わたしはジブリのアニメでは平成狸合戦ぽんぽこが好きです。昭和40年代のニュータウン開発で住処を追われたたぬきが化学を駆使して決起するという内容ですが、時は流れて令和。上り調子も高度経済成長の記憶も薄れ、少子高齢化で寂れ、自然に飲まれゆくニュータウンは怪異の存在する余地があると考え今回の舞台に選びました。
最初はもっと神秘的で高潔な神様をイメージしていましたが、あしだかやみずちのような格の高い神ではなくもっと動物的で妖怪らしいキャラの方が親しみやすいと現在の形に落ち着きました。名前も好物のつくねから取り、焼き鳥で共食いネタは一度はやってみたかったので実現できてうれしいです。
ハーピー娘を題材にするなら飛行しながらの交尾は絶対やりたかったので実現できてうれしいです。ヒヨコもビビるどころか全力で楽しでいます。このSEXで昂って無意識の内に飛び立つというのがミソです。翼に妖気を流し込むことで揚力を発生させる能力を持ちますが、感極まって揚力の制御が利かなくなるというに興奮します。
ヤンキーを主人公にする利点は外見の変化で成長を分かりやすく読者に見せられる点にあります。当初は煙草も吸っている予定でしたがネーム段階でオミットされました。ネーム段階では学生までの予定でしたが、立派な大人の男に成長して買い占めた森で”家族”と幸せに暮らすという結末になりました。
水商売の母親が飲んだくれの親父に愛想を尽かせて出て行ったとかヒヨコの荒廃した家庭環境の設定を考えていましたが、設定を全部出したらテンポが命の漫画では致命的。雨山先生は冒頭の散らかった部屋だけでヒヨコの置かれた状況を表現してくれて、雨山様の描写力には感謝の言葉もありません。
今回も編集様や雨山先生、そして、ファンの方の支えもあって新作を発表することができました。次回はスライム娘です。上手くすれば今年中には単行本を見せられそうです。よろしくお願いします。