ふっきーの演劇ワークショップ日誌

演劇ワークショップと言ってもいろいろ。自分の考える「演劇」や「ワークショップ」を、現場だけでなく率直な言葉で発信していきたいと思い、このブログを作りました。が、最近は地元葛飾区立石の関係の発信が多くなってきております。

March 2017

地域の物語「生と性をめぐるささやかな冒険」女性編と男性編を観てきた

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どちらも「ささやか」では全然ない!
というのが、第一の感想だ。

3月26日(日)、世田谷パブリックシアター主催の
2017年度の地域の物語の発表会
を見に行ってきた。
(「女性編」のプレビューと「男性編」の長編)


今回は昨年に引き続き、テーマが「生」と「性」。
誰もが当事者であるのに立ち止まることがなければ、
またはきっかけがなければ、
誰もが当事者だとは思いづらいテーマである。
そして語るのに勇気がいるテーマだとも思う。
舞台では、参加者たちが自らの「性」を手掛かりに
ワークショップを通じて「生」について考えてきた様子が発表される。


まずは「女性編」。
「ゆきのおばあちゃんの話」がとても印象的だった。
おばあちゃんの遺品である、
90歳のときの日記を、舞台上で20代の女性(孫)が読み始める。
おばあちゃんは子どもを埋めず、
病弱だった弟の子どもを引きとって
自分の子どもとして育てたそう。
歳をとってなお、
「子どもを産まなかったこと」を自問自答していたり、
自分の行動の結果、生まれてきた孫娘を愛おしく思ったり。
とつとつと読む女性が祖母の葛藤と愛情を
そのまま引き受けているように見える。
数十年を超えた家族の物語とつながりが垣間見えた瞬間だった。
前年は「男性性」を強く意識した「女性性」が強く出ていて、
同時に怖さも感じた発表だったが、
今年度はいい意味で肩肘が抜けた分、
それぞれの人たちのメッセージが強く伝わってくる舞台だった。


次は「男性編」。
発表はシアタートラムから打って変わって、
稽古場Aに。
発表場所やワークショップの回数も鑑みて、
ある意味、後発で「女性編」のカウンターパートだと油断していたら、
あまりにも堂々とした発表で「女性編」以上に衝撃を受けた。
ゲイやトランスジェンダーの人、アブノーマルな趣味の人、
軽そうな若者からストレートな初老の男性まで
参加者が幅広い。
冒頭の「はぎさんのモノローグ」で出てくる
女性を初めて意識したという「フォークダンス」の話から、
舞台は参加者全員のフォークダンスのシーンに。
いきなりこれでやられてしまった。
全員が男性で、ペアになって手に手を取り合い踊る。
そして音楽に合わせて、パートナーを替えていく。
圧巻!
男性同士で踊るユーモラスさがありながら、
多様性を尊重することが表現されていて、見ていてとても心地よい。

さびしさを感じる男性が知り合いに
ただ「上にのってほしい」と頼み、
身体の上に覆いかぶさるシーンがあったり、
ひたすら「〇〇年〇〇回」
(その年のセックスの回数を暗示し、後でわかる)と叫ぶ人がいたり。
発表の仕方が自然体で自由。
また途中で出てくる異性とのエピソードも
すべて男性参加者?が演じるため、
性への見方もマヒしてくる感覚があった。


極めつけは、最後に出てきた「まんこにいさん」だ。
性同一性障害(身体は女性、心は男性)の20代の若者が
性別にとらわれてきた過去をふりかえり、
最後に「ただいまんこ」と言い放つ。
いやあ、すごいなあ。


両方を観た後、観る前とでは、
自分の「生」と「性」への距離が
あきらかに変わっていることがわかる。
そして、自分の歴史を誰かにしゃべりたくなっていた。


「ささやか」と書いておきながら、
「ささやか」では全然なかった発表会。
今年度は大いにだまされた。

「SHIBAMATA FU−TEN」に泊まってみて思ったこと

「柴又についに宿泊施設ができたんだってよ!!!」

そう叫びたい気分だった。
有名な観光地なのに、宿泊施設がない。
遅きに失した感もあるが、ついにできたのである。
葛飾区民として単純に嬉しい。
喜びついでに、地元の飲み仲間と行ってきた。
葛飾区の旧職員寮を改装したそうである。
内部は予想以上にオシャレで、快適だった。

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さてさて、内部はいろいろな人が紹介しているので、割愛。
強く思ったのは、柴又が周遊型の観光地から、
滞在型の観光地へとシフトできるかどうかが
問われているということだ。

周遊型では、数時間楽しめればいいが、
滞在型では、1日以上楽しむコンテンツがなくてはならない。
その準備が果たしてできているだろうか。
体験をふりかえると同時に課題を考えてみる。

〕漆をどこで調達するか

宿には自炊設備はあっても、食事はついていない。
そこで、私たちは食事を持ち寄ることにした。
待ち合わせは宿に19時。
用意がいいHさんは柴又駅前にある
「Pizzeria luna e Dolce」の
ピザを2枚予約していた。
「このお店、ミシュランにも載っているんだって」
と下調べも欠かさない。さすが!

見事、待ち合わせ時間に全員遅れてきていたので、
ピザを持ったHさんを誘って、
19時20分に居酒屋に入るという暴挙に出た。
入ったお店は駅前の「やきとり福茂」。
見事あたり!焼きそら豆をあてに生ビールを飲む。
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まさに幸せ。
入って10分後、
遅れてきたN夫妻から連絡があったので、
私はこのお店の焼き鳥とポテトサラダを
テイクアウトで持っていくことにした。
そして、飲み物と乾きものは近くのコンビニで調達する。
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正直に言うと、立石の仲見世商店街あたりで
総菜を買ってしまおうか迷ったのだ。
でも、せっかくなので、柴又で買う挑戦をしてみたかった。
19時でも買える店は少ないので、
時間が遅ければ遅いほど、
駅前のコンビニ頼りになってしまうだろう。
柴又の夜のお店、ぜひとも頑張ってほしい。

あと宿泊施設にはシャワーしかない。
お風呂に入りたい人は銭湯が遠い・・・。

朝食をどこでとるか

朝はNさんの通勤とNさんご子息の通学の都合で7時集合。
残されたHさんとNさん妻と私の三人は
朝食をとれるところを探すことにした。
あてにならないのは、Rettyというページ。
「柴又で朝食がとれる19店」と書いてあるのに、
後半のほとんどのお店は隣町、高砂である。
また7時から開いている店はなく、
高木屋は開いてはいたが、草団子の仕込みをしていただけで、
食べられるわけではなかった。
そこで、朝食をとれるお店をさがす。
駅前で2軒あった。

ひとつはコーヒースタンド。もうひとつはおそば屋さんである。

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「煙草吸えます」と必要以上に大きく、
何個も書いてあるところが
喫煙しない私にとっては恐ろしい。
悩みに悩んだ末、コーヒースタンドに入る。

これが正解だった。
82歳のおばあさん(←そうは到底見えない)が
一人で切り盛りしているお店。
シンプルながらトーストが美味しく、居心地もよかった。

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正直言って、もう少し選択肢があると楽しい。
特に参道のお店、開けてくれないかな。

D食をとった後、どうするか

私たちが朝食を終えたのが8時過ぎ。
観光地に行くにも時間が早すぎるので、
柴又八幡神社の古墳探しを皮切りに、
住宅街を散策した。
私は用水路の上の道を発見したりで、
かなり楽しかったのだが、
さんざん歩かされた2人はお疲れのご様子。
高木屋さんでお茶休憩をして、
柴又帝釈天にお参りをしに行くことになった。
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その後、シクロポリタンタクシーに乗れればよかったのだが、
その日はあいにくお休み。
仕方なく、矢切の渡しに乗ろうということになった。
私の中ではこの体験が一番楽しかった。
川に囲まれた町、葛飾なのにもかかわらず、
葛飾で船に乗ったのは生まれて初めて。
とても新鮮で気持ちがよい体験だった。
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そして、せっかくなので、野菊の墓散策へ。
ひたすら畑の中を歩く。

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私は「野菊の墓」はDVDで見たことがあるが、
同世代は小説も映画も見たことのない人の方が多いだろう。
まして外国人は・・・。
特に「野菊の墓」の世界観が初心者でもわかるものもなく、
物足りなく感じた。
記念碑まで行き
帰りは三人でなぞなぞをして帰ってきた。

柴又帝釈天近辺以外にもう少し楽しめるコンテンツがほしい。
葛飾に広げれば、
水元公園や立石の居酒屋はしごなどがよいだろうか。

いずれにせよ、宿泊施設のスタッフには
外国人にせよ、日本人にせよ、ニーズに合わせた
高度なコーディネート機能が求められる。
そして、柴又地域では、
食事や娯楽のコンテンツの充実が課題だ。

宿泊施設ができたことを機に、変わるチャンスである。
大いに頑張ってほしい。

音声ガイド付き映画会を目をつむって楽しめるか

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目が見えない人はどうやって映画を見るのか。
その疑問を解明するチャンスがある映画会が
近所の立石図書館でありました。
今まで、図書館の映画会を見に行ったことはありません。
もし行くとしても、通常のレンタルサービスでは
見られないような貴重な作品をやっていたり、
作品を作った監督や出演者のお話が
セットになっていたりする場合だけでしょう。

今回は作品に特に興味があるわけでもなく、
スペシャルゲストがいるわけでもありません。

でも、行ってみたのは、
飲み仲間の原ミユキさん(通称ハラミさん)
葛飾で初めて音声ガイドをする上映会だったから!
当日行ってみると、会場は大盛況。
定員の50名を超える人でにぎわっていました。
しかも中には、盲導犬と一緒に来ている
視覚障害者の方も複数いらっしゃいました。
*ちなみに私の母親まで偶然いました(笑)

まずはハラミさんが
なぜ音声ガイドをやったかというお話。
以前会った視覚障害者に
「どの作品に音声ガイドがついていたらいいか」を聞いたところ、
「すべての作品」と答えたそう。
その方は「選ぶ自由」がほしいのだそうです。
確かに!
映画館だって、レンタル屋さんに行ったって、
健常者には選ぶ自由が担保されています。
視覚障害者にも、アダルト作品も含めて、
すべての作品が楽しめるように
配慮されている社会こそ、
成熟した社会だと思います。

会場の明かりが暗くなって映画開始。
ハラミさんの音声ガイドを信じて、
目をつむりました。
セリフを邪魔しないように
最低限のガイドが入ってきます。
特に重要なのは「形容詞」と「形容動詞」。
ここに言葉を選ぶハラミさんのセンスが出てきます。
以前、大学の映画の授業で篠崎誠監督が、
「好きな映画を繰り返し見るとき、
目をつむって音だけ聞いてみるのもよい」
と言っていたのを思い出しました。
確かに、ハラミさんの音声ガイドが
演出意図を鮮やかに切り取ってくれるシーンが何度もありました。
しかも他のお客さんの笑い声もよく聞こえます。
視覚的なもので笑っているのか、
それともシチュエーションで笑っているのか、
目をつむるとよくわかります。

約1時間強で終了。
音声ガイドをしたハラミさんに大きな拍手がそそがれました。

終了後、ハラミさんから。
「ポテチの意味、わかった?」と聞かれ、
「ポテトチップスの音が印象的だった」と的外れなことを言った私。
私に不満そうに意味を伝えてきます。
いやいや、それなりに楽しんだのですよ。

でも、今回わかったのは、
目をつむっての鑑賞も、それなりに経験が必要だということ。
ダイアログ・イン・ザ・ダークで、
慣れている視覚障害者が暗闇を案内するように、
楽しむコツがあるのだと思います。

不思議で楽しい視覚障害者体験の1時間でした。
♪ラブ・ユー立石(先輩&友人柳田さんの人気ブログ)
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