先月、刑務所から逃走した受刑者が3週間あまりも潜伏しているという事件がありました。空き家になっている家屋に潜んだり、島から本州へ泳いで渡っていたりで捜査網をかいくぐっていたので住民の方々は大変な不安だったでしょう。逮捕されてホッとされたと思います。
この受刑者は愛媛県の「松山刑務所」の造船作業所から逃走したというニュースを最初に聞いたとき、思い出した映画がありました。高倉健さん主演の「新・網走番外地 流人岬の血斗」(1969 降旗康男監督)です。
2014-02-18
この作品の舞台が「松川刑務所」で受刑者が造船所で働いているという設定ですから、「松山刑務所」がモデルとなっております。
「網走番外地」シリーズは網走だけじゃなく作品ごとに日本中の様々な土地を舞台になっております。この「流人岬の血斗」では、「松川刑務所」から作業所の新設工事のため人員を送れとの依頼があり、健さんと吉田昌史さんが送られます。網走刑務所としては、暴れて手がつけられない健さんを「模範囚」と偽って厄介払いするのです。「松山刑務所」は模範囚が入っている「塀のない刑務所」で今回の事件でその是非が問われていますが、映画の中では、造船会社の社長(志村喬さん)が立派な人物で「更生のために囚人を受け入れてる」のです。網走刑務所から送られてきた高倉健さんは最初「どうせ、慈善家ぶって会社の名前をあげたいんだろ」と毒づいたり、反発していますが、その人間性に魅かれて信頼を寄せるようになります。地域の住民も「囚人を一般の人と働かせるなんて」と不安を露わにしますが、ある日、火事が起こり囚人たちが逃げ遅れた子どもを助けたことから、見る目が変わっていきます。
そんな志村さんの造船会社をヤクザの親分(安部徹さん。安定の悪役です)が乗っ取ろうとします。船を爆破しようとしたり卑怯な手口に健さんがとうとう怒りの殴り込み……という話です。images (2)
比較的、自由な雰囲気の造船所の休憩時間にソフトボールをするシーンがあって、健さんが何とも言えぬヘッピリ腰なのですが、ほのかに恋心を抱く未亡人(岩崎加根子さん)の子どもに「おじちゃーん、ホームラン!」と応援されかっ飛ばす場面は微笑ましいし、一緒に網走から来た吉田昌史さん(この人は本当に模範囚の純朴な青年)がハマナスの花を探していると、健さんが「お前はセッチンだなあ~」と言い、ポカンとした吉田さんが「あ……センチメンタルってことですか?」と言うシーンには笑いました。

(ジャッピー!編集長)
にほんブログ村 その他趣味ブログ 昭和レトロへ にほんブログ村
おもしろいと思ったら、クリックしてください!