ふっきーの演劇ワークショップ日誌

演劇ワークショップと言ってもいろいろ。自分の考える「演劇」や「ワークショップ」を、現場だけでなく率直な言葉で発信していきたいと思い、このブログを作りました。が、最近は地元葛飾区立石の関係の発信が多くなってきております。

June 2014

他人と「わかりあえる」という幻想

突然ですが、あなたは誰かとわかりあえると思っていますか?


志をともにした仲間と事業を起こすことがあります。

お互い恋心をいだき、男女が結婚することがあります。

誰からもうらやまれるように仲のよい家族があります。

いがみ合っていた国同士が同盟国になることさえあります。


でも、それは「わかりあえたから」なのでしょうか。


こんな意地悪なブログを書くと、身近な人から
「ふっきーさんにはわかってもらえていると思っていたのに」とか、
「またひねくれている」「夢がない」とか言われそうで、
ちょっと怖いですが、勇気を出して意見を言います。



他人と「わかりあえる」ことは幻想です。



どんなに親しい人であっても、
「わかりあえる」ことはありません。
もちろん、「わかってもらえている」
という一瞬間があることはあります。
でも、それが持続することはありません。

私がなぜそういうふうに思うようになったかというと、
演劇をやっているからです。


演劇は、価値観が全く違う者同士が集まり、
ああでもない、こうでもないと、
価値観をすり合わせていくメディアです。

ひとりの強力な権限を持つ人の価値観に
染め上げてしまうような演劇もありますが、
私はそのような場所が嫌いで、
早々とおさらばしました。


でも、私は演劇を使って、
「わかりあう」ことはできなくても、
「近づく」ことはできると思っています。


例えば、
「今日、マンションのエレベータ―で
 一緒になった子どもがすごくかわいくて、
 あいさつしたんだけれど、
 突然怖がって泣いてしまった」
出来事があったとします。


‖梢佑鯀杼する


NCM_0972











このときは具体的に聞けなくても、
演劇にする機会を持つことで初めて、
子どものことをちゃんと想像します。

どんな子どもか。
何歳ぐらいか。
エレベーターになぜ乗ってきたのか。
どこへ行こうとしていたのか。
私を見て、どう思っていたのか。
なぜ泣いたのか。
あいさつの仕方が行けなかったのか。
以前、怖い体験をしたことがあったのか。

直接、子どもに聞くことができなくても、
具体的な情報を想像することができれば、
その分、少しだけ近づくことができます。
例え、正確でなくても、
単純な思い込みを排除し、
考えを整理することに役立ちます。


▲ぅ瓠璽犬鮖覲于修任る

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もちろん、通常のおしゃべりでも、
身ぶり手ぶりがありますから、
話をしていれば、なんとなく、
その人の癖や雰囲気が伝わり、
言葉以上のことがわかることはあります。

でも、ここでいう「からだを使う」とは、
もっと細部まで表現できるということです。


例えば、
どっちが先に乗ってきたのか、
男の子なのか、女の子なのか、
親は一緒にいなかったのか、
どのような距離だったのか、
どのようにあいさつをしたのか、
どのくらいの時間、一緒だったのか、
どのように別れたのか
などがわかってきます。

ここらへんは他人に話すとき、
省略されることが多いですが、
細かい部分を具体的にしてみると、
そのときは気づかなかったようなことを発見し、
意外な事実がわかることがあります。

その子がそのマンションに来たのは
初めてだったかもしれません。


B梢佑砲覆譴

大村さん








おしゃべりの中では永遠に自分のままですが、
演劇を使うと、他人になることができます。

例えば、
 ↓△涼奮を経て、実際に自分が
子どもを演じてみることができます。

その子になってみると、
エレベーターに乗る前、
エレベーターに乗って、私と出会った瞬間、
あいさつをされて、泣いた時、
別れた後などが
想像上のことですが、
具体的になっていきます。

実際にからだを動かすことで、
そのときの気持ちがわかってきます。
自分から見る風景は
他人から見る風景が全然違うのです。
あたりまえのことですが、
このことを理解するのに適した
メディアはなかなかありません。

 ↓◆↓のことは演劇の得意分野だと思います。


このことをふまえ、
実際にやってみると、
その日、たまたま着ていたTシャツに
パンクバンドのボーカルが描かれており、
急に近づいたため、
男の子がびっくりして
泣いてしまったのではないかという
新たな仮説がたてられてりします。


なので、
他人と「わかりあう」ことは難しくても、
その人に近づくことができます。


6月29日(日)に
こんな実験をしてみようと思っています。
あと1名で成立します。
ぜひご参加ください。

***************************

6/29(日)ふっきーの演劇ワークショップvol.2
「おしゃべりするみたいに演劇ができたら」


【日時】2014年6月29日(日)13時〜17時

【場所】葛飾区市民活動支援センター

【参加費】500円

【定員】10名*5名で成立

【締切】6月27日(金)まで

【申込】fukky※edg.or.jp
    ※を@に変えて、
    ,名前 年齢(年代でも可) O⇒軅茵´せ臆弾圧
    を書いて期日までにお申し込みください。 

【協力】 葛飾まちづくり劇場

「キャプテン翼」が大好きな地元民であっても銅像が微妙な理由

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2013年3月に四つ木つばさ公園がオープンし
併せて園内に「大空翼」像が建立。
2014年3月に、四つ木と立石の各所に
7体の銅像が作られました。

2013.9.7毎日新聞『キャプテン翼:銅像7体「増員」葛飾区、来年2月に』


葛飾区HP観光について よくいただくお問い合わせ
「キャプテン翼の銅像はどこにありますか。」


葛飾の見なれた風景の中に、
突如、ポーンと「キャプテン翼」の登場人物たちが
飛び込んでくるしかけになっています。

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私は「キャプテン翼」を
リアルタイムで読んで育った世代です。
小学生のときにはマンガとアニメに熱中し、
単行本もそろえた時期もありましたし、
オープングテーマを歌いながら、
翼君や日向君になったつもりで、
「ドライブシュート」も「タイガーショット」も
真似していました。

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にもかかわらず、
子どもの頃には、
翼君たちがいた「南葛」のモデルが
立石にある「南葛高校」がであることを
知りませんでした。
そして何より、作者の高橋陽一先生が
隣町の四つ木でこ「キャプテン翼」を
描いていたとは夢にも思いませんでした。

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大好きな町で、
大好きなマンガが描かれていた事実。
こんなに嬉しいことはありません。


そんな私でも、今回の銅像たちは
非常に微妙に思えるのです・・・。

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もともとの課題設定は、
「キャプテン翼の作者が葛飾にいるのに、
 地元はその恩恵は全く受けていない」

だったと思うんです。
「キャプテン翼が生まれた町のイメージ作りをしよう」
→「関心を持って来てくれた人が喜ぶには?」
→「銅像をたてる」
→問題解決「人が来る/イメージをつくれる」

となったわけですが、実際はどうでしょうか。


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これらの像には、行政や自治会、商店街の
根強い「ハード信仰」があると思います。
もちろん、先行事例として
亀有にある「こち亀」の両さん像
さらにはその大本として、
鳥取県境港市の「水木しげるロード」の妖怪像
があります。

後者は観光やまちづくりと結びつき、
銅像だけにとどまらない成功事例になっていますが、
葛飾の場合はどうでしょうか?


銅像は安価でできる「ハード」です。
「第3回銅像っていくらで建てられるの?」という記事によると、
つくるのが著名人でなければ、
等身大の胸像(70cm程度)でだいたい210万円。
台座込みで300万程度だそうです。

一度つくれば、壊さない限り、半永久的に残ります。
自治体の首長は「芸術に力を入れる」と言うと、
決まって「劇場」や「文化施設」をつくる時代がありました。
肝心の「ソフト」が集まらないにもかかわらず、
維持費がかかり、「ハコもの」と揶揄されています。
銅像の場合は
メンテナンスはほぼいらず、
リスクはあまりありません。
安全かつ、安く、形に残る優良「ハード」?なのです。
事実、葛飾区は
今年「増員」した7体を約1,900万円でつくっています。
人や育成事業に投資するよりも確実と判断したのでしょう。


◆峺平性」


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役所が主導になって、こういうものを企画する際、
面白みが半減する要因の一つが「公平性」です。

「キャプテン翼」の銅像が配置されているのは、
公園や道路の片隅で、
町の中の空いているばかり。
しかも特に登場人物と関連があるように見えません。

「キャプテン翼」好き!を感じさせる
遊び心がないんです。


私の友人は若林君はゴールを守っているんだから、
葛飾警察署の前に置くべきだと主張していました。

また、立石の呑んべ横丁の前には、
日向君の師匠で、お酒ばかり飲んでいる
吉良監督をつくるとかもありかもしれません。
*再開発計画があるため、無理だと思いますが。

「大空翼」像は作者の母校である
南葛高校の前とか、サッカー場とかの方が
インパクトがあるのではないでしょうか。

でも、実際は各種担当課や民間に交渉し、
実現するよりも「キャプテン翼」に詳しくない人が
手っ取り早く作ることを選んでしまったのでしょう。


「実際の効果はどうなのか」


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ここが一番疑問です。
葛飾区は「キャプテン翼」を設置した理由を
「銅像増設で観光客の回遊性を高める」としていますが、
そもそも、四つ木・立石地域に
観光客がどれぐらいいるのでしょうか。
また観光客がいるとして、
観光客は何を望んで来ているのでしょうか。

少なくとも「キャプテン翼」の銅像巡りをメインに
この地域に来る人に会ったことがありません。
もしいたとしても、
△能劼戮燭茲Δ縫┘團宗璽匹漏無、
地元の人たちも特に詳しいわけでもないので、
「回遊」したとしても
そこまで面白い観光ができるわけではありません。


私も実際に友人たちと「回遊」してみました。
もちろん、銅像巡りが目的ではありませんが、
立石と四つ木を町案内していたら、
たまたまコースに銅像があり、
意地で回ってみたというかんじです。
コースはふつうの住宅街もまじっており、
ある程度、ガイドができる人がいれば、
それなりに面白く通ることはできますが、
なにもなければ、地元とは全く関係のない
「キャプテン翼」の話を肴にするぐらいしか
やり過ごす時間はないでしょう。

NCM_1124








以上が微妙な理由です。

1,900万円あったら、高橋陽一先生に頼んで、
キャプテン翼の登場人物たちが
葛飾の魅力やお店を紹介するマンガでも
書いてもらった方が
絶大な効果があったのではないかと思う私です。

あと、結局のところ、
継続性のあるまちづくりは、
コンテンツ頼みではなく、
地元の老若男女が主体的となり、
経済を循環させる仕組みをつくるしかありませんし、
この作業は銅像にはできません。
課題を設定し、
住民が地道に解決していくしかないのです。

おまけ。
立石にある大木貞次像。

ohki













これらの銅像はいつまで残り、
どのような効果があるのでしょうか。
♪ラブ・ユー立石(先輩&友人柳田さんの人気ブログ)
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