのまま本山の小屋を包み続け、私たちは日没をみることはできませんでした。夕方、ラジオで天気予報を聞きましたし、福島のIさんからはメールで予報を知らせていただいていました。降水確率30%。どうなるのか気がかりのまま18時過ぎにはシュラフに入りました。20時前ぐらいまで人の話し声で起きていましたが、いつしか眠っていました。夜中にトイレに起きたとき、やはり霧に包まれてはいましたが、雨の気配はありませんでした。


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<大雲海の8日朝>

  山小屋の朝は午前4時に人が動き始めます。前日会話を交わしたベテランの女性2人組は、朝食もとらず出発してゆきました。「朝ゴソゴソすると迷惑かけるから、次の切合小屋まで下りて、そこで朝ご飯にするわ」とのこと。そういう配慮ができるところがベテランの証しです。

  この日の日の出は5時16分ごろでした。その前20分ぐらいから空はすばらしい色に染まり始めました。しかも下界は大雲海の下にあります。平地の早起きさんたちは、どんよりした曇り空を見上げていたのに違いありません。雨の心配もないようで、すばらしいご来光も見ることができました。下界では決してみることのできないこの風景は、何度見ても飽きることがありません。

  若者3人も出てきて、「3日間の朝の風景で、今日が最高です」とのこと。仕事とはいえ、7時間以上もかけて登ってきた初めての登山へのご褒美だったかもしれません。こんな風景をいつか彼らが自分の子どもたちに語り伝えてくれる日が来るのでしょうか。

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<明け行く大日岳>

  朝の小屋の外の気温は8℃。思ったほどには下がりませんでした。霧に覆われていたことで「保温」されていたのかもしれません。西のほうを振り返ると、飯豊の最高峰、大日岳が朝日に染まってゆくところでした。

  朝食を済ませると、次々と登山者たちはそれぞれの次の目的地へと出発してゆきます。二十数名いた宿泊者でしたが、私たちが出発する5時40分ごろには、残っているのは数名だけでした。


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<4日ぶりに帰れる嬉しさ一杯の若者たち>

  「明日何時に出たいですか?」と聞いてみたときの彼らの答えは、「いくら早くても・・・」とのことでした。6時をめどにしていましたが、少しでも早く家に帰りたいという彼らの行動は素早く、私たちは5時42分に本山小屋を出発しました。

  聞けば彼らは月末から1週間ほど山に登ってきて、ヘリで運ぶ資材などを使って登山道の修復に従事するとのこと。もう紅葉がかなり進み、山の上では寒ささえ感じられる時期になることでしょう。今回のように好天に恵まれ、順調に仕事が進むことを願わずにはいられません。

  こうした仕事はおそらく環境省が予算をつけて行うものだと思うのですが、一方で登山道の修復へのボランティアの参加を盛んに呼びかけています。もちろん、私たち登山者も、そういう活動に参加する気持ちはあるのですが、ボランティアが無料の労働奉仕になってはいないのか、ということが気にかかります。大切な国の財産である国立公園を維持管理するために、十分な予算措置が行われ、正当な対価が支払われるということが、地域の経済にも必要なことではないのでしょうか。人の熱意だけをあてにするような環境行政であってはならないと思います。


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<剣が峰を下る若者たち>

  靴擦れの若者の足も何とか持ちこたえてくれたようで、私たちは順調に下山を続けました。三国小屋の下にある「剣が峰」の岩稜は、下りでは特に難所です。慎重にゆっくりと下りました。さすが若者たちの身のこなしは機敏で、安心して見ていられました。

  6時間かけて、私たちは彼らが車を置いた登山口へと到着しました。「写真をお願いします」と手渡されたカメラを向けると、3人は万歳をして喜びを表していました。初めての登山が飯豊に4日間。しかも仕事で。ほんとうにお疲れさまでした。登山道を修復してくださるあなたたちのお手伝いが少しだけできたこと、忘れないようにしたいと思います。

  下山して立ち寄った「いいでの湯」のロビーの新聞で、イチロー選手の大リーグ2000本安打達成の快挙を知りました。


 


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2009年09月08日

日本熊森協会東北会員の集い

2dfffe88.JPG<6日、若いお母さんたちも参加しての集まり>







  今回の集いのきっかけは、日本熊森協会の福島県在住の会員が、福島県内の全市町村に手紙を書いてクマの保護や森の大切さを訴えたのに対し、佐藤力国見町長ただ一人が、それに返信をくださったことだったと聞きました。町が管理している山林に、日本熊森協会が提唱している広葉樹を植林してはどうかといってくださったというのです。


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<福島県国見町が日本熊森協会に植林を提案した現地の視察>

  日本熊森協会からは森山会長、顧問の主原先生がはるばるおいでくださって、私たちは5日午後1時JR藤田駅前で顔を合わせたのでした。総勢で20名ほど。その段階ではどなたとはわからない方も多くおいででしたが、私たちは町の職員の先導で現地へと向かいました。

  案内されたのは、県境を越えて宮城県白石市地内の山林でした。歴史的な経緯があって、この山林を国見町の人たちが管理しているのだということでした。一種の入会地のようなものでしょうか。

  50年ほどまえにここはアカマツが植林されたそうです。今はそれを伐採しているところでした。その跡地を日本熊森協会が植林してみてはどうかとのありがたい提案をいただいたのです。

  重機が入り込んでほとんど皆伐状態のところに植林を進めるのは、さまざまな困難が予想されます。動物たちが住める森にするには、できれば実のなる木がのぞましいわけですが、現在拡大中のナラ枯れ現象も、近い将来この地にも到達することを考えなければならないようでした。
 

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<国見町役場で町長さんを囲んで懇談会>

  現地から、私たちは土曜日で休庁の役場に案内していただき、会議室で町長さんとの懇談や、参加者の自己紹介などを行いました。参加者の中に、車椅子のAさんがおられました。わざわざ東京からおいでくださった方でした。日本熊森協会との出会いは今年になってからだったとのこと。この方は、電車や地下鉄の駅などの公共施設に、障がい者のためにエスカレーターを設置することを求めて立ち上がった方でした。小さな小さなその体のどこにそんなエネルギーがあるのかと驚くばかりでした。

  クマを含めての野生生物への思いやりの欠如は、障がい者への差別と根源は同じだという彼女の主張に、参加者の方々は大いに心を揺さぶられたのではなかったでしょうか。

  翌6日は、福島駅のすぐ近くの施設の一室で、前日は来れなかった方々を交えての懇談でした。若いお母さんたちがお子さん連れで参加してくださったことが印象的でした。日本の森の未来に暗雲が立ち込めているこの時代、幼いお子さんの将来をどのように思いながら子育てをしておられるのかということを考えないわけにはいきませんでした。目先の利益の前に、子どもたちに夢のある未来を受け渡すことが、大きな課題だということを思わずにはいられませんでした。

  森山会長と、主原先生に月山のブナ枯れの様子を見ていただきたくて、福島市内から高速で月山へと移動する途中、主原先生は、「クマの絶滅は2050年、あるいはそれより早まるか・・・」とおっしゃいました。多くの目に見えないような昆虫たちの絶滅も進んでいると聞きましたが、クマの絶滅と重なって、私は、この人類の絶滅もあるように思えてしかたがありません。私たちはやはり、変化する地球環境の中で、やっかいものでしかないのかどうかが試されるこの数十年なのではないかと感じました。

  方法論はまだまだ洗練されているとはいえないこの協会の運動の方向性は、人間の良心と矛盾しないものであると確信する今回の集まりでした。お会いした多くの皆様方に感謝を申し上げます。ありがとうございました。






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2009年09月06日

日本熊森協会東北会員の集い〜速報

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<福島県国見町が日本熊森協会に植林を提案した現地の視察>
 

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<国見町役場で町長さんを囲んで懇談会>


  5日から6日、福島県国見町に行って来ました。この町の町長さんが、日本熊森協会に対して、町が管理している林野に植林することを受けてくださったとのことで、現地の視察に行ってきました。

  さきほど帰宅し、明日から飯豊にでかけますので、帰りましたら詳しく報告いたします。

  日本熊森協会については、このブログのリンクからアクセスできます。一度ご覧ください。



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2009年09月05日

葉っぱ塾 秋の予定

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  「葉っぱ塾」では9月はいろいろな理由で行事を設定していません。そのかわり、10月と11月は紅葉などを楽しんでいただける行事がたくさんあります。今から予定しておいでいただきたいと思います。

  9月のとくに平日、山のご案内をすることは可能ですので、ガイド希望の方はお問い合わせください。


□□□ 葉っぱ塾当面の予定行事 (2009年9月現在) □□□

 ☆は、他主催者の行事を「葉っぱ塾」がお手伝いするものです。


■「田んぼオーナー稲刈り作業」 10月4日(日)
   オーナー以外の方もご参加できます。遠方からの参加者がある場合は、前日にブナの森ハイキングを実施することも可能です。組み合わせてのご参加いかがですか?


■「秋の祝瓶山へ」 10月6日(火)
   ピラミダルな山容から「東北のマッターホルン」と呼ばれている祝瓶山に、長井側ルートから登ってみませんか? 紅葉がちょうどよい頃ではないかと思います。前泊や送迎のことなども、ご遠慮なくご相談ください。


■「朝日ミニ縦走」 10月12日(祝)〜13日(火)
   「葉っぱ塾」の恒例行事になりました。本格的な縦走は無理だけれど、秋の山小屋にも泊まってみたいという方にお勧めです。白滝登山口から鳥原山に登り、鳥原小屋に1泊してワインパーティ。翌日は小朝日を経由して古寺鉱泉に下ります。


☆「全国一斉ネイチャーゲームの日」 10月18日(日) 9時〜12時
   「山形おいたまネイチャーゲームの会」が主催するネイチャーゲームで遊んでみませんか。長井市の白つつじ公園内で開催予定です。


■「秋の黒沢峠ハイキング」 11月1日(日)
   かつての越後街道には十三の峠がありました。黒沢峠はその一つで、小国町のかつての市野々集落と黒沢集落を結ぶ、敷石の峠道です。明治の初めにイギリス人女性、イサベラ・バードが歩いた道でもあります。


☆「東北山岳ガイド協会山形支部主催登山者研修会」 11月3日(祝) ※詳細未定


■「晩秋の長井葉山」 11月4日(水)
   長井葉山のこの時期は、山頂付近は紅葉も終わり、木々の間から遠くの山々がよく見えるようになります。また、麓は紅葉の見ごろとなります。直江兼続が整備させたというかつての朝日軍道をたどって登ってみましょう。下りは勧進代尾根を歩きます。


☆「カボチャ・ランタンの夕べ」 11月7日(土)
   朝日町の「ハチ蜜の森キャンドル」主催の人気行事に参加してみませんか? 紅葉の森に灯るカボチャランタンは、小人さんの家、というテーマで作っていきます。翌日の「葉っぱ塾の田んぼ収穫祭」と抱き合わせでの参加歓迎いたします。


■「葉っぱ塾の田んぼ収穫祭」 11月8日(日)
   オーナー以外の方も参加していただき、一緒に餅つきをしませんか? 朝集合して、まず、近くの山にキノコとりハイキングに出かけます。




happajuku at 05:02|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 葉っぱ塾の予定企画 

2009年09月04日

長井葉山、山荘使用可能に

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<紅葉したオオカメノキ>

  一昨日夕方、市役所から電話があって、「葉山山荘の改修、全て終わりましたので、使用可能です」とのことでした。先月の工事が終わろうという日に登って、状況は見ていたのですが、「完了」ということであればもう一度見ておこうと、昨日行って来ました。

  しばらくぶりに、白兎尾根を登ったのですが、途中でみごとに紅葉しているオオカメノキに出会いました。周りはまだ緑色なのに、この木だけ完全に紅葉していました。立ち止まれば肌寒いほどの気温でしたから、山はもう完全に秋でした。そんな空気をいち早く感じて、秋の最先端を歩んででもいるのでしょうか。


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<扉が改修された山荘のトイレ>

  平日の山は静かでした。山荘に着くと、前回は工事中だった山荘のトイレの扉も枠が補強され、しっかり取り付けられていました。


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<山荘内部>

  山荘の前には残材が散らばっていましたが、それは別の機会に片付けるとして、この日は山荘内の掃除をしてきました。床に置いてあったシートなどを棚に片付けたり、床を掃いたり。小一時間の作業できれいになりました。忘れ物や以前から置かれていたゴミなどは、ビニールの袋に入れてザックに詰め込みました。気温が低くなれば、山荘を使用する人も増えるでしょう。きれいに使ってゆきましょう。


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<中腹までナラ枯れ進む長井葉山>

  帰りの道でナラ枯れの進み具合をみてきましたが、白兎登山道沿いでは標高700mほどまで進んでいました。これから気温が下がってゆけば、今年はこれ以上上には拡がらない可能性もありますが、来年はどうなるのかと気がかりです。

  下山して葉っぱ塾の田んぼでお世話になっているEさんを訪ねました。ちょうど田んぼで水の管理をしておられたのですが、二人で赤茶けてゆく葉山を見上げながら、「どうなってゆくんでしょうね」と話してきました。Eさんは、数年前から農家が使うようになったある農薬が原因の一つになってはいないでしょうか、と語っていました。その農薬によって昆虫界のバランスが崩れ、その結果、ナラ枯れを広める昆虫が大発生しているということはないのだろうか、とおっしゃるのです。様々な原因が複合しているのでしょうけれど、そういうことも原因の一つにあるのかもしれません。

  帰り道、葉っぱ塾の田んぼに寄ってみると、いなごがたくさん飛びはねていました。

happajuku at 04:47|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 山旅の報告 

2009年09月03日

拡大するナラ枯れ

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<2日朝の風景>

  8月は山の行事が続き、山に行かない日は脚を休息させていましたが、一段落して、昨日はしばらく振りでジョギングに出かけました。コスモスがあざやかに咲いているお宅がありました。低気圧が東に去り、高気圧がやってくる前兆の雲が東の空にありました。日の出間もなくの太陽が雲に隠されて、雲の隙間から放射状の光がもれていました。


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<長井の「西山」に拡がるナラ枯れ>

  昨日は自宅の西の方角に向かっていったのですが、通称「西山」と呼ばれる一帯に、ナラ枯れが拡大していました。写真は長井ダムの建設現場に入ってゆく谷の入り口付近の山の斜面です。いくら東北といっても、まだ紅葉には早いのです。茶色に見えるのはすべてミズナラの木です。

  このナラ枯れ現象は、カシノナガキクイムシという甲虫が媒介するカビによってナラの木の道管(根から水を吸い上げる管)がつまってしまい、結果としてその木が枯れてしまうというものです。日本海側を北上し、山形県に新潟県側から入り込んできたのは4年ほど前のことだったと記憶しています。ミズナラやコナラなどの、ある程度以上に太い木が犠牲になっています。

  いつも通っている長井葉山を見上げてみても、中腹にまで赤茶色の木が見えています。気温の関係である程度以上の標高には拡大しないと言われてはいますが、この影響がどのようなものになってゆくのか、大いに気にかかります。

  私たちの生命が直接的であれ間接的であれ、森に依拠していることは間違いのないことです。そして森は多くの動植物が生きている空間でもあります。私たち人間がいかに先進科学の恩恵にあずかっていようとも、「生物」としての制約を超越することはできないでしょう。森のこうした変化が今後どのように私たちのまわりに現れてくるのか、注目したいと思います。



happajuku at 04:23|PermalinkComments(2)TrackBack(0) 葉っぱ塾からのメッセージ 

2009年09月02日

頭を垂れる稲

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  2週間前に「イネが花盛りです」と報告をしましたが、あのときはまだ稲穂はまっすぐ上に向かっていました。しかし今回田んぼを訪ねてみますと、穂が垂れ始めていました。

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  お盆を過ぎてから、秋の空気に包まれてはいたものの、好天の日が続いたこともあって、稲たちは順調に育っているようです。稲刈りまであとほぼ一か月です。長雨や台風が気にかかる時期になっていますが、どうなるでしょうか。

  オーナーでない方でも、10月4日の稲刈りに参加できます。鎌を使って刈り取り、杭掛けして自然乾燥させます。昔ながらの作業を体験してみませんか。ご連絡ください。

  オーナーの方には別途お尋ねの連絡を差し上げます。


happajuku at 04:55|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 葉っぱ塾田んぼオーナー 

2009年09月01日

秋の雨の中を歩く

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<月山ネイチャーセンターの森>

  太平洋を北上する台風の影響で昨日は一日中雨。Iさんをご案内するはずだった大朝日岳への山行は中止にし、月山のネイチャーセンターを訪ねてみました。月曜日は休館日とあって、静かな雨の森を歩くことができました。


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<遊歩道を歩く>

  原始の森の姿を残しながら、その中を通る遊歩道が整備されていて、その選び方によって長くも短くも歩けるところが魅力です。


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<ブナ枯れする葉>

  この森に近づくときに「紅葉が始まったか!」と思われたのは、実は紅葉ではなく、ブナ枯れ現象によるものでした。ここ何年か続いて月山地域を中心に広がっているこの現象は、ウエツキブナハムシという昆虫による食害だとのことです。温暖化が一因とも言われています。木そのものはは枯れないものの、これにやられると、ブナは実をつけないといわれます。それはクマたちのエサが不足することにつながってゆきます。ナラ枯れも各地で進んでおり、森の「病状」が気にかかります。


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<西川町の山菜そば>

  日中の最高気温が20℃にもならない肌寒さで、昼食は温かいものが食べたくなりました。西川町の大井沢集落にある民宿兼お蕎麦やさんへ。山菜蕎麦といえば、多くの方は蕎麦の上に山菜がちょっとのっているものを思い浮かべるかもしれませんが、ここのものは山菜が主で、蕎麦は付け足しのようなものです。「蕎麦付き山菜汁」というほうがよいかもしれません。


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<朝日町のくぬぎ平の棚田>

  この日最後に訪れたのは朝日町の「くぬぎ平の棚田」でした。5月の「ブナの森セミナー」のときに訪れようという計画をしながら、天候が悪くカットした場所でした。「日本棚田百選」にも選ばれているこの棚田は、5月に下見をしたときにはまだ田植えも終わってはいませんでしたが、今は少し黄色みを帯びた稲が順調に育っていました。

  台風や温暖化という自然現象の前で、私たち一人の人間は何をすることもできずに、ただ見ているしかありません。目に見えているのが大きな変動の中の一つの局面なのか、さほど気にすることもないささいな事象なのかも見分けることができないでいます。今、政治の世界で起ころうとしていることはどうなのでしょうか。




happajuku at 05:37|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 葉っぱ塾行事レポート