去年の今頃だったかと思う。
神田駅の東口で呆然と座っていた男性がいた。
太っていた。
足首は、通常の4、5倍くらい膨れ上がって
色が紫がかって人のそれではなかった。

有楽町駅ホーム_1020.jpg

「あぁ・・・」と思った。

おそらくあの人は、今はもう
死んでしまったかもしれない。

ただ、最近思うのだ。

人をだましたり、適当に口だけで
丸投げで誠実に仕事をしないとか、
そういう姑息な生き方をして
適当に社会を生きるより、
そうなった経緯は伺い知れないけど
都会の駅の端っこで、
座りつくす彼の方が、生き方としては素直ではないのか、と。

結局、私は異常に気付いたけど
彼に声をかけることすらできなかった。

それは人として正常だったのだろうか?

この世に生れ落ちるすべての魂は、ほとんど志願兵。
すべての人に生きる意味は、本当はある。
「生きる意味はない」とか、
自分が価値のない人間だと思いこむのは後天的なもの。

皆、まず、生まれたときの意味まで知っていると
この世はどんなに楽かと思う。



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