ふっきーの演劇ワークショップ日誌

演劇ワークショップと言ってもいろいろ。自分の考える「演劇」や「ワークショップ」を、現場だけでなく率直な言葉で発信していきたいと思い、このブログを作りました。が、最近は地元葛飾区立石の関係の発信が多くなってきております。

April 2007

宣戦布告

※この記事は過去のものですが、
私の地域での活動の経過をお伝えするため、あえて載せています。
現在は立石の再開発の一部の地権者の方と
個人的にお付き合いさせてもらっていますが、
2007年の春を最後に、いろいろな事情があり、
具体的な運動や会合には参加していません。

詳しくは2008年9月に書いた「中立まちづくり宣言」をご覧ください。



ac6db35c.JPG立石の再開発問題で自分の関わり方をちょっと変えてみた。
先日、演劇デザインギルドの成沢さんから「演劇だとかなんだとか言わず、やるならちゃんとやりなさい」とあおられたのがきっかけだ。もちろん、自分は行政主導の再開発には大反対の立場だ。現在、再開発反対の住民運動がいまいち盛り上がりに欠け、町歩きサークルStanding Stonesの後方支援だけではおっつかず、自分自身も反対派の中に入らないといけないなと思ったのだ。つまり、負けることを前提に柔軟に戦わなければいけないのだと・・・。(戦うという言い方はいまの時代に合わないかもしれないけど、再開発の計画が粛々と進められるということを前提に、作戦・対策をたてていくという意味である。)
幸い、自分は会の中で若いので、意見も聞いてもらいやすく、みなさんからとても大事にされてくれている。お茶や食事をおごってもらったり、会に行くともらいものをしたり・・・。ありがたい。
再開発の反対運動の青写真ははっきりとある。運動の中心となっている一部の人たちにも聞いてもらい、賛同を得た。立石のやり方にあわせ実行にうつすのみだ。
演劇が自分の考えや世界の見方を伝えて、人の気持ちを動かすものなら、再開発の運動はどうだろう。自分の計画を見て、ある人は「立石の運動に足りないのは『感動』だった」とまで言ってくれた。今回は町の人全体が相手。寺山修司の市街劇の復活を夢見て演劇をやってきた自分は、かなりやる気になっている。

本日、立石の駅で偶然会った、行政の方にはっきりと反対派に回ることを告げてきた。まあ、いずれ知られることだし、この方が戦いやすいと思ったので。相手はびっくりしていたけれど、受け止めてくれた。さあ、なにから手をつけようか。

障害者プロレスを観に行く

本日は、かなり前から楽しみにしていた障害者プロレスの日だった。
朝起きるなり、いっしょに行く予定だった人から子どもが風邪で行けなくなったとのメールが届く。おかげで、午前中はひたすら電話をかけまくり、いっしょに行く相手を探す。さすがに当日、予定があいている人はなかなかいない。でも、これが意外とおもしろかった。非常時を楽しむ能力は人一倍あるほうだと思う。いつの間にか、自分の中で、突然電話をかけたらおもしろい反応をしてくれそうな人に連絡をするというゲームになっていく。自分が電話をかけてくることに、とても大げさな反応を示してくれるのだ。楽しませたもらっただけでなく、多くの人の近況を聞くことができた。中には入院していた人もいた・・・。みなさま、お騒がせしました。

障害者プロレスはとても自虐的だった。
最初の試合はいきなり重度の身体障害者ふたり。しわしわの顔でゆっくりとした動きしかできないETと、頚椎に障害があり、ねっころがるような動きしかできないヨッコラショの対戦だ。ふたりとも立位が取れず、すさまじくスローな戦いが始まる。解説もポイントをおさえていて、ふたりの障害をおもしろおかしく説明していく。でも、レスラーたちは本気。真剣だからこそ、笑えるギャップがいい。ちょっと不安げだった友人も見方がわかったらしく、どんどんリングに引き込まれていった。勝つと本当に喜び、負けると本当に悔しがる障害者の様子が伝わってくる。障害者の生き生きとした表現を観客が素直に受け入れているのは、すごく心地よかった。

自分が大好きだったカードは、ロリコンダメ人間・引きこもり青年対うつ病・片腕に障害がある病人のタッグマッチ。狭いリングの上を超個性的な四人が入り乱れる。寝技をするロリコン男に「相手が少女であったらと思っているに違いありません」とか、引きこもり男に「漫画でしか勉強をしたことがないのに、なかなかやります」とか解説も容赦ない。ロリコン男のピンチの場面で、引きこもり男がポール際でリングに背を向け、引きこもる姿などは抱腹絶倒だった。やらせだとは思うけど。

最後の試合は、ベテランの健常者と聴覚障害者の新人との異者格闘技戦。圧倒的な健常者のパワーの前に挑戦者はなす術なく秒殺される。あまりの一方的な攻撃に会場からは悲鳴が上がった。健常者が勝利の雄たけびをあげるとともに、マイクで「これが現実だ。リングの上では障害のあるなしは関係ない」と言い切った。そのあとで、それでも舞台に上がってきた新人の挑戦者をたたえ、がっちりと握手をする。その瞬間、負けて悔しさをにじませていた挑戦者が表情を変える。彼がはじめて舞台にたてた喜びに感極まる様子が伝わってくる。なんだか壮快だった。

友だちが「客席の障害者が生き生きしている」と言っていたけど、本当にその通り。障害者自立支援法のおかげで、どんどん生きづらくなっている障害者がどんなに勇気づけられたかは想像できない。これこそ真の福祉だと思う。いいものを見させてもらった。

在日外国人のキャンプでワークショップをする2

09d1b569.jpg主催者側から改めて紹介され、「だましていて、ごめんなさい」と立場を隠してキャンプに参加していたことを謝る。ぱっつんはそんなにつっこまれず、自分のように嘘はつかなかったらしい。とにかく身分を明かせたことでようやくすっきりとした。

気を取り直して、ワークショップ開始。
からだほぐし、自己紹介、ゲーム、マッピング、演劇遊びと段階をおって、徐々に劇作りへと入っていく。最後は「私が出会ったこんな日本人・外国人」というタイトルで、嫌だったことや変だったこと、逆にうれしかったことなどを絵に描いてもらい、グループでひとつの話を選び、演劇へとつなげていくということをやった。

三つのグループのうちのひとつに、在日外国人の女の子がコンビニでアルバイトをしていたときの話があった。レジで、チャーハンとマーボー豆腐がいっしょになっているお弁当を買おうとしたおじさんに「箸にしますか?スプーンにしますか?」と聞いたところ、「日本人は箸に決まっているだろ」と激しい口調で言われ、ひどく怒ったという経験談。劇の途中で、レジの周りにいた、ふたり以外の登場人物ひとりひとりに思っていることをインタビューしてみると、ほかの店員や、並んでいるお客さん、レジの机までもが、みんな女の子の味方。おじさんの孤立無援ぶりがわかり、逆におじさん役の男の子が驚いていた。みんな大いに笑った。その後、見ていた人にに感想を聞くと「自分もそういう体験がある」とか「おじさんも問題を抱えていたのかも」とか、自然にいろいろな意見が出た。ネガティブな体験のときのほうが展開がおもしろかった。

思えば、ぱっつんとは初コンビ。後半、彼女にだいぶ助けられた。自分の進行の未熟な点も改めて自覚。いや〜、本当に勉強になった一日だった。
ワークショップ自体は概ね好評で、中には途中で帰る予定をやめてくれた参加者もいたらしい。素直にうれしい。経験はやる気を引き出す。進行役として、もっと勉強をせねば。

ワークショップ終了後もキャンプは続く。
キャンプファイヤーやら、夜中のおしゃべりやら、翌日のサッカーやら・・・。
なんだか学生時代に戻ったような楽しい時間。実のある一泊二日だった。
みなさん、ありがとうございました。

在日外国人のキャンプでワークショップをする1

0fee1ea2.jpg一泊二日で、HOME FOR VOICEという在日外国人の若者を中心とした団体のキャンプで演劇ワークショップをやってきた。現在、こーたさんが花崎さんとインドネシアのアチェに行っているため、自分たちに回してくれたお仕事である。演劇デザインギルドの開発(→以下、ぱっつん)とふたりで、企画から打ち合わせ、当日の進行をやってきた。自分は、20代ふたりだけで見ず知らずのお客さんを相手に、企画や打ち合わせの段階からやるのは初めてで、とても大きな経験になった。

場所は小田急線黒川駅近くの黒川野外青少年センター。快晴。駅の周りは大きな建物がなく、広々としていて、緑も見える。空が高いし、空気も適度に湿気を含んでいて気持ちいい。体調が悪そうなぱっつんも「ハイキング日和だね」と徐々にテンションが高くなっていく。

今回、演劇ワークショップはキャンプの中のメニューのひとつということで、15時から夕食の時間までを割り振られていた。しかし、主催者側から「キャンプにもぜひ参加してください」との声があり、最初から参加となる。だから、ほかの参加者のみなさんには演劇ワークショップの進行で来たことは内緒になっていた。午前中、自己紹介、ゲーム、グループでの昼食準備と進み、参加者と仲がよくなるにつれ、具体的な質問も出てくる。「ふっきーはどうして来たの?」「誰の知り合い?」「ふだんなにやっているの?」そのたびにちょっとずつ嘘をつき、「劇場のチケットのもぎり」というあまりにも下手な嘘には途中から遊びに来てくれた友人のカニカニに苦笑いをされてしまった。ひどい。良心が痛む。

昼食はすべて野外で自分たちで作った(自分のグループはハヤシライス。自分は全員分のご飯を炊く担当をした。初めての体験。とても勉強になる。)ので、時間はおせおせ。14時に次のプログラムが始まる予定が、14時30分ごろ、ようやく食べ始める具合である。作るだけでヘトヘト。しかもたくさん食べたので、自然に眠くなってくる。ただでさえ、お昼過ぎの時間は睡魔が参加者を襲う魔の時間なのに・・・。14時からのプログラムを中止して、演劇ワークショップは30分遅れで始まった。

おばあちゃんと散歩

5e09196e.jpg今日は昨日の雨がうそのような快晴。
仕事も久しぶりに休みだったので、昼食後90歳の祖母と散歩に行ってきた。祖母は本当に元気。腰もほとんど曲がっていないし、いまも家事や買い物、趣味の園芸を軽くこなす。散歩も毎日のように行く。地域の老人会ではみんなの目標にされているらしい。まさに「化け物」としか言いようがないので、冗談で「化け物」と言ったら「お前はあたしをバカにしている」と本気で怒られた。血気盛ん。とても若いのである。

散歩をしていても、歩き方がいい。重心がちゃんと移動しており、からだもいい具合に脱力している。なにかを貯めているように窮屈な父のからだとは対照的だ。祖母が長生きするのがわかるような気がする。

今日はいつものように中川の土手を散歩した。通りがかりの人にあいさつをしては声が小さいと文句を言ったり、道端に咲いているケシの花を摘んだりと忙しい。休憩がてらにいつも立ち寄る公園で、自分がからだのストレッチを始めると、祖母も真似をして独自のストレッチを開始。その様子があまりにもすごかったので、思わず写真を撮ってしまう。
その後、何人か知り合いの近所の人に会うと「いつ倒れてもいいように孫が着いてきてくれている」と孫との散歩を自慢する。そのくせ「(孫が)こんな歳にもなってふらふらしていて」とへりくだることも忘れず。逆に、相手が「なに言っているの。こんな孝行なお孫さんを持って」と自分のフォローをしてくれる。まあ、これもいつものこと。地元で近所づきあいがあるのは、よいことだなと思う。

ほのぼのとした散歩だった。

地域の物語 大発表会

世田谷パブリックシアターのシアタートラムで、地域の物語ワークショップの全コースの発表会があった。もちろん、自分が担当をしていた金夜コースも。おかげで、今週は参加者の自主稽古やトラムでの場当たりなどにもつきあい、けっこうな忙しさだった。

子どもだけのコース。
途中までしか見られなかったけれど、今年の子どもは表現がかっこよかった。

子育て中の主婦の方が多いモーニングコース。
こちらは三つのグループ発表。
いつもは聞いたことない不思議な声を出すお母さんの姿に、
客席のお父さんのひざの上で「ママー」と泣いている子どもが印象的だった。

土日が中心の休日コース。
なんだかほのぼのとした日曜の午後をそのまんま表現したかんじ。
とてもぜいたくだった。

そして最後に金夜コースの三グループ。
過程に携わっているからだけど、客観的に見ようとしつつ、
思い入れが入ってしまっている自分に気づく。
ひとつひとつのシーンやセリフに手に汗をにぎる。
いやぁ、贔屓目だけれど、金夜の芝居はすばらしかった。

でも、それ以上に自分がやっていて幸せに思うときがあった。お芝居が終わった瞬間に、司会のこーたさんに言われる前に参加者がマイクを握って芝居作りの感想を言わずにいられなかったシーンや、終盤、子どもの風邪で本番に出られなかった参加者の感想を聞くシーン。ひとりひとりの芝居や人への想いがたくさんつまっていて、それを表現しなくてはいられない様子が伝わってくる。こういう瞬間があると、ワークショップのときの大変さもふっとんでしまうのだ。

個人的には、ファシリテーターとしての今後の課題がはっきりと認識できたワークショップでした。この経験、無駄にはするまい。
♪ラブ・ユー立石(先輩&友人柳田さんの人気ブログ)
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