日本熊森協会関連

2017年05月28日

☆★今年もミズナラの根回りに炭撒き〜日本熊森協会山形支部の活動

IMG_5122

<ミズナラの木の根回りに炭を撒く>



 ☆「葉っぱ塾」では「安倍晋三議員をを国会議員から罷免しよう」というキャンペーンに賛同し、協力を呼びかけます。



  27日午前中、「Asahi自然観」に行ってきました。

  日本熊森協会山形支部の数少ない行事として3年前から取り組み始めた「炭撒き」作業は今回で4回目。

  いつもは週末保養「森の休日」でお世話になっているのですが、そのつながりで、「Asahi自然観」の敷地の一部に、継続的に炭を撒くことを認めていただいています。


   ※週末保養「森の休日」のことを5月27日付けの毎日新聞山形版に紹介していただきました。


  残念ながら他に参加者がなかったために、今回は私一人でしたが、わが家で預かっていた炭の袋も2袋だけだったものですから、作業は短時間で終わりました。

  この地域では昨年もナラ枯れが拡大していました。

  今回も含め、根回りに炭を撒いたミズナラやアカマツは、十数本になります。

  酸性土壌が根を弱らせていることがナラの木の抵抗力を弱めているのではないかとの考えから各地で試されているものを、私たちの手でも確かめてみたいという思いから始めたのです。

  効果があるのかどうかは、まだ本数が多くない現状では判断できませんが、少なくとも、私たちがこれまで炭を撒いた木は、ナラ枯れの被害に遭っていません。


IMG_5127

<林床でみつけたギンラン>


  木を選んで林の中を歩いていましたら、林床にギンランが咲いているのを見つけました。

  背丈が15センチほどで、白い小さな花をつけていました。

  あたりを見回すと、チゴユリの葉っぱがたくさんあって、それに混じって咲いているのでした。

  他に咲いている場所はないかと少し探し回りましたが、なかなか探すことができませんでした。

  「Asahi自然観」でこの花を見たのは初めてです。


IMG_5119

<ハウチワカエデの若葉>


  作業を終えて、「空気神社」へと登ってみました。

  朝方まで降っていた雨は止みましたが、まだ霧が立ち込めていました。

  霧が漂うブナの森は幻想的な風景です。

  神社への遊歩道が整備され、途中にベンチも設けられていました。


IMG_5121

<ブナの葉枯れが発生していた!>


  帰る途中、ブナの木に異変を見つけました。

  ブナの葉枯れが発生していました。

  3年前にピタリと止まったこの葉枯れは、おそらくウエツキブナハムシが原因です。

  今年また復活してきたのだとすると、夏を前に、ブナの森がまるで紅葉したかのように見えてしまうはずです。

  生き物たちのつながりと環境との調和がどこかで崩れているのではないかと気になりました。




 ☆高山佳奈子京都大教授の「共謀罪」に関する国会前スピーチ




 ☆「葉っぱ塾の被災地支援活動中間報告」



☆このブログの History View はこちら

※コメントの書き込みは下の↓Commentsをクリックください。

happajuku at 04:41|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2017年04月28日

☆★日本熊森協会20周年の「全国の集い」に参加

IMG_4215

<参加者全員での集合写真>



 ☆「葉っぱ塾」は「共謀罪」の成立に強く反対します! 賛同署名に   ご協力ください。



  去る4月22日、尼崎駅前のホテルを会場に、「日本熊森協会全国の集い」が開催されました。

  山形県支部を代表して参加してきました。

  新幹線を乗り継いで私が会場に着いた時にはすでに集いは始まっていました。

  今年は協会が発足して20周年という、記念すべき集いとあって、会場は会員やご来賓のみなさん200人もの人でいっぱいでした。
  

IMG_4213

<花束を受けてご挨拶される森山会長>


  この協会は、森山会長が中学校の教員をしておられたときに、絶滅近い兵庫県のツキノワグマがたくさん捕殺されていることがきっかけとなり、教え子の中学生たちに背中を押されるようにして立ち上げた会がその出発点となっています。

  協会の活動の方針が理解されないままに批判をする方も多いのですが、活動の柱は日本の豊かな森林環境を後世に伝えたいということにあります。

  その活動の先頭に立ってこの20年間、全身全霊を傾けて協会の運動をけん引してこられた森山さんのご努力は、誰も真似することができないものです。

  山形での活動が停滞していることがまったく恥ずかしくなります。


IMG_4217

<支部長研修で熊本から活動報告>


  「集い」が終わり、翌日にかけては、各支部の代表と協会本部担当者による研修会が開催されました。

  西日本では東北に比べると、スギやヒノキの人工林の比率が格段に高くなっています。

  こうした人工林は、野生動物たちが暮らすにはあまり快適な森林環境ではありません。

  各支部からは、間伐や植樹などを含めた豊かな森づくりの活動報告がなされました。

  桜咲くこの時期に特に思うのですが、木を育てるというのは、百年という時間の広がりの中で考える事業だと思います。

  今の日本は、あまりにも目先の効率や利益を考えての経済活動によって、生命の環があちこちで断ち切られているような気がします。

  支部の活動報告を聞いていて、山形でももう少し活動を広げてゆかなければ、と気持ちを新たにしたところです。

  今年山形支部では、3年継続してきた「炭撒き」の作業を、5月27日(土)午前10時から、「Asahi自然観」の雑木林の中で行います。

  ナラ枯れ対策の一つとしての炭撒きの効果を試しているのです。

  会員以外の方でもご参加可能ですので、ご希望の方はご連絡ください。

      【連絡先】 葉っぱ塾 八木
           電話090-5230-8819
           happa-fy★dewa.or.jp
        (送信の際は★を@に変えてください。)





 ☆「葉っぱ塾の被災地支援活動中間報告」



☆このブログの History View はこちら

※コメントの書き込みは下の↓Commentsをクリックください。


happajuku at 05:22|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2017年02月09日

☆★地道な市民運動の仲間たちと学び合う〜山形県自然保護団体協議会総会に参加

IMG_1726

<飯豊町東部公民館での会合>


  8日午後、飯豊町の東部公民館で、「山形県自然保護団体協議会」の総会が開催され、参加してきました。

  県内で活動している14の団体が加盟するこの協議会は、毎年総会を開催するほか、選挙の際に立候補者に環境問題に関しての公開質問状を送ったり、共通の課題については、連携して、行政との話し合いの場の設定や、要望書のとりまとめなどを行ってきました。

  「日本熊森協会山形県支部」が参加したのは2010年からです。

  この日は、最上小国川ダムの問題、庄内の風力発電所建設の問題、そして私からは野生動物に関する県の「保護管理計画」について話題を提供し、話し合いを行いました。

  それぞれの団体の活動のテーマは異なっていますが、こうした活動に関わっているみなさんの意識の高さに、いつも学びを得ています。

  私はこの協議会を代表する立場で、県の「特定鳥獣保護管理検討委員会」の委員として会議に出席していますが、その会合が7日に開催されたばかりで、みなさんに、最新の話題を提供することができました。

  こうした市民運動は今、若い人たちの参加をもっともっと進めてゆくことが共通の課題となっています。





 ☆村上信夫さん『ひらがなの生き方』
    CD発売されました!
IMG_0923



 ☆ケーナ奏者やぎりん、コンサート情報 


 ☆「葉っぱ塾の被災地支援活動中間報告」



☆このブログの History View はこちら

※コメントの書き込みは下の↓Commentsをクリックください。


happajuku at 06:13|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2016年05月29日

☆★炭撒きは森の保全につながるか?〜3年目の炭撒き作業終える

炭撒き2016その3

<掘った溝に炭を入れる>


  一昨年から取り組み始めたナラの木の根回りに炭を撒く作業を、28日、「Asahi自然観」内で行いました。

  この日の参加者は私の他にもう一人おられました。しかし、私がカメラを忘れたために、私が作業している写真しかありませんが、もうお一人Nさんも、作業に汗を流してくださいました。

  この地域にナラ枯れが拡大してもう10年にもなるでしょうか。

  カシノナガキクイムシが入ることで木が枯れると言われているのですが、山を歩いていると、キクイムシが入った穴やそこから出されたオガクズは見えるのに、枯れていない木があるのです。

  日本熊森協会群馬県支部の川嵜支部長さんを講師にお招きし、初めての炭撒きを行ったのは一昨年の5月末のことでした。

  川嵜支部長さんは、酸性雨が原因で根の活性が低下しているのがナラ枯れの原因なのではと考え、根回りに炭を撒くということを続けておられます。

  炭により根が活性化され、キクイムシが入っても、それを自力で撃退することができれば、ナラ枯れは起こらないのではないかというわけです。


炭撒き2016その4

<作業した木に目印のテープを巻く>


  昨年、一昨年に炭を撒いた木は、今のところ枯れてはいません。

  葉っぱの茂り具合から見て、弱っていそうな木を選んだのでしたが、何とか生きていました。

  まだ取り組み始めて3回目ですので、この炭撒きの成果があったかどうかは判断できません。

  松枯れなどにも効果があると聞いているので、そうした樹種でも試してみることで効果は見えてくるのではないでしょうか。

  「Asahi自然観」のほうからツルハシを貸していただいたおかげで作業がはかどりました。

  今年は5本の木の周りに炭を入れました。

  継続して見守ってゆきたいと思います。

  Nさん、ご参加ありがとうございました。そしてお疲れ様でした。




☆「いちよ・たかこ・やぎりんトリオ」飯豊、寒河江公演

    ☆「葉っぱ塾の被災地支援活動中間報告」
           (Yamagata1)



☆このブログの History View はこちら

※コメントの書き込みは下の↓Commentsをクリックください。


happajuku at 05:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2016年02月04日

☆★山形にクマは何頭いるのか?〜県の委員会に参加して

IMG_4410

<昨年のブナの実の状況を示す資料>


  2月2日、山形県庁内で開催された「特定鳥獣保護管理検討委員会」の今年度第3回目の会合に、自然保護団体を代表して出席してきました。

  2015年は、山形県内のほとんどの地域で、ブナの実が大豊作でした。

  その前年のブナ凶作の年には234頭を数えた捕殺数が、今年度は108頭と、かなり少なくなりました。

  「出てきたら殺す」という短絡的な対処の仕方ではなく、防護柵を設置したり、追い払いを行ったりして、人とクマとの不幸な遭遇を避ける努力がなされてきていることも背景にあるのかもしれません。

  関係者のご努力には頭の下がる思いがします。

  今回の会合では、一つには来年度の捕獲上限を検討するということがありました。

  その際ベースとなるのが、県内のクマの生息数がどれだけであるのか、ということです。

  県の資料によれば、来年度当初の県内のクマの生息数は2652頭だとのことでした。

  来年度の捕獲数の上限も、春季捕獲の地域ごとの割り振りも、全てこの数字が基礎となる重要な数値です。

  私は、「この推定生息数の誤差はどの程度ですか?」と質問をしました。統計的な手法を用いて推定するのであれば、その誤差の範囲をとらえておくことは当然のことだと思ったからです。

  しかし、これに対して担当者から明確な答えをいただくことはできませんでした。
  
  年末に、朝日新聞北海道版に、道内の2012年度におけるヒグマの生息数を道庁が発表した記事が掲載されていたことをお知らせくださった方がいらっしゃいました。

  それによれば、北海道内のヒグマ生息数は10600頭 ± 6700頭だそうです。

  つまり、3900頭から17300頭の間だと言っているのです。つまり、推定の「精度」がこの程度のものだということです。

  ある意味、この「誤差」を公表したことは、とても謙虚だと言えなくもありません。

  重要な数値を、小さな地域での情報を頼りに出さなければならないご苦労は並大抵のものではないでしょうが、山形では、自分たちの出した数値の誤差の範囲もわからないというのは、やはりおかしいと私は感ずるのです。


IMG_4409

<来年度の捕獲数の上限案>


  山形県では、過去に苦い経験があるのです。

  2005年が、ブナ大豊作の年でした。しかしその翌年は一転大凶作となり、県内で実に692頭のクマが捕殺されています。

  今年は大豊作だった年の翌年にあたり、すでに山形大学農学部の先生からは、「凶作になるだろう」との予報がなされています。

  2006年の二の舞にならぬよう、十分な対策を講じておかなければならないと思います。


IMG_0594

<奥深い朝日連峰の山々>


  クマが生育できる私たちの郷土は、それだけ自然豊かなところだといえます。

  とりわけ森林環境に恵まれているということです。

  しかし、森林に対する私たちの向き合い方は、ずいぶん手抜きになってしまっているのではないでしょうか?

  水を育み、空気を生む森林の役割を再認識し、私たちの生活のあり方も含めてクマを含めた野生動物との共生を考えなければならないと私は考えています。

  生息数の把握も十分できないままに、捕獲上限だけはきっちり決めてゆくということでは、「気がついたらいなくなっていた」という事態もあり得ないとは言い切れません。

  県の担当者のみなさんは、クマだけでなく、ニホンザル、イノシシ、そしてニホンジカについてまで対策を講じなければならない事態となって、ずいぶんと手不足のようにお見受けしました。

  私たち人間の生活の基盤が、この山形の豊かな自然環境にあることを考えると、こうした分野に本気でお金をかけないといけないのではないでしょうか?



  ※参考 2001年〜2015年までの山形県内のクマ捕殺数

     2001(平成13)年  215   ブナ凶作
     2002(平成14)年  143
     2003(平成15)年  216
     2004(平成16)年  245   ブナ凶作
     2005(平成17)年  192   ブナ大豊作
     2006(平成18)年  692   ブナ大凶作
     2007(平成19)年  122
     2008(平成20)年  160
     2009(平成21)年  130  ↓捕獲数上限設定
     2010(平成22)年  220   ブナ凶作
     2011(平成23)年  143
     2012(平成24)年  282   ブナ凶作
     2013(平成25)年  139
     2014(平成26)年  234   ブナ凶作
     2015(平成27)年  108   ブナ大豊作

     今世紀合計      3241





    ☆「葉っぱ塾」・モンベルのコラボイベント

    ☆「葉っぱ塾の被災地支援活動中間報告」
           (Yamagata1)



☆このブログの History View はこちら

※コメントの書き込みは下の↓Commentsをクリックください。


happajuku at 05:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2016年01月31日

☆★ヤギおじさん、川西町の「自然共生学習会」で講話する

IMG_4380

<掲げていただいた立派な演題>


  昨年のクリスマス少し前、川西町の役場の方から連絡があって、町で主催する「自然共生学習会」の講師を務めてほしいとのご依頼をいただいていました。

  動物の研究者でもない私に声をかけていただいたのは、もしかすると、私が日本熊森協会の山形県支部長を引き受けていることがあったのかもしれません。

  1か月の間に原稿や資料を準備し、30日、川西町の会場に出向いてきました。

  会場には演題が大きく掲げてあって、たいへん恐縮しました。

  私の他にもう一人講師が招かれていましたが、この方は北海道大学で森林の研究をされた若い方で、そうしたことを現在の仕事にもしておられる方でした。

  専門的な見地からの山形県の希少な動植物について、わかりやすく解説してくださいました。


IMG_4386

<講話中のヤギおじさん>


  私の話は、山のガイドとして山を歩きながら感じている森林の変化や、県内の森で発生しているナラ枯れやブナ枯れのことなどをまずお話ししました。

  さらに、農作物に被害が出ることで問題となっている様々な野生動物と人間の生活の変化との関連について、私の考えをお話ししました。

  野生動物たちとの共存や共生。言葉で言うのは簡単ですが、現実問題としてはなかなか複雑です。

  「今、そこに住む」人々の問題、そして、長い時間的な経過の中で変遷してゆく自然環境の問題を、一つの土俵の中で考えることはなかなか大変なことです。

  しかし、野生動物たちの生態に、私たち人間の生活の変化が影響を与えていることは明らかです。

  私たちが変わることなく、「相手」をねじ伏せようとするだけでは、根本的な解決には結びつかないと私は考えています。

  昨年は山のブナの実が大豊作でした。しかし今年はすでに「凶作」あるいは「大凶作」が予測されています。

  人間の叡智を発揮するべき年ということになります。

  きょうの学習会には、雪が降る月末の土曜日にもかかわらず、30名もの町民のみなさんがご参加くださって、お話しを聞いてくださいました。

  素晴らしい会にお声をかけていただきありがとうございました。




    ☆「葉っぱ塾」・モンベルのコラボイベント

    ☆「葉っぱ塾の被災地支援活動中間報告」
           (Yamagata1)



☆このブログの History View はこちら

※コメントの書き込みは下の↓Commentsをクリックください。


happajuku at 05:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2015年10月25日

☆★ブナ大豊作でクマ捕殺減少〜大凶作への対処必要

IMG_3049

<今年度第1回目の「特定鳥獣保護管理検討委員会」>


  先日、山形県の「特定鳥獣保護管理検討委員会」の今年度第1回の会合が県庁で開催されました。

  県の自然保護団体を代表して出席してきました。

  今年度は任期が改まり、委員のほとんどが新しい方に代わっていました。この会の最初からのメンバーは私だけになっていました。

  動物の命を奪う行為を「管理」という言葉で覆い隠しているようにも思えるこの会合に参加するのは毎回気が重いのですが、私が出ることにも少しは意味があるかもしれないと、毎回気持ちを奮い立たせて出席しています。


IMG_3050

<今年のブナの実はどこも「豊作」>


  今年は春から予想されていたことですが、県内どこでもブナをはじめとする山の実りが「大豊作」ということです。

  こうした年は経験的にクマの出没が少なくなり、結果的に捕獲数が減少するのですが、はたして山形県内でも「有害捕獲」されたクマの頭数は22頭ということで、昨年の146頭を大きく下回っていました。

  ただ、山形県の場合はこれに加えて、「春季捕獲」というのが別に認められており、こちらで83頭の捕獲があったということですから、合わせて105頭の捕獲となっていました。


IMG_3051

<ブナの実の豊凶とクマ捕獲数変動>


  ブナの実は、その実り方に年によっての大きな変動があります。

  上の写真で見られるように、今から10年前にも今年のような「大豊作」の年があって、その翌年は「大凶作」となっています。

  平成18(2006)年には、山形県内だけで700頭に迫るクマの捕獲があって、大きな問題となりました。

  この「特定鳥獣保護管理検討委員会」も、そのことがきっかけの一つとなって設置されたものでした。

  クマを捕獲しなければならないのは、農作物への被害や人的被害を防ぐという名目があるわけですが、あらかじめそうした被害を防ぐ対策にかけられているお金は、毎年「数百万円」程度です。

  野生動物と「共生」することの難しさはあるでしょうが、防除の対策にもっとお金をかけて、無益な殺生は避けてほしいものだといつも感じています。

  前例からいけば、来年は「大凶作」の可能性があります。


IMG_3052

<イノシシの拡散進む>


  これまでクマやニホンザルが「「特定鳥獣」だったのですが、こんどはこれにイノシシが加わりそうです。

  県の東側から、出没や農業被害が徐々に広がっていることが報告されました。

  農家の高齢化や、耕作放棄地の拡大など、人間の側の変化が、野生動物の行動にも影響を与えていると言われています。

  また、この会合では全く問題にはされていませんが、昆虫の世界におこっている見えにくい変化などもとても気になります。

  生き物たちは生命の連鎖の中で、様々な環境要因の影響を受けています。

  私たちにはその全容が見えてはいないという謙虚さを、常に持っておかなければならないと思います。


    ※【参考】今世紀に入ってからの山形県内でのクマ捕殺数統計

     2001(平成13)年  215
     2002(平成14)年  143
     2003(平成15)年  216
     2004(平成16)年  245
     2005(平成17)年  192
     2006(平成18)年  692
     2007(平成19)年  122
     2008(平成20)年  160
     2009(平成21)年  130  ↓捕獲数上限設定
     2010(平成22)年  220
     2011(平成23)年  143
     2012(平成24)年  282
     2013(平成25)年  139
     2014(平成26)年  234 
     2015(平成27)年  105  (9月30日段階)

     今世紀合計      3238



    ☆「葉っぱ塾の被災地支援活動中間報告」
           (Yamagata1)



☆このブログの History View はこちら

※コメントの書き込みは下の↓Commentsをクリックください。


happajuku at 05:48|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2015年10月21日

☆★ゆっくり進む森の遷移に立ち会う〜国見町の植樹地を訪ねてr

IMG_2956

<植樹地の入口>


  2009年と2010年の晩秋、日本熊森協会が呼びかけて、福島県の国見町の山林に植樹を行いました。

  町が管理するアカマツの林が伐採された跡地を、当時の町長さんのはからいで、広葉樹の苗を植えることができるよう段取ってくださったのです。

   ※2009年の植樹の様子

  この植樹活動を数年は続け、この伐採地全体に植樹を試みるつもりでしたが、2011年の大震災、そして原発事故の影響で、その植樹が中断してしまいました。

  放射線量が高かったことや、現地にアクセスする林道が通行できなくなったことなどが理由でした。


IMG_2960

<2010年の植樹のときの添え木と若木>


  標高700mを超えるその植樹地のその後が気になっていました。

  思い立って20日、一人で現地に行ってきました。

  旧羽州街道の小坂峠近くに林道の入口があり、車を乗り入れましたら、まわりのヤブがかなり繁茂していて、現地に着いて外に出てみたら、車の表面が小枝による擦り傷だらけでした!

  いったん国見町側に下りて、反対側から登ったほうが道が整備されていたことは、帰りにそちらを通ってわかったことです。

  「このあたり」と思われる一帯は、クマザサがかなり繁茂しており、09年、10年のときの重機の動いた跡もわかりにくくなっていました。

  1本1本に添え木を立てたはずだったとその添え木を探しますが、なかなか見つけられませんでした。

  ようやく10年に植樹したあたりでそれを発見。

  しかし、添え木の脇にあるはずの広葉樹が残っているものはわずかでした。


IMG_2963

<育っている広葉樹>


  それでも、一帯は若々しい広葉樹が育ち始めていました。

  それらの多くは、もともとそこに生えていた樹木の幼木が育ったり、切り倒されたその切り株から生えてきた「ひこ生え」などだと思われます。

  私たちが植えた何百本のうち、育っているものはその1割程度、あるいはそれ未満であるかもしれません。

  しかしそうだとしても、数百年の中で変遷してゆく森の遷移のスタートを、私たちが少しだけ後押ししたことは間違いないでしょう。


IMG_2967

<人の背丈を超えたクリ>


  もと来た道を戻ろうとして、同じぐらいの背丈に揃ったクリの木が2本生えているのを見つけました。

  添え木はもうありませんでしたが、それは私たちが植えたものの2本だと思います。

  植えられてまだ数年の細木ではありましたが、5回あるいは6回の冬を、この強風すさぶ斜面で耐えてきた強さを持った木です。

  枯れてしまった仲間たちの分まで生きてほしいと願いました。

  厳しい環境ではあっても、ゆっくりと森が回復しています。

  この植樹地がこんもりとした森になるまでを見届けることはできないにしても、ときどきはこの地を訪ねたいものだと思います。

  この日は線量計を持参しなかったので、放射線量がどれぐらいであるのかはわかりませんでした。

  帰りに寄り道をした「半田山自然公園」には、除染作業中との立看板がありました。



    ☆「葉っぱ塾の被災地支援活動中間報告」
           (Yamagata1)



☆このブログの History View はこちら

※コメントの書き込みは下の↓Commentsをクリックください。


happajuku at 05:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2015年06月08日

☆★好天の「Asahi自然観」で2回目の炭撒き

IMG_0675

<炭撒き作業中>


  昨年、日本熊森協会群馬県支部の支部長さんを講師にお招きして山形では初めて行った「炭撒き」を、今年は7日に行いました。

  会場は「森の休日」でもお世話になっている宿泊施設「Asahi自然観」です。

  10年ほど前から山形で拡大する「ナラ枯れ」は、なかなか終息する気配がありません。

  「ナラ枯れ」の原因はカシノナガキクイムシが入ることだという考えもありますが、私にはどうもそうではないように思えるのです。

  それはキクイムシが入っても枯れない木を時折見かけるからです。

  昨年ご指導くださった群馬のK支部長さんは、酸性雨によって全体的に根が弱っており、そうした木々がキクイムシに抵抗できないのではないかという考えをお持ちだったのですが、私もその考え方に同意する者です。


IMG_0677

<作業を終えた木と一緒に>


  根回りに炭を撒くことで、根を弱らせている様々な物質をその炭が吸着し、根が活性化してゆくことを狙っています。

  ある1本の木で、炭を撒いた場合と撒かなかった場合とを比較することはできません。

  したがって、この炭撒きを多くの木に施していって、そうした木が「ナラ枯れ」しにくくなるという傾向がつかめるのであれば、効果が判断できると思うのです。

  森の木々の樹勢の回復は、森で生きる様々な動物たちの生活基盤を拡大することにもつながってゆきます。

  一朝一夕で効果が見えるものではありませんが、何年も続けてみて、その結果を待つということになります。


IMG_0687

<作業後は「空気神社」で巫女の舞を見学>


  この週末、「Asahi自然観」では恒例の「空気まつり」が開催されていました。

  前日の土曜日は気温も低く午前中は雨も降ったそうですが、この日さわやかな好天となり、人出もけっこうありました。

  作業を終えて「空気神社」に行ってみると、ちょうど二回目の「巫女の舞」が始まったところでした。

  「森の休日」のスタッフとしても参加してくれている地元の小学生のゆなちゃんも昨年から巫女さんとして出演しています。

  お母さんがゆなちゃんの晴れ姿の写真を撮っておられました。いちばん奥に見えるのがゆなちゃんです。

  空気に感謝する。それはその空気を作りだしている森に感謝するということでもあります。



※長井市広報映像『水の都 長井』



☆このブログの History View はこちら

※コメントの書き込みは下の↓Commentsをクリックください。


happajuku at 04:23|PermalinkComments(2)TrackBack(0)

2015年05月25日

☆★自然や生き物たちに共感する心大切に!〜日本熊森協会第18回全国大会

IMG_0361

<私に準備された席>


  24日、尼崎市内のホテルで「日本熊森協会全国大会」が開催され、出席してきました。

  昨年、一昨年は「森の休日」と日程が重なってしまい参加ができなかったので、3年ぶりの参加ということになります。

  朝一番の山形新幹線に乗り、この会合が終わればまたすぐに帰るという強行スケジュールでしたが、同じ方向を向いて日々の活動を進めている人たちの輪の中で過ごす時間は、どこかしら心地よく、旅の疲れなど感じることがありませんでした。

  「日本熊森協会」は1997年に設立された自然保護団体です。

  行政から私宛に届く文書に時折「熊守協会」などと書いてくるものがありますが、動物愛護団体ではありません。

  クマやシカなどの大型の動物が棲める森林を残すことがたいせつである、というコンセプトのもとに、全国規模の活動を展開しています。


IMG_0365

<挨拶される森山会長>


  この協会設立以来、先頭に立って活動をリードしてこられた森山会長が、「自然や生き物たちに共感する心を大切に!」というご挨拶をされました。

  協会が発する様々なメッセージに、誹謗中傷も多々あるようですが、人間だけがよければそれどよい、という考え方は、さらにはその人間の中での差別も容認してしまいます。

  原発の問題にみられるように、この国が「自然や生き物たちに共感する」という国でないことが今やはっきり見えてきています。

  そうしたゆがんだ社会の中にあって、「協会」の愚直なまでのまっすぐさは、市民運動が本来持っているべき正義感にあふれたものだと言えます。


IMG_0367

<紹介される本部スタッフ>


  東北には山形支部しかないので、私は東北の代表のつもりで活動の報告をしました。

  支部の活動は小さなものですが、福島の現状や、福島の子どもたちを山形の森に招いての「森の休日」の活動について報告しました。

  どちらかと言えば関東あるいは西日本などに支部が多いために、東日本大震災や原発事故のことに対する関心が薄れているように感じる反面、滋賀県支部や熊本県支部の仲間たちが「森の休日」のために募金を送り続けてくださっています。

  そうしたことへの感謝も含め、短い報告を終えました。

  集まりの最後のところで、本部スタッフが紹介されました。3年前にはなかった顔、変わらずにお元気そうな顔、みなさんが「いい顔」をしていました。


IMG_0368

<全国から集まった仲間たち>


  いつか全国の会員の方々に、商業ベースの旅行ではない形で、山形の森をご案内できたらと思っていますが、なかなかきっかけがつかめないでいます。

  とりあえずは6月7日に、Asahi自然観の雑木林で「炭撒き」をします。

  そんな小さな活動を手掛かりに、山形での「協会」の活動を広げてゆかなければ、と改めて思っているところです。


IMG_0369

<東京駅「エビス・バー」でひといき>


  予定よりも少し早い東海道新幹線に乗ることができ、東京駅で時間があきました。

  「エビス・バー」に寄って、おいしいビールを堪能し、自分への「お疲れ様」としました。


happajuku at 05:30|PermalinkComments(2)TrackBack(0)

2015年03月08日

☆★野生鳥獣の捕殺〜背景に生態系の変化はないか気がかり

IMG_1934

<朝日連峰の豊かで繊細なブナの森>



※今回のようなクマに関する記事を書きますと、時々、どこのどなたかわからない人からの「誹謗中傷」のようなコメントをいただくことがあります。このブログは、議論をする場とは考えておりません。「自分と考えが違う」と思われた方は、どうぞスルーしてくださるようお願いいたします。ご自身の意見はどうぞ外に向かって堂々と発表なさってください。



  2月下旬、山形県の「特定鳥獣保護管理検討委員会」が開催され、自然保護団体を代表して出席してきました。

  この会合に出るのはとても気が重いというのが正直のところです。

  なぜ気が重いかと言えば、この会合で話し合われることは、害獣としてのクマやサルを来年度どれぐらいの捕獲を認めるか、ということに尽きるからです。

  「管理」ということばで巧妙に隠されていますが、実際のところこれは「捕殺」を意味しています。

  私は全ての害獣駆除を否定するものではありません。また、伝統的に行われてきたマタギの方々の狩猟技術の継承ということの意義も大切なこととして受け止めていますし、最近若い人がマタギとしての生活をしていることを知って、素晴らしいことだと感じてもいます。

  しかし、いつも私が会議の場でお話しをするのは、個体数の推計があまりにもラフ過ぎないのかということです。

  県の出した資料の中に、平成23年度の長野県のクマ生息数の推定数が「913頭〜7348頭」という数値がありますが、これではいったい何頭いるのか全く分からないのではないでしょうか。

  県の資料によれば、来年度当初の山形県内のツキノワグマの推定生息数は2413頭であるとのことです。

  全てはこの数字がもとになって、地域ごとの捕獲数の上限が決められてゆくのですが、はたしてこの推定に、どれだけの確かさがあるのか、誰も答えることができないのです。

  その会合では、来年度の捕獲数の上限を263頭とするという県の原案が出されました。この中には春季捕獲(以前は予察捕獲と言われていた)が117頭含まれています。

  私は、推定生息数が非常に不確かである中で、これまでの最高レベルに匹敵する数を認めることは大いに問題があるとの発言をし、さらに春季捕獲についても、比較対照するデータがない中でそれが作物の被害を減らすことになっているかどうか、はなはだ不明である旨の発言をしました。

  しかし、昨日(7日)県から届いた文書では、原案通り決定されたということでした。

  あの会合で何を話しても、それが全く反映されないのです。結局、この会合そのものが、単なる通過儀礼のようなものになっているということです。


IMG_2763

<秋のブナの森>


  私は「農作物被害が深刻化している」という大前提にも疑問を投げかけてきました。

  そのような状況がもう何十年と続いている間、いったいどれほどのお金をかけて対策を講じてきたのか。

  深刻化しているといいながらも、実際の農業被害は全体としては減少傾向にあるのです。

  私は、この農業被害の減少の背景のことが気になります。

  生態系全体の中で、何か深刻な異変が起こってはいないのでしょうか? 生命の豊かな連鎖の網が破れてはいないのでしょうか?

  私たちが住むこの緑多い地域で、生きものたちは様々な形で関わり合っています。

  人間の目先だけにとらわれて無用な殺戮を繰り返すことで、取り返しのつかない事態が生じるのではないのか。そんな不安を持っています。

  そうした分野に人間の英知をもって踏み込んで調べてはもらえないでしょうか。

  私たち人間は、どこに住むかにかかわらず、森によって生かされています。その点ではクマもサルも同じです。

  森を破壊し、人工林に作り変えてきたのは私たちです。そのツケを野生鳥獣に払わせるようなことであってはならないと考えます。

   【参考】環境省集計による昨年12月段階の全国のクマの捕殺数


※長井市広報映像『水の都 長井』



☆このブログの History View はこちら

※コメントの書き込みは下の↓Commentsをクリックください。


happajuku at 04:30|PermalinkComments(2)TrackBack(0)

2014年10月30日

☆★クマ、殺す前に対策を講じよう〜大量捕殺を危惧する

IMG_2871

<豊かな秋の広葉樹の森>



  ※今回のようなクマに関する記事を書きますと、時々、どこのどなたかわからない人からの「誹謗中傷」のようなコメントをいただきます。このブログは、議論をする場とは考えておりません。「自分と考えが違う」と思われた方は、どうぞスルーしてくださるようお願いいたします。ご自身の意見はどうぞ外に向かって堂々と発表なさってください。


  10月17日、県の「特定鳥獣保護管理検討委員会」が臨時開催され、自然保護団体の代表として参加してきた。

  今年度、県内でのクマの捕獲の上限が262頭とされていたのに対し、10月10日段階での捕獲数が221頭となり、緊急に対策を打ち出す必要があるとのことでの招集であった。

  昨年は県内の森林のブナの実りが比較的豊富だったためか、クマの出没も少なく、上限に対する捕獲数は6割程度にとどまっていた。

  しかし今年度は春先のブナの開花状況から、ブナの実の不作が予測されており、出没が増えるであろうことも予想されていた。

  今年度、人身事故がまだ1件だけ(原稿提出後2件に)で、しかも軽傷で済んでいることは不幸中の幸いであるが、キノコ採りが盛んなシーズンを迎え、今後の事故が懸念される状況にある。

  はたしてこうした事態の原因はどこにあるのだろうか。

  以前に比べてクマの生息区域が人里に近くなっているという。もしそれが正しいとして、それはなぜなのだろうか。

  原因の一つに、かつて人々の暮らしがあった山間部から、人の気配が消えて久しいということがあるのではないだろうか。

  クマは奥山で生息するものと勝手に決めてかかっていたのは、私たち人間が山間(やまあい)の奥の奥まで田んぼや果樹園を広めていった時代に、クマたちが奥に追い込まれていったものではなかったのか。

  それが、進む過疎化とあいまって、低山に戻ってきているだけなのではないのか。とすれば、クマの出没問題は私たち人間の側に原因があるとも言えるのではないか。

  県では国の交付金を活用しての鳥獣からの農作物被害対策事業費を確保してはいるが、その消化率が昨年度は5%程度にとどまっている。

  まずはこうした予算を有効に活用し、鳥獣を殺さずに済むような対策を進めることが重要ではないだろうか。

  西日本地域では、クマは絶滅した地域もあり、日本全体でも貴重な大型動物である。

  先進国でありながら、いつまでも「出たら殺す」ということで終始していては、気がついてみたら絶滅していたという事態を招くことになりはしないだろうか。


  ※今回の文章は、「山形コミュニティ新聞社」からの依頼で書き、その10月24日号に掲載されたものの原文です。一部編集されて掲載されています。

  ※今世紀に入ってからの山形県内でのクマ捕殺数統計

     2001(平成13)年  215
     2002(平成14)年  143
     2003(平成15)年  216
     2004(平成16)年  245
     2005(平成17)年  192
     2006(平成18)年  692
     2007(平成19)年  122
     2008(平成20)年  160
     2009(平成21)年  130  ↓捕獲数上限設定
     2010(平成22)年  220
     2011(平成23)年  143
     2012(平成24)年  282
     2013(平成25)年  139
     2014(平成26)年  221 (10月10日段階)

     今世紀合計      3120


  ※朝日新聞山形支局の依頼で以前寄稿していたコラム「つれづれに」の2007年4月11日掲載された記事原稿。
  
  ※「つれづれに」2006年12月6日掲載原稿



☆このブログの History View はこちら

※コメントの書き込みは下の↓Commentsをクリックください。

     

happajuku at 04:44|PermalinkComments(4)TrackBack(0)

2014年09月03日

☆★ナラ枯れ対策としての「炭撒き」の効果を探る

IMG_1872

<炭撒きしたAsahi自然観のミズナラ>


  5月31日、日本熊森協会山形県支部の行事として、「炭撒き」を実施しました。

  福島の子どもたちのための週末保養「森の休日」の会場となっているAsahi自然観の敷地内で、他のお客様の迷惑にならない場所で、活動するお許しをいただいてのことでした。

  この「炭撒き」は、拡大するナラ枯れの根本原因は、酸性雨によってナラやマツなどの木の根が弱っていることにある、という考え方に基づいています。

  多孔質の炭が優れた吸着剤であることを活用しようということです。

  先進的な取り組みを行っている群馬県支部長を講師にお招きし、会員有志とそのご友人などで2時間ほどかけて行いました。

  あれから3か月経過しました。

  先月末、「森の休日」でAsahi自然観に行ったときにそれらの木を見てまわりました。

  上の写真のミズナラは、最も重点的に炭を撒いた木ですが、虫が入った様子もなく、変わった様子もありませんでした。


IMG_1798

<カシノナガキクイムシが入ったと思われるミズナラ>


  ここから30mほど離れたところにあるミズナラの根元をみましたら、オガクズ状のものがたくさん見られました。

  おそらくカシノナガキクイムシが入ってしまったのだと思います。この木の葉っぱはまだ枯れてはいませんでした。

  近くにあるこれらの木の違いが、「炭撒き」の効果によるものだとはいえません。もう少し経過を見る必要がありますし、来年の葉っぱの付き方などもみることが必要です。

  このAsahi自然観周辺では、今年新たにナラ枯れした木が目立ち始めています。



☆このブログの History View はこちら

※コメントの書き込みは下の↓Commentsをクリックください。


happajuku at 04:29|PermalinkComments(2)TrackBack(0)

2014年06月01日

☆★森の酸性土壌に炭を撒く〜日本熊森協会山形県支部の活動

IMG_0335

<打ち合わせ風景>


  私が支部長を務める「日本熊森協会山形県支部」は、なかなか定期的な活動ができないでいますが、しばらくぶりで支部の主催事業に取り組みました。

  31日の活動は、Asahi自然観にお願いして、敷地の一部のミズナラの林に炭撒きを実施しました。

  炭撒き先進県の群馬のK支部長をこの日の指導者としてお招きしていました。途中寄り道もあったそうですが、7時間もかけてこちらにおいでいただきました。


IMG_0338

<現地のpHは3.8!!>


  打ち合わせの後にK支部長が現地の土のpH(水素イオン濃度)を測ってくださったのを見てびっくり! pH=3.8はかなり強い酸性です。

  途中川西町のダリア園付近で測定したらpH=3.0のところもあったそうです。


IMG_0341

<枝先周りの下に溝を掘る>


  このAsahi自然観周辺でもナラ枯れが進んでいますが、その原因は一般的には「カシノナガキクイムシによる食害」とされています。この虫が幹に穴をあけて侵入し、それが原因で木が枯死するという考えです。

  しかし、K支部長の考えは、酸性雨によって根の働きが不活発になっている、というものです。


IMG_0343

<溝に炭を入れる>


  炭は、1gあたり200平方mもの表面積があるそうですが、そのことが、炭を撒かれた土壌の改良に貢献するということのようです。

  K支部長が持参してくださった資料の「使用前、使用後」の写真はなかなか劇的です。こうした作業によって数か月後に何らかの変化が出るのか、注目したいと思っています。


IMG_0346

<みんなで集合写真!>


  「日本熊森協会」はクマの愛護団体ではありません。日本の貴重な森林を守りたいと考えて様々な活動を展開しています。

  野生動物たちの様々な問題は、彼らが作ったものではなく、原因は人間にあるのではないかという謙虚さは必要なのではないでしょうか。

  森が衰弱してゆく。そのことに歯止めをかけなければ、野生動物たちの人里への出没の問題もけっして解決しないと私は考えています。

  会員やそのご友人の子どもたちも参加してくれました。作業の面では大きな力にはなりませんでしたが、森を守ることは、彼らの未来とつながっています。

  初めて参加くださったOさんは、福島から山形に避難しておられるお母さんでした。子どもたちの未来を思うお気持ちは格別のものがおありだったのではないでしょうか。今度は「葉っぱ塾」の活動にもご参加ください。

  集まっていただいたみなさん、お疲れ様でした。元気になったミズナラの木の下でまたお会いしましょう!


☆このブログの History View はこちら

※コメントの書き込みは下の↓Commentsをクリックください。
  

happajuku at 04:30|PermalinkComments(2)TrackBack(0)

2014年04月04日

☆★気が重い「特定鳥獣保護管理検討委員会」出席〜これでよいのか山形の野生動物対策

4aeac486fa50c00734bf.JPG

<ナラ枯れの木が目立つ山肌>



※今回のようなクマに関する記事を書きますと、時々、どこのどなたかわからない人からの「誹謗中傷」のようなコメントをいただくことがあります。このブログは、議論をする場とは考えておりません。「自分と考えが違う」と思われた方は、どうぞスルーしてくださるようお願いいたします。ご自身の意見はどうぞ外に向かって堂々と発表なさってください。


  私は山形県の「特定鳥獣保護管理検討委員会」という会合のメンバーに、県内の自然保護団体の代表として入っています。

  各年度、原則2回開催される会合に出席していますが、昨年度の2回目の会合は2月28日に県庁内で開催されました。

  農業県であるこの山形では、野生動物による農作物への被害が多く発生していますし、時に、人身事故が起きる場合もあります。そうした状況を踏まえて、ツキノワグマやニホンザルの個体数を「管理」してゆこうというのが、「特定鳥獣保護管理計画」です。

  この会合に出ることは私にとってはとても重苦しいものがあります。その理由は、ツキノワグマやニホンザルの命が、単なる「数」として取り扱われるということへの違和感に起因しています。

  2月の会合で明らかになった「数」の一部は次のようなものです。

  仝内に生息しているツキノワグマの生息数は2566頭(平成25年度当初)。

  ∧神25年度に捕獲(補殺)されたツキノワグマは131頭。

  8賃凌瑤料加率は12%。

  な神26年度当初の生息数は2730頭。

  ナ神26年度の捕獲数の上限を262頭とする。


  出席するたびに私が述べているのは、生息数の推定があまりにもあいまいなものであることが第一です。

  県の資料に提示されている生息数の推定にはたくさんの「仮定」が含まれています。猟友会の方々の協力で行われる春の調査は、ほんとうにわずかな面積でしか行われてはいないのですが、そこで出されたクマの目撃数から先は、仮定、仮定の連続です。

  私は統計の専門知識がありませんので、いくつもの仮定を積み重ねて算出される生息数に、果たしてどれだけの信頼性があるものなのかわかりません。

  そういう状況の中で、「出たら殺す」ということだけでは、気が付いてみたらクマがいなくなっていた、ということになってしまわないのかを危惧します。


3e1d5f31a0c8d9808f58.JPG

<クマによって枝を折られた果樹>


  もう一つ私が述べてきたのは、野生動物による農業被害に対して、ほんとうに十分な方策がとられているのかということです。

  山地の多い山形では、すぐ近くに山が迫るところでも、田畑や果樹園が作られています。クマの立場から見れば、森だと思って歩いていたら、急に果樹園に出た、などということもあるのかもしれません。

  上の写真の果樹園は南陽市内のものですが、裏手の山と果樹園の境界には防護柵などの設置はしてありませんでした。

  農業者から見れば、県を特徴づける作物を栽培しているのだから、それを守るための対策には行政からの支援が必要だと考えるでしょう。

  そしてそうした方策はあるのですが、私からみれば、自己負担をわずかに減らす程度の不十分なものにしか見えません。もっと手厚い助成が必要だと思うのです。

  県の「計画」は、「野生動物など、害獣だから駆逐してしまえ!」と言っているわけではありません。野生動物との「共存」を謳っています。その方向性に誤りはないと思います。

  山形では古来、野生動物との共存共栄を見事に実現してきた伝統や文化があります。しかし、人間生活の変化に伴って、野生動物たちの置かれた環境も変化しています。

  伝統や文化を大切にしつつ、人間の英知をふりしぼって真の「共存」の方向へ歩んでいかなければ、「クマ絶滅」ということも現実になりかねません。

  なお、こうした問題について、かつて朝日新聞山形版に連続エッセイを寄稿しておりますので、それも参照ください。

  2006年12月 6日掲載

  2007年 4月11日掲載

  日本熊森協会山形県支部は、十分な活動を行ってきてはいないのですが、今年度はナラ枯れ対策の一つとして注目されている、「炭撒き」を実践してみたいと、先進支部にご指導をお願いしています。

  森が豊かになることで、野生動物だけでなく、私たち人間も守られていきます。



☆このブログの History View はこちら

※コメントの書き込みは下の↓Commentsをクリックください。


happajuku at 05:11|PermalinkComments(2)TrackBack(0)

2013年07月05日

☆★野生の動物と共生する覚悟が問われている

※今回のようなクマに関する記事を書きますと、時々、どこのどなたかわからない人からの「誹謗中傷」のようなコメントをいただきます。このブログは、議論をする場とは考えておりません。「自分と考えが違う」と思われた方は、どうぞスルーしてくださるようお願いいたします。ご自身の意見はどうぞ外に向かって堂々と発表なさってください。




IMG_3305



  山形県の「特定鳥獣保護管理検討委員会」の今年度第1回目の会合が4日開催され、県内の自然保護団体の代表として参加してきました。年度末で任期が改まり、3期目となります。

  正直に言うと、この会合に出席するのは気が重いのです。「野生動物との共存・共生」と謳いながら、今年度のクマやサルの捕殺の上限を追認するということになってしまうからです。

  山形では昨年度、280頭のツキノワグマが捕殺されました。今世紀に入って12年間の捕殺数は2700頭を超えます。今から7年前には1つの年度内に690頭ものクマが捕殺された年もありました。その多くは、「夏季捕獲」といって、農作物への被害や人家の周辺に出没したことによって捕獲の許可が出され、ワナや銃で捕獲されるというものです。

  山形県はよく「自然が豊かだ」と言われます。それは全くその通りであると思うのですが、私たち県民には、「豊かな自然」の中で暮らすことについて、ある種の覚悟も必要なのではないかと思っています。

  緑の植物がたくさん生育していることだけで「豊かな自然」なのではありません。そこには土壌微生物や昆虫や、鳥や、爬虫類・両生類や、大小の哺乳動物たちがあるつながりを持ちながら存在しており、全体として「豊かな自然」を構成しています。

  私たち人間は、それらの生き物たちの生活圏を切り裂くようにして、農耕地をつくり、道路を開き、住宅地を整備してきたのです。そのことへの謙虚な気持ちを失ってしまってはいけないと思うのです。


IMG_3308



  昨年、「ここにクマが現れた」という場所を見せてもらったことがあります。背後に山が迫るところに果樹園が開かれており、防護柵の設置はありませんでした。

  人間が手立てを尽くして、それでも被害が出るというのであれば、捕獲もいたしかたないかもしれません。しかし、多くの場合、あまりに無防備な状況に置かれている場所がほとんどであるというのが実態です。

  県全体でたかだか数百万円という規模の助成金で防護柵を設置するというのでは、焼け石に水の感があります。農業が重要な産業であるこの山形であれば、もっと本腰を入れて、防除対策を強化しなければならないと思います。

  森の存在がなくては生きてゆけない。クマと人間はその点で共通しています。「出たら殺す」という目先の対策ではなく、私たちが依って立つ森林環境を、どのように後世にまで伝えてゆくか、長期的な展望をもった取り組みを進めなければ、いつか「沈黙の春」が訪れることになりかねません。

  農業や行政の方の中には、私たちのような考えを持つ者を煙たがる向きもあるようですが、私たちもきっと「共生」できるはずです。この「豊かな自然」の恩恵をいつまでも享受し続けたいという思いはきっと同じだと思うからです。

  今年度、山形ではクマの捕殺数の上限が231頭(村山61、最上25、置賜115、庄内30)となりました。昨日の会合では6月末までにすでに90頭が捕殺されたと担当者が公表していました。私たちの無策による犠牲が少なくなることを心から願っています。


※コメント書き込みは下の↓Commentsをクリックください。



happajuku at 05:14|PermalinkComments(4)TrackBack(0)

2012年10月12日

☆☆★本日第2信 上限超え確実、山形のクマ捕獲

※今回のようなクマに関する記事を書きますと、時々、どこのどなたかわからない人からの「誹謗中傷」のようなコメントをいただくことがあります。このブログは、議論をする場とは考えておりません。「自分と考えが違う」と思われた方は、どうぞスルーしてくださるようお願いいたします。ご自身の意見はどうぞ外に向かって堂々と発表なさってください。




IMG_7960

<クマに枝を折られたラフランスの木>


  山形県は、今年度の県内でのツキノワグマの捕獲数の上限を230頭と決めていましたが、9月下旬の段階でその数が200頭に迫ったことを踏まえ、臨時の「特定鳥獣保護管理検討委員会」が9日開催され、自然保護団体代表として出席してきました。

  昨年秋の段階で、今年のブナが実をほとんどつけないだろうと予想されていました。結果はまさにその通りで、山を歩いていても、ブナの実は「皆無」と言っていいでしょう。

  そういう年にはクマの出没が増えることがこれまでわかっていましたが、やはり予想されたように、クマの出没、そしてクマによる農業被害が相次ぎ、結果的にクマの捕獲(山形では放獣が3頭ほどしかいないので、ほとんど捕殺)数が、多くなっていました。

  9日の会議で報告された最新の捕獲数は224頭。しかも、捕獲許可が出ているものが20件以上もあるとのことでした。230頭の上限を超えるのは時間の問題と言えます。

  これだけ山地をかかえ、その山間に田畑や果樹園をつくっているにもかかわらず、山形では野生動物に対する防除対策が遅れています。出荷されない野菜や果物が、果樹園の隅に放置されいるところも多いようで、動物たちを誘引していると言われてもしようがないような状態のところがほとんどです。

  農家の方々が防護柵などを設置しようとする際の助成金も、けっして十分な額とはいえない状況で、苦しい経営の中からそうした経費を捻出することは難しいことは想像できます。農業が、県の重要な産業であるならば、そうした対策にもっとお金をかけることが必要だと思います。

  山形県の農業において、鳥獣による被害額は年間6億円を超えるそうです。そのうちクマによる被害額は2000万円あまり。3%ほどだと県の担当者から聞きました。それだけで捕殺数の多いことを言うのは乱暴かもしれませんが、3%の被害に対して、クマは生息推定数(およそ2000頭)の10%以上も殺されていることになります。

  委員会でも発言しましたが、いつも捕獲数やその関連のことばかりが資料として出されてきます。しかし、根本的な防除の対策がなされなければ、次第にクマは絶滅に向かっていく可能性もあります。

  いつまでも「出てきたら殺す」というような人間の無能をさらけ出すばかりではなく、長期的な展望のもとに、行政がリードして、山形の農業を守るとともに、野生動物との上手な共生を目指していかなければなりません。


happajuku at 18:15|PermalinkComments(2)TrackBack(0)

2012年10月04日

☆★★無防備な果樹園の状況

※今回のようなクマに関する記事を書きますと、時々、どこのどなたかわからない人からの「誹謗中傷」のようなコメントをいただくことがあります。このブログは、議論をする場とは考えておりません。「自分と考えが違う」と思われた方は、どうぞスルーしてくださるようお願いいたします。ご自身の意見はどうぞ外に向かって堂々と発表なさってください。




IMG_7963

<県道のすぐそばの果樹園>


  南陽市の、クマが現れたという果樹園を教えていただき、3日、そこを訪ねてみました。

  広い県道のすぐそばのラフランス畑でした。奥に見えている山までは100mほど。ラフランス畑は山のすぐ裾野にあると言えます。


IMG_7959

<かかし代わりに(?)掛けられたシャツ>


  果樹園に入ってみると、あちこちにシャツや色の派手なスコップなどが木に掛けられており、それが「かかし」に代わるもののようでした。そうしたものが、クマの被害に遭う前からのものなのかどうかは不明です。

  果樹園の西の端には畑があって、そこに足跡も残されていたそうです。


IMG_7960

<折られて枯れた枝>


  クマが枝に登っているのが目撃されており、ラフランスの木の何本かは、枝が折られ、その枝はこの写真のようにすでに枯れていました。

  農家の方にとっては、収穫目前の果物がこのような被害に遭って、憤りや落胆のお気持ちを持たれたことは想像に難くありません。

  ただ、気になったのは、このような山際にありながら、そこに防護柵は設置されてはいなかったことです。そして、同じような状況にある場所が県内には多くあるのが現実問題です。

  詳しくはわかりませんが、被害への補償は果実に対してはあるけれど、果樹に対してはないと聞きました。また、防護柵を設置する費用についても、行政からの補助は率が低く、設置の負担の大きさが、対策の遅れにつながっているようです。

  こうした中で、県内でのクマの目撃も増え、捕獲(ほとんどは捕殺)されるクマの数も、9月14日現在で184頭(181頭捕殺)となっています。

  昨日、県の「みどり自然課」から、緊急の「特定鳥獣保護管理検討委員会」を10月9日に開催するとの連絡がありました。230頭と決めた今年度の捕獲の上限に迫ると見ての開催です。

  会議は13時30分から、県庁西隣の「あこや会館」で行われます。今年度から傍聴が可能になりました。この会議の委員になってからずっと求めてきた「公開」です。ぜひ傍聴においでください。そして、この会議の内容についての問題点を多くの方々に感じていただきたいと願っています。傍聴の申し込みは「みどり自然課」。電話は023−630−2208 です。


※コメント書き込みは下の↓Commentsをクリックください。

happajuku at 05:34|PermalinkComments(4)TrackBack(0)

2012年09月26日

心痛むクマの大量捕殺〜山形すでに181頭

※今回のようなクマに関する記事を書きますと、時々、どこのどなたかわからない人からの「誹謗中傷」のようなコメントをいただきます。このブログは、議論をする場とは考えておりません。「自分と考えが違う」と思われた方は、どうぞスルーしてくださるようお願いいたします。ご自身の意見はどうぞ外に向かって堂々と発表なさってください。


IMG_1726

<朝日連峰・祝瓶山の紅葉(2009年10月)>


  県の「みどり自然課」からファクシミリがあり、緊急に「特定鳥獣保護管理検討委員会」を開催したいとのことでした。現在日程が調整されています。

  県内におけるクマの捕獲数が9月14日段階で184頭(うち3頭放獣)にものぼっており、年度はじめに上限とした230頭に迫る恐れも出てきたことからの緊急開催となるようです。

  私が会員となっている日本熊森協会のHPには全国のクマの捕獲状況がアップされています。これを見ますと、ヒグマ生息地の北海道を除いて、ツキノワグマ生息地の中では山形の184頭は際立って大きな数字となっています。

  宮城、青森を除く東北4県が100頭を超えており、これは東北がツキノワグマ最後の生息域であり、その生息環境に何らかの事態が進行していることを示しているのではないかと私は考えています。

  森林関係者の調査では、今年のブナの実りはほぼ「皆無」。ほかのミズナラ、コナラ、クリなどの堅果類の状況は県によってまちまちです。これまでの統計上は、ブナの実の豊凶とクマの出現とが相関するという傾向があります。今年度のクマ捕獲数が多くなっているのはやはり森の実りの不足ということなのでしょう。


IMG_7594

<朝日連峰で拡大するブナ枯れ〜古寺山付近>


  山形はさらに加えて、果樹の生産が盛んですが、果樹園のあるものは、山間地の、人のあまり住まない地域に展開しています。このことが、野生の動物たちと人の接近の原因になっている可能性があります。

  そうであれば、人間の側で先手を打って、柵をめぐらせたりしなければならないはずですが、どうも山形はそうした対応が遅れているように思えます。夏の高畠町や尾花沢の件では、そうしたことが明らかでした。

  オオカミなどいないほうがよい、と狩猟を進め、日本ではオオカミが絶滅してしまいました。その結果ということなのでしょう、今になってシカが増えすぎて困る、などと人間は言っていますが、元はと言えば原因はこちら側にあったものです。

  自然の中で生命は繋がっています。その繋がりの全容を、私たちは見ることも知ることもできません。安易に目の前の事象にとらわれて行動することは、思いもしなかった事態を招く恐れが十分にあります。

  自然保護団体の代表として「特定鳥獣保護管理検討委員会」に参加するたびに、モグラたたきのような対応ではだめだということを発言しますが、なかなか前進しません。

  「クマが、クマが」と言っているうちに、クマも人も支えている山形の森が、取り返しのつかない状況になってしまうことはいないのか、と気がかりです。




happajuku at 04:30|PermalinkComments(6)TrackBack(0)

2012年08月04日

英知問われるクマへの対策

IMG_6782

<春季捕獲の許可頭数>


  2日、今年度第1回目の「特定鳥獣保護管理検討委員会」が開催されました。私は自然保護団体を代表する委員となっていて、出席してきました。

  今年は春先からクマの目撃情報が相次ぎ、昨年の3倍ほどにもなっていて、6月には私自身、朝日連峰の山中で、クマに遭遇しています。

  高畠町の牛の餌置き場、そして、尾花沢のスイカ畑へのクマの出没は、全国ニュースなどにもなり、注目を集めていました。私が所属する日本熊森協会の森山会長が、山形まで駆けつけてくださり、様々な対応をしていってくださいました。そんな中での委員会の開催だったこともあってか、会合には取材陣も多く来ていました。

  この会合に出るのは気が重いというのが本音です。一番の話題が「今年度の県内でのクマの捕獲上限を何頭にするか」ということだからです。今年度は230頭となりました。またそこには「春季捕獲」での89頭が含まれています(上の写真)。すでに春季捕獲は終わっていて、68頭のクマが捕殺されています。全国的にみても飛び抜けて多い数字です。

  日本熊森協会の森山会長が県内を回ってくださったときの状況を私に知らせてくださった中に、「畑の防除がほとんどなされていない」ということがあげられていました。

  山間部にまで果樹園や水田が入り込んでいるにもかかわらず、無防備なばかりか、クマを誘引するかのように、餌になるものを放置しておくところも多いのが実情です。高畠町の例では、町が何年か前から「このままではダメだ」と、防護柵の設置を求めてきていたのに、それがなされてはこなっかったと役場の方からお聞きしました。

  こうした対策を農家だけに負担させるのはやはり無理があると思います。県や町の助成もあるようですが、たとえば高畠町の場合は最高で5万円までの助成だそうです。これでは農家の負担は大きく、経営を圧迫することは目に見えています。

  私は毎回のようにこの会合で言うのですが、何頭まで捕らえるかなどということを論ずるのではなく、どうしたら被害を防ぐことができるのか、クマの出没の背景には何があるのか、ということについての話し合いにならなければ、問題の解決にはならないでしょう。モグラたたきのようなものです。

  マスコミの報道の仕方も底が浅く、目先の問題にしか焦点が合っていません。クマがたくさん棲んでいるこの山形の地にふさわしい共生のあり方を、本気で探るべきではないかと私は考えています。人間の英知が問われているのです。


※今回のようなクマに関する記事を書きますと、時々、どこのどなたかわからない人からの「誹謗中傷」のようなコメントをいただきます。このブログは、議論をする場とは考えておりません。「自分と考えが違う」と思われた方は、どうぞスルーしてくださるようお願いいたします。ご自身の意見はどうぞ外に向かって堂々と発表なさってください。



happajuku at 04:29|PermalinkComments(2)TrackBack(0)

2012年04月18日

命あるもの全ての地球

IMG_4570

<全国大会会場の様子>


  昨年は都合で別の方に代わっていただいた「日本熊森協会」の全国大会に、今年は参加してきました。尼崎市内のホテルで開催された大会には200名を超える参加がありました。


IMG_4569

<報告発表者席>


  あまり支部らしい活動をしているとは言えない山形ですが、今回は震災のことを踏まえ、東北からのメッセージというつもりで報告の機会をただいていました。

  一年に一回だけのことなのに、時間が短くて大いに不満がありましたが、なんとか準備していたことの9割をお話しすることができました。


IMG_4574

<桜が見ごろの西宮市内>


  西日本の桜もやはり遅れていたとのことで、大会後に移動した西宮市内の「甲山自然の家」周辺は、ちょうど満開になっていました。


IMG_4573

<西日差す大阪市内>


  着いてすぐ、展望の良い場所を見つけました。西日を浴びた大阪の街が鮮やかに輝いていました。山から見下ろす風景の中の都会の姿もけっして嫌いではありません。


IMG_4588

<研修会風景>


  大会翌日の研修会は、長時間、あまり休憩も取らずに進められました。こうした機会でなによりありがたいのは、偉い先生方のお話ではなく、自分と同じように、それぞれの都府県で地道な活動を続けている仲間たちとの意見交換です。いずこも地域の中では少数者の立場にあって、苦しみながら、それでもめげずに活動していることに励まされるのです。

  地球上に住む多くの生物。人間もその一部に過ぎないはずなのに、他の生き物たちの生殺与奪の権利を握っているかのようにふるまっています。そういうことに違和感を感じている心優しい人たちと共にする時間の心地よさは、何物にも代えがたいものがありました。

  山形支部は他の支部のように大きなことはできてはいませんが、細く長く継続してゆくことだけは肝に銘じておきたいと思っています。

  いつか、遠い西日本の会員の皆さんが、山形の森を見に来てくださることを心から願っています。


※コメント書き込みは下の↓Commentsをクリックください。

happajuku at 04:30|PermalinkComments(6)TrackBack(0)

2012年04月17日

大阪から

大阪市内の長男のアパート。まだ夜明け前です。

昨日は午後4時まで熊森協会の研修会。全国の仲間たちの活動に刺激されました。

「地球はそこに住む全ての生き物たちのもの」という大前提を共有できる人たちの輪の中にいると、なんとも言えない心地よさを感じます。

最寄りのJRの駅近くの喫茶店に10人ほどで立ち寄って、しばらく懇談してきましたが、お茶を飲みながらの自由な交流が、一番有意義だったような気がします。

九州の方々が山形の森を訪ねたいと言ってくださいました。実現できたらどんなに素晴らしいことでしょう。楽しみにお待ちしています。

今日は午前中の新幹線で大阪を発ちます。週末のデュオケーナルパの山形公演に向け、たくさんの仕事が待っています。


happajuku at 04:45|PermalinkComments(2)TrackBack(0)

2012年04月16日

甲(かぶと)山から

IMG_4577

 

  昨日朝早く山形を発ち、尼崎市で開催された「日本熊森協会」15周年の全国大会に参加しました。

 大会後、私たちは西宮市の「甲山自然の家」に移動し、宿泊。今日は夕方まで研修会がもたれます。

 まだ皆さんがお休みのうちに、裏手にある甲山に登ってきました。登って下って30分ほどのミニ登山でした。

 このあたりのソメイヨシノはちょうど見頃を迎えています。山形では見たことのないコバノミツバツツジの薄紫の花があちこちに咲いています。

 先ほどは希望者で展望台までの散策をして戻ったところです。


happajuku at 07:35|PermalinkComments(2)TrackBack(0)

2012年02月29日

野生動物との共生、手をたずさえて

IMG_3804

<ミニ講演風景>


  「葉っぱ塾」の活動をするヤギおじさんにはいろいろな「顔」がありますが、28日は南陽市の農林課のお招きを受け、日本熊森協会山形県支部長としてお話をする機会をいただきました。

  一般的には行政でクマの問題を扱うといえば、出没するクマを害獣として駆除するのが仕事のようなところがほとんどです。私たちの協会の活動に耳を傾けよう、という姿勢で対応してくださったのは今回が初めてです。

  私は常々、行政のクマ対策は「モグラたたき」のようなものと感じています。クマが人里に出没する背景について対策がなかなか講じられず、出てきたそのときどきで対応するという状況だからです。

  私は、クマ出没の背景には森林環境の変化があるのではないかというように考えています。目先のことだけを追いかけるのではなく、時間をかけて、よりよい共生の環境を整えることに取り組んでほしいと願っています。

  この日の講話の中でお話ししたのですが、全国的にクマ出没が相次いだ2006年、山形県内だけで700頭近いクマが捕殺されています。この年はブナをはじめ、山の実のなる木の大凶作の年でした。同じような大凶作が2010年にもあったのですが、この年の県内でのクマ捕殺数は220頭ほどでした。

  200頭を超える数字はけっして少ないとは言えませんが、この二つの数字が、4年間でのクマの生息数の減少を反映してはいないのか。そんなことも取り上げてみました。

  生きもののいのちを単に「数字」としてとらえるのではなく、私たちのいのちとのつながりの中で考えることが必要だと思うのです。

  南陽市の農林課からは、スクールインタープリターの活動の場を設けていただいておりますし、来年度は新しい市の施設で「スクールインタープリター養成講座」を開催する方向でお力添えもいただいています。行政と私たち市民が、対峙するのではなく、手をたずさえながらよりよい方向を探るようでありたいと心から願っています。

  お招きただき、ありがとうございました。


※コメント書き込みは下の↓Commentsをクリックください。

happajuku at 05:35|PermalinkComments(2)TrackBack(0)

2011年10月04日

寒い一日、暖かな出会い

IMG_1268

<朝日に染まる3日の長井葉山>


  昨日の朝は空気がシャキッと冷えて青空が広がっていました。夜明けの少し前、ようやく明るくなり始めた頃ジョギングに出ました。フラワー長井線沿いの道で日の出。朝日が長井葉山の東斜面を染めました。

  何も知らずに見れば美しいこの風景も、ナラ枯れとブナ枯れとで山肌が赤みを帯びているのだということになると、興ざめするかもしれません。


IMG_1271

<金色に輝くススキ>


  フラワー長井線脇のススキの群落も、朝日に照らされると黄金色に輝く一瞬があります。そんな時刻にちょうと出くわしたことが素直に嬉しくなるような朝でした。

  走りながら「今日の山は雪かもしれない」と感じました。空気のひんやり感の中に「雪の匂い」のようなものがあったのでした。帰宅してラジオを聞いていると、「大朝日岳初冠雪」というニュースが流れ、やっぱりと思ったところです。

  月山、飯豊、鳥海など、軒並み初冠雪。例年より20日以上も早いとのことでした。「初雪が早いと、根雪は遅い」とも言われますが、この冬はどうなるのでしょうか。本格的な秋はこれからだというのに、もう雪の話題になっています。


IMG_1274

<長井高校のスタインウェイのピアノを見るSご夫妻>


  そんなことで始まったこの日、仙台からSさんご夫妻がわざわざ訪ねて来てくださいました。Sさんはある楽器メーカーの営業マン。震災後の仙台に転勤となり、東北・北海道をお一人で担当されているとのことです。私たちを結んでいた細い糸は日本熊森協会のつながりでした。

  栃木で中心的な活動をされていたようです。忘れかけていましたが、奥様とは以前お電話でお話をしていたようでした。私の文章を向こうの支部の資料として使っていただく際のやり取りを思い出しました。

  長井葉山周辺のナラ枯れやブナ枯れの状況を見てまわりましたが、関東に比較して人工林の少ないこの東北の山の広葉樹の森が今こうして赤茶けていることに、心を痛めておられました。

  一緒に食事をしながら話がはずみ、長井高校のピアノを見に行きましょうということになりました。お仕事が楽器関係ということで、興味を持ってくださったのです。目の肥えている方に見て、触れていただいて、ピアノも嬉しかったのではないでしょうか。

  協会の山形支部の活動は、なかなか進展せずにいます。支部長の私の力不足ももちろんあります。言い訳のようなものですが、こうした運動は細くても長く続けてゆくべきものと思います。ゆっくりゆっくり足を運べばいつか山頂にたどりつく。そう、山登りのようなものかもしれません。

  Sご夫妻にお目にかかったことで力をいただいたようです。離れているところにも、同じ方向を目指して歩んでいる仲間たちがいるということは何と心強く暖かなことでしょうか。おいでくださってありがとうございました。


  ☆キャンドルリンク3.11 双子のキャンドルづくり イン 長井市



※コメント書き込みは下の↓Commentsをクリックください。

happajuku at 05:00|PermalinkComments(2)TrackBack(0)

2011年04月14日

16日、「森の勉強会」〜熊森協会山形県支部

  日本熊森協会山形県支部が立ち上がって、この2月で丸2年でした。寒さが厳しい2月よりは季節がよくなる4月に開催しようということで、案内文書を出したのが震災の前後だったような気がします。

  山形では大きな被害はなかったものの、引き続く余震、ガソリン不足騒ぎ、原発事故などで、みなさんの身辺が落ち着かなかったのでしょう、さびしい参加者になりそうです。

  「アウトドア義援隊」に参加しながら、合間に準備を整え参加をお待ちしています。この会合は、協会の会員でなくとも、森や野生動物に関心がある方であればどなたでもご参加いただけます。お誘い合わせておいでください。

■日時 4月16日(土)  13時30分〜16時30分

■会場 山形国際交流プラザ(ビッグウィング)
       4階研修室

■話題提供者  熊森協会群馬県支部長
            川嵜 実さん

■問い合わせ  八木 090−5230−8819

  


happajuku at 04:12|PermalinkComments(2)TrackBack(0)

2011年02月19日

賛同署名への感謝

  去る1月24日、日本熊森協会山形県支部では、山形県知事に対し、森林環境の保全や野生動物との共生という観点から、クマの「春季捕獲」を来年度は中止してほしいことなどを盛り込んだ要望書を提出しました。この要望書への賛同署名を呼びかけておりましたが、2月18日までに、全国29都府県からあわせて1023名分の署名をお送りいただいております。それぞれの地域、職場、ご家族、ご友人などへの呼びかけ、ほんとうにありがとうございました。

  2月16日、私は、山形県の「特定鳥獣保護管理検討委員会」に、自然保護団体の代表として出席してきました。この日に間に合った署名912名分を自分の席に置き、皆様から後押しをしていただいていることを心強く感じながら会合でさまざまな発言をしてまいりました。

  特に「春季捕獲」については、これまでその実施理由として、これを実施することで夏から秋の出没や被害が軽減できる、ということがあげられていました。しかし、昨年はこの春季捕獲で69頭のクマを捕殺しているにもかかわらず、夏から秋にかけての大量出没となりました。

  このことは、クマの出没が春季捕獲の実施と相関しているのではないことを明確に表しているのではないか。山形では慣習的にずっとこの春季捕獲を実施してきたので、もしそれを行わなければどうなるのか、という比較の材料を私たちは持っていないのではないか、と指摘しました。

IMG_7673


  結論を先に申し上げれば、来年度について、私たちの要望を実現することはできませんでした。せっかく署名をお送りいただいたのにと思うと残念です。しかし、私はそれほど落胆してはいません。私たちの働きかけはまだ始まったばかりであり、今後の地道な取り組みがいつか理解されるはずであるという可能性に期待しているからです。

  痛ましいことですが、山形県では今世紀に入ってからの10年間で、2300頭を超えるツキノワグマを捕殺してきました。そこに来年度は、「229頭」(今年度は218頭)を上限として、捕殺が行われることになりました。また、この中に「春季捕獲分」として含まれているのは86頭(今年度は83頭)です。いずれも昨年度を上回る数字となっています。

  この数字を出すにあたって県は、県内に生息するクマを1985頭と試算しています。これは昨年度当初の推定生息数の2109頭から捕獲分227頭を差し引き、それに自然増加率が環境省のマニュアルの中に示されている12%であるとして算出したものです。

  百歩譲って、この数値がかなり精度の高いものであるとすれば、環境省が全国に棲むツキノワグマの生息数を15000頭から25000頭と見積もっていることから、その10%もの個体が山形にいることになります。そしてさらに、「捕獲上限229頭」は、この生息数の11.5%になります。クマは、前の年の秋の実りの状況によって、出産が大きく影響をうけると聞いていますが、昨年山の実りが大凶作だったことなどは、この算出では全く考慮されていません。

  全国のみなさんからの署名が集まっていることに触れながら、私は、「この会合で話し合っているのは実は山形だけの問題ではない」ということを強調してきました。クマに住民票はありませんし、森林が作り出す酸素や水にも、県境も国境もありません。

  会合で県事務局が出した案に反対の意見を述べたのは私一人でした。結果としては「少数否決」ということですが、今回の取り組みは「ゼロ」ではなかったと思っています。いくつか前進の兆しも見えています。

  山形県内にはたくさんの国有林がありますが、これまで森林管理局は国有林へのクマの放獣を認めてきませんでした。そのことが放獣のハードルにもなっていたのですが、昨年秋、県の自然保護団体協議会(私たちの支部も加入している)の名前で東北森林管理局に提出した要望書に対し、今後条件の整備を県との間で行ないながら、放獣を認めてゆくという回答が得られています。

  また、放獣の前提となる、クマを傷つけないで捕獲するドラム缶ワナの製作について、県費での対応を検討してゆくという考えを県は示しています。

  問題の大きさを考えれば小さな一歩ではあるのですが、一歩がなければ365歩もないのです。

  ご協力いただいたみなさんにお願いです。署名は「終わり」ではなく始まりです。たとえば、山形のクマ捕獲の問題点について、新聞にぜひ投書してくださいませんか。また、県のHPから入って、県知事や担当部局あてにみなさんの声を届けていただけませんか。山形が全国の方々から注目されているということは、行政には強いインパクトを与えるはずです。どうぞご検討ください。なお、その際には決して匿名や無記名ではなくお願いいたします。正しいと信ずる意見を表明するのに、自分を隠す必要はありません。

  山形支部では現在4月24日(日)の午後に、支部の総会を兼ねて勉強会を開催する予定です。山形県外からの参加も大丈夫です。ちょうど桜が見ごろの時期かもしれません。花見を兼ねてぜひ参加ください。

IMG_6580


  また、今年秋あたりに、山形の森をみていただくツアーの実施を考えています。ナラ枯れやブナ枯れの現状と、ゆたかな原生林を見ていただく中身の濃い、しかも低価格のツアーを検討してゆくつもりです。案内を協会のHPやこのブログなどに掲載していただきますので、ぜひお声をかけあってご参加ください。

  このほかに、山形県の鶴岡市内でクマのクロちゃんを飼育しておられる佐藤八重治さんが、6月あたりにツアーを検討してくださっています。こちらも何らかの広報がなされると思いますので、そのときには参加をご検討ください。

  みなさま、ほんとうにありがとうございました。


※今回のようなクマに関する記事を書きますと、時々、どこのどなたかわからない人からの「誹謗中傷」のようなコメントをいただきます。このブログは、議論をする場とは考えておりません。「自分と考えが違う」と思われた方は、どうぞスルーしてくださるようお願いいたします。ご自身の意見はどうぞ外に向かって堂々と発表なさってください。


※「葉っぱ塾」では2011年前半のおおまかな予定を作りました。こちらをごらんいただき、ぜひご参加を検討ください。


■「葉っぱ塾」では現在、デュオ・ケーナルパのCD『広い河の岸辺』を発売しています。こちらをご覧ください。お申し込みお待ちしています。


☆クリックしてくださると、読む人が少し増えるかもしれません。
人気ブログランキングへ


happajuku at 05:35|PermalinkComments(2)TrackBack(0)

2011年02月16日

山形の森保全に全国から賛同署名!

IMG_7673

<全国から届いた賛同署名>

  昨年全国でも山形県においても、クマの出没が相次いだ背景に、森林環境の変化があるのではないかと考え、その森林の保全や、そこに棲む野生動物の保護、そして山形で慣習的に行われてきたクマの「春季捕獲」の中止などを県知事に要請したのは1月24日でした。

  その署名に賛同者を募っておりましたが、昨日夜までに全国1都2府26県から、あわせて900名以上の方々の賛同署名がこちらに届けられました。

  当初は「山形の問題に他県の者でもいいのですか?」という問い合わせもありましたが、「山形県のクマ、などというのはいませんから・・・」ということで、多くの皆様が送ってくださいました。

  この署名は本日山形市内で開催される今年度最後の「山形県特定鳥獣保護管理検討委員会」に出席する私が持参し、県の担当者に渡す予定です。

  これまで、こうした問題で県内の自然保護団体の集まりである「自然保護団体協議会」が、要望書を出したことはありましたが、全国の国民の有志がこのような形で意思表示するのは初めてのことです。

  今回の会合だけで私たちの要望が実現するなどとは思ってはいませんが、私たち人間も森によって生かされていることは間違いのないことです。様々な利害もからみあってはいますが、対立ではなく対話を求めながら粘り強い活動を継続してゆきたいと考えています。

  賛同いただきました皆様にお願いです。署名していただいたことは、ひとつのきっかけです。今後どうか山形の森や野生動物のこと、ひいてはご自身のまわりの身近な自然環境のことについても、考え、そして行動していっていただけたらと考えております。

  本日の会合のことなどは今後、このブログや日本熊森協会のHPなどでお知らせしてまいります。

  参考までに、今世紀に入って10年間で山形県内で捕殺されたツキノワグマの個体数を掲載しておきます。


  
  ※参考 2001年〜2010年までの山形県内のクマ捕殺数


    2001年   204

    2002年   142
  
    2003年   216

    2004年   245

    2005年   192
  
    2006年   692

    2007年   124

    2008年   170
  
    2009年   112 

    2010年   220

     合計    2307 頭
 



※今回のようなクマに関する記事を書きますと、時々、どこのどなたかわからない人からの「誹謗中傷」のようなコメントをいただきます。このブログは、議論をする場とは考えておりません。「自分と考えが違う」と思われた方は、どうぞスルーしてくださるようお願いいたします。ご自身の意見はどうぞ外に向かって堂々と発表なさってください。


※「葉っぱ塾」では2011年前半のおおまかな予定を作りました。こちらをごらんいただき、ぜひご参加を検討ください。


■「葉っぱ塾」では現在、デュオ・ケーナルパのCD『広い河の岸辺』を発売しています。こちらをご覧ください。お申し込みお待ちしています。


☆クリックしてくださると、読む人が少し増えるかもしれません。
人気ブログランキングへ


happajuku at 05:03|PermalinkComments(2)TrackBack(0)

2011年02月08日

山形の森を守りたい〜知事あて「要望書」への賛同署名募集中!

IMG_7562

<メッセージが添えられていた賛同署名用紙>

  先月24日、県庁に出向いて、日本熊森協会山形県支部としての 「要望書」 を提出し、同時に県内外のいろいろな方に向けて賛同署名へのご協力を呼びかけています。ご協力いただける方はこのファイルをプリントアウトし、2ページ目だけで結構ですから、そこに記されている住所あてに郵送してください。

  今毎日のように署名用紙が郵送されて届いていますが、昨日は一度に50名分の賛同署名を送ってくださった方もおられました。一枚一枚お名前を拝見していましたら、たどたどしい字の署名の下に上の写真のようなメッセージを添えてくれた女の子のものが混じっていました。思わず涙が出そうになりました。

  2月に入ってすぐ、県の担当部署からメールがあり、1月末段階までの山形県内でのクマの捕殺数が220頭になったこと、狩猟の自粛要請をしたことなどが書いてありました。今年度の捕殺上限を218頭としていたのですが、それを上回ってしまったからということでした。

IMG_7556

<長井葉山で立ち枯れているナラ>

  今回の要望書の趣旨は、クマの大量出没の背景に森林環境の変化があるのではないか、その実態と原因を把握して保全に努めてほしい、というものです。私の大好きな長井葉山では、ナラ枯れが拡大の一途をたどっています。モグラたたきのように、出てきたクマたちを次々と捕殺するだけでは問題は解決しないことを訴えています。さらにはこの春に行われようとしている「春季捕獲」、通称「春グマ猟」を中止してほしいということも含めているものです。

  大阪の女性からは次のようなメールが届いています。

  「県のHPを観て、山形が「自然先進地山形」をめざしている事を知り、素晴らしい土地柄だと思いました。吉村美栄子県知事の好きな言葉は“水を飲む時、井戸を掘った人の顔を忘れるな”、好きな食べものは果物すべて、だそうで、なんとなく親しみを感じます。」

  野生動物が「害獣」だからといって捕殺するということが、ほんとうに「自然先進地」にふさわしいことなのかを考えてみなければならないのではないでしょうか。自然との「共生」ということもよく使われる言葉ですが、私たち県民が大切にしなければならないのは、多くの野生動物が棲んでいるという自然ではないのでしょうか。

  昨年は人身被害も多く発生しましたし、農業への被害も例年になく多くあり、被害にあわれた方々や関係者の皆さんのご心痛はいかばかりかとお察しいたします。他県では防護柵に工夫を凝らしていることなどがあるようですので、こうした先進地に学びながら、私たち人間の英知を結集して対処してゆきたいと思うのです。絶滅するまで殺し続けることと、いのちを生かすことに努力を払うこととでは、終着点も異なるのではないのかと考えています。


※今回のようなクマに関する記事を書きますと、時々、どこのどなたかわからない人からの「誹謗中傷」のようなコメントをいただきます。このブログは、議論をする場とは考えておりません。「自分と考えが違う」と思われた方は、どうぞスルーしてくださるようお願いいたします。ご自身の意見はどうぞ外に向かって堂々と発表なさってください。


※「葉っぱ塾」では2011年前半のおおまかな予定を作りました。こちらをごらんいただき、ぜひご参加を検討ください。


■「葉っぱ塾」では現在、デュオ・ケーナルパのCD『広い河の岸辺』を発売しています。こちらをご覧ください。お申し込みお待ちしています。


☆クリックしてくださると、読む人が少し増えるかもしれません。
人気ブログランキングへ


  

happajuku at 06:05|PermalinkComments(3)TrackBack(0)

2011年01月25日

豊かな森を守るために〜県知事への要望書提出

IMG_7375


※今回のようなクマに関する記事を書きますと、時々、どこのどなたかわからない人からの「誹謗中傷」のようなコメントをいただきます。このブログは、議論をする場とは考えておりません。「自分と考えが違う」と思われた方は、どうぞスルーしてくださるようお願いいたします。ご自身の意見はどうぞ外に向かって堂々と発表なさってください。


  雪の降った日は今日(25日)で、連続34日間となっています。1月いっぱいまでの予報はまだ雪のマークが続いています。

  昨日県庁に行ってきました。「日本熊森協会山形県支部」として初めて、県知事宛に要望書を提出したのです。

  昨年この山形県内では、県に報告があっただけで210頭のツキノワグマが捕殺されました。全国では、北海道のヒグマも含めると3500頭近いクマの捕殺が行われています。

  この大部分が「有害駆除」ということでの捕殺なのですが、出てきたら殺す、というような今のやり方を続けてゆけば、九州ですでに絶滅したといわれるように、この東北エリアにおいてもそのような事態になってしまうことは目に見えています。

  私たちの基本的な考えとして、クマが人里に出てきたりするのは、クマの問題ではなく、森の問題であるということがあります。ひいては森と向き合う人間の問題といえるのかもしれません。

  豊かだといわれているこの山形の森に、何らかの異変が起こりつつあるのではないか。拡大するナラ枯れやブナ枯れは、その兆候なのではないのか。そうであれば、長期的な展望に立っての森林保全活動を展開しなければならないのではないか。そんな思いで「要望書」をまとめました。

  全国の仲間からも、賛同署名を集めてくださる旨のご連絡をいただいています。私は来月16日に、県内の自然保護団体を代表して、「特定鳥獣保護管理検討委員会」に出席しますが、その席上で、いただいた署名も県に手渡したいと考えています。

  県担当者の対応は、どこか冷ややかなものでしたが、私たちは県のみなさんと対立したりケンカしたりするつもりはありません。お互いがそれぞれの立場でできることを出し合いながら、よい方向性を探りたいと思っています。

  「野生動物との共生」。言うはたやすいことですが、むずかしいこともたくさんあります。しかし、人間の英知を結集して、人間本位ではない、本当の意味での「共生」を目指したいものです。



※「葉っぱ塾」では2011年前半のおおまかな予定を作りました。こちらをごらんいただき、ぜひご参加を検討ください。


■「葉っぱ塾」では現在、デュオ・ケーナルパのCD『広い河の岸辺』を発売しています。こちらをご覧ください。お申し込みお待ちしています。


☆クリックしてくださると、読む人が少し増えるかもしれません。
人気ブログランキングへ


happajuku at 06:40|PermalinkComments(2)TrackBack(0)