書評 — 官僚技官 霞ヶ関の隠れたパワー

官僚技官―霞が関の隠れたパワー」とは、官僚の実態を、特に“技官”を中心とした視点で見えてくる広い意味での権力を指しています。

官僚の多くは、「政・官・業、みんなの利益だから公益」と誤認し、各省庁の利益に偏っている事実がありながらも、国民の利益と勘違いしてしまっていると説いています。ゼネコンに天下っている旧建設官僚のほとんどは実は「技官」であることからも、その説の有効さであると説明しています。同時に「技官」の口利きの有効さは、首相の要望すら撥ね除ける力がある事も事例として示しています。技官を美化する表現もありつつも、官僚の実態はむしろ滑稽にすら感じます。

官僚技官―霞が関の隠れたパワー」の後半には、薬害エイズ問題における行政の無責任さと共に、司法やメディアの追求から如何に逃れて来たかが述べられています。

原発問題は、政・財・官・学・報の癒着で、薬害エイズ問題は、官・業・学の癒着であり、その本質は非常に似通っていると以前のブログにも書きました。


薬害エイズ問題とは・・・
薬害エイズ事件とはHIVが混入された非加熱血液製剤によって、82-85年にかけて、全血友病患者の約4割にあたる2000名が感染し、うち508名が死亡(01年8月時点)した事件。
HIVに汚染された薬と知りつつ、ミドリ十字をはじめとする国内の製薬メーカを保護する為に、安全な加熱製剤の認可を遅らせ、またその認可後も非加熱血液製剤の回収命令を出さなかった。当時の厚生省の「行政運営上の不作為」、つまり知りながらも「何もしないこと」が糾弾された。製薬メーカに厚生省のOBが多数天下りしメーカからの多額の資金援助を受けていた血友病研究の権威の存在などもあり、官・業・学の黒いつながりが織りなす構造的な薬害。

本書の初版は、2002年2月であるため、その後の経過までは分かりませんが、これだけの悪事、実被害を与えた官僚が、一人以外は実刑を受けず様々な天下り先で理事長等のポストに就き、のうのうと、暴利を貪っている事が良く分かります。

■郡司 篤晃(ぐんじ あつあき)
●生物製剤課長在任82年8月〜84年7月
83年に既に非加熱製剤の危険を知り、エイズ研究班を組織して加熱製剤の緊急輸入の可能性を探る。しかしその情報を医療現場には一切伝えず
85年8月東大医学部教授。98年4月聖学院大学総合研究所教授、00年4月同大学製時経済学部教授、現在に至る。
 → 学へ天下り。

■松村 明仁(まつむら あきひと)
●85年7月に加熱製剤が一括承認された後も、非加熱製剤の回収命令を出さなかった
95年1月厚生省保険医療局長。96年7月退職。96年10月に東京地検により業務上過失致死容疑で逮捕。01年9月28日、東京地裁で禁固1年執行猶予2年の判決。
 → 唯一の実刑判決を受けている。

■持永 和見(もちなが かずみ)
●エイズ研究班発足(83年6月)以前に、加熱製剤の技術を持つトラベノール社と面談。局長自ら、非加熱製剤の危険性を認識していた疑いが持たれる。
86年7月に衆議院議員に当選。現在5期目。
 → なんと、事もあろうに衆議院議員にまでなってしまっている。

■正木 馨(まさき かおる)
●薬務局長在任:83年8月〜84年8月
この時期に、エイズ研究班は「血友病患者にエイズ発生の危険は小」という趣旨の報告書を作成し、その後もHIVに汚染された非加熱製剤が輸入され続けた。
85年8月社会保険庁長官。86年6月社会保険診療報酬支払基金理事長、92年9月医薬品副作用被害救済研究振興基金理事長を経て、社会保険健康事業財団理事長、現在に至る。
 → 行政法人の理事長を歴任。
※ 放射能は安全と伝えている長崎大学の名誉教授と非常に似ている。

■小林 功典(こばやし よしのり)
●薬務局長在任:84年8月〜86年6月
非加熱製剤の回収命令を出さなかった責任を部下の松村氏と分け合う立場に合った。89年6月社会保険庁長官、90年退職。以後、厚生年金事業振興団副理事長を経て、96年4月長寿社会開発センター理事長、現在に至る。
 → 行政法人の理事長を歴任。

経産省資源エネルギー庁傘下の原子力安全・保安院は、原子力安全委員会を無力化し、安全でない原発を認可したにも関わらず、おそらく、このままでは経産省を含め、一切の謝罪も無いまま、薬害エイズ問題と同様に、何も罪も問われることが無く、平然と天下りを続け暴利を貪ることを予想してしまいます。前回、記述した通り、保安院は430名からなる組織ですが、2001年の設立から約8年間で、80名もの行政法人への天下りが起きています。


東電や、民主党政権にも、もちろん責任はありますが、もしかしたら経産省官僚から見れば都合の良いスケープゴートなのかもしれません。




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hardthink at 02:07コメント(1)トラックバック(0)政治 | 震災/原発 

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コメント一覧

1. Posted by 霞ヶ関解体は必須   2011年07月24日 14:38
元 内閣調査室主幹 志垣民郎 氏は
2010年10月NHKが放映した"核を求める日本"で
"核兵器開発に日本の原発が深くかかわっていたが
特に外交 軍事等については裏があるという事を
 国は公表しないので
 国民はわかってもらいたい
 その事がわからない国民が悪いんであって
 国民は国家の外交や軍事のことを
 もっと知るべきですよ"・・と語る

現在日本が核弾頭の材料として即利用できる
プルトニューム総量は約45トン
アメリカの保有量の約半分で有る

日本の高速増殖炉"もんじゅ や ふげん"は
プルトニュームを増産する増殖炉です
また
ウラン専用の原発炉へ
中性子による圧力隔壁の劣化がより
早いプルトニュームを無理に10%混入(Mox燃料)して発電を行う 
プルサーマル事業は
核拡散防止条例違反を避けるために平和利用の名目で
行っている事業です
要するに・・
核燃料リサイクル計画は核拡散防止条例に違反しない為の隠れ蓑対策です
核燃料リサイクル計画は1975年にアメリカを始め
諸外国が危険で中止したこの計画を日本は現在も行ってます

国民に不都合な情報を隠したり削除する総務省の電気通信部門
はフィンランドの核埋設施設"オンカロ"も削除されましたが
必ず NHKの"核を求めた日本"を削除するでしょう
削除されない内に各人で早めに録画されて下さい
http://www.youtube.com/watch?v=3BAExnrO0mQ&feature=related
この日本を統治している者は
政治家や総理では有りません
代々受け継がれた政策を行う上級官僚です
政治家はもちろん首相まで操る方々 江戸時代に"悪代官"と呼ばれる方々です
霞ヶ関の一部の官僚による統治が現在も進行中です
「依らしむべし、知らしむべからず」(よらしむべし、しらしむべからず)

最後に・・
霞ヶ関の解体は困難ですが最重要な課題です
日本が本当の国民の為の民主主義と平和を得る為には

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