2009年03月20日

日立市、御岩山〜高鈴山〜助川山縦走下見行

  月末に予定されている仙台C社のツアーの下見を兼ねて、同行するもう一人のガイド、Wさんと、茨城県日立市にある御岩山、高鈴山、助川山の3つのピークをつなぐルートの下見にでかけてきました。

  山形から茨城というと、もう東京にでかけるようなつもりでいたのですが、東北道、磐越道、常磐道と高速がつながっており、二人が合流しようと打ち合わせていた日立市役所前まで3時間20分で着きました。距離はおよそ250キロありました。

DSCF3257

  市役所で案内図などを手に入れた後、下山口になる助川市民の森に1台車をデポし、Wさんの車で登山口となる御岩神社に向いました。数日前から春特有の黄砂がかかって霞む風景を見ながら山間へと入ってゆきます。御岩神社は、杉の巨木が生い茂り、ひっそりひんやりとしたたたずまいでした。 

DSCF3260

  太い杉の根元は緑色のコケで覆われ、古くから周辺の人々の聖地であったようです。神社の本殿を過ぎれば細い山道が上に続いていました。道が険しくなって、その名の通り、大きな岩が覆いかぶさるように出てくると間もなく御岩山。標高は500mにわずかに届かないほどです。あまり眺望はありませんでした。

DSCF3267

  御岩山に登る道とは打って変わって幅の広い尾根沿いの道をしばらく歩くと、たくさんのテレビアンテナなどが立っている高鈴山山頂です。この日のルートでは最も標高が高く、623mあります。細い車道があって、車でも来れるせいか、せっかく「花の百名山」になっているというのに、ゴミが気になりました。山を自分の足で登る人は、こんなふうにゴミを放置はしません。ちょっと興ざめしました。しかし展望はまずまず。

DSCF3272

  高鈴山からは、本当にのんびりした下りの多い尾根歩きとなります。アセビの林が見事でした。花芽がついていましたからもう少しすれば、白い花がたくさん見られることでしょう。途中には江戸時代に建立されたという「百体観音」もあり、信仰の対象にもなっていた山のようでした。また、山道の脇には地面に放射状に葉っぱを広げたショウジョウバカマが今にも咲きそうに花芽を出し始めていました。月末のツアーではたくさんの花が見られそうです。

DSCF3277

  標高400mにも満たない助川山は、眺望がすばらしいピークでした。この「市民の森」の一番奥にある山ですが、私たちは「市民の森」からすれば、ずっと奥から歩いてきましたので、そこでの開けた眺望にはここが最高点であるような錯覚を覚えるほどでした。眼下に日立市街地があり、その向こうには太平洋が広がっていました。黄砂で霞んで、ハワイまでは見ることができませんでした。

DSCF3280

  そこからは「市民の森」を下るのですが、日当たりのよい斜面にシュンランが咲いていました! 「雪に耐え、風雨をしのぎ藪中の、シュンラン今年の花を咲かせる」。山形が生んだ歌人、鳥海昭子さんの短歌です。このあたり、雪はそれほど降らない土地ではありましょうが、それでも冬の寒さはあるはずです。彼らは、この暖冬と早めの春を、喜んでいるのかそれとも戸惑っているのか・・・。

  汗ばむほどの陽気でしたが、それもそのはず、帰りの車で聞いたラジオで、福島や仙台では観測史上初めて3月に夏日(気温が25度以上)であったと言っていました。ツアーの当日も天候に恵まれますように。私は28日のツアーのガイドを担当をします。




happajuku at 05:35│Comments(0)TrackBack(0) 葉っぱ塾行事レポート | 山旅の報告

トラックバックURL

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔