2009年09月29日

今年は早いぞ、朝日の紅葉

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<古寺山から見た大朝日岳>

  27日に古寺鉱泉に宿泊し、28日から29日の1泊2日で朝日連峰のガイドで出かけてきました。好天が続いた「シルバーウィーク」から、天候は下り坂。かなり身構えて出かけたのは言うまでもありません。

  今回のお客様ははるばる広島から飛行機とバスを使って山形までおいでくださいました。遠路お疲れのことだったことと思います。

  28日は夜明け前4時半の出発。気温はさほど低くはありませんでしたが、曇り空で、登り始めるとすぐに私たちは雲の中に入りました。1時間ほど登ると「おや? 雨かな?」との声。早くも降ってきたかとがっくりしそうになりましたが、結局私たちはこの日泊まる竜門小屋に着くまでは雨らしい雨にあたることもなく、標高1500mの古寺山より上では、ずっと雲の上の人となったのでした。

  古寺山に着くころ、大朝日岳が顔を出してくれました! 驚いたのは紅葉の進み具合です。9月下旬にこんな進んでいるのは、私には初めての経験でした。しかも色がかなり鮮やかで、2000年の秋以来のすばらしい色彩だと感じました。同行した旅行社の添乗員Oさんは、一昨年の全く同じ日に朝日においでになったそうですが、あの夏の猛暑のためだったのでしょうか、そのときは紅葉らしい紅葉を見ることはできず、山は青々としていました、とのことでした。朝日や飯豊の紅葉は、例年よりも早めに進行しているようです。


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<大朝日岳山頂にて>

  1500m以上の高さではさすがに気温は低くなり、雨ではなく寒さ対策で合羽を着るほどでした。山頂までおよそ6時間。平日で天気予報も良くなかったとあって、個人で登っていた人は4人だけ。ほとんど貸し切り状態でした。

大朝日岳山頂に着くまで雲に覆われていたのに、しばらくするとどんどんと雲が切れてゆきました。飯豊や吾妻の峰々も垣間見ることができ、眺望は、この天候にしてはまずまずでした。

  大朝日岳からは中岳、西朝日岳、竜門山とたどることになりますが、この部分はいわゆる「朝日軍道」ということになります。ちょうど前夜の古寺鉱泉のBSテレビで『天地人』は、三成の処刑の場面を映し出していましたが、関が原をきっかけに、この「朝日軍道」はその短い使命を終えたはずです。そんな歴史を思いおこしながら稜線の道を歩きました。


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<竜門小屋前に広がる“錦の絨毯”>

  次第に雲が高くなり、西の空が明るくなって、翌日の天候に期待を持たせるように感じられたころ、この日泊まることになっていた竜門小屋に着きましたが、その小屋の前に広がる斜面の紅葉の見事さは、錦の絨毯、ペルシャ絨毯などと言ってはみても、それで言い尽くすこともできないほどの見事さで、ひとりでに笑いがこみ上げてくるようでした。


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<竜門小屋から寒江山方面に伸びる“朝日軍道”>

  竜門小屋の前から以東岳方向を見ると、その昔、つわものどもが重い軍装を身にまとって苦労しながら歩いたであろう朝日軍道が、紅葉の稜線に伸びていました。今はこの稜線が県境になっており、左側が新潟県、右側が山形県です。

  私たちの一行が着いてしばらくしてから、若い女性が一人で登ってきました。朝日大好きという東京の人でした。そんなふうにこの朝日連峰に通ってくれると聞いただけで、地元の私はまるで旧知の友人と出会ったかのように嬉しくなります。ツアーの一行とこのお一人だけで小屋を「独占」し、ゆったりと過ごしました。

  夜8時過ぎから雨となりました。夕方ラジオで聞いた最新の予報どおりです。また風も強まり、夜通しビュウビュウと吹いていました。しかし予報は、雨は明け方まで、とも予報していたので、それに期待しながらシュラフに潜り込みました。

  朝は4時前に起き、湯を沸かして朝食。出発の支度をして外に出たのが5時15分。雨はほとんど小止みになっていました。山は天候の回復が遅れるかと思ったのですが、しだいに天候が回復する兆しの見えた空の下を、私たちは日暮沢小屋へと順調に下りました。晴天ではなかったけれど、歩くには気温がちょうど良く、最悪の天候にも会わずに全員無事下山できました。

  お客様からは紅葉の見事さに十分に満足しましたとのお声をいただき、自分が大好きな山で存分に楽しんでいただけたことが嬉しくてたまりませんでした。

  聞けば全国の山々を歩いておられる方々のようでした。井の中の蛙のような私よりはずっとあちこちの山のことをご存知の方ばかりです。ですが、そうした方々をご案内するガイドは、地元の山を深く知っている者であったほうがよいという私の信念があります。いつもガイドを終えて思うことは、「私自身が一番楽しかったなあ」ということです。そうでなくしてどうしてお客様に楽しんでいただけるでしょう。その気持ちは今後も大切にしてゆきたいと思っています。

  広島からのツアーの皆様、本当にありがとうございました。今度はヒメサユリの季節にでもおいでください。いつかかならず再会できますこと、心から願っております。ご感想などコメントいただけましたら望外の喜びです。


 ☆<ツアー参加で、バッヂ希望の皆様へ>

  皆様のバスを見送ってから、帰る途中で古寺鉱泉「朝陽館」に寄って購入してき  ました。30日、ツアー会社宛に投函いたします。早く届きますように。


  

happajuku at 15:55│Comments(4)TrackBack(0) 葉っぱ塾行事レポート 

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この記事へのコメント

1. Posted by 有田 路子   2009年09月30日 10:56
5 9月27日〜29日 朝日連峰登山では,大変お世話になりまして,ありがとうございました。
早速,ホームページを開いてみたら,早くも私達の記事が載っていたのでとても嬉しくなりました。10年振りというすばらしい紅葉を見ることができ,感動の連続でした。竜門小屋でご馳走になった,暖かいココアの味も忘れられません
また,いつかヒメサユリの季節のも行けたらいいなと思っています。
いろいろ気配りいただきまして,本当にありがとうございました。
2. Posted by 葉っぱ塾より   2009年09月30日 13:56
 あの日のゲストの第1号のコメントありがとうございました! 天候が荒れなくて良かったです。みなさんに喜んでいただけるのはガイド冥利に尽きます。またいつかぜひ! お待ちしています。

3. Posted by 日下 恵美子   2009年10月01日 19:05
先日の朝日連邦縦走ではお世話になりました。
今日ホームページを開いてみると私たちの事が載っているので思わず喜んでしまいました。(仕事が速い・・・)
あんなに素晴らしい紅葉を見たのは初めてで写真を見ながら思いだしています。  わざわざ古寺鉱泉までバッチを買いに行って下さったそうで本当に申し訳ありません。またお花の咲く頃行きたい・・・行けるといいな!!
本当に有難うございました。
4. Posted by 葉っぱ塾より   2009年10月01日 20:10
 日下さん、コメントありがとうございました! このブログはほぼ毎日更新しています。山で泊まっているときはできませんが・・・。帰ってきてすぐにアップしました。悪天候を覚悟で行ったのでしたが、みなさんの晴れ男晴れ女パワーで、あの程度で済みましたね。すばらしい紅葉を見ていただけて、本当によかったです。ぜひまたおいでください。お待ちしています。

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