2010年07月

2010年07月31日

親子の風景

※「葉っぱ塾」では募集中の企画があります。右の「カテゴリー(Categories)」の「只今募集中の企画」というところをクリックしてご覧ください。


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<わが家の玄関前でくつろぐネコの親子>

  人間の世界では親が子を放置したり殺したりするんですか? 私たちにはとても信じられないことです。新しい命をせいいっぱい育てることは、理屈ではないんですよね。

  私たち親子は野良ですけれども、世間にはこうして軒下を貸してくださる家もあります。ときどき食べ物もくださいます。子どもには全てに対する信頼や希望を持って生きていってほしいと願っているのです。

  私に「しろちゃん」と名づけた女性が日に何度か食べものを持ってきてくださいます。こどもには「むく」と名前をつけてくださいました。玄関先に白いムクゲの花が咲いているのに因んだとのことです。この家で飼われているちゃこさんやリンゴさんも、私たちを黙認してくれるのはありがたいです。

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<長井駅の玄関の上に巣を作ったツバメ>

  先日玄関に配達された新聞を、ヤギおじさんよりも先に読ませてもらいましたが、長井駅のツバメのことが載っていましたよ。玄関のすぐ上の蛍光灯に巣をこしらえたんだとのこと。フンが下に落ちるところに、職員がわざわざバケツを置いてくれたとのこと。小さなツバメの命を見守ることができる人間もいるんですね。


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happajuku at 05:11|PermalinkComments(2)TrackBack(0) 葉っぱ塾からのメッセージ 

2010年07月30日

響け母校のピアノ>>>木曽真奈美さんを迎えて会合

※「葉っぱ塾」では募集中の企画があります。右の「カテゴリー(Categories)」の「只今募集中の企画」というところをクリックしてご覧ください。


長高スタインウェイ2

<長井高校に戻り、使用されているスタインウエィのピアノ>

  1923(大正12)年にドイツのハンブルグで製造されたスタインウエィのピアノ。私が高校生のとき、木造の音楽教室でまだ現役で使われていたピアノです。その後破損し、同窓会館の2階に半ば放置されていました。学校が廃棄を考え始めたときに、そのピアノの運命を変えたのが、当時、長井高校の音楽教員だったSさん。スタインウエィジャパン社に連絡をしてみると、「製造番号があるはず」とのことで、確かめてみたそうです。その時からこのピアノのが新たな復活への道を歩み始めたのです。

  古いピアノはドイツに運ばれ、完全にリニューアルされて7年前に母校に戻ることになりました。同窓会が買い取ることになったのです。そして、そのピアノを活用し、在校生や地域の方々にもこのピアノの音色を楽しんでいただこうと、同窓会の中に「ピアノ委員会」が設置され、3年に一度のコンサートを開催してゆくことになったのです。

  今年、母校が創立90周年を迎える節目の年に、ちょうどよくコンサートも開催される年にあたり、私たち「ピアノ委員会」のメンバーは、昨年の夏から会合を重ねながら少しずつ準備を進めてきました。コンサートは今年10月21日(木)と決まり、およそ3ヶ月前となる7月27日、ピアノを演奏していただく木曽真奈美さんを長井にお迎えして、第2回目の実行委員会を開催したのです。

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<木曽さんを迎えて和やかに第2回実行委員会と交流会。左端が木曽さん。>

  第2回のコンサートにもご出演いただいた木曽さんは、母校のピアノの来歴や、それに関わる多くの人々の思いに共感を寄せられ、単にピアニストの「仕事」としてではなく、私たちと同じ立場に立ってコンサートづくりに関わってくださいました。木曽さんのそんなお人柄は多くの関係者の心を魅了し、「今回も木曽さんで」ということは異論なく決まりました。

  先日の会合は猛暑の一日でしたが、木曽さんはこちらに着いてまっすぐに長井高校に向かわれ、関係者と歓談の後、しばらくピアノを弾かれたそうです。その後の実行委員会にも参加してくださり、完成したポスター、チラシ、チケットを今後どのように広めてゆくかについての話し合いに加わってくださいました。

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<ピアニスト 木曽真奈美さん>

  演奏者がこのように準備段階から関わってくださることは、コンサート作りを進める側にとってはとてもありがたいことです。演奏者は当日来て、演奏が終れば帰ってゆく。それが普通です。しかし、そうでないところに木曽さんのこのピアノに対する思い入れを感ずるのです。

  多くの人々の思いがつまったこのピアノ。人間であれば「米寿」を迎えるのですが、当日、どんな音色で聴衆を魅了するでしょうか。

  コンサートの概要は以下の通りです。すでにチケットは発売になりました。この「葉っぱ塾」にお申し込みくださっても郵送が可能です。また、遠方からおいでの方には宿泊などのご紹介もいたしますので、遠慮なくお問い合わせください。


■主催     長井高等学校鷹桜同窓会
■共催     長井市
■主管     長井高等学校鷹桜同窓会ピアノコンサート実行委員会
■コンサートの名称  第3回スタインウェイピアノ復活記念
           「名曲をお話でつづるコンサート」
            〜長井高等学校創立90周年記念〜

■日時     2010年10月21日(木) 午後6時30分開演(6時開場)

■会場     長井市民文化会館ホール
■料金     前売り料金 大人¥2500 学生¥1000
             (当日各¥500増し)

■出演者   ピアノ      木曽真奈美さん
        第1ヴァイオリン  九鬼明子さん
        第2ヴァイオリン  遠藤直子さん
        ビオラ      高橋智史さん
        チェロ      伊堂寺聡さん

□主な曲目(予定)
・シューマン:ピアノ五重奏曲 変ホ長調 作品44
・マスネ:タイスの瞑想曲(ヴァイオリンソロ)
・サン・サーンス:白鳥(チェロソロ)
・ラフマニノフ:前奏曲「鐘」(ピアノソロ)

□前売り所(市外局番0238)
   長井高校事務室(84−1660)
  長井市民文化会館(84−6051)
   音楽アズム館(84−3111)
   タスパークホテル(84−1833)
   ルイシャンタン・ウメムラ(88−3877)
   「あ〜す」(72−3111)
   「あゆ〜む」(85−9071)
   まちの楽校本町館(87−0239)
   ピアノ委員会八木(090−5230−8819)
   ピアノ委員会今泉(080−3335−4661)

□メールによるお申し込み ピアノ委員会八木  happa-fy@dewa.or.jp



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happajuku at 05:35|PermalinkComments(4)TrackBack(0) ピアニスト木曽真奈美さん | 長井高校スタィンウエイ・ピアノ

2010年07月29日

月山ツアー強風下も無事下山

※「葉っぱ塾」では募集中の企画があります。右の「カテゴリー(Categories)」の「只今募集中の企画」というところをクリックしてご覧ください。



  26日、葉っぱ塾の行事「あこがれの大朝日へ」から下山し、参加者の方々とお別れしてからすぐに、私は月山口に車を置き、東京からの月山ツアーの方々と合流するために、バスで鶴岡へと向かいました。鶴岡まで小一時間。宿はインター近くのホテルでした。

  添乗員さんと会って翌日の日程を相談する中で、出発の時刻が登山にしてはずいぶん遅く設定されているのが気になり、様々な交渉をしていただきました。ネックになっていたのは昼食の弁当が、早い時間には準備できないことでした。こんなときは添乗員さんの交渉能力が試されるのですね。当初の予定よりも少し早い7時40分にホテルを出られたのはありがたいとしなければならないでしょう。本当は、7時には八合目の駐車場から歩き始めていたいところです。

  今回のバスの運転手さんの「技」も見逃せません。何度か月山八合目までバスで登りましたが、今回ほどスピーディに登ったことはありません。「早く歩き始めたい」という私たちガイドの希望を理解してくださって、最大限の努力をしてくださったのだと思います。「八合目に着くのは9時20分ごろか」と予想していたのに、着いたのは9時前でした!

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<山頂が近づくにつれ、よろけるほどの強風が吹いていました。>

  この日の気がかりは午後からの雷雨でした。それを避けるためにも早発ちしたいところでした。ツアーの皆さんが帰京の際に乗車する列車は決まっていましたから、与えられたギリギリの時間の中で、どうリードすることができるのかが私たちの腕の見せ所でした。

  ゆっくり月山の花を楽しんでいただきたいという思いと相反する条件を抱えながら9時15分過ぎ、出発しました。日程の窮屈さに加え、山頂が近づくにつれて強まる風は、時に歩くのも困難なほどで、「あまり風が強いので山頂まで行かずに引き返してきた」という登山者ともすれ違うほどでした。

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<たくさん咲いていたハクサンフウロ>

  そんな強風下でも、花々はたくさん咲いていました。雪が解けたばかりのところにはショウジョウバカマのように、早春の花もありました。また、ハクサンフウロの愛らしい花がそちこちにかたまって咲いていました。

  3時間15分ほどかかって月山山頂に到着。ゲストの中にはこのゆっくりペースでも体力的に大変そうな方もおられたのですが、励ましながら歩いていただきました。ツアーの難しさでもあると同時に、こうした制約があることによって自らを鼓舞しながら登ることができる、という面もあるかもしれません。

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<この夏はコバイケイソウがたくさん咲きました。>

  この夏の特徴の一つはコバイケイソウがたくさん咲いていることかもしれません。毎年咲く花ももちろん多いのですが、この花は咲かない年は不思議に申し合わせたように咲きません。昨年はそういう年にあたっていたようですが、この夏はあちこちで見かけます。一つひとつの花は小さいのに、穂状に集まってソフトクリームのように見えるその姿は何とも優雅です。

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<姥沢への下山路が見渡せました。>

  強風の山頂を出発し、姥沢に向かって急な斜面をしばらく下り始めると、少し雲が切れてきました。視界が悪いとどんな風景の中を歩いてるのかわからないものですが、こんなふうに風景が見えてくると、山にいることの喜びが倍増するものです。

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<チングルマもまだまだ咲いていました。>

  残雪の斜面ではスキーヤーたちがまだスキーを楽しんでいました。このあたりは雪がたくさん残るところですので季節も遅れていて、山頂付近ではすでにほうけていたチングルマの花も、今が盛りといったところでした。

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<毎年キヌガサソウが咲く場所に、やはり・・・。>

  牛首の少し手前で急斜面が緩むあたりの登山道脇に、毎年キヌガサソウが咲く場所があります。中旬のツアーのときにはここではまだ咲いてはいなかったのですが、今回は私たちを待っていたかのように咲いていました。小さな花が多い高山植物の中で、差し渡し7〜8センチもある花は実におおらかです。

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<正面に朝日連峰を見ながらリフトで下ります。>

  木道を歩き、ちょっとだけ雪渓の上を歩き、山頂に比べると嘘のようにおだやかな中腹へと下りてきました。何とか列車の時刻には余裕をもって間に合うように下山できました。姥沢のリフトに乗りましたら、その正面には朝日連峰の山並みを見ることができました。様々な花と、雄大な風景のどちらも見ていただけて、安堵しています。風は強かったけれど、懸念していた雷雨にも遭わずに歩くことができたことは幸いでした。私がお勧めの、水沢温泉の「地ビールソフトクリーム」の味も楽しんでいただけたのではないでしょうか。

  この日見た花々を、記憶に基づいて列挙しておきます。

  アカモノ、アオノツガザクラ、イワイチョウ、イワオトギリ、イワカガミ、イワショウブ、ウサギギク、ウラジロヨウラク、カラマツソウ、キスミレ、キヌガサソウ、キンコウカ、コバイケイソウ、コバギボウシ、コメツツジ、ショウジョウバカマ、シロバナトウウチソウ、シロバナニガナ、ズダヤクシュ、タテヤマウツボグサ、チングルマ、ナンブタカネアザミ(登山道にたくさんあったアザミ)、ニッコウキスゲ、ネバリノギラン、バイケイソウ、ハクサンイチゲ、ハクサンシャジン、ハクサンチドリ、ハクサンフウロ、ハクサンボウフウ(たくさんあった白いセリ科の花)、ハナニガナ(黄色いニガナ)、ヒナウスユキソウ(別名ミヤマウスユキソウ、エーデルワイスの一種)、ヒナザクラ、ベニバナイチゴ、マルバシモツケ、マルバダケブキ、ミツバオウレン、ミヤマアキノキリンソウ、ミヤマキンポウゲ、ミヤマコウゾリナ、ミヤマダイモンジソウ、ミヤマツボスミレ(もしかしたらエゾノタチツボスミレ?)、ミヤマホツツジ、ミヤマリンドウ、モウセンゴケ、モミジカラマツ、ヤマガラシ、ヤマハハコ、ヨツバシオガマ。

  また、バスの中でご紹介しました鳥海(とりのうみ)昭子さんの花の本は『誕生日の花と短歌365日』(NHKサービスセンター 刊)といいます。ご紹介した短歌は、

    山原のニッコウキスゲ空に映え
         日々あたらしく 夏深めゆく


でした。

  楽しい山旅をご一緒できましたこと、本当にありがとうございました。また、お帰りになられてから早速メールをお届けくださったお客様もおられ、ガイド冥利に尽きる思いを抱いております。今後も安全な山旅を楽しんでください。そしていつか「葉っぱ塾」のお客様として、山形の山においでくださることをお待ちしています。



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happajuku at 05:32|PermalinkComments(2)TrackBack(0) 山旅の報告 | 葉っぱ塾行事レポート

2010年07月28日

雷雨から一転上天気>>>「あこがれの大朝日へ」

※「葉っぱ塾」では募集中の企画があります。右の「カテゴリー(Categories)」の「只今募集中の企画}というところをクリックしてご覧ください。


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<前回会えなかった「朝陽館」の“ちょろちゃん”>

  25日朝、長井から参加のSさんと古寺鉱泉に向かいました。仙台から参加のAさんたちは古寺の「朝陽館」に前泊していましたので、そこで合流。曇っていた空から出発間際になって雨が落ちてきていました。前回は会えなかったちょろちゃんにご挨拶。宿の主人は「食が細くて大きくなれない」と心配していました。雨が小降りになるのを待って、予定より少し遅れて7時57分出発。

  登り始めて間もなく、朝だというのに雷鳴が聞こえてきました。ちょっと重い気分になります。雨は時おり雨脚を強めながらも、最悪の降りにはならないままでしたが、11時過ぎ、古寺山手前まできたあたりで、本降りとなりました。雷鳴も近く、頻度も増してきました。大朝日岳に向かうのは危険か、と半ばあきらめ、参加者の方にもエスケープ・ルートとして考えていた、小朝日岳から鳥原山に向かうルートの説明をしました。

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<気の早いナナカマドの紅葉>

  40分ほど停滞していると雨が止み、古寺山山頂では空が少し明るくなってきたのを感じました。最終的なルート判断をしなければならないのは小朝日岳手前の巻き道の分岐でした。雷雲はさらに来るのかどうか判断をしなければなりませんでした。時間的にはそこから大朝日岳に向かうにしろ、鳥原山に向かうにしろほぼ同じ。

  初めて朝日連峰に登る3人に何とか山頂に立ってもらいたい。その思いが予定通り大朝日岳に向かうことにした大きな理由でした。結果的に私たちはその後雷雨に見舞われることはなかったのですが、判断が感傷的に過ぎなかったのかという思いは残っています。

  14時06分、「銀玉水」着。山頂の小屋で使う水を十分に汲んで行かねばなりませんでした。しかし水を汲んでいるうちにまた雨がぱらついてきました。水の出が細く、時間がかかるとみて、私は3人に先に登っているように指示しました。一刻も早く小屋に着かねばならない状況と判断したのです。

  霧に包まれ、雨脚が少し強まり、緊張する中で、水を汲んだ私は3人の後を追いました。急な斜面を登りきった少し先で3人に追いつき、先を急ぐよう伝えました。14時38分、大朝日小屋に到着。一気に緊張が解けました。

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<霧と風の中に立つ大朝日小屋>

  雨はその後上がりましたが、風が強く、霧で視界が全くといっていいほどない中で山頂に行っても仕方ないので、私たちは小屋で過ごすしかありませんでした。あちこちのルートから縦走してきたグループが先着しており、みなさん途中で雨に降られたとのことでした。

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<大朝日小屋の前にはクリマユリが咲き始めていました。>

  若い二人の女性たちは、この日は以東岳から歩いてきたとのこと。翌日は小朝日経由で朝日鉱泉に下るのだということでした。また、ある旅行社のツアーの7名パーティはやはり縦走中で、翌日は祝瓶山経由で小国に下ると語ってくれました。「超」がつくようなロングコースです。その中に、昨年の飯豊をガイドしたときのゲストだった方がおられ、1年ぶりで再会。覚えてくださっていたことが嬉しかったのは言うまでもありません。

  小屋での食事は各自準備でしたが、私は少し多めに漬物や飲物も背負っていきました。インスタントだけでは味気ない山の食事に、そんなものが一品加わっただけでずいぶん違うからです。それに山小屋の管理人さんにはレタスの「おみやげ」も。山では生野菜が不足しがちです。

  ビールを冷たい状態で運ぶ工夫、ワインを持ってゆく場合の工夫など、「酒飲み」ならではの知恵もお伝えしました。漬物もみなさんにおすそ分けし、20名ほどの宿泊者は和やかに夜を迎えました。

  雨は降りませんでしたが夜通し風が吹き、外に出ても、小屋は霧に包まれたままでした。翌日の天候が気になりながらいつしか眠りについていました。

  山小屋の朝はまだ暗いうちから登山者たちが準備を始めます。音が聞こえ出したのは午前3時半ごろからでした。私も、いつも起き出す時間ですのでそっと起きて一人、コーヒーを入れて夜明けを待ちました。他の3人はまだシュラフの中で寝ています。外は相変わらずの霧。風は少し弱まってきていました。

  早発ちの登山者たちは5時前には出発してゆきました。私たちはその頃朝食をとり、6時前に山頂へと向かいました。すれ違いに山頂から降りてきた人たちは「霧で何も見えなかった」とのこと。やはりこの霧は晴れないのか、と思いながら登るうちに、どんどんと霧が晴れてゆきました。何というタイミングなのでしょう!

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<「ブロッケン現象」で、雲に4人の影が映る!>

  こんな風景を見ていただきたくて毎年実施しているこの企画。しかも前日の雷雨の中での逡巡。いろいろな思いが混じって、嬉しさが倍増といったところでした。参加した3人も感激の様子。それがまたガイドした者の嬉しさにもなるのです。

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<霧も晴れ、大雲海に見入る。>

  小屋に戻って下山開始は6時29分。霧は完全に消え、蔵王、飯豊、月山などが雲海の上に浮かぶのを眺めながらの稜線歩きとなりました。前日登らないで巻き道を通った小朝日岳のピークも踏み、私たちはしだいにブナの森へと入って行きました。

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<大朝日岳から下山中に見えてきた月山>

  「三沢清水」を少し下ったところで前日すばらしいものを見つけていました。ショウキランという珍しいランの群生です。この日すれ違った登山者たちも、登山道のすぐ脇のピンク色の姿に気づかないはずはなく、喜んでおられました。

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<ショウキランの群生>

  11時43分古寺鉱泉着。みんなで温泉に向かい、その後大井沢名物の豪華な山菜蕎麦で舌鼓を打ちました。お疲れ様でした。初めての宿泊登山はいかがだったでしょうか? やみつきになりそうでしょう? 山で飲むあのワインの味、忘れられませんよ、きっと。



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happajuku at 07:20|PermalinkComments(2)TrackBack(0) 葉っぱ塾行事レポート | 山旅の報告

2010年07月26日

あこがれの大朝日へ、無事終了!

三名の参加を得て、昨日午前8時前に古寺鉱泉を出発しました。昼前から雷雨となり、計画の変更も考えましたが、午後天候が回復し、霧の中、大朝日小屋に無事着きました。明け方まで霧でしたが、次第に霧も晴れ、上天気のなかを下山しました。明日は月山のガイドなので、これから鶴岡に移動し、ツアーの皆さんと合流します。


happajuku at 14:43|PermalinkComments(2)TrackBack(0) 葉っぱ塾行事レポート 

2010年07月25日

昭和堰の草刈り作業へ

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  昨日朝、パソコンに向かって仕事をしているところへ、ケイタイ電話が鳴りました。出てみると勧進代のTさんです。何かと思ったら「今日昭和堰の草刈りに出ると言っていたよね」とのこと。「ああー! そうでした! 今すぐ行きます。」

  前夜まで覚えていたのに、朝になってすっかり忘れていたのです。毎年勧進代の有志の方々が、昭和堰沿いの山道の草刈り作業を行なっているのに同行することにしていたのです。

  10分で準備を終え、コンビニに寄っておにぎりを買い、すぐに登山口へと車を飛ばしました。他のみなさんがちょうど登り始めたところに何とか間に合いました。「あ、カメラ忘れた」。ということで、今日の記事には写真がありません。

  長井葉山の昭和堰に沿った道は、数十年間も忘れられて藪の中に埋もれてしまっていた道を、勧進代の方々が何年もかけて復元した道です。最近はかなり歩かれるようになって、山道らしさが出てきましたが、夏のこの時期は草の勢いが強いので、やはり草刈りが必要です。

  この日は地元の県職員Hさんの同僚の職員3名もボランティアで加わってくださって、総勢10名でした。昭和堰は標高1100mあたりを通っていますので、まずその高さまで登るのが大変です。ふだん運動していない人にはかなり厳しい登りだったかもしれません。

  8月に入ってすぐ、山形大学の夏季集中講座を担当しますが、学生たちにもこの道を歩いてもらう予定でしたので、ある意味、いい下見にもなりました。どの程度の休憩が必要なのか、およそつかみました。

  午後から天候が悪くなるとの予報だったのに、それほど悪化せず、比較的風があって作業もしやすい状況でした。帰りには鉾立清水にも立ち寄って、おいしい水を飲んできました。

  心地よい汗をかいた帰り道、途中の「展望台」まで降りてくると、西に傾きかけた太陽に照らされた置賜盆地が一望できました。そのはるか向こうには、うっすらと会津磐梯山も姿を見せていました。

  1週間近く山をお休みしましたが、今日からしばらくまたガイドが続きます。これから「葉っぱ塾 あこがれの大朝日へ」で、大朝日岳1泊。下山してすぐ鶴岡合流で翌日月山ガイドです。途中、ケイタイから投稿できればまた試みてみます。



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happajuku at 04:12|PermalinkComments(4)TrackBack(0) 葉っぱ塾行事レポート 

2010年07月24日

待ち遠しい秋のコンサート>>>母校のスタインウエィピアノ

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<チケットのナンバリング完了!>


  母校の山形県立長井高校にあった1923年製のスタインウエィのピアノが、完全リニューアルして7年になります。このピアノが「復活」したことを機に、同窓会員有志で実行委員会を結成し、3年に1度のコンサートに取り組んできて、今年が3回目となります。

  何度か準備のための会合を重ね、仕事を分担してきましたが、週明けには準備が完了する見込みです。先日は私が担当していたチケットにナンバリングする作業を終えました。枚数を確認しながら一人で押印する作業に3時間もかかってしまいましたが、これでまず「売るもの」は準備完了です。

写真(8147 お庭 横)(縮小サイズ)

<ピアノを演奏する木曽真奈美さん>

  今回のコンサートの出演者は、第2回に続いて木曽真奈美さんが早々に決定していました。さらにその後、母校が創立90周年を迎えることにかんがみて、一層華やかなステージにしたいと相談し、木曽さんとご縁の深い弦楽奏者4名をもお迎えすることになりました。

  チラシ、ポスターを作製するにあたり主な演奏曲目をお聞きしましたところ、次のようなものが曲名があがってきました。

   ・シューマン:ピアノ五重奏曲 変ホ長調 作品44   
   ・マスネ:タイスの瞑想曲(ヴァイオリンソロ)   
   ・サン・サーンス:白鳥(チェロソロ)
   ・ラフマニノフ:前奏曲「鐘」(ピアノソロ)

  出演者がそれぞれ活躍できる名曲をリストアップしてくださっています。ラフマニノフの「鐘」は、フィギュアスケートの浅田真央さんが昨シーズンの演技に使用した曲ですね。

  来週27日、私たちは木曽真奈美さんをこの長井にお迎えし、実行委員との交流を深める場を設けます。そしてそれからおよそ3ヶ月かけて、広報し、チケットを販売してゆきます。ぜひ多くの皆様からご来場いただきたいと考えています。

  このブログをご覧くださった方は「葉っぱ塾」あてにご連絡をいただければ、チケットを郵送することが可能です。お待ちしています。

■日時        2010年10月21日(木) 午後6時30分開演(6時開場)
■会場        長井市民文化会館ホール
■料金        前売り料金 大人¥2500 学生¥1000
             (当日各¥500増し)


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happajuku at 05:30|PermalinkComments(2)TrackBack(0) ピアニスト木曽真奈美さん | 長井高校スタィンウエイ・ピアノ

2010年07月23日

田植えから50日あまり>>>葉っぱ塾の田んぼ

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<遠藤さん手書きのプレート>


  7月に入って山のガイドが集中し、なかなか田んぼを見に行くことができませんでした。「田んぼオーナー」のみなさん、申し訳ありません。6月末に一度行ってからほぼひと月ぶりでした。

  遠藤さんが手書きのプレートを作成して立ててくださっていました! 今年は「生物多様性年」です。いろいろな生き物が住んでいる田んぼがいい、ということなのでしょう。

  昨夜、大学の講座のための打ち合わせで遠藤さんとお会いしたのですが、10日ほど前、トンボの羽化があったそうです。田んぼで成虫になったトンボが、上昇気流に乗って、山へと上がってゆくのです。先日の朝日連峰でトンボの大群を見た報告をブログにも書きましたが、あの中に、この田んぼから巣立っていったものもいたのかもしれません。

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<こちらが「葉っぱ塾」の田んぼ>

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<あぜ道隔てた隣の田んぼ>

  遠藤さんによれば、当初大丈夫だと思われたイネミズゾウムシに、かなり痛めつけられたそうです。根を食われてしまうので、葉っぱが黄色身を帯びてしまったそうですが、最近ようやく持ち直してきたとのことでした。

  「葉っぱ塾の田んぼ」とあぜ道1本隔てた西側の田んぼを比べてみましょう。いかがですか? 手植えと機械植えの違いがはっきりとわかります。下の写真の田んぼは、株が混みあっていて水面が見えないほどです。「葉っぱ塾の田んぼ」は風が吹きぬけてゆきそうです。農薬を使用せずにイモチ病被害を食い止めるには、風通しが良いことも大切なことだそうです。

  まもなく出穂(しゅっすい)の時期を迎えます。イネの小さな白い花が見られるのも間もなくです。その頃またお知らせいたします。


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happajuku at 04:48|PermalinkComments(2)TrackBack(0) 葉っぱ塾田んぼオーナー 

2010年07月22日

山の講座、真剣に

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<ケガ人をザックと雨具を使って背負う準備>


  この3月から、長井市勤労センターの教養講座として開講した「安全安心登山の楽しみ」は、昨日で5回目を迎えました。これまでのテーマは、

  第1回 山登りの体力と日常のトレーニング
  第2回 山登りの用具と服装について
  第3回 山での食事や給水のしかたについて
  第4回 実践登山 飯豊連峰展望台・倉手山

となって、今回は「山での危険と安全について」でした。今回から新たに1名の参加者もありました。

  山登りは楽しいものですが、大自然の中に分け入ることで、日常とは異なる危険が待ち受けています。ときにそうした危険に身をさらし、人命が失われてしまうこともあります。ちょうど昨年の今頃の北海道での大量遭難はまだ記憶に新しいものです。また、今朝の新聞を開いてみましたら、昨日の月山で、団体客の1名が行方不明になっているとの記事が掲載されていました。

  私たち山のガイドがお客様をご案内する場合は、「もし何か起こったら・・・」ということに備えて、様々な用具を背負って行きます。それらの多くは一般の人は持っていくことのないものですが、工夫によって、それらに代替するものを持参したり、持参したものを活用したりはできるはずです。そうしたことは、事前に学んでおくことで、いざというときに活用される可能性があるのです。

  上の写真は、歩けなくなったケガ人を、ザックと雨具を用いて背負う準備をしているところです。最悪の場合は救助ヘリを依頼することになるわけですが、その場合でも、ヘリが来ることのできる場所までケガ人を搬送しなければなりません。誰しもが持っているザックと雨具をどう使うのか、身をもって体験することで、いざというときにつながります。

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<この「簡易テント」の中に何人?>

  もし山で夜を明かさなければならなくなったり、風雨をしのぐ必要がある場合に役立つのがツェルトともいわれる簡易テントです。6月中旬に朝日連峰で道に迷った男性は、これを持参していて、翌日無事に発見されています。ペラペラの薄い布地のものですが、これがあるだけで、ずいぶん違います。

  この中には大人がひざを抱えて座れば6人ほど入ることができます。上の写真でも今この中に6人入っているのです。もっと小さいものも市販されています。一般の登山者でこれを持って登る人はそれほど多くはないと思いますが、せめてアルミ製の「レスキューシート」などは持参していただきたいとお勧めしました。

  山に楽しみにいくとき、誰も自分が遭難したりケガをしたりするとは考えません。しかし、その可能性がゼロではないことに何らかの対処ができているかどうかが、生死を分けることさえあるのです。

  講座は机上講座があと2回。次回が「地形図の読み方について」、次々回が「山の天気と天気図の見方について」です。そして10月2日、「卒業実践登山」として磐梯山に登ることになっています。

  これからの参加も可能です。ご希望の方は「葉っぱ塾」にまずご連絡ください。



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happajuku at 04:56|PermalinkComments(2)TrackBack(0) 葉っぱ塾行事レポート 

2010年07月21日

飯豊・北股岳へ2010>>>飯豊登山入門編

※「葉っぱ塾」では募集中の企画があります。右の「カテゴリー(Categories)」の「只今募集中の企画」というところをクリックしてご覧ください。


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<夏も大きな雪渓が残る飯豊連峰>


      ■■■ 葉っぱ塾 飯豊・北股岳へ!2010 ■■■

          〜 飯豊登山の入門編 〜

  飯豊連峰はふところが深く、登り口から険しい道をたどるので、なかなかてごわい山です。しかし稜線まで出ると、そこには見事なお花畑が広がっています。飯豊のすばらしさを、垣間見てみませんか? 2000m峰の北股岳に、門内小屋泊まりで登ってみましょう。門内小屋からは日本海に沈む夕日が見られます。秋の高山植物も咲き始めていることでしょう。

【期  日】 8月16日(月)〜17日(火)
※ 悪天候の場合の中止や延期については参加者と相談します。

【募集人員】 6名    (現在2名のお申し込み) 
※ 定員に達し次第締め切ります。申し込みの場合は、保険の関係で、生年月日をお知らせください。

【参加費用】  一人 ¥12000(写真代、最低限の保険料含む)
(ただし山小屋使用料1泊¥2000、食料費などは各自の負担です。)
※ 車同乗の場合はガソリン代ご負担ください。


【日  程】 16日
         6:00  飯豊山荘集合・出発
              梶川尾根〜扇の地紙〜門内小屋13:30着予定(荷物デポ)
              北股岳往復(往復約2時間半)
      
       16:00  門内小屋帰着(泊)
       
      
       17日
        5:30  門内小屋発
              扇の地紙〜地神山〜地神北峰〜丸森尾根 経由
       11:00  飯豊山荘着
           
【持ち物】 食料(4食+非常食)、雨具(ゴアテックス素材のもの)、寝袋(夏用の軽いもので可)、着替え、水(最低2?)、食器、ヘッドランプ(懐中電灯)、持薬、サブザック(あれば)
※ ガイド装備を活用し、荷物を軽減してください。

【ガイド装備】 救急薬品、ロープ、カラビナ、ツエルト(簡易テント)、カメラ、無線機、コンロ、ガス

【連絡先】 葉っぱ塾 八木文明(日本山岳ガイド協会認定ガイド)
       TEL/FAX 0238-84-1537 メール happa-fy@dewa.or.jp


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happajuku at 04:25|PermalinkComments(2)TrackBack(0) 葉っぱ塾の予定企画 

2010年07月20日

「あこがれの大朝日へ2010」参加締め切り迫る

※「葉っぱ塾」では募集中の企画があります。右の「カテゴリー(Categories)」の「只今募集中の企画」というところをクリックしてご覧ください。


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<大朝日岳直下の「y字雪渓」>


        ■■■ 葉っぱ塾  あこがれの大朝日へ2010 ■■■
 
 「梅雨明け十日」といって、7月末から8月上旬は比較的安定した天候が続くことが多いです。この時期をねらって憧れの大朝日岳に挑戦してみませんか。高山植物もまだまだ見られます。大朝日への最短コースを登りに1日、下りに1日かけて、ゆっくり歩きます。山頂で見る夕日や日の出、そして星空は最高です! 山での泊まりは初めてという人向けのプランです。混雑を避けて日月での実施予定です。

【期  日】 7月25日(日)〜26日(月)
※悪天候の場合の中止や延期については参加者と相談します。
※「葉っぱ塾」への前泊についてはご相談ください。

【募集人員】 6名程度 ☆現在3名申し込みあります。(22日締め切り) 
※定員に達し次第締め切ります。申し込みの場合は、保険の関係で、生年月日をお知らせください。山岳保険に既に加入の方はその旨お知らせください。

【参加費】 参加者1人〜4人の場合 ¥10000,   5人〜6人の場合 ¥9000 
(ただし山小屋使用料¥1500は含みません。)
※車同乗の場合はガソリン代ご負担ください。

【日  程】 1日目  6:00  長井発
            7:30  古寺鉱泉着(現地集合可)
            7:40  古寺鉱泉発
           14:00  大朝日岳山頂着(大朝日小屋泊)

       2日目  6:30  大朝日小屋発
           11:30  古寺鉱泉着(入浴可)
           12:00  現地解散
           14:00  長井着
☆エスケープルート:古寺鉱泉→小朝日→鳥原小屋(泊)→古寺鉱泉

【持ち物】 食料(4食+非常食)、雨具(ゴアテックス素材のもの)、寝袋(夏用の軽いもので可、レンタルあり)、着替え、水(最低1?)、食器、ヘッドランプ(懐中電灯)、持薬、その他必要と思われるもの 

【ガイド装備】 救急薬品、ロープ、カラビナ、ツエルト(簡易テント)、カメラ、無線機、コンロ、ガス

☆古寺鉱泉の「朝陽館」に前泊希望の方はお早めに直接申し込んでください。
電話 090−4638−7260

【連絡先】 葉っぱ塾 八木文明(日本山岳ガイド協会認定ガイド)
       TEL/FAX 0238-84-1537 メール happa-fy@dewa.or.jp


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happajuku at 03:56|PermalinkComments(2)TrackBack(0) 葉っぱ塾の予定企画 

2010年07月19日

大朝日岳ガイド山行>>>雷雨、星空、ご来光

※「葉っぱ塾」では募集中の企画があります。右の「カテゴリー(Categories)」の「只今募集中の企画」というところをクリックしてご覧ください。


  16日夕方、月山口合流で、名古屋A社の大朝日岳ツアーのガイドとして行って来ました。小屋泊まりならではの山旅の醍醐味を存分に味わってきました。

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<古寺鉱泉の新しい「従業員」>

  古寺鉱泉に着くと、新しい「従業員」が出迎えてくれました。こちらはオスの「やまちゃん」。いたずらざかりです。ネコを飼っている私の気配を察知してか、なかなか離れませんでした。もう一匹「ちょろ」という新人が入ったのだそうですが、眠っているとのことで、姿を見せませんでした。

  今回のツアーは大朝日岳山頂小屋に1泊というものでしたので、朝は比較的ゆっくりの出発です。宿で朝食をいただき、出発はほぼ7時でした。素晴しい青空を見上げながらひんやりした朝の空気の中を登り始めましたが、間もなく汗が搾り出されてきました。

  この日気をつけなければならなかったのは雷雨でした。前日も昼過ぎにあちこちで雷雲が発生し、ピンポイントで大雨が降っていました。梅雨の末期症状の様相を呈していたのです。夏場の山では最もこわいのが落雷です。心の片隅にいつもそのことを置きながら、変化する雲の様子に気を配っていました。

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<小朝日岳山頂、群舞するトンボ>

  小朝日岳山頂着が11時58分。山頂では何万何十万というトンボの大群が群舞していました。昨年の夏の山ではあまりトンボを見かけなかったことを、秋になっていろいろな人から聞いたのですが、今年はいつもどおりです。他の昆虫を食べているトンボが、多い少ないということは、きっとまわりまわって私たちの生活のどこかに現れるに違いないでしょう。昨年とどんなふうに違うのかが、私たちに見えにくいだけなのです。

  この頃から雲行きが怪しくなってきました。時おり青空がのぞくものの、雲が湧いてきていました。小朝日岳を出発する頃、遠くで雷鳴が聞こえ始めました。

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<雷雲接近、待機中>

  小朝日岳から熊越(くまごえ)のコルに向かって標高差およそ150mを下ります。このルートで唯一、「もったいない」と思うほどの下りです。次第に雷鳴の頻度が増してきました。

  この先、「銀玉水」の手前、歩く時間にして30分ほどが、立木もない全くの砂礫地を歩きます。ここで雷雨に遭遇すれば、逃げ場がないのです。「この場で様子を見ましょう」と提案したのは、最後の木立ちのところでした。待機を始めてすぐ、添乗員のHさんがどこかに電話していました。ツアー会社と契約している天気予報会社と交信していたのです。

  会社では依頼を受けると、衛星画像で雷雲の位置を把握し、今後の針路を予想したりして、最新の情報を提供してくれるのだそうです。これはとてもありがたいものでした。

  その情報に寄れば、このとき月山方面に非常に発達した雷雲がかかっているとのことでした。そちらの方角を見れば、まさしく暗いのがわかるほどでした。そして、この大朝日岳方面には南から大きな雷雲が2つ接近中とのこと。その会社のアドバイスは「すぐ下山してください」というものだったそうです。

  しかし前日も、雷雲は2時間ほどで去っており、この日もそれは期待できました。その会社のアドバイスの中には、待機するなら15時までが一つのめど、というものもありました。結局私たちはそこで1時間40分ほど待機していました。

  その間、何組かの登山者たちが、山頂に向けて登ってゆきました。雷に遭うか遭わないかは、全くの偶然に過ぎません。行動するも待機するも、「それぞれの判断」としか言いようがありません。

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<雷雲が去り、山頂へ!>

  14時半近くなって、雷鳴も聞こえなくなり、私たちは行動を再開しました。途中での降雨に備えて雨具を着ましたが、結局私たちは強い雨に会うこともなく、15時40分に大朝日小屋に入ることができました。

  連休初日ではありましたが、小屋は思ったほどには混んでおらず、途中で私たちを追い抜いていった管理人のSさんの配慮で、パーティ全員がまとまって使える小屋の一角に荷物を下ろしたのでした。昨年で引退かと言われていた85歳になるはずの名物管理人のOさんも、元気で小屋番に入っておられました。

  このまま夜になるのかと思われるほどの暗さになったのは、午後4時半過ぎでした。そして間もなく土砂降りの雨、稲光、そして激しい雷鳴が轟き始めました。こんな状況が前日には正午過ぎにあったそうですから、もし一日違っていれば、私たちは濡れネズミになっていたことでしょう。全くの幸運でした。

  雨は1時間あまり続きましたが、空にしだいに明るさが戻るにつれ、雨脚も急速に弱まっていきました。まだ遠くで雷鳴のするうちは管理人のOさんから、「今山頂には行くな!」と言われていました。しかし、18時前になって青空が戻るとお許しが出ました。

  山頂からの展望は満足できるものでした。飯豊連峰が見えていました。月山も端正な姿を見せてくれました。ゲストの皆さんと、その日のうちに山頂に到達できたことを喜び合いました。
 
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<日本海に沈みゆく夕陽>

  小屋に戻り、夕食の合間に窓から外を眺めると、夕陽が日本海に反射し、輝いているのが見えました。あのすさまじい雷雨から一転、翌日の上天気も確信できるような空になっていました。

  深夜2時ごろ、トイレに行くために起き出したついでに外に出てみますと、ものすごい星空に圧倒されました。宵のうちに出ていた「五日の月」が沈み、星の光が一段と輝いていたのです。北東から南西に天の川が流れていました。北の地平近くに、北斗七星がありました。東の空やや高くにはひときわ明るい木星が輝いていました。遠くから聞こえる沢の水音が、まるで銀河の流れの音のように思えるのでした。

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<荘厳なご来光>

  私たちは前夜の夕食のときに、翌日の朝食も準備していました。起きてすぐにまず出発ということにしていたのです。その日の「下り」も、下りとは思えないロングコースだったからです。

  荷物を外に出して準備していると、ちょうど日の出の時刻を迎えました。山頂でご来光を見ようと登ってゆく人もいます。しかし、大朝日小屋の前も、なかなかの展望スポットです。この時期、真東よりもかなり北に偏って太陽が現れますが、この日は小朝日岳の真上からの日の出となりました。

  何とも言えない赤味を帯びた空の色。雲が金色に輝きながら刻々と色を変化させてゆきます。誰しもがこの光景の美しさに手を合わせたくなるはずです。

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<中岳から振り返って見る大朝日岳>

  ご来光に気をとられ、出発が10分ほど遅れましたが、私たちは縦走路を北へと向けて出発しました。隣の中岳への登りの道から振り返ります。大朝日岳の姿は、見る方向によってずいぶん異なりますが、この山の姿が最もピラミダルに見えるのはこの方角からなのです。

  私を朝日連峰に「誘った」一冊の写真集があります。地元朝日町の教員でもある佐竹伸一さんの『朝日連峰の四季』(無明社出版)です。その中にも、この方角から撮影した、大朝日岳の写真があります。雪で覆われた山が、初冬の夕陽に照らされて美しく茜色に輝いている素晴しい写真です。その一枚を思い浮かべながら、この写真を撮りました。

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<竜門山から日暮沢小屋へ下る>

  西朝日岳への斜面には、かつての朝日軍道の蛇行した道の痕跡を見ることができます。不思議なことに、「その場」に行ってしまうとそうとは全くわからないのです。今から400年以上前に歩かれていた古道がその痕跡を残している。当時のことを思い描きながら、この斜面を登りました。

  「朝食はどこか山頂で食べたい」とおっしゃるゲストのみなさんのリクエストにお応えし、朝食をここで摂ることにしました。前夜、竜門小屋に泊まった人たちが何組か、大朝日岳をめざして登ってゆきました。

  ここから竜門山への道は山形と新潟の県境にもなっています。この沿道にはヒナウスユキソウ(ミヤマウスユキソウ)がたくさん群落をつくっていました。

  竜門山からは、下山口の日暮沢小屋まで、いくつかの登り返しを繰り返しながら、下ってゆきます。沢を挟んではるか向こうに、大朝日岳を眺めながら歩くのは本当に気持ちのよいものです。疲れた脚に、下りの衝撃は大きく、ゲストの皆さんも言葉少なくなった12時13分、ようやく迎えのバスが待つ日暮沢小屋に着きました。

  朝日連峰は標高こそ2000mに及びませんが、その険しさと深さを存分に感じていただける山旅だったのではないでしょうか? 大好きな朝日のふところに抱かれるような1泊の山旅をご一緒できたこと、本当に楽しいものでした。札幌や九州、名古屋からわざわざおいでくださったゲストの皆様、お疲れ様でした。そしてありがとうございました。

  なお、山で見た主な花を記憶に基づいて列挙しておきますので参考になさってください。

 アカモノ、アオノツガザクラ、イブキトラノオ、イワイチョウ、イワオトギリ、イワカガミ、ウサギギク、ウラジロヨウラク、エゾシオガマ、エンレイソウ、キンコウカ、ギンリョウソウ、コキンレイカ(小金鈴花、ハクサンオミナエシ)、ゴゼンタチバナ、コバイケイソウ、コメツツジ、シナノキンバイ、ショウキラン、ショウジョウバカマ、シラネアオイ、シロバナニガナ、ズダヤクシュ、タカネヨモギ、タニウツギ、チシマギキョウ、チングルマ、ツマトリソウ、ツルアリドオシ、ニッコウキスゲ、ネバリノギラン、バイケイソウ、ハクサンイチゲ、ハクサンシャクナゲ、ハクサンチドリ、ハクサンフウロ、ハクサンボウフウ(?たくさんあった白いセリ科の花)、ハナニガナ(黄色いニガナ)、ヒナウスユキソウ(ミヤマウスユキソウ、エーデルワイス)、ヒナザクラ、ヒメサユリ、マイヅルソウ、マツムシソウ、マルバシモツケ、ミツバオウレン、ミヤマキンバイ、ミヤマキンポウゲ、ミヤマクルマバナ、ミヤマコウゾリナ、ミヤマシシウド、ミヤマホツツジ、ミヤマママコナ、ミヤマリンドウ、ヤマハハコ、ヨツバシオガマ。



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happajuku at 07:20|PermalinkComments(2)TrackBack(0) 葉っぱ塾行事レポート | 山旅の報告

2010年07月18日

大朝日山頂、満天の星

昨日はひどい雷雨の前に小屋に入りました。今午前2時過ぎ。素晴らしい星空です! 天の川も見えています。もう一眠りして、4時半出発です。


happajuku at 02:19|PermalinkComments(2)TrackBack(0) 葉っぱ塾行事レポート 

2010年07月17日

只今、大朝日岳ガイド中

大朝日岳に向かっていますが、雷雲接近中で、現在、木立の中で停滞しています。あと一時間半ほどで大朝日の小屋です。雨は降っていませんが、霧の中です。


happajuku at 13:49|PermalinkComments(2)TrackBack(0) 葉っぱ塾行事レポート 

2010年07月16日

鳥海(とりのうみ)昭子さんの短歌

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<鳥海山のニッコウキスゲ>


  山をご案内するときに、山形県出身の歌人、鳥海昭子さんの短歌をときどきご紹介しています。鳥海さんは2005年に亡くなられましたが、その短歌が、NHKの「ラジオ深夜便」で紹介されて反響を呼び、『花と短歌365日』という本にまとめられて出版されています。それを繰り返し読んでは覚え、タイムリーなものを時おりお客様にご紹介しているのです。

  この本に紹介されている花は山の花ばかりではありませんが、春から夏にかけての花を詠んだ短歌を紹介してみます。( )の中は本に紹介されている日付と花言葉です。

  

  雪渓の解けゆく際(きわ)のイワカガミ
     いのちの限りねんごろに咲く (6月7日、「忠実」)


  少女らのおもかげありて舞鶴草
     白くさやかに咲きひろがりぬ  (6月13日、「清純な少女の面影」) 


  修験者が潔斎(けっさい)をせし崖ありて
     シラネアオイは今年も咲けり   (5月20日、「優美」)


  山原のニッコウキスゲ空に映え
     日々新しく夏深めゆく    (7月24日、「日々新たに心やすらぐ人」)



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<朝日連峰のヒメサユリ>


  楚々として咲くヒメサユリ看護婦の
     あの娘に似ると思いにとどむ   (6月23日、「飾らぬ美」)


  峰近く駒草は咲きいたりけり
     小さな風に素直に揺れて   (7月28日、「高嶺の花」)


  チングルマはほおけて風にゆれていき
     父がめんごい花だといいき    (7月29日、「可憐})



  そして、山でよく「花の名前、なかなか覚えられなくて・・・」とおっしゃる方に紹介するのが、川合千鶴子さんの次の短歌です。

  花の名前、聞きては忘れこのごろは、
     聞くこともなし 美しければよく



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happajuku at 04:14|PermalinkComments(2)TrackBack(0) 葉っぱ塾からのメッセージ 

2010年07月15日

鳥海、月山、蔵王の山旅>>>山の神様ありがとう!

※「葉っぱ塾」では募集中の企画があります。右の「カテゴリー(Categories)」の「只今募集中の企画」というところをクリックしてご覧ください。


  広島のH社のツアー「鳥海山・月山・蔵王山4日間の旅」にガイドとして同行してきました。

  12日、月山の麓でご一行のバスに拾っていただき、一路初日の宿舎の秋田県象潟に向かいました。途中の庄内平野から鳥海山を眺望することはできず、翌日の天候が気になりました。

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<13日早朝、鉾立からの大雲海>

  13日は早朝4時に宿を出発。ブルーラインを途中まで登ると私たちは「雲上人」になりました! 鉾立の駐車場では、昇る朝日に雲海が朱鷺色に輝きました。雲海に鳥海山の影も映っていました。下界での曇天とはあまりにも違いました。

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<チョウカイアザミ>

  4時50分に鉾立の駐車場を出発。まずは「御浜小屋」を目指します。そこまで行けば山頂が目の前に立ちはだかりますし、高山植物もぐっと増えてきます。1日に下見をしたときにはまだ咲いていなかった鳥海山の固有種の一つ、チョウカイアザミが、重量感のある色合いを見せてくれました。

  「のんびりコース」のお二人のゲストを残し、私たちは外輪山経由で山頂を目指すことにしました。午後に雨の確率が高まっていたので、豊富なお花を眺めながら登ろうという意図でした。

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<外輪山を登る>

  「七五三掛(しめかけ)」からいよいよ外輪山への急な登りです。鉄のハシゴなどもかけてあって、なかなかスリルがあります。高所恐怖症の私はこういうハシゴは苦手です。が、自分が過ぎてしまえば、写真を撮る余裕も生まれるというものです。この直後、太もものけいれんで、お一人のゲストが添乗員さんと下山せざるを得なかったのは、とても残念でした。

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<チョウカイフスマ>

  行者岳付近から外輪山の内側に少し降りるのですが、その降り口に、鳥海山のもう一つの固有種、チョウカイフスマが、きれいに咲いていました。昔、私が新米高校教師として勤務した県立酒田東高校の校章にもなっている花です。小さな花ですが、姿が凛としています。

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<新山直下の岩をよじ登る>

  山頂直下の小屋の前に10時40分着。ここにザックを置いて、空身で新山山頂、標高2236mを目指します。噴出物から形成された大きな岩石が折り重なったところを、ペンキのマークを目印によじ登るのです。20分ほどかけてついに山頂! 11時10分。

  前日の雨で空気が洗われたせいか、岩手山や早池峰山まで見ることができる大展望に言葉がでないほどでした。

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<下山は千蛇谷雪渓を下る>

  いったん小屋に戻り、下山の準備を始めたところに、小雨が落ち始めました。雨具の準備などして、下山です。下りは外輪山の内側の千蛇谷を通ることにしました。ここはまだ雪渓がありましたし、アイゼンも持ってきていただいていました。雪渓を下るのは、ゴツゴツした岩のある登山道を歩くよりも遥かに楽なのです。アイゼン初体験の方もそれを実感しておられました。

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<日本海に浮かぶ飛島>

  下りは、日本海を正面に見ながら下ります。山形県の離れ島、飛島が、すぐ手の届きそうな海面に浮かんでいるように見えていました。

  御浜小屋で、先に下山していたゲストと添乗員さんの二人と合流し、鉾立駐車場着は16時10分。結局雨は時おりぱらついた程度に終りました。11時間20分の長い山の一日が終りました。大きな大きな鳥海山を体で実感していただけたでしょうか?

  この日鳥海山で見た花は、記憶によれば次のとおりです。

  アカモノ、アオノツガザクラ、イワイチョウ、イワオトギリ、イワカガミ、イワギキョウ、イワブクロ、ウサギギク、ウラジロヨウラク、エンレイソウ、カラマツソウ、ギンリョウソウ、ゴゼンタチバナ、コバイケイソウ、ショウジョウバカマ、シロバナニガナ、タカネスミレ、タケシマラン、タニウツギ、チョウカイアザミ、チョウカイフスマ、チングルマ、ツマトリソウ、ニッコウキスゲ、ネバリノギラン、ハクサンイチゲ、ハクサンシャクナゲ、ハクサンシャジン、ハクサンチドリ、ハクサンフウロ、ハクサンボウフウ、ハナニガナ(黄色いニガナ)、ヒナウスユキソウ(エーデルワイス)、ベニバナイチゴ、マイヅルソウ、マルバシモツケ、マルバダケブキ、ミツバオウレン、ミヤマカラマツ、ミヤマキンバイ、ミヤマダイモンジソウ、ミヤマツボスミレ、ミヤマホツツジ、ミヤマリンドウ、ヨツバシオガマ、ヨツバヒヨドリ。

  追加や誤りの訂正コメント、大歓迎!

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<13日の宿舎の窓から見えた夕焼け>

  14日の月山に備え、鳥海山から庄内町の奥、北月山にある宿舎へ。かつての学校の建物を移築したという町営の施設でした。今年春に開業したばかりとのことで、スタッフが張り切って料理を出してくださいました。窓から見えた夕焼けが素晴しく、翌日は好天か、と錯覚してしまいました。

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<14日の月山は時々小雨。山頂付近は風も。>

  翌朝は非情の雨。雨脚も強く、添乗員さんやバス運転手さんと、さまざまな可能性について打ち合わせをしました。私たちの予定はワンウエィ。下山予定地にバスが先回りするのです。しかし途中引き返すかもしれず、時間のことなど、かなり念入りに打ち合わせました。

  しかし、しかし、「月山8合目」までバスで登ってみると、雨は止んでいました。空も比較的明るく、「これなら行ける!」と判断。山頂が近づくまでは比較的静穏な中を登りました。時おり雨は降るものの、最悪とはなりませんでした。

  さすがに山頂に近づくと、南よりの風が強く、雨具と手袋が必要でした。山頂に長居する状況ではなく、早く下に下りようと考えていました。ただ、湯殿山への下りは最後に連続の鉄ハシゴが待ち構えていますので、雨によるスリップは避けたいところでした。

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<下山の途中、嘘のように雲が切れ、現れた大朝日岳>

  「牛首」まで下ると、ずいぶん穏やかな空になってきました。こんな平日の雨交じりの中でも登ってくる人はいるものです。湯殿山への分岐が近づいたときでした。雲が切れてゆき、遠くの山々が見え出しました。東に蔵王連峰、南には吾妻連峰、そしてその西に何と会津磐梯山も独特の山容を見せました。そして写真のように大朝日岳を主峰とする朝日連峰。

  雲の中を歩いていて感じたのは、どんよりしている雲であっても、その中にいると、雲が一時もとどまることなく動き続けているということでした。

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<湯殿山口へ下山途中で見つけたキヌガサソウ>

  湯殿山への下りでの儲け物は、キヌガサソウとミズバショウに会えたことでした。窪んだ地形に溜まった雪がつい最近まで一帯を覆っていたために、ようやく春が訪れた湿地に、たくさんのミズバショウが今を盛りにと咲き競っていました。キヌガサソウもなかなかお目にかかれない花です。沢沿いの道は植物の宝庫でもあります。月山では鳥海山では目にしなかった、イワナシ、キバナノコマノツメ、オオバミゾホウズキ、トキソウ、リュウキンカなどにもお目にかかりました。

  なお、「月山8合目〜山頂〜湯殿山」ルートに、何箇所か雪はありますが、アイゼンを要するような場所はありませんでした。参考にしてください。

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<宿を出るまで雨だったのに・・・。15日の蔵王で>

  最終日、朝起きたらやはり雨。同じ宿に泊まった別の山の団体は、この日の蔵王登山を取りやめたと朝食のときに添乗員さんから聞かされました。しかし私は宿のパソコンで見た衛星の雨雲画像で、午前中に雲の切れ間がこのあたりを通過しそうだと見ていました。ですので、とにかくあきらめず、まずは登る覚悟で出発。

  エコーラインを登ってゆくにつれて、空が明るくなり、雨は止んでいました。そして何と、蔵王のシンボル「お釜」がくっきりと見えるではありませんか! 私は、雲の中だった場合を想定して、私のデジタルカメラに納まっている、下見のときの「お釜」の画像を、「晴れているとこんな風に見えるんです」とお見せしようと準備していたのですが、そんなものは全く余計なことでした。

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<蔵王・熊野岳への途中でみつけたオノエラン>

  「馬の背」から熊野岳にかけて、ところどころにコマクサが咲いていました。高山植物の女王とも言われる可憐な花です。また、鳥海山でも月山でも見つけなかったオノエランがたくさん咲いていました。

  今回のツアーは、週間予報が発表された段階では毎日雨のマークでした。しかし、終ってみれば、予定通りに歩くことができました。広島や、四国からおいでくださった12名のゲストの皆様には、何とかご満足いただけたのではなかったでしょうか?

  初日の宿でごあいさつ申し上げたときにはまだ硬い表情の方もおられたのですが、お見送りしたバスの窓から手を振ってくださった皆様のお顔は、修学旅行の少年少女のようななごやかな表情をしておられました。4日間ご一緒するということは私にはそれほど経験はなかったのですが、いつものように誰がガイドだかわからないほどに、私も楽しませていただきました。

  ニュースによれば、ゲストの皆様のご自宅のほうは大雨が降り続いておられるようでした。ご心配もおありだったことでしょう。無事に帰宅されますようにと願っています。また山形の山においでください。そしていつか「葉っぱ塾」のお客様としておいでくださることも夢見ています。

  ゲストの皆様、そして見守ってくださった山の神様、ほんとうにありがとうございました。

  ゲストの皆様、鳥海山山頂での記念写真は、添乗員さんが山頂には同行されなかったので、私のカメラで撮影しました。メールでご連絡をいただければ、添付でお送りできますので、ご連絡下さい。 happa-fy@dewa.or.jp へ。



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happajuku at 16:37|PermalinkComments(2)TrackBack(0) 葉っぱ塾行事レポート | 山旅の報告

2010年07月14日

月山のガイド終わりました!

天候は良くはありませんでしたが、予定通りの八合目から湯殿山口へのルートを歩くことができました。明日、最終日は蔵王です。予報は良くないですが、どうなるでしょうか。


happajuku at 20:20|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 葉っぱ塾行事レポート 

2010年07月13日

本日、鳥海山ガイド終了!

本日の鳥海山のガイドを無事終了し、夕方、宿舎に入りました。明日の月山は、天気が良くないとの予報です。朝5時出発の予定です。詳しくは後日報告します。


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2010年07月12日

デュオ・ケーナルパのCD制作支援>>>「葉っぱ塾」10周年記念事業!

※「葉っぱ塾」では募集中の企画があります。右の「カテゴリー(Categories)」の「只今募集中の企画」というところをクリックしてご覧ください。


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  2000年に「葉っぱ塾始めます!」と宣言して今年で10年です。ほとんど一人でやっているこの活動にも、時おり光がさすことがありました。吉永小百合さんをお迎えして実施できた「原爆詩の朗読会」、葉祥明さんをお招きしての「ブナの森セミナー」、にぎやかだった「子どもキャンプ」、そして楽しかったたくさんの山行などなど。

  10年などとはこちらで言わなければ気づいてはいただけないのかもしれませんが、自分ではその間に「早期退職」という大きな決断もありましたし、初心を持ち続けてここまでやってこれたことの喜びを何らかの形で表現できたらと思ってもいました。ただ、この「葉っぱ塾」のことだけに注目していただくのはどこか面映くもあり、何を、どんな形でとは、なかなか決められないでいたのです。

  そこにしばらく前に、ケーナを吹いている弟と、彼と一緒に活動している声楽家でもありアルパ奏者でもある池山由香さんが、「デュオ・ケーナルパ」としての初のCD制作をめざしているという情報が入ってきました。そこで、お金も知名度も全く無いという点では「葉っぱ塾」に勝るとも劣らない彼らのCD制作を、勝手に応援してみようと思い立ちました。

  当初、弟の演奏活動と「葉っぱ塾」の活動は直接つながるものではありませんでした。しかし、コンサートで「葉っぱ塾」のチラシを配布したり、私の“自分通信”である「LEAF」に、演奏の情報を掲載したりしているうちに、コンサートのお客様と「葉っぱ塾」のお客様が重なり合うようになってきていました。自然をこよなく愛する感性はまた、音楽を楽しむ感性でもあるのかもしれません。

  そんなことで、現在、「デュオ・ケーナルパCD制作を応援する会(仮称)」を立ち上げようと準備を始めました。まずはその「呼びかけ人」を募りたいと考えております。

  CD制作には70万円ほどの経費がかかるものと予想されます。できればその半額ぐらいを、多くのみなさまからのご支援で集めることができたら、と虫のよいことを考えています。1口¥3000程度の募金をお願いし、CD完成のあかつきにはCDを一枚差し上げる。つまりできてもいないCDの「前払い」ということなのですが、こんな虫のいいお願いに耳を傾けてくださる方はおられないでしょうか? けっして「詐欺」にはならないとお約束いたします。

  「呼びかけ人」になってもいいよ、という方はぜひご連絡ください。ある程度の呼びかけ人が集まったところで、正式に「協力のお願い」を広めてゆきたいと思います。どうかお力添えをいただきますように!


  【連絡先】葉っぱ塾 八木文明  happa-fy●dewa.or.jp      (送信の際は●を@にかえてください。)



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happajuku at 05:23|PermalinkComments(8)TrackBack(0) 葉っぱ塾からのメッセージ | やぎりん、木星音楽団関連

2010年07月11日

鳥海山・月山の旅>>>関西のお客様と

※「葉っぱ塾」では募集中の企画があります。右の「カテゴリー(Categories)」の「只今募集中の企画}というところをクリックしてご覧ください。


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<待機したバスのフロントガラスを打つ雨>


  9日夕方、関西のK社のツアーの皆様が乗るバスに、月山の麓で拾っていただき合流しました。大阪や京都のお客様16名は仙台空港から蔵王に立ち寄り、私は2つ目の山、鳥海山と月山のガイドとして入ったのです。

  10日早朝、前回のブログにも速報したように、警報が出るほどの大雨となりました。しばらく登山口で待機したものの、その間車内のテレビの予報を見ても、どうも鳥海山の雨雲は簡単には切れそうにありませんでした。

  こんなときの添乗員さんは大変です。いったん戻った宿舎で、その日の行程を真っ白な状態から再検討しなければなりません。「トライアスリート」という女性添乗員Yさんの奮闘を少しはお手伝いしたいと、いろいろ意見を申し上げましたが、参考になったでしょうか? また、今回のバスのドライバーさんの親切ていねいな対応も印象に残りました。「予定にないルートは困る」などとおっしゃらず、あくまでもお客様本意に考えてくださる方で、ほんとうにありがたかったです。

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<湯殿山の大鳥居の前で>


  鳥海山の予定を、出羽三山の湯殿山とその日の宿舎の近くの羽黒山に変更しました。山歩きに来られた方々ですから、どこかそのへんの観光地ということよりは良かったかもしれません。下界は次第に日差しが戻ったものの、湯殿山はまだ時おり小雨が降っていましたが、みんなで¥500の参拝料を納めて、お参りしました。多くの方がきっと翌日の好天を願ったのではなかったでしょうか。

  山の爽やかな空気に触れて、鳥海山断念の「心の傷」を少しでも癒していただけたのであれば幸いです。

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<羽黒山の長い石段>


  1時間あまりの移動で今度は羽黒山へ。ここは山伏たちの修行の場としても有名で、今でも門前にたくさんの宿坊が並んでいます。直径が2mを越えるスギが何本もあるほどの杉木立の中を2000段以上の石段が続きます。鳥海山を断念して有り余っていたエネルギーを消費するには最適だったかもしれません。沿道には14世紀後半に建立された国宝ともなっている五重塔もあり、その雰囲気はやはり神聖です。大雨による中止で落ち込んでいたであろうお客様たちの心もずいぶん穏やかになったのかもしれません。

  翌日(11日)の月山への出発を予定より大幅に早めてもらっていました。計画表の時間の積算に誤りがあったことと、予報が西からの雲の接近を告げていたからです。7時には月山8合目の登山口を出発したいと、皆さんにもご了解をいただきました。

  11日は穏やかな朝を迎えました。薄雲の間から青空ものぞき、風もほとんどありませんでした。国民宿舎から8合目までバスで50分ほど。みなさんのすばやい準備のおかげもあって、6時50分に、8合目の駐車場を出発できました。

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<雪渓を横切るお客様を後方から見守る鳥海山>


  ここまでバスで登ってくる間も、北の方角に雲海に浮かぶ鳥海山が見えていましたが、この日月山を北から南へ向かって縦走した私たちを、鳥海山が背後から終始見守ってくれていたように感じました。私たちは順調に月山を縦走しました。山頂付近は風がやや冷たかったものの、にぎやかな日曜日の月山を存分に楽しみました。そして何と、歩き終えてリフト乗り場に着いたとき、ポツポツと小さな雨粒が落ち始めたのです! 湯殿山のご利益恐るべし、です。

  月山は、チングルマの盛りこそ終っていましたが、花々がやはり見事でした。この日見つけた花を覚えている限り列挙しておきます。お客様の中で「あれもあったよ」という方、どうぞコメントください。

■7月12日12時45分改訂

  アカモノ、アオノツガザクラ、イワイチョウ、イワオトギリ、イワカガミ、ウゴアザミ?(ナンブタカネアザミ?)、ウサギギク、ウズラバハクサンチドリ(葉に斑点があったもの。mamarikoさんのご協力)、ウラジロヨウラク、エンレイソウ、カラマツソウ、キンコウカ、ゴゼンタチバナ、コバイケイソウ、コメツツジ、ショウジョウバカマ、シロバナニガナ、タニウツギ、チングルマ、トキソウ、ニッコウキスゲ、ネバリノギラン、ハクサンイチゲ、ハクサンシャクナゲ、ハクサンチドリ、ハクサンフウロ、ハクサンボウフウ(?たくさんあった白いセリ科の花)、ハクセンナズナ(お客様に教えていただきました)、ハナニガナ(黄色いニガナ)、ヒナウスユキソウ(エーデルワイス)、ベニバナイチゴ、ホソバコゴメグサ、マイヅルソウ、マルバシモツケ、ミツバオウレン、ミヤマカラマツ、ミヤマキンバイ、ミヤマホツツジ、ミヤマリンドウ、モウセンゴケ、ヤマハハコ、ヨツバシオガマ。

  名前がわからなかった2つの花の写真を載せておきます。ご存知の方、教えていただけないでしょうか?

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<月山山頂一帯にたくさんありました。>

  上の写真のものはもしかしたら「クサノオウ」というものではないかとおもっているのですが、どうでしょうか? お客様からは早速メールで「ヤマガラシ」ではないかとお知らせをいただきましたが、葉っぱの形がちがうようなのです。


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<「牛首」と「湯殿山分岐」の間の登山道沿いで>

  こちらはもしかして、「ミヤマカラマツ」? 私は「カラマツソウ」を「ミヤマカラマツ」と言っていたのかもしれません。ぜひ教えてください!

※その後図鑑を調べました。上の写真は「ミヤマカラマツ」です! そして私が山で「ミヤマカラマツ」と申し上げていたのは「カラマツソウ」でした! お詫びして訂正いたします。


  今回は、どちらかといえば「晴れ男」のヤギおじさんにとって初めて、山への出発を断念するということになりました。私はこれが正しかったと思っています。楽しかるべき山歩きが、苦痛になったり、事故を起こしたりしては何にもなりません。「山は動かずいつもそこにある」のです。どうそみなさん、これからも安全で楽しい登山を心がけてくださいますように。

  そしていつか「葉っぱ塾」のお客様として朝日連峰や飯豊連峰においでください。交通、宿泊、移動のことなど何でもお問い合わせください。また、ご連絡先をお知らせいただければ、情報をお送りできます。

  楽しい山旅をご一緒できましたこと、心から感謝申し上げます。「もっけだのぉ」(覚えておられますか?)。


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happajuku at 18:13|PermalinkComments(6)TrackBack(0) 山旅の報告 | 葉っぱ塾行事レポート

2010年07月10日

現在、鳥海山登山口で待機中

鳥海山のガイドのため、今、鉾立登山口まで来ていますが、強い雨のためバス車内で待機しています。なかなか回復がおもわしくありません。無理はしないようにと添乗員の方と話しています。


happajuku at 05:34|PermalinkComments(3)TrackBack(0) 葉っぱ塾からのメッセージ | 葉っぱ塾行事レポート

2010年07月09日

月山の残雪状況(7月8日現在)

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<「牛首」付近の状況>

  ツアーのガイドがあるので、直前の月山の様子を8日、見に行ってきました。天候は良かったのですが、午前中から入道雲が発生し、下界に下りてきましたら、所によってにわか雨があったようで、路面が濡れていました。私は全く雨にあたらず歩いてきましたが・・・。

  姥ケ岳の登山リフト終点から「牛首」の間に残雪がありますが、アイゼンが必要という状況でもありませんでした。ただ、ここを下る場合は慎重なステップで歩く必要はあるでしょう。雪の上を歩く部分には誘導のロープが設置されていましたので、霧のときにも大丈夫だと判断しました。

  「牛首」を山頂方向に進んで間もなく、小規模な雪渓がありますが、ここも問題ないです。雪の上を歩く場合は、山頂に向かって左側を通ることです。下山の場合は雪渓をまっすぐには進まないこと。雪渓の右端を通ることになります。そのあたりに夏の登山道の目印の赤いペイントが塗られた石が出ています。

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<山頂も夏の風情>

  
  「月光坂」は、ハクサンイチゲ、ハクサンフウロ、ミヤマキンバイ、ヨツバシオガマなどでにぎやかでした。山頂付近のクロユリはほぼ終っていました。咲き残りを2輪だけ見ました。

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<神社脇から「八合目}方向を見る>


  羽黒の「八合目」から登ってきた登山者に聞いてみますと、あちらからのルートも雪で迷うような心配の箇所はもうないそうです。山頂近くまで来ると長さおよそ200mほどの雪渓が残っていますが、ここは尾根に夏の登山道も見え始めています。雪の上を歩く場合も、ピンク色のテープを巻いた石が目印に点々と置いてありますので、迷うことはないでしょう。

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<姥ケ岳付近のコバイケイソウ>


  帰りは「牛首」から姥ケ岳をまわりました。「牛首」と湯殿山分岐の間で、わずかに雪の上を歩きますが、ここは雪渓の最上部を歩けばよいです。3、4日もすれば完全に登山道が現れるでしょう。

  姥ケ岳山頂付近はニッコウキスゲやコバイケイソウがたくさん咲いています。天候の良いときには花の写真撮影もいいですね。

  姥ケ岳からリフト終点に下る斜面では、しぶとくスキーやスノボを楽しむ人たちがいました。斜面はそんなに長く取れなくなっています。登山者向けに雪面にロープが張ってありますので、それに沿って歩けば迷いません。

  6月28日段階の残雪状況をネットで入手して、それと比較しながら歩きましたが、さすがにこの時期の「10日」という時間で、雪の状況が大きく変化していました。

  注意しなければならないのは、雪の踏み抜きです。どうぞお気をつけて。



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happajuku at 05:32|PermalinkComments(2)TrackBack(0) 葉っぱ塾行事レポート | 山旅の報告

2010年07月08日

若者たちに七夕の出会いプレゼント

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<お互いちょっと緊張気味に始まりました>

  講師を務めているN高校の授業に、7日、特別ゲストをお招きしていました。JICAの山形事務所にお勤めのIさんです。Iさんはこの3月、「葉っぱ塾」やそれに関わる人たちからいろいろな話を聞きに訪ねてくださった方です。

  日々授業を担当して今の高校生たちを見ていますと、「学ぶ」ということに対するモーチベーションの低さが気になることがあります。「文系の『生物』なんて受験に関係がない」と「割り切って」いるような生徒もいます。そんな彼らに、「学ぶ」ことの広さや意味などを考えてほしいと企画したものです。


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<派遣されたフィリピンの様子を紹介していただきました>


  Iさんは青年海外協力隊員としてフィリピンに派遣されていた経験をお持ちです。そのきっかけになったのは、大学時代に訪れた「首長族」の集落での体験だったそうです。

  首にリングをはめて、少しずつ首を長くしてゆく慣習を持っている集落で、若い女の子に「なぜ首を長くしているのか?」と尋ねたそうです。それに対して彼女は「本当はそんなことしたくはなかったが、そうしていれば観光客が来るし、みやげ物も売れるからそうしなさい」と母や祖母から言われたのだ、と答えたそうです。

  Iさんは、自分の人生を自分で決められない人たちの存在に大きな衝撃を受けます。世界のそうした人々のために何かしたい! そんなことがきっかけだったのだと、Iさんは語り始められました。

  居眠りする生徒も数人いましたが、私の授業のときよりは少なかったようです。おりしもこの日は7月7日。この日の「出会い」が、若者たちが自分の人生を切り開いてゆくときの小さな手がかりになるかもしれません。授業が遅れることを差し引いて余りある時間になったのではないかと、自画自賛しています。Iさん、素晴しい体験談をお聞かせくださって、ありがとうございました。


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<7日の夕焼けは見事でした>

  
  夕方、西の空が美しく茜色に染まってゆきました。不安定な天候が続いていますが、その後にはカッと輝く夏がひかえています。それはまるで、今の若者たちの状況と二重写しではないだろうか、などと考えました。


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happajuku at 04:32|PermalinkComments(2)TrackBack(0) 葉っぱ塾からのメッセージ 

2010年07月07日

夏休み子どもキャンプ、参加者募集!

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<畑の手伝いをさせていただく子どもたち(昨年のキャンプ)>


  「葉っぱ塾」の活動を開始して以来ずっと続けてきた大切な行事「夏休み子どもキャンプ」。この夏はさまざまな予定が入って実施できないかと思ったのですが、期間を短縮して実施したいと計画しました。


     ■■■ 葉っぱ塾・夏休み子どもキャンプ2010夏 ■■■ 

  まもなく暑い夏がやってきます。子どもさんたちも夏休みを楽しみにしていらっしゃるのではないでしょうか。子どもさんを「葉っぱ塾」に“派遣”してみませんか? ふだんの生活から離れ、親から離れ、少々不便な生活を子どもたちと一緒に送りたいと考えております。元気な子どもたちの参加をお待ちしています! 今年は2泊3日で行ないます。

【実施期日】  8月10日(火)午前11時〜8月12日(火)午後4時
         (2泊3日)
※できるだけ一人旅をさせてよこしてください。列車でおいでの場合の最寄り駅への送迎はこちらで対応が可能です。前泊・後泊についてもご相談ください。

【活動内容】  ・畑を手伝う    
        ・食事をつくる 
        ・森を歩く
        ・夜の森林公園探検 
        ・温泉に入る   
        ・山に登る(山は未定) 
        ・川遊び
        ・長井街中歩き など

【実施場所】  長井市・白兎森林公園キャンプ場など

【参加対象】  小学校1年生以上中学3年生まで 6名程度
 (高校生・大学生のアシスタント参加も受け入れ可能)
※これまで参加経験のある人を優先します。

【持参する物】 着替え(遊ぶときの服装は長袖・長ズボンが原則) 帽子 ズック靴 洗面具 長靴(ふだん使用のもの。なければ貸与可能) 保険証(コピー可) 懐中電灯 水着 タオル3〜4枚
※着替えは1回分ずつ袋に分けて3セット準備ください。(肌着・シャツ・ズボン・靴下)
※携帯電話とゲーム機は持ち込みできません。往復の連絡等で必要だということで持参させる場合、帰るときまでこちらでお預かりします。

【参加費用】   2泊3日 一人¥14000
            (兄弟割引きあり。二人¥25000)
        保険料・食事代・温泉入浴料・写真代など全て含みます。

【申し込み】 (1)方法・・・郵便、ファクシミリ、メール等で下記の事項をお知らせください。
     A名前
    B生年月日
    C年齢  
    D性別
    E住所
    F電話番号(ファクシミリあればそれも)
    G緊急連絡先(親の携帯番号など)
     H送迎の希望(現地まで保護者の送迎も可) 
    I食物のアレルギー等
     J 足のサイズ
       (2)期限(最終)  7月31日(土) 
※定員に達した段階で締め切ります。

【その他】  普段学校に登校していないお子さんの参加歓迎します。詳しくは、参加ご希望の方と直接連絡をさせていただきます。


葉っぱ塾   〒993-0053 山形県長井市中道2−16−40  八木文明
TEL/FAX 0238−84−1537  e-mail happa-fy@dewa.or.jp
日本自然保護協会自然観察指導員   日本山岳ガイド協会認定ガイド
日本ネイチャーゲーム協会コーディネーター  スクールインタープリター講師 


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happajuku at 04:30|PermalinkComments(2)TrackBack(0) 葉っぱ塾の予定企画 

2010年07月06日

コマクサ咲く岩手山、迫られる決断

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  3日、大朝日岳から下山して、近くの温泉で汗を流すとすぐ、翌日の岩手山のガイドのために車で移動しました。岩手山の麓にある道の駅の駐車場に車を停め、車中泊。今の車(ホンダのエアウエーブ)に替えたのは、後部座席を倒すと長々と身を横たえることができるというのが最大の理由でしたが、こんなときに、本当にありがたいのです。

  翌朝4時半過ぎに、地元のガイドHさんが迎えに来てくださって、まずは下山口の「焼走り国際交流村」に車を置きに行きました。そこでHさんのご主人の車に乗り換えて、仙台C社のゲストの方々が前日から泊まっておられた網張温泉スキー場へと向かったのです。

  自分にとって初めての山をガイドとして歩く、というのは様々な不安があるものですが、Hさんは「岩手山は私の庭のようなものよ」とおっしゃる方でもあり、小さな体に自信が溢れておられましたので、私はゲストのみなさんの安全のことだけに集中すればよかったというわけです。


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<網張温泉スキー場のリフトに乗って出発>


  通常は8時から運行の登山リフトを、特別料金を払って6時半から動かしていただきました。こんなときは団体の強みです。リフト3本を乗り継いで、標高1300m余りの高さまで移動。そこから本格的に歩き始めることになります。歩き始めたのは7時半でした。

  大気の不安定な状態はこの日も続いており、前日も岩手山のガイドだったHさんは、「昨日は降りる頃に突然バリバリッときたのよ」。私たちは雷の発生を避けて登頂できるのかどうかが、この日の最大の問題でした。


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<火山の臭気漂う大地獄谷を歩く>


  東北自動車道から岩手山を眺めるとどっしりした成層火山に見えるのですが、私たちのルートは南西の「裏口」から岩手山内部に潜り込むように進むものでした。途中の姥倉山、黒倉山周辺は、近年火山活動が活発化したところで、登山もしばらく禁止されていました。

  黒倉山を巻くようにして通過した後、「大地獄谷」へといったん降りてゆきます。ガスの臭気でむせたり、目がチカチカするほどです。まさに「活火山」です。

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<カルデラに形成された高層湿原>


  その先にはそれよりも古い時代に活動した噴火口に水がたまった小さなカルデラ湖が点在し、尾瀬ヶ原を小さくしたような高層湿原になっていました。植生保護のために設置された木道を歩くのです。見上げると火口壁の奇岩が覆いかぶさるようでした。

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<巨大な溶岩の壁>


  いよいよ山頂直下に近づくころ、標高の低いところではすでに花が終っていたシラネアオイがあちこちに群落を形成しているのに出会います。「岩手山はシラネアオイがすごいよ」と教えてくださった前日の大朝日岳でのゲストの言葉が現実のものとしてよみがえります。

  激しい火山活動を示すモニュメントのように、割れ目に侵入して固まった溶岩が巨大な城壁のように聳えています。万里の長城など及びもつかないほどの大きさでした。

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<おおらかな岩手山山頂付近>


  この日の最も大変な標高差400mほどの急斜面を登り切ると、そこは「不動平(ふどうたい)」というコル(鞍部)です。そこまでたどりついてようやく成層火山の山頂部を見ることができました。斜面に切られた道を歩く人の姿がまるでアリのように小さく見えます。

  まだこの段階では上空には青空がのぞいており、天候急変の兆しはなかったのです。長めの休憩を終え、ここを出発したのが12時半過ぎでした。

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<山頂はすぐそこ。しかし・・・>


  いよいよ山頂へ、と登り始めるとまもなく、空は雲で覆われてゆきました。見えていた風景も霧で隠れるようになり、風も出てきました。山頂部の噴火口を見下ろす位置まで登ると、ほぼ円形の噴火口の反対側が山頂の三角点なのでした。私たちは火口を時計周りに歩き、少しずつ山頂へと近づいてゆきましたが、雲行きは益々怪しくなってゆきました。遠くで雷鳴も聞こえ始めました。

  よく、雷が遠い、近い、と言われますが、これは遠いから安全ということを意味しません。雷鳴が聞こえている範囲ではどこに落雷してもおかしくはないのです。山での落雷の事故は多く、ましてやこうした団体登山の場合、いざとなれば地を這う電流が多くの人を巻き込む可能性さえあるのです。「決断」が迫られていると思いました。

  そのときです。先頭を歩いていたHさんが、「八木さん、危ないと思います。下りたほうがいいのではないでしょうか。」と声をかけてきました。あと200mも進めば山頂の三角点。しかしそこはちょうど下山路の下り口でもあったのです。

  「ゲストの方々はどう反応するだろうか」ということが一瞬脳裏をかすめましたが、私は「下りましょう」とHさんに伝えました。標高2038mの岩手山山頂目前で、標高はもう2000m付近でした。

  このとき、ゲストの皆さんの中で誰一人として、私たちの決断に異を唱える方がおられなかったことは、本当にありがたいことでした。山好きで、いろいろな山に登られていることの経験が、山の厳しさへの理解を育んでいたのではないかと想像します。下山を始めても、なお山頂を目指す何人かとすれ違いました。ゲストの皆さんの心中はいかばかりだったことでしょうか。

  200mあまり下ったところに避難小屋があり、そこまで来たころに雨粒が落ちてきました。雷鳴も大きく響くようになっていました。念のため雨具を身に付けあとはひたすら下りました。

  「ツルハシ分れ」という分岐を先に進むと、広大な火山礫の斜面を横切りますが、この斜面に、これまで見たこともないようなコマクサの大群落が花を咲かせていました! 時おり見える山頂部まで標高差800mあまり。その斜面を埋め尽くすように咲いているのです。言葉を失い、写真を撮るのも忘れていました。ゲストの方は私の後姿しか見えないのでわからなかったと思いますが、きっと私はニコニコしていたと思います。

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<森の始まりの風景>


  裾野に近づき、傾斜が緩んだころ、右手の木立ちの向こうに、ずっと石垣のように続いているものが気になりました。休憩のとき、木立ちを抜けて進んでみますと、そこには広大な溶岩台地が広がっていました。これが「焼走り溶岩流」でした。それはまさに「森の始まり」の風景でもあります。これから数百年もたてば、ここにはまた、豊かな森が形成されていることでしょう。

  朝車を置いていった駐車場に出たのは午後5時を少しまわったころでした。歩き始めて9時間半あまり。大きな大きな岩手山を、体全部で感じることができました。

  山頂の三角点には立たなかったけれど、岩手山に登ったのは間違いありません。ガイドとしては誰一人事故に巻き込まれることなく下山できたことが最高の喜びです。

  この日見た主な花々は、アカモノ、イソツツジ(初めて見た!)、イワオトギリ、イワカガミ、イワナシ、イワブクロ、ウコンウツギ、ウラジロヨウラク、エンレイソウ(白花もあった!)、オオバキスミレ、オオバギボウシ、キバナノコマノツメ、ゴゼンタチバナ、コマクサ、コヨウラクツツジ、サンカヨウ、シラネアオイ、シロバナトウウチソウ(イブキトラノオと間違えてすみません)、タカネザクラ、タケシマラン、チングルマ、ツバメオモト、ツマトリソウ、ツルリンドウ(実)、トリアシショウマ、ネバリノギラン、ハクサンチドリ、ベニバナイチゴ、ベニバナイチヤクソウ、マイヅルソウ、ミツバオウレン、ミヤマカラマツ、ミヤマキンバイ、ミヤマキンポウゲ、ミヤマハンショウヅル、ムラサキヤシオ、モウセンゴケ、モミジカラマツ、ヤマオダマキ、ヤマハハコ、ユキザサ、ヨツバシオガマ、 思い出せたのはこれぐらいです。

  ゲストのみなさん、一日お付き合いくださってありがとうございました。初めての岩手山、私も負けずに楽しんでしまいました。



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happajuku at 06:26|PermalinkComments(2)TrackBack(0) 葉っぱ塾行事レポート | 山旅の報告

2010年07月05日

大朝日岳、奇跡の空とヒメサユリ

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  東京H社の3日の大朝日岳のガイドを依頼されていて、2日夕方家を出たのですが、「寒気が入り、大気の状態が不安定」という予報にたがわず、白鷹町を抜ける頃から猛烈な雨脚となりました。「こんなとき林道を通るのは危ない」と判断し、国道を通ることにして朝日町に入って間もなく、車がストップさせられてしまいました。尋ねれば「土砂崩れ」とのこと。しかたなく、県道を迂回し、予定の1.5倍の時間をかけて古寺鉱泉に着きました。

  9名のゲストのみなさんと添乗員の方はすでに着いていました。朝陽館前の古寺川は濁流になっていました。こんな増水した古寺川を見たのは初めてでした。翌日の天候に一抹の不安を覚えながら宿に入り、夕食のときに、参加者の皆さんにあいさつかたがた打ち合わせも行ないました。「できるだけ早く出発したい」という私の意向を聞いていただき、翌朝は4時出発となりました。

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<登り始めて間もなくのご来光>

  
  日帰りで大朝日岳をめざそうという方たちはさすがに山慣れしておられ、夕食が終るとまもなくふとんに入り込んでいました。私も午後7時半過ぎにはふとんに入り翌朝に備えました。

  3時起床で準備を始め、出発は3時50分。別のグループが3名、これより少し早く出ていきました。尾根を登り始めて間もなくご来光。赤味を帯びた太陽が顔を出しました。天頂近くには二十二日の月が出ており、合羽を着ての登山も覚悟していた参加者の皆さんも表情が明るくなりました。このツアーの前回の記録を見ると、全行程雨の中を歩いていたのです。

  しかし、予報はこの日も午後に雷雨の可能性ありと告げていましたので、気持ちの緊張を解かず、いつものガイドのときよりも心持ち早めに行動してゆきました。


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<古寺山付近からヒメサユリが!>


  古寺山(1501m)の山頂の手前からヒメサユリが咲いていました! 古寺山頂着は6時53分。予定通りほぼ3時間で着きました。大朝日岳から以東岳までの展望が開けて、しかもヒメサユリが咲いているのですから、申し分のない空です。ゲストの皆さんも喜んで風景を眺め、写真に収めていました。

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<「y字雪渓」くっきりと>

  
  この日、小朝日岳には登らず、手前の巻き道を通って大朝日岳に向かいました。「寄り道」の遅れがあとあと響くことを避けたかったのです。ゲストの皆さんも快く了解してくださいました。

  「熊越」(くまごえ)の鞍部を通過してしばらくすると、「y字展望」と私が名づけている眺望のよいところに出ます。「y字雪渓」と大朝日岳を撮影する絶好の写真スポットです。6月に来たときよりもさすがに雪解けが進み、「y」がくっきりと浮かび上がっていました。


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<ヒメサユリは見頃!>


 「熊越」から「銀玉水」間でヒメサユリは一気にその数を増やし、いたるところに群落を作っています。まだつぼみのものも混じり、まさに旬の状態でした。この春は気温が低く、山菜も山の春の花も遅れていましたが、朝日連峰のヒメサユリは、ほぼ例年通りに見頃を迎えたといってよいでしょう。


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<大朝日小屋周辺のエーデルワイス>


  朝日連峰随一の名水「銀玉水」で喉を潤し、最後の急な斜面を登ります。1週間前にガイドできた仙台のSさんから「アイゼン使いました」と聞いていたのですが、すでに雪解けが進み、雪の上を歩くのもほんのわずかとなっていました。アイゼン着脱の時間も節約できたことは、あとあとに効いてくることになりました。

  大朝日小屋へと続く高山草原ではチングルマはすでに終っていましたが、あちこちにエーデルワイス(ヒナウスユキソウ)が咲いていました。氷河時代の生き残りとも言われる貴重な高山植物です。

  大朝日小屋前にザックを置いて山頂へ。山頂着は9時26分。およそ5時間半。予定よりも30分ほど早めに着くことができました。少し雲が出始めていましたが、心地よい風が汗ばんだ肌を撫でてゆきます。

  小屋に管理人さんが入っているかと思い、トマトとキュウリをザックに入れてきたのですが、無人でしたので、そのままザックに入れ、下山にかかりました。

  小朝日岳の巻き道にさしかかったときに、わずかに残った雪を削る音がしました。見れば小屋の管理人の佐藤さんでした。トマトとキュウリはそこで手渡すことができました。登山道の保守に尽力してくださる方たちのおかげで、気持よい登山を楽しむことができます。どの山域にもそうした方々がおられるのだと思います。いつも心の片隅にそのことを置いていたいものです。

  佐藤さんは「三沢の清水も出してきたからな。」と言っていました。標高1375mにあるこの清水は、他の2つの水場と違い、登山道からかなり離れた「三の沢」からホースで引いてくるのです。朝通ったときにはまだその作業が行なわれる前で、水が出ていなかったのです。

  下山のとき立ち寄ってみると、冷たい雪解け水がホースから勢いよく噴き出していました。陰のご苦労を知らなければ「水が出ている」としか思わないのですが、「水を引いてきてある」ということなのです。とりわけ夏の登山では、この冷たい水で「息を吹き返す」人のどれだけ多いことでしょうか。


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<下山の途中、雲が出始める>

 
  さらに樹林帯に入り下山を続けるてゆくと、空は灰色の雲で覆われてゆきました。あれだけの青空が嘘のように不安げな空に変わっています。やはり予報ははずれないようでした。

  最後の水場「一服清水」では、今年から小屋の管理人を務めてくださる阿部さんが、排水の作業をしておられました。長年小屋番だった大場さんの後任ということでご挨拶を交わしました。私のことは誰かから聞いてくださっていて、「ああ、あなたが八木さんですか」とのこと。これからもどうぞよろしくお願いします。

  古寺鉱泉には14時20分着。宿の玄関前で整理運動をしていると、空から雨粒が落ちてきました。何というタイミングなのでしょうか! 早めの出発、寄り道回避、早めの行動。ゲストの皆さんのご協力もあって、結局雨に当たらずに往復できました。まるで奇跡です。

  みなさんにお別れして駐車場で荷物の整理をしていると、雨脚が強まりました。雷も鳴り出しました。ゲストのみなさんは、前夜は少し控えめのお酒だったようですが、この夜は心行くまでヒメサユリを「さかな」に、大朝日岳の一日を振り返られたのではないでしょうか。

  大好きな大朝日岳を存分に楽しんでいただけて、誰より楽しかったのはこの私です。何十回登っても飽きることのないこの朝日連峰の違う季節にもぜひおいでください。ありがとうございました。


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happajuku at 05:29|PermalinkComments(4)TrackBack(0) 葉っぱ塾行事レポート | 山旅の報告

2010年07月04日

古寺から大朝日岳最新情報

3日、古寺から大朝日岳にガイドしました。一服清水、三沢清水、銀玉水、全て使えます。小朝日岳の巻き道に雪はありません。銀玉水上部の雪渓も縮小しアイゼンなしで大丈夫です。ヒメサユリは見頃を迎えています!


happajuku at 03:43|PermalinkComments(1)TrackBack(0) 葉っぱ塾行事レポート 

2010年07月02日

携帯からの投稿練習

携帯から投稿する方法を知らなかったので、今練習しています。うまくいくでしょうか?


happajuku at 13:49|PermalinkComments(2)TrackBack(0) 葉っぱ塾からのメッセージ 

鳥海山、皐月晴れ!

※「葉っぱ塾」では募集中の企画があります。右の「カテゴリー(Categories)」の「只今募集中の企画」というところをクリックしてご覧ください。


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<鳥海湖はまだ半分雪で埋まっていました。>


  旧暦では昨日7月1日は「皐月廿日」。前日の強い雨が嘘のように上がり、まさに「皐月晴れ」の一日、早朝から鳥海山に向かいました。中旬に二度、ガイドが予定されているので、下見を兼ねて。また、今の時期に鳥海に登るのは初めてでしたから。

  無料化になった高速をフルに使い、鳥海ブルーラインの最高点「鉾立」まで自宅からおよそ2時間半。近くなりました。駐車場はがらんとしていて、霧の中。7時25分出発。

  賽の河原手前から御浜小屋までの間、何度か雪の上を歩きました。下の雪渓は細長く伸びているその方向に歩けば目印のピンクのテープもありますのでわかりやすいです。御浜小屋に向かって登り始めたところの雪渓は、右下で取り付いたら、左上方(南東)をめざす感じです。霧のときには方向がわかりにくいかもしれません。

  賽の河原に着くころから、霧の上に出ました。下界は大雲海。神様になった気分です。御浜の小屋はひっそりとしていましたが、先行の登山者が2人だけ休んでいました。見下ろす「鳥海湖」は、まだ半分が雪に覆われていました。

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<御浜小屋の前からみた鳥海山の「新山」>


  小屋の前から見上げると、ゴツゴツした新山がくっきりと見えていました。ここが東北で2番目に高いところです。標高は2236m。

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<雲海に浮かぶ月山>

  
  大雲海の向こうに、月山が浮かんでいました。月山は毎年7月1日が山開き。天候も良かったので、きっと大勢の方が登っているのではないかと想像しました。小屋の周辺はミヤマキンバイ、チングルマ、ハクサンイチゲなどがたくさん咲いていました。

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<千蛇谷はまだ大きな雪渓でした。>

  御浜小屋から30分あまり登った「七五三掛(しめかけ)」の少し上で、新山に向かってまっすぐに登る千蛇谷コースと、外輪山をまわってゆくコースが分かれます。この日はまず千蛇谷へ。ほどなく大きな雪渓の上に降り立ちます。アイゼンを付けしばらく登ると左に夏の登山道が見えたので、そちらに上がります。結果的には雪渓の上をずっと歩いても着くことができたのですが、上部は急で、しかも細くなっていましたので、しばらくすれば、危なくて登れなくなる可能性があると思いました。

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<新山めざして登る登山者>

  出発してから3時間50分ほどで新山直下の山頂小屋に到着。一人でガンガン登ってきたせいか、脚にケイレンがくるほど疲労がありました。ラーメンとオニギリで昼食をとってさて頂上へ、と思いましたが、脚を思ってこの日はここから下山することにしました。11時36分出発。

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<イワウメがあちこちに咲いていました。>


  火口壁の下を潜り込むように歩き、鉄ハシゴを登ると、行者ガ岳付近で外輪山ルートに出ます。ここからはひたすら下ります。十数年前の夏に来たときには、吹き飛ばされそうな強風に見舞われたのですが、この日は咲き乱れる花々を眺めながらの雲海漫歩。イワウメがあちこちに群落をつくっていました。鳥海山にしかないチョウカイフスマも見ることができました。5枚花弁の小さな白い花です。

  途中ではニッコウキスゲも咲き始めていました。この花は「夏告げ花」でもあります。たった一日だけ咲き、入れ替わり次々と別のつぼみが開花してゆくこの花を、鳥海山の麓が故郷の歌人、鳥海(とりのうみ)昭子さんは

  山原のニッコウキスゲ空に映え

            日々新しく 夏深めゆく


  と詠んでいます。まもなく梅雨があければ、短い山の夏も本番です。

  歩いてみて、鳥海山の山岳地図のコースタイムは、なかなか健脚向きに示してあるようだと感じました。朝日連峰は比較的長めに書いてあるのですが、著者が違うと、こういう点も違います。コースタイムにしばられず、のんびりと歩きたいものです。

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<下山後、酒田市内から見た鳥海山>


  この日みた花は、イワカガミ、イワウメ、ゴゼンタチバナ、コバイケイソウ、チョウカイフスマ、チングルマ、ツマトリソウ、ハクサンイチゲ、ベニバナイチゴ、ミヤマキンバイ、ミヤマキンポウゲ、ヨツバシオガマなどでした。花を楽しみながら、鉾立の駐車場には14時40分着。およそ3時間でした。

  遊佐町の温泉郷で汗を流し、酒田市内まで来て振り返ると、庄内平野の向こうで、大きな鳥海山が見送ってくれました。鳥海山の花の季節は、これからが本番です。


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happajuku at 04:32|PermalinkComments(2)TrackBack(0) 葉っぱ塾行事レポート | 山旅の報告