「へらへら生きる」~劇団発泡鉄、玉城のブログ~

劇団発泡鉄(ハッポウスチール)脚本・演出・役者 玉城大祐のブログ

毎週水曜日開催のワークショップについて

2月より開催しています、毎週水曜日のワークショップについて、あまり説明をしていなかったので、改めまして。

西一風の岡本昌也君と一緒に毎週水曜日、18:00〜21:00でワークショップを行っております。

参加費は無料です。

場所は京都市内で、開催情報は玉城が主催しております劇団「発泡鉄」、玉城、岡本、の両アカウントにてTwitterで逐一配信しておりますので、ご確認ください。

内容としては、オーディションでもなければ、演劇教室でもない、純然たるワークショップです。

玉城、岡本、が演出の際に考えていることや、実際に稽古で行っているワークから、実験的なものなど、その日、そこに来てくださった方々と作っていきます。

もちろん、主催者側として毎週綿密に打ち合わせをして何をするか考えておりますが、ある程度フレキシブルに対応して毎回やっております。

演劇経験は全く問いませんので、どなたでも参加いただけます。
見学のみの方も大歓迎です。

また、俳優の方のみならず、自己の作品を創作するにあたって、ワークを構築、実験してみたいという演出家の方も是非ご連絡ください。

共に舞台演出や作品の構成、プランニングなどについてディスカッションし、ワークショップを実践していけたらと考えております。

演出サイドの参加に関しても、舞台経験は問いません。

俳優、演出、での参加、見学、ご質問等、メール、Twitterのダイレクトメッセージ、リプライなどで、お気軽にご連絡ください。

代表メールアドレス(玉城)
55pilot-fish.no5@live.jp

玉城大祐Twitterアカウント
twitter.com/happou_tamaki

岡本昌也Twitterアカウント
twitter.com/0kamochi

劇団「発泡鉄」Twitterアカウント
twitter.com/happousteel

東京渋谷にて

TPAMに合わせて東京に滞在していたが、今日の夕方頃には関西に帰る。

どこかに滞在するたびに、夜はぶらぶらと飲み歩くので、今回もそうなると思っていたけど、ほとんど飲まなかったのは自分でも驚きで、全く飲まない日が続いていて、実は飲まなくても大丈夫なんじゃないかと、思うけど、結局明日から元通りになる気もする。

六本木スーパーデラックスで観た、goatと空間現代のライブが素晴らしくて、

ライブ感とか、

グルーブ感とか、

そういう曖昧な言葉は危険だといつも思いながら、

あんまり使いたくないなと思いながら、

でも、なんだろうなと、ずっと考え続けているけれども、

一つの答えを見せてもらえた気がしたので、これは本当に大事に持って帰りたいと思ってブログを久しぶりに書いている。

俳優も、演奏者も、リニアに進行する時間の中を、
必ず幾つかの並行する行為や思考を行き来しながら一つの行為の表出を観客に提示しているのであって、
その往復をもっとわかりやすく提示してもいいのではないかと思うし、
その並行するものの太さというか、置き方みたいなものを捉え直してもいいのではないか、と考えているので、まあ、これは持ち帰って試してみます。

また、もちろん演劇も幾つか観たし、その他東京でしか見れないものや、体験できないものを持って帰ろうと、周ってみたけど、どこからも何かをもらえて本当に生の情報の強さを考えさせられる。

演劇を作る自分として、虚構を100%本物に近づける努力というか、そう思ってもらおうとする努力が思考の代謝を悪くしていると思っているため、

1%の事実にどれだけ神経を集中し構築できるのか、と考えているのであるけれど、1%の事実というのは、まあ自分がいて、何か、誰か、が眼前に在る、居るって事だと思うし、(今のところ、そこ疑うと何にもできんじゃないか、と考えている)そういった生の情報をいかに提示できるかがテーマであると改めて思います。はい。

しかし、東京の情報量を感じて、

では、生の情報が少ない土地で自分は何に取り込み、何を作るのかということであって、

国道沿いにガストや、サイゼリアや、洋服の青山、青木が立ち並ぶ地方都市の事を考える。

資本が、都市部から郊外、地方に滲み出して、同じような風景が全国に広がっていて、今は、インターネットもあるし流通も発達しているしで、田舎の子供だって妖怪ウォッチで遊んでいるでしょう、多分。

ボクらの世代だって、一応都市部で生活していた自分同様、同世代の男の子達は、地方出身でも遊戯王のカード探して走り回っていたわけだし、

何が言いたいかというと、

一応、演劇や舞台芸術の類、美術作品などを生の情報でしかありえないとすると、東京を中心として田舎の風景みたいなのが広がり始めている時期なんじゃないかと思ってしまうわけである。

生の情報分野に関しては、確実に現実的に他の情報速度に遅れをとってしまうし、情報量も限られてくるし、

でも、今は、YouTubeもあるし、ネットでDVD買えるし、大学図書館行けば、映像資料の閲覧はできるし、アーカイブは見られるわけだけど、生の情報量とは圧倒的差があって、

生の情報が遅れて、限られた形で地方に流れるのは、もう田舎ヤンキーがわかりやすい例だと思うし、田舎ヤンキーではいけないのじゃないかと思ってしまうわけである。

情報がパッケージングされて流れてくる事で、ガラパゴスにもなり得ないボク達はどうやって、自立していくのか、考えて動かねばならないと、強く思います。

歩け二人の夜を、そして世界に朝を迎えよ

22時22分

彼は、改札を一人で出る。

改札を出ると、駅を右手に回り込み、陸橋を渡る。

彼は、陸橋で、
国道、
そこを通る
トラック、
ワンボックス、
それらは概ね西へ向かっている、
を跨ぐ。

と、砂浜にたどり着く。

左手には大きな橋がかかっている。

向こうに見える島へとかかる、
大きな橋
にかかる、
垂れ下がったケーブルは、
虹色に浮かんでいる。

23時ちょうどに、虹は消える。
橋の姿が海峡の暗さに沈むのを、
彼は、
彼女と、
何度もみたのだ。

陸橋の階段を降りると、
砂浜が広がっていて、
波打ち際まで、
あと少し。

彼は、

片手に小瓶を持っている。

波打ち際

波の音

虹の橋

島の光

国道

レストラン

電車の音

おおきなトラック

はしゃぐ若者

波打ち際


22時30分

両足が波に洗われる

彼は小瓶をあける

彼が彼女に出来る事といえば、
彼が知る彼女を詳細に、鮮明に、
憶えておく
それくらいしか残っていないのだ。


改札から、
おおよそ8分。

彼は思い出す。
彼女と二人で歩いた頃、
ここまで10分かけて歩いたのだ。

彼は、2分間をどこに落として来たのか

喪った2分を取り戻すために、
瓶の蓋を閉め、

彼は、駅へともう一度歩き出す。


虹が沈むまで残り30分





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