ふっきーの演劇ワークショップ日誌

演劇ワークショップと言ってもいろいろ。自分の考える「演劇」や「ワークショップ」を、現場だけでなく率直な言葉で発信していきたいと思い、このブログを作りました。が、最近は地元葛飾区立石の関係の発信が多くなってきております。

August 2007

ちょっとバタバタしていますが・・・

90753330.JPG再び水俣に行ってきます。
9月2日におこなわれる『ゆうじ屋のお料理トーク』というイベントのためで、現在、水俣と東京組との連絡役・調整役みたいなことをやっています。
内容は・・・。世田谷に実方裕二さんという重度身体障害者の人がいます。彼は手足を満足に動かすことができないのですが、介助者に指示をしながら、すばらしい料理を作ってしまう料理人です。世田谷中を所狭しと車椅子でカレーやケーキのデリバリーをおこなっているすごいおじさんです。彼が水俣に行って、料理教室や、ゆうじ屋紹介映像+試食会、シンポジウムなどをおこなうことになっています。
しかも、現地でこの企画を支えてくれるのは、去年の創作舞台「水俣ば生きて」に参加したり、関わったりしたメンバー。その名も”水俣ば生きる会”です。一年ぶりにみんなと再会できることや、新たに実方さんを紹介できることが素直にうれしいです。

水俣に行くまでに、香港のことや、8月の水俣行きのこと、その他ワークショップ・立石のことなどブログを更新するはずがなにもできなかった。いやいや、すさまじい忙しさだ。ちなみに写真はこないだ行ったときに相思社で撮った空。この文章とはなんにも関係ないけど。
さあ、再び行ってきます!

劇は見られず

b4b098e4.JPG夜は19時40分に三人でフリンジクラブという劇場で待ち合わせ。そうそう、昨晩もうひとつのじゃんけん大会があったのだ。そのじゃんけんに負けた花崎さんが三人分のチケットを取るはずだったのだが、お昼の時点ですでにソールドアウトだったらしい。いたしかたない。
劇場に着いたのは自分が一番最後。花崎さん、成沢さんのほかに、長友さんと外国の人がいた。(ちなみに長友さんは大学時代に通っていた専門学校の同期生。7年ぶりの再会でとてもびっくり。しかも在学中はほとんど話したこともなかった人で、こちらに来てからたくさん話しました。自分は演劇畑の人たちから逃れて、結果的に現在の活動をやっているようなところがあるので、昔の演劇仲間に香港のIDEAで会うとはにわかに信じられなかった。)外国の人はネルソンさんという人で花崎さんの友人。ハワイ生まれの香港人で音楽をやっているらしい。劇が見られないので、彼と会おうとことになったのだと思う。
そこで、五人で食事に行くことにした。「なにが食べたい?」とネルソンさん。「野菜が食べたい」という長友さんの希望で、ベジタリアンのお店に行くことになった。とても雰囲気のよい店で、バイキング形式になっている。でも、その前に自分はお粥を食べてきたばかりだったので、控えめによそう。とてもおいしかっただけに残念。
食後に成沢さんの持っていたパソコンを使って、ネルソンさんに向けた水俣の小報告会があった。そのときの様子だ。
その後、自分が「お酒が好きだ」と言ったこともあり、近くのバーに連れて行ってくれた。そこでは、ネルソンさんの友人である台湾から来たジョセフィーヌが合流。ネルソンさんもジョセフィーヌもとても気さくでユーモアのある方々。英語がつたない自分の話も熱心に聞いてくれ、とても楽しい時間を過ごすことができた。香港に来て初めて交流らしい交流ができた気がする。

陰湿教育ライブに遭遇

ab819dc6.JPG7月19日。沙田の帰りは、なにかお土産物を探そうと旺角で降りる。
この町はとにかく人が多い。なにかイベントがあるみたいな勢いの混雑ぶりだ。かつての秋葉原のような雑多さに近いと思う。メイドがいるいまは知らないけど。

路上でパフォーマンスをやっているグループがあった。見れば「陰湿教育」とある。すごくインパクトのあるタイトルでしょう。香港に来た日に看板を目撃して、あまりにも強烈だったので頭から離れなくなってしまったのだ。IDEAのプログラムの演目にも入っている現地の若者の劇である。興味はあったのだけれど、公演日は帰国後だった。残念。
路上ライブでは、先生役ひとりと生徒役の数人が向かい合い、ののしり合い、生徒がいっせいに倒れるというようなことをやっていた。若い女の子たちのパワーはすごい。一気に観衆をひきつける。町の活気に負けていないところが見事だった。一瞬、人と町が一体となって動いている感じを受けた。一方、おなかがすいて疲れが出始めていた自分にとって、テンションの高いこの町はかなりつらい。

沙田探訪3

844bdd21.JPG文化博物館の見学の後、近くにある曾大屋という観光スポットに行くことにする。
曾大屋は150年以上前に建築家によって建てられた集合住宅で、城壁のような高い壁に囲まれている。いまでも一般の人がふつうに生活しているので、礼儀をもって観光するようにと解説されている。

なるほど。玄関から中に入ると確かに独特な空間である。なんというのかな、アジアの遺跡とか、お寺とかに入ったかんじというか。そこに洗濯物なんかが無造作にほされていたりするから、なおさら不思議な場所である。
奥に入っていくと、人の遺影がたくさん並んでいて、死んだ人を祭っているようなところがあった。空気が違う。遺影に見られている感じがする。なんとなく、よその人が気軽に入れるようなところではないなと思い、心の中で「ごめんなさい」と謝りつつ、横をすり抜けた。

この建物のバックにはマンションがそびえたっていたのだけれど、住むのならこちらの建物のほうがよほどよい。いっしょに人が住んでいるかんじがするのだ。小さな町といったかんじに近いかもしれない。おもしろいものを見ることができた。

ふつう

「ふつうでいいから」
「ふつうの人は・・・」
「ふつうに生活をするのが・・・」

このようなことを我が家の家族はよく言うのだが、演劇などやっているふつうではない息子は「不通」に聞こえてきてしまう。天邪鬼だ。

沙田探訪2

5cdc5cfc.JPG7月19日。お昼過ぎに文化博物館を見学する。かなり広くて立派な建物だ。

最初は三国時代の蜀の土器・鏡・埴輪・武具の特別展示を見る。これはあまりおもしろくない。三国史も読んでいるので、ある程度の知識もあるのだけれど、そんなことが背景であるような説明も出てこず、延々とものが並ぶ。これならば歴史博物館のほうがよかったと思い始めてしまった。

次に見たのが、香港全体と沙田の町の歴史の説明があるところ。こちらはおもしろかった。沙田だけでなく、香港も急激に人口が増加しており、いまなおそれが続いている町であることがわかる。どおりで人があふれていて、建物もバスも縦に長いわけだ。中でもおもしろかったのは、1997年香港の中国返還後にどんな変化があったかが細かく書かれていること。道路や鉄道、建物など、どんなにたくさんの新しいものができたかということ。そうそう、当の文化博物館も2002年くらいだ。なるほど、そう考えれば、特別展示や歴史の説明も、中国共産党からのプロパガンダということで納得がいく。まあ、こういう施設は多かれ少なかれ、そういう役割を担うのかもしれない。政府の意図を見抜く国民の目が試される。

純粋におもしろかったのは広東オペラの展示。衣裳やセットが贅沢に飾ってある。生はよい。華やかな衣裳にじっくりと見とれてしまう。設置されていたビデオではいくつかの演目が選んで見ることができ、ひとりで独占してしまった。芸術として、かなりおもしろかったのだ。型で説明していく演出は日本の歌舞伎に近いものがある。それに曲芸に近い動きが組み合わさるのだ。一生懸命見ていたら、ほかのお客さんも気になったのか、集まってきて、昭和の街頭テレビみたいになってしまった。

沙田探訪1

a09ae513.JPG7月19日。プログラムはお休み。一日フリーな日である。
前日、三人で壮絶なじゃんけん大会をした。IDEAから最初に配られた成沢さんの手提げ袋だけに施設の無料チケットやお土産の割引券が入っていたのだ。そこで、じゃんけんをして買った者から好きなチケットを取っていくことになった。ここでは歳など関係ない。その結果、花崎さんが歴史博物館、自分が文化博物館のチケットをとり、負けた成沢さんはお土産の割引券をとった。成沢さんのに入っていたのに気の毒だが、なにしろ、じゃんけんで負けたのだもの、しかたない。じゃんけんの神様に選ばれなかったのだ。

そこで、これもなにかの縁だろうということで文化博物館のある町、沙田に行くことにした。一応、この町はガイドブックに載っていたけれど、泊まっているコウズウェイベイからはちょっと離れたところにあるし、観光地としてはモノクロで優先順位は低い。でも、特に強く行ってみたいところがないので、行ってみることにした。

で、駅を降りると、一大ショッピングモールがある。かなり興ざめ。日本の地方都市に来たかんじである。しかも中では、東京のデパートでもなかなか見ないような「山形フェア」をやっていた。人だかりができてる。こっちでは「食べ物」に日本の地名がつくと、ブランドっぽく見えるようだ。「北海道」「沖縄」はもちろん、「鹿児島」「横浜」なんてのも何度か見た。変なかんじである。

写真は高層マンション。こんな建物がごろごろある。おそらくニュータウンのような町なのだろう。さらに新しいマンションも建設中だったり、道路を工事していたりする。急速な発展の最中なのかもしれない。空の青さとマンションが異様に目立つ町という印象。外国と言えど、立石の再開発とだぶって、あまり好きではないな、このかんじ。

夜はフォーラムシアターを見る

f631bf15.JPG7月18日。夜は三人ともパレスチナの人が演じるフォーラムシアターを見た。
ひとりの女性の結婚をめぐる話。14歳のモナは結婚適齢期。成績が優秀なため進学を希望しているが、家族を取り巻く経済環境ゆえに、伯父が薦めるお金持ちの男と望まぬ結婚させられそうになる。そこで、彼女はひとり反抗するのだが・・・といった内容。

完全にセリフはわからなかったけど、物語はわかりやすかったのでついていけた。フォーラムシアターなので、観客は劇に対して意見を言うだけでなく、自ら登場人物になって演じてみる。ひとり目は男性、モナになっていろいろと反抗を試みる。男が女性を演じるおもしろさはあるけど、個人の力で現状を打破していくには、ちと弱い。二人目はすごくパワフルなブラジル人のおばさん。彼女をサポートしきれなかった母親を演じてみた。彼女のパワーがすごい。父、伯父、婚約相手と次々に説得していく。確かに娘を思った命がけの行動だった。会場からは大きな拍手が起こった。
でも、彼女のアイデンティティがブラジルにあるからできたことではないか、仮にできたとしても家族にとって望ましい解決になりえたのかという点で疑問が残る。世界中の人に現状を知らせる点では有意義だが、問題解決の手段や、長い目で見たコミュニケーションにはなりづらい。きっと、現地の住民同士でこういうことがやれたらおもしろいし、本当に意味があるのだろうなと思う。こういう機会が一助になることを願う。

水俣の報告にたくさんの人たちが来てくれた

66c2278f.JPG7月18日。15時45分から16時15分までが自分たちに割り振られた時間。30分でなにも知らない人たちに、水俣のこと、水俣病のこと、演劇のことを伝えなればいけないのだから、かなり大変だ。しかもお客さんの出入りや準備込みで。日本なら無茶でしょ!と言いたくなるけど、ここは香港。でも無茶だ!

会場には想像以上にたくさんの人が来てくれた。途中で用意していた資料もたりなくなり、急きょ自分たちの知り合いの分をまわすことに。総勢30人くらいか。同じ時間帯に20以上のプログラムがあることを考えれば、かなり大勢来てくれたのではないか。
うたもしっかりうたった。楽器なし伴奏なしアカペラ。潔さだけを買ってもらったせいか、みなさんサポーティブに聴いてくれた。もしかしたら手拍子くらいはあったのかもしれないけれど、覚えていない。まあ、決して雰囲気は悪くはしなかったのではないかなぁ。
次は成沢さんによる水俣の歴史の説明。パワーポイントに書かれた英語を、流暢ではない、大きな声で読んでいく。これが意外と外国人にわかりやすいみたい。変にネィティブっぽい英語を使うよりは、はっきりと言うことのほうが伝わるのだろう。成沢さん、さすが年の功。(←失礼しました。)短時間にもかかわらず、地質や地層のところはいやにマニアックだったような気がしたが、気のせいか。
最後は花崎さんによる演劇がおこなわれた背景や過程の説明。花崎さんは英語ができるので、説明やお客さんとのコミュニケーションはお任せ。ワークショップさながらに場の雰囲気を作っていく様子はお見事である。映像の音が小さいとか、スクリーンが見づらいなどのハプニングがあったけれど、お客さんはかなり熱心に聞いてくれた。
中でもマカオの若者たちの演劇グループが来てくれたのはうれしかった。水俣の演劇の事例はきっと多くの人を勇気づけるはずだ。もっともっと、たくさんの人たちに聞いてもらいたいなと思った。あと、自分も外国語を勉強せねば・・・。「ふっきーは英語と中国語を勉強しなさい」花崎さんのありがたくも厳しく率直な言葉が耳に残る。

水俣報告の準備

f6e698ed.JPG7月18日。再び香港の話。この日は午前中に、ホテルで三人で報告のリハーサルをする。本来はパワーポイントで、画像や映像を使いながらの発表をするつもりだったのだが、花崎さんがkeyholeという表現形式の発表で申し込んだため、それを期待してきたお客さんに対して、なにかパフォーマンスをしなくてはならなくなったのだ。そこで、英語がペラペラしゃべれるわけでもなく、ほとんどなにもやる予定がなかった自分が冒頭で劇中歌の「月の浦の清らかな花」を歌うことになった。かなり強引。焼け石に水だと思うのだけれど、まあ、せっかく香港に来たことだしと思い引き受ける。上手下手を考えなければ、うたうことは好きなのだ。「さあ、みんなでうたおうよ〜」と始まるこの歌。水俣の劇のときは、みんなで歌ったから迫力があった。でも、ひとりでうたっていると、なんだか悲しくなってくるから不思議だ。日本語なので、日本人ではないみなさんはどうせわからないだろうけど。

午後に会場の専門学校に到着。主催者の好意で掲示板のいい場所を貸してもらい、ポスターとワークショップの写真を貼り出した。報告の宣伝のためである。貼るなり、さっそくのぞいてくれていた人がいたので、すぐさま写真をパチリ!去年、水俣でも大活躍した自作の写真ポスターが香港でも活躍。われながらいい仕事をしたものだ。エッヘン。
♪ラブ・ユー立石(先輩&友人柳田さんの人気ブログ)
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