2011年12月14日

原発も『CO2』を出す! — 環境省/経産省/電力会社は知っていた!知らないのは大多数の国民だけ!

今回は、私が以前から疑問に思っていた原子力発電所はCO2を本当に出さないのかという点についてまとめてみたいと思います。

まず、少し古い記事ではありますが、一つのニュースを紹介いたします。



日本の原子力発電所や核燃料製造施設などから、中規模火力発電所一カ所分並みの年間約八十二万トンの温室効果ガス(CO2とフロン)が出ていることが、経済産業省と環境省の「温室効果ガス排出量算定・報告・公表制度」(二〇〇六、〇七年度)の集計データから分かりました。このデータは本紙が情報公開を請求して入手したもの。原子力関係の排出実態がわかったのは初めてです。(宇野龍彦)

 政府・財界は「原発は世界に貢献。CO2ゼロ」などと宣伝し、「低炭素社会の切り札」と位置づけ増設しようとしていますが、それが、事実に反することが明らかになりました。
 原子力関係の施設は、核燃料製造や使用済み核燃料の処理、保守点検・放射性物質管理などで大量の電力消費をともないます。
 原発でもっとも多かったのは石川県の志賀原子力発電所で約十万九千トン。公開資料に北海道電力、関西電力の各原発と東京電力福島第2原発の排出データはありません。これらを除く商業用原発の排出量の合計は約二十八万トンでした。
 このほか福井県敦賀市の高速増殖炉「もんじゅ」が約四万トン。運転停止中にもかかわらず、原子炉冷却用のナトリウムを固まらないように加熱するため、大量の電気使用にともなうCO2の排出源となってきました。
 核燃料製造施設では日本原燃、三菱原子燃料など四社あわせて約二十四万トン。もっとも多かったのは青森県六ケ所村にある日本原燃の核燃料製造施設(ウラン濃縮、使用済み核燃料再処理)。関連施設の運転にともない、約二十二万トン(〇七年度)を排出していました。
 茨城県や福井県などにある日本原子力研究開発機構の全施設で約三十万トン排出していました。
 原発や核燃料製造施設などの温室効果ガスの排出量を合計すると八十二万トンになります。(表)
 電力会社などは、さきに横浜市で開かれた日本原子力産業協会の年次総会で、「CO2ゼロ」と原発を持ち上げましたが、実態は大違い。業種別でみても、運輸・郵便部門の事業所(約九十万トン)に迫る排出源となっています。

20111213-1



このニュースで紹介されている環境省経産省温室効果ガス排出量の公表制度で公開しているサイトは以下の通りです。


しんぶん赤旗のニュースを裏付ける内容として、以下のサイトも参考にさせて頂きました。

<参考: 環境と原子力の話>知られざる原子力からのCO2排出実態

一つの結論としては、環境省も、経産省も、原子力発電所CO2を始めとする温室効果ガスを排出していることを知っているという点です。

もちろん報告しているのは事業会社である各電力会社であり、電力会社は原子力発電所CO2を排出している事を知らない訳がありません。


一つずつデータを検証してみたいと思います。

まず、原子力発電所からのCO2排出実績から見てみます。

原発からのCO2排出実績
20111213-2


続いて、核燃料加工再処理等におけるCO2排出量を見てみます。

核燃料加工、再処理等のCO2排出量
20111213-3


高速増殖炉もんじゅは、この2006年〜2008年については一度も正常稼働したことはありませんが、冷却剤であるナトリウムを液体の状態に保つ為に大量の電気を浪費しますので、CO2の排出量は年間約5万トンにもなっているのだと思います。


未だにガラスの固形化の技術開発が成功していない六ヶ所村再生処理工場においても、正常に再処理が稼働していないにも関わらず、CO2の排出量は年間約22万トンにも及んでおります。



ちなみに、東京電力大井火力発電所におけるCO2排出量は以下の通りです。

大井火力発電所におけるCO2排出量
20111213-4


上記にリストアップした原発におけるCO2排出量、核燃料加工におけるCO2排出量、核燃料サイクルによるCO2排出量を合計すると、大規模火力発電所である、大井火力発電所の約半分ぐらいはCO2を排出していることになります。

火力発電所に比べれば原子力発電所のCO2排出量が少ないのは分かりますが、世の中に流布されているようなゼロ」ではありませんし、山梨県のCO2排出量とほぼ同量であることから、決して少なくもありません

原子力発電所がCO2を出さないから環境に良いという情報は、経産省/環境省/電力会社の作り出した虚構であり、ただのウソであると言えます。

経産省/環境省の「温室効果ガス排出量 算定・報告・公表制度」を見る限りですが、2006年から2008年までは集計結果を公表しておりますが、2009年以降は全く公表されておりません。

いざまとめてみたら、原子力推進に不都合な点が分かってしまったので更新していないとも受け取ることができます。


さらに言えば、海を温める原子力発電所は、海に大量に溶解しているCO2を大気に放出しているのでは無いかと私は考えております。

前回のクイズでも示した通り、1年間にから放出されるCO2の量は1万ギガトンと膨大であり、人類の排出する総量その僅か1500分の1未満に過ぎません。


Q1. 地球上で最大のCO2の排出源は? 
A1. 海。(2位落ち葉、3位動物・バクテリア) 

Q2. 人類の排出する二酸化炭素は年6.5ギガトンです。海は何ギガトン? 
A2. 10,000ギガトン(落ち葉1,000ギガトン、動物150ギガトン) 

Q3. 温室効果ガスで大気中に最も多く存在するのは? 
A3. 水蒸気。(約80%。ちなみにCO2は0.037%) 


原子力発電所からの微温湯(ぬるま湯)の総放出量は、最大時(原発55基換算)で1年間で約1000億トンにも上り、日本の全河川の水量は4000億トンと計算しますと、日本の全ての川の水を約2℃上げて海に流すことに相当します。

海水の温度が上がるということは、即ち、水蒸気が増えることも意味しますし、海水の温度上昇が気温の上昇にも寄与すると思います。

武田邦彦氏の

 「お風呂場で浴槽の蓋を外すと浴室内は温まるが、
  浴室内の空気を温めても浴槽の水は温まらない。
  『水から空気』と『空気から水』の温度移行率は3600倍も違う。」

という話から想像すれば、海水を温めることが空気を温めてしまうと想定できます。

海を温めることにより、どれぐらいのCO2排出量になるのか、温まった海によって大気はどれぐらい温まるのかは不明ですが、一般的に言われているようなCO2による気温上昇よりも原子力発電所の方が地球温暖化への悪影響は大きいのではないでしょうか。


上記にまとめた通り、原子力発電所がCO2を排出しないというのは、原子力推進派に取っての都合の良いウソであることが判明しました。

しかも温暖化が問題であると仮定するならば原子力発電所も問題が多いと思います。


原子力発電所地球温暖化対策に有効というようなプロパガンダ(≒権威による都合の良い情報操作)に、良識のある大人は簡単に騙されてはならないとだけは言えるかと思います。


簡単にプロパガンダに左右されないコツは以下を参照してみて下さい。





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