ハッピー昭和クラブ

昭和大好きブロガー達による、昭和歌謡と映画のこぼれ話 あの映画は、あの曲はまさにそんな事だったのか!と感動再び!

昭和大好きブロガー達による、昭和歌謡と映画のこぼれ話
あの映画は、あの曲はまさにそんな事だったのか!と感動再び!

秀樹さん出演「おれの行く道」は松竹オマージュ?

昨日の当ブログで書いたように、「寺内貫太郎一家」で小林亜星さんに突き飛ばされ腕を骨折してしまったため、西城秀樹さんが「愛と誠」(1974 山根成之監督)の次作に企画されていた日本版「理由なき反抗」という感じの青春映画は撮影に入れなくなってしまいました。代わりに作られたのが「おれの行く道」(1975 山根成之監督)で、タイトルはどう考えても秀樹さん主演の物語に見えますが、秀樹さんの撮影スケジュールが押さえられなかったのでしょう、かなり秀樹さんは出番の少ない映画です。
ストーリーは、おじいちゃんが亡くなって一人暮らしになってしまったおばあちゃん(田中絹代さん)が田舎から出てきます。子どもたちの誰がおばあちゃんを引き取るかという話になりますが、おばあちゃんは土地を売ってかなりの財産を持っているということで、それを狙って子供たちは醜い争いを始めるのです。だいぶ昔に観たので記憶もあやふやですが、自分の店を改装したいとか、商売の資金にしたいとか、それぞれの思惑でおばあちゃんに親切にします。しかし、自分の子供たちの身勝手な様子にあきれたおばあちゃんは財産を寄付してしまいます。すると、お金がないと知ったとたん、子供たちは手の平を返したようにおばあちゃんを邪険にします。そんな態度に、孫の秀樹さんが怒って叔父さん、叔母さんたちを罵倒するのがクライマックスです。秀樹さんはこのクライマックスの部分と、あと数シーンしか出ていませんが、乱暴者で口も悪く、おばあちゃんにも憎まれ口をたたくけれど根は真っ直ぐな好青年を演じていて印象は強いです。最後は「おれが面倒みるよ!」とおばあちゃんを連れていきますが、何とおばあちゃんは寄付した以外にもお金をけっこう持っていたという終わり方だったと思います。見返りなんか考えてなかった孫が財産を手にするというハッピー・エンドですが、もう完全に主演は田中絹代さんなのです。
エゴむき出しの子供たちの中、長男の嫁はまともな人で、血のつながらない人の方が親身というのは「東京物語」(1953 小津安二郎監督)の原節子さんを思わせるし、秀樹さんの妹(池上季実子さん)が親戚たちの態度に憤るのもやはり「東京物語」の末っ子(香川京子さん)を連想させます。そして、老母を誰が引き取るかというストーリーは「戸田家の兄妹」(1941 小津安二郎監督)に元ネタがあります。この映画では、冷たい兄弟たちを批判した次男(佐分利信さん)が「僕が母を引き取る」と宣言しますが、これは秀樹さんの役に繋がっています。思うに、相当にスケジュールがきつかったのでしょう。
過去の小津作品を参考に急いでストーリーを作りあげたのだと思います。「東京物語」と「戸田家の兄妹」という二つの名作をくっつけた……というと安っぽいイメージに聞こえるかもしれませんが、これはこれでいい映画でした。小津作品をモチーフにして、田中絹代さん主演ですから、松竹が自社の伝統にオマージュを捧げた作品という言い方もできるかもしれません。   (ジャッピー!編集長)
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秀樹さん主演「愛と誠」、そして幻の映画

昨日、一昨日と当ブログで偉大なシンガー、西城秀樹さんについて書きました。西城さんは「新・御三家」のアイドルとして絶大な人気がありましたから、当然、映画も作られました。松竹で製作された「愛と誠」(1974 山根成之監督)です。
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梶原一騎さんが「巨人の星」や「タイガーマスク」「あしたのジョー」(←高森朝雄名義)などで「スポ根」マンガで一世を風靡したしたあとに原作を手掛け、「少年マガジン」に連載されてまたまた人気があった劇画(画・ながやす巧さん)です。その主人公「太賀誠」を西城秀樹さんが演じました。元々、「ワイルドな17歳」というキャッチフレーズで売り出された秀樹さん、そのセールスポイントの「男くささ」はライバルの野口五郎さん、郷ひろみさんにはないものだし、それを活かせる作品として「愛と誠」を選択したのは賢明だったと思います。秀樹さんもなかなかの熱演で、見ごたえがありました。ケンカ、というか乱闘のシーンなんかは秀樹さんのアクション、けっこう迫力がありました。この「愛と誠」では秀樹さんの相手役のヒロインを公募しました。何と3万人以上から選ばれ、ヒロイン名をそのまま芸名とした早乙女愛さんは当時、15歳。本当に劇画の「早乙女愛」そのままという感じの可憐な美しさでした! 後年、ロマンポルノ「女猫」(1983 山城新伍監督)に出るなんて夢にも思いませんでした。
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(この早乙女さんも2010年に51歳という若さで亡くなってしまいました……)
この「愛と誠」がヒット、松竹は次作もさらに秀樹さんのワイルドな魅力を活かそうと、「理由なき反抗」のような作品を企画します。しかし、当時出ていたテレビ「寺内貫太郎一家」のお約束の親子喧嘩の場面で、小林亜星さんに吹っ飛ばされた秀樹さんは骨折。このため撮影スケジュールがとれなくなって、この企画は流れてしまいました。残念。この骨折がなかったら、和製ジェームス・ディーンの線で、秀樹さんの映画キャリアはまた違ったものになっていたかもしれませんね。
その代わりに出演した「おれの行く道」(1975 山根成之監督)では、秀樹さんの登場場面はかなり少なくタイトルと裏腹に主演とはいえません。
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田中絹代さんと共演、「くそババア!」とか口は悪いが、おばあちゃん思いの青年を演じました。田舎からおばあちゃんが出てくるという小津安二郎監督作品を思わせるストーリーですが、おばあちゃんを大事にしない兄弟たちを罵り、茶の間で暴れるシーンは「寺内貫太郎一家」が混入している感じでした。  (ジャッピー!編集長)

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西城秀樹さんの素晴らしい歌たち

昨日の当ブログで誤りがありました。西城秀樹さんのシングル3枚目が「青春に賭けよう」で4枚目が「チャンスは一度」と書きましたが、逆でした。昨日書いてから、夜に喫茶店に行ってスポーツ新聞で「西城秀樹さん死去」のニュースを読んで気づきました。正しくはデビュー曲「恋する季節」(1972.3.25)、2枚目「恋の約束」(1972.7.25)、そして3枚目「チャンスは一度」(1972.11.25)、4枚目「青春に賭けよう」(1973.2.25)でした。お詫びして訂正いたします。そのスポーツ新聞の記事に、3年前、西城さんの還暦記念(ヒデキ、カンレキ!)のコンサートにサプライズで野口五郎さんが登場したというエピソードが出ていました。ステージ上で抱き合って祝福した五郎さんに秀樹さんも涙ぐんでいたということです。昨日も書きましたが、秀樹さんは「ちぎれた愛」で1973年度「日本レコード大賞・歌唱賞」を受賞、その歌唱力をいち早く認められました。一方、五郎さんはヒット曲は出ても賞には無縁でした。2年遅れてようやく「私鉄沿線」で1975年「日本レコード大賞・歌唱賞」を受賞した瞬間、五郎さんは涙を流しながら「やっと、とれた」と言った場面を鮮明に覚えています。そういった良きライバルだった五郎さんが病気を乗り越えステージにあがった秀樹さんにエールを送る……素晴らしいです。ギターの得意な五郎さんと、広島時代はドラムをやっていた秀樹さんのセッションなんか見てみたかったですが叶わぬ夢となりました。残念です。
どのスポーツ新聞も「秀樹さんの死去」を一面で取り上げており、やはり「ヤングマン」(1979)を代表曲としていました。「日本歌謡大賞」も受賞しましたが、「日本レコード大賞」の方は「日本の楽曲に限る」という規定があり、ヴィレッジ・ピープルの「Y.M.C.M」のカヴァーであるため受賞できませんでした。ともかく秀樹さんのシングルで売り上げ枚数もナンバー1で、あの振り付け(少林寺拳法がモチーフだそうです)と共に幅広い年代に受けた曲でした。
しかし、この時代には他にも数々の良い楽曲がありました。中でも僕が好きなのは「炎」(1978)です。♪一生一度なら ピエロも主役さ~ あなたの心を溶かしてみせる~ 恋とは戦いと知らされたならば~炎で氷を溶かしてみせる~という歌詞は、「チャンスは一度」や「激しい恋」(1974)といった初期の過剰なムードを残しながら、そこにストーリーを想像させます。作詞は阿久悠さん、さすがです。同じ1978年には同じ阿久悠さん作詞、馬飼野康二さん作曲で名曲「ブルースカイブルー」もありますので、最高に充実していた時代だと思います。そして「ヤングマン」以降は積極的に才能あるアーティストの楽曲を取り上げていきます。オフコースの小田和正さんの「眠れぬ夜」(1980)、もんたよしのりさん作詞・作曲の「ギャランドゥ」、そしてまさに拓郎メロディという感じで僕が大好きだった吉田拓郎さん作曲の「聖・少女」(1982)もありました。♪八月の波を~水鏡にして~ という作詞は松本隆さんです。本当に「歌う」ことが好きでチャレンジを続けていたんだなあと分かります。
病気に見舞われましたが
、それを受け入れ、前向きに生きることを忘れなかった秀樹さん、そんな人生を経験してさらに味わいのある大人の歌が唄えると思っていましたので、突然の訃報は本当に残念でなりません。  (ジャッピー!編集長)
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きたさん
1975年「空飛ぶ鯨」でデビューしたちゃんちゃこのメンバー。デビュー40周年を経て昭和の素敵な時代の歌や出来事を再発見
ジャッピー!編集長
映画雑誌「ジャッピー!」を主宰する編集長
映画や昭和歌謡に底知れぬ造詣を示す昭和博士
ハピイ氏橋
昭和のあれやこれやをイラストにして解説。
独自の目線で昭和の面白さを掘り起こすイラストレーター
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