2009年10月15日
東北初の小さな一歩〜広葉樹を植える
<9月5日、植樹の現地を見学する>
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今年山形では、カシノナガキクイムシが媒介する菌による「ナラ枯れ」や、ウエツキブナハムシによる「ブナ枯れ」が拡大し、森や自然を愛する人々は、その光景に胸を痛めています。そんな中で、東北では初めての取り組みが小さな一歩を踏み出すことになりました。
日本熊森協会の福島県内に住む会員が、県内の全市町村に送った協力要請に、ただ1つだけ、国見町の佐藤町長さんが応えてくださり、町が管理する山林伐採地を植樹の場として提供してくださることになったのです。9月5日に、協会本部や近隣の会員有志が国見町に集まって現地を見学した際に、年内に試験的に植樹をしてみようということになりました。
協会の福島県支部はいまは活動を休止しているものですから、隣の山形の支部長である私が、町との連絡調整を依頼されていました。その結果、下記のような「植樹会」を開催できることになりました。
国見町は宮城県白石市と境を接しているのですが、今回植樹する現地は国見町ではなく、白石市地内にあります。様々な歴史的な経過があって、「国見町桑折(こおり)町有北山組合」という組織が維持管理している山林の一部です。そこには最近まで50年ほど前に植えられたアカマツが育っていたのですが、およそ27haにわたってそれを伐採し、現在はそこはほとんど高木のない土地になっています。そこに、野生動物のエサになるような広葉樹を植えようということになったのです。
今回は試験的にブナやミズナラなど200本を植えることで準備が進んでいます。「森を復元する」というには本当に小さな一歩なのですが、何十年、何百年も経って、誰が植えたものかもわからなくなる頃、そこに豊かな森が育っている光景を想像しています。
現在、日本熊森協会の東北地域の会員や、地元の町民に参加を呼びかけていますが、一般の方の参加も歓迎します。要項を示しておきますので、ぜひご参加ください。
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◇◇◇ どんぐりの木を植樹しませんか ◇◇◇
〜 動物のすめる森復元植樹会 〜
■主催 日本熊森協会
■共催 国見町、桑折町、国見町桑折町有北山組合
■開催期日 2009年11月1日(日)
■開催主旨 「動物たちに帰れる森を! 地元の人たちに安心を!」という呼びかけのもとにこれまで各地で開催されてきた日本熊森協会の植樹の集いを、初めて東北の地で開催します。国見町の佐藤町長さんが、日本熊森協会の活動の主旨に賛同してくださり、全面的なご支援を約束してくださいました。今回の植樹をきっかけに、野生動物たちとの共生の動きを東北でも盛り上げてゆくとともに、この活動を今後の町づくりにも役立てていただきたいと考えています。
■当日の日程 12時30分 国見町役場駐車場集合(国道4号線沿い)
※列車の方はJR藤田駅で待機
(役場→藤田駅→現地へ移動)
13時〜14時30分 植樹
(現地→役場へ移動)
15時〜16時 参加者交流
(会場:国見町役場内)
■服装・準備 屋外での活動にふさわしい服装、防寒具・雨具、長靴・手袋
マイカップ、
(剣スコップお持ちいただける方は持参ください)
■注意 ・現地にトイレはありませんので、ご留意ください。
■参加申し込み 参加希望者は10月28日(水)までに必ず下記にご連絡ください。(氏名・住所・生年月日が必要です。)
【申し込み先】日本熊森協会山形支部長 八木文明
〒993-0053 山形県長井市中道2−16−40
TEL/FAX 0238−84−1537
e-mail happa-fy@dewa.or.jp