ふっきーの演劇ワークショップ日誌

演劇ワークショップと言ってもいろいろ。自分の考える「演劇」や「ワークショップ」を、現場だけでなく率直な言葉で発信していきたいと思い、このブログを作りました。が、最近は地元葛飾区立石の関係の発信が多くなってきております。

September 2011

日本人の仕事観に対する大きな疑問〜『仕事と日本人』を読む〜

仕事と日本人 (ちくま新書)
仕事と日本人 (ちくま新書)


最近、私の行動や活動の背景に
現在の日本人の仕事観に対する
大きな疑問があるということがわかってきました。

前にも書きましたが、
私の両親は婦人服の仕立て屋をやってきました。
下町の小さな小さな下請け工場。
私は子どもの頃から
父に「お前には継がせたくない」と言われ続け、
私も服をつくろうとは微塵も思いませんでした。
そして、「サラリーマンは楽でいい」という
つぶやきを聞いて育ちました。

背景には、自らの腕を頼りに発注先と交渉、
厳しい納期を守りながら、
工場を切り盛りしていく大変さがあったことでしょう。


さて一方、私の伯父は製薬会社に勤めるサラリーマン。
朝早く出て、夜遅く帰ってくる営業職。
お酒と煙草が大好き。
(私の酒場好きは、小さい頃、浅草・立石の飲み屋に
連れて行ってくれた伯父の影響があるやも・・・)

でも、過剰に飲まざるを得なかったお酒と煙草は
ハードでストレスが多い仕事の裏返しだったのでしょうか。
2005年に62歳の若さで末期の咽頭癌で亡くなりました。


中学受験の面接の練習で将来の夢を聞かれ、
「伯父の製薬会社」を挙げたとき、
「あ、嘘ついているな」と思ったことを覚えています。


幸せな働き方ってなんだろう?
そもそも、働くってなんだろう?


根本的な疑問が解決しないまま残り、
私はフリーターをやったり、ヘルパーの資格をとったりしながら、
演劇を続け、NPOの中間支援の組織に足を踏み入れています。
収入は多くありません。
上の世代は、それを「甘えだ」とか「余裕があるからだ」とか言います。


では、現在、若者のニート・ひきこもり・不登校などの問題は
若者の耐性を育てることで解決するのでしょうか。

私は現在の仕事のいびつさが
ありとあらゆる若者の問題につながっていると確信しています。
また30代、40代の鬱の問題、引退したシニアのひきこもり、
現役世代の高い自殺率は無縁ではないのではないでしょうか。
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シヌコトとシルコト〜中学1年生の女の子の自殺に思うこと

先日、葛飾区新小岩のマンションで
中学1年生の女の子が自殺?をする事故があった。
原因は不明だが、
数キロ圏内の若者の自殺はとてもショックなことだ。


突然だが、私が大学生のとき、少年・青年の事件が相次いだ。

神戸連続児童殺傷事件の酒鬼薔薇に始まり、
池袋の通り魔事件、西鉄バスジャック事件、
岡山金属バット母親殺害事件、豊川市主婦殺人事件・・・。

私はこれらの事件の凄惨さに衝撃を受けながらも、
不思議な共感があった。
(もちろん、人殺しや暴力はいけないという前提の上で)

なぜ彼らは人を殺したのか。

この先、どうやって生きていったらいいのか・・・。
彼らのあせりや絶望感、自己肯定感の希薄さ、
時代の閉塞感みたいなものは共有できた。

事件後、マスコミや偉い人たちは
少年法の改正や命の教育の大事さを叫び続けた。
「(加害者の少年を)理解できません」と
一言で片づけた有名アナウンサーすらいた。

バカだなと思った。

意図的に向き合おうとしていないのか、
それとも向き合えないのか。

どちらにせよ、今以上に純粋だった
私は激しい怒りを覚えた。


その当時、本を書き、演出をしていた私は、
若者がテロを起こしたり、人を殺したり、
自殺をしたりする作品を多くつくった。

同級生の女の子からは
「もっと明るければ、人を誘いやすいんだけどね」と言われた。
通し稽古を見て、数十分泣き続けた女の子もいた。


私にとって、
演劇は社会とうまく折り合いをつける楽しい道具だった。続きを読む

「下町ハイボールを飲んで語り合う」〜庶民の知恵の結晶

9月4日(日)13時から
葛飾区市民活動支援センターにて開かれました。
企画は、今年10月30日にある
2011コラボかつしかまつりの副実行委員長の
辻洋介さん(かつしか起業家クラブ)です。
参加者10名。

私はゲストの下町ハイボールの調査・研究を続けられている
工藤博海さんを紹介したことがきっかけで、
準備にもつき合わせてもらいました。


このイベント、単純に言ってしまえば、
「下町ハイボール」を自分たちでつくって、楽しく飲もう!
そして、それについて話し合おう!
ということ。
昼間から美味しくお酒が飲めればいいや、
と思っていた方々(実際いたかどうかは不明ですが)も
工藤さんの解説により
「下町ハイボール」の奥深さに驚愕することとなるのでした。


々知狆特
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まずはベースとなるアルコールは焼酎です。
焼酎には「甲類」と「乙類」があります。
米、芋、麦、黒糖、そばなどが一般的ですが、
それは「乙類」の焼酎で、
「甲類」に比べ、値段も大幅に高くなります。
一方、「下町ハイボール」に使うのは、
「甲類」のほうです。
製法上、何度も蒸留を行うため、原料の風味は損なわれます。
ちなみに、今回使用した宝焼酎のボトルには、
「糖蜜、トウモロコシ、大麦」と書かれていました。
そのものだけを飲んでみましたが、
強いアルコールで舌がびりっとくるかんじです。

*調べたら、こんなに素晴らしい
「宝焼酎」のホームページもありました。
http://www.takarashuzo.co.jp/products/shochu/jun/

そのため、安い「甲類焼酎」を
美味しく飲むための工夫が必要になります。


天羽の梅の秘密
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その魔法の原液が「天羽の梅」です。
今回は、奥戸街道沿いにある
立石の老舗の酒屋さん美濃屋脇坂商店から取り寄せました。

焼酎ハイボールには赤ラベルを使うそうです。
名前は「梅」なのですが、梅の果汁は一滴も入っておりません。
なぜかというと、天羽飲料が「天羽の梅」を
新商品として出した際、ラベルをつくるのが間に合わず、
前の商品のラベルを転用してしまい、
それが非常に好評だったため、長らく使われているそうです。

原料は、
「砂糖・酸味料香料・着色料(黄4、赤2、青1)保存料(安息香酸Na)」
と書かれています。

こちらと甲類焼酎を絶妙の状態でブレンドすることで、
美味しい「下町ハイボール」のベースができあがります。
お店によっては、ウォッカやラム、ウィスキーなどをブレンドし、
個性を競います。
その差が一日の客数の増減に直結するほど、繊細なもの。
工藤さんによると、東京の西部にある「下町ハイボール」は
東ほど競争にさらされていないため、質が低いそうです。
わが町立石の「ハイボール」はライバルだらけですから、
自然、変なものは出せないわけです。

イベント時、私は工藤さんに言われて、配合を手伝ったのですが、
なんと、配合のやり方自体を間違えてしまい、
工藤さんを苦悶の表情にさせてしまいました。


C沙
最後は、炭酸飲料です。
今回はわが葛飾区の新小岩にある
野中食品工業有限会社の「ドリンクニッポン」を使いました。
美濃屋さんによると、
立石のほとんどのお店が
この炭酸を使っているのではないかということです。
双方とも、高度な技術に裏づけされた地産地消です。
パンチが効いた強い炭酸が特徴です。

ちなみに私はサントリーの出している「サントリーソーダ」を
持ってきて飲み比べをしてみました。
全然違います。
まず、粒が細かく飲みやすいのですが、
パンチが全く効いていません。
「下町ハイボール」を飲んだときに、
最初にガツンとくるかんじが全くないのです。

なるほど、こんなにも違うものなのかと驚きました。

てれ方
工藤さんのやり方によると、
まずは「炭酸」をどばっとそそぎ、
その後にブレンドした液体を入れます。
その方が、液体が下に沈みやすくなるみたいです。
最後にレモンを一切れのせて完成。


みなさんで美味しくいただきました。

下町ハイボールには、
戦後の安くてまずいお酒をいかにして美味しく飲むかという
庶民の知恵がたくさん詰め込まれています。
現在、下町ブームもあり、ファッショナブルに取り上げている面もありますが、
涙ぐましい工夫が下町地域の居酒屋と労働者を支えてきた
側面を忘れてはいけないと改めて思いました。

その後は2次会と称して、
職場の同僚も合流して、立石のハイボールの名店「あおば」(旧三富)へ。
お昼の1時から夜11時まで飲み続けの一日となりました。

この日、私は何杯飲んだかわかりません。
♪ラブ・ユー立石(先輩&友人柳田さんの人気ブログ)
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