September 15, 2010

宮下公園 強制排除・封鎖

宮下公園封鎖・強制排除に抗議封鎖された宮下公園,撮影する渋谷区職員2東京都渋谷区にある宮下公園が,9月15日朝,渋谷区当局によって封鎖を強行され,これにたいし午後から抗議行動が行われた。

強制排除・封鎖された宮下公園(明治通り側封鎖された宮下公園,撮影する渋谷区職員渋谷駅から原宿に向かう山手線に沿って細長く延びる公園が宮下公園だ。ほとんどの部分は階下に駐車場が造られ,その屋上を人工地盤化して公園としている。付近の住民や在勤・在学者らに利用されているほか,公園とその近隣部分は,ホームレスの人たちが小屋がけして生活している。

こうした宮下公園を「宮下NIKEパーク」なるものへと造りかえられようとすることに反対し,その着工を阻止するべく,抗議行動が,今2010年春から続けられてきた(その抗議行動の経緯については,みんなの宮下公園をナイキ化計画から守る会宮下公園アーティスト・イン・レジデンスのブログ・サイトを参照)。

そうした中で渋谷区当局が取ったのが,宮下公園 強制排除・封鎖という暴挙であった。

強制排除・封鎖された宮下公園(北口この宮下公園改修は,単なるネーミングライツ売却ではない。公共施設の運営費を捻出するために企業にネーミングライツを供与することは多く行われているが,それによって施設のありようや利用に変更や制約が加わることはないのが普通だ。しかしながら宮下公園の一件においては,一外国資本(形式上は日本法人)であるNIKEが,営利目的の施設を設置できるようにするという点で異常なものだ。

これは従来の宮下公園の利用者が排除され,公共空間としての公園の存在意義を失わしめるものである点で問題なのはもちろんだが,この「宮下公園のナイキ化計画」が,民主的手続を経ることなく,桑原敏武・渋谷区長や一部区議によって強引に進められてきたという,政治的問題でもあることが指摘されている。

この付近にまつわる問題については,以前,「すべての都市住民と環境に優しい街を」目指す都市生活改善ボランティアサイトの渋谷区における実例において採り上げたことがある。この宮下公園から渋谷駅方面に延びる一帯もそれに含まれるもので,渋谷区の区営駐輪場が2006年頃から有料化を強行されるようになった際,その背景として,駐車場機器製造メーカーによる執拗な営業攻勢があったことを指摘したのだが,そのもう一方である渋谷区当局側については,今回と同様の政治的問題であったことを想起しなければならない。

宮下公園脇のブルーシートハウス封鎖された宮下公園の異様な光景を写メこうした早朝からの強制排除・封鎖の強行にたいして,mixiの宮下公園コミュニティなどを通じて抗議行動が呼び掛けられ,2〜3時間は過ぎたと思われる夕方近くになっても,多くの人が詰めかけていた。それを遠巻きにして,制服警官のほか私服刑事の姿も多数見られた。

宮下公園は,すべての入口がフェンスによって封鎖され,複数の業者のガードマンがそれぞれの入口に立ち,公園内には利用者の荷物が残されている中,区職員が居座り,抗議にやってきたか否かにかかわらず,公園内の様子をうかがおうとする市民の姿を,ビデオカメラで撮影していた。その異様な光景が,さらに市民の関心を惹いたのか,何も知らずに通りがかった市民が写メする姿も。

公園内には,排除されたホームレスの人たちの生活に必要なものも残されたままであったが,公園周辺や駐輪場付近については,まだ排除の手は及んでいなかった。

抗議行動は明日16日も行われるとのことだ。



現地でまかれたビラはこのようなものだ。

渋谷区=ナイキによる宮下公園の
抜き打ち的、暴力的全面閉鎖を
許さない!

 すべての皆さん。
 9月15日、朝6時半頃突然、100もの渋谷区公園課、作業員、警備員、警察官らによって宮下公園が全面的に閉鎖されました。工事用のパイプが搬入され、全ての出入り口がフェンスで封鎖され、警備員が監視しています。その前には「公園利用の禁止について 渋谷区都市公園条例第7条の規定に基づき、渋谷区立宮下公園の一部の利用を当分の間、禁止します」、「宮下公園は整備工事のため、当分の間、通り抜けできません」の張り紙。今回の全面閉鎖は事前何ら通告もなく抜き打ち的に強行され、公園でテント生活をしていた野宿者の1人は多数の警備員によって腕をわし掴みにされ、暴力的に外に引き摺り出されました。張り紙にある「整備工事」とはスポーツメーカー大手企業ナイキが自費で宮下公園をスポーツ施設として改造するというもので、名称もネーミングライツによって「宮下NIKEパーク」に変更されます。渋谷区は今年の4月に着工する(工事の請負は東急建設)と言っていましたが、私たちや多くの人々の反対の取り組みで工事はストップしていました。今回の突然の全面閉鎖は渋谷区が何が何でもナイキ化工事を着工するために強行した強制排除であることは明らかです。
 そもそもこの計画が発覚したのは一昨年の5月、それ以降私たちは、1宮下公園がスポーツ施設化することによって公共の空間が一企業の利益優先のために一部の利用者しか使えなくなること、2この計画が区民や利用者などに全く知らされず、区長や一部の議員のトップダウンで進められてきたこと、3この計画が実現すれば公園でテント生活を余儀なくされている野宿者が排除され、また集会などの表現の場が大幅に縮小されること、について大きな問題があると反対の声をあげてきました。
 私たちは今回の抜き打ち的、暴力的な公園全面閉鎖に対して断固糾弾するとともに、最後まで諦めずにナイキ化工事を白紙撤回させたいと考えています。皆さんには私たちの取り組みにご理解いただき、ともに抗議の声をあげていただくようよろしくお願いします。

みんなの宮下公園をナイキ化計画から守る会
 ブログhttp://minnanokouenn.blogspot.com/


これにたいし,報道は目下のところ少ない。

“ナイキ公園化”で反対派が宮下公園占拠 渋谷区が出入り口部分閉鎖 2010.9.15 18:33 産経新聞

 スポーツ用品メーカーの「ナイキジャパン」(東京都品川区)が渋谷区からネーミングライツ(命名権)を取得し、「宮下NIKEパーク」として生まれ変わる予定だった区立宮下公園に、計画に反対する団体がオブジェを置くなどして工事が始められない状態が続いている。このため区は15日、公園出入り口の一部を閉鎖。さらに、オブジェなどの撤去に乗りだす方針を打ち出した。
 区によると、区は平成21年8月、ナイキに宮下公園の命名権を年1700万円で譲渡する契約を締結した。契約期間は10年間。ナイキは公園を「宮下NIKEパーク」として、スケートボード場やクライミング施設、エレベーターなどを整備する予定だった…


これは区当局−ナイキよりの論調だ。

宮下公園立ち入り禁止 渋谷区 2010/9/15 13:34 日本経済新聞

 東京都渋谷区は15日、JR渋谷駅近くの区立宮下公園を立ち入り禁止にした。同公園はスポーツ用品メーカーのナイキジャパン(東京・品川)が昨年8月に10年契約で命名権を取得したが、これに反対する団体が一部を不法占拠している。公園は区や同社が再整備して来年春にも再オープンする予定で、立ち入り禁止は「整備のため」(渋谷区)としている。
 区によると、公園内には反対する団体が設置したテント4、5張りがあり、今後、強制的な撤去も検討する。15日、テント内は無人で、目立った混乱はなかった。


harayuan at 23:58コメント(0)トラックバック(0)Social Problem | 筆誅! 

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