実際にデータを見てみよう⑧最新の原爆被害のデータを分析する(2)被爆年齢別に死因の割合の経年変化をグラフ化

今回は、前回に引き続いて、広島・長崎における原爆の被爆者の死亡原因データを分析してみたいと思います。

前々回分と前回分をお読み頂いてから、今回分をお読み頂くと、データの傾向経緯などがお分かりになるかと思いますので、必ずお読みになられることをお勧め致します。




前回と同様に、下記のデータを情報ソースして、あくまでも私の私見としてまとめてみます。

※ メールアドレスや氏名など、簡単な情報を入力する必要があります。

データの閲覧方法は、以下のPDFファイルに記載されております。


本データを扱う上で、以下の謝辞を書く事が義務づけられておりますので、掲載させて頂きます。


<謝辞>
用いたデータは広島および長崎の放射線影響研究所(放影研)から入手したものである。放影研は、日本の厚生労働省(厚労省)ならびに米国のエネルギー省(DOE)により資金提供を(後者については、その一部を米国学士院に対する DOE 研究助成金 DE-HS0000031 を通じて)受けている公益法人である。この報告書に示した結論は著者のものであり、必ずしも放影研またはその資金提供機関の判断を反映するものではない。


さて、今回、私の方でまとめてみたのは、被爆した年齢から、何年後何の病気によって亡くなったのかを、グラフで可視化してみました。前回書いた通り、残念ながらいつ発病したかは元データに存在しませんので、あくまでも死亡した原因(しかも原因は一つ)でしか、判断することができません。

戦後の日本は食糧難など、様々な事情があったことが想定できますが、正直、あまり気持ちの良いグラフではございませんので、ここから先は現実を直視したい方のみ、お読み頂くことをお勧め致します。

なお、広島・長崎に投下された原爆から照射された中性子線の被爆線量も換算しているため、グレイ(Gy単位となっておりますが、以下の換算式の通り、ヨウ素やセシウムから放出される放射線はγ線ですので、ほぼシーベルト(Sv)と同じ単位としてみても良いと判断しております。

 <グレイとシーベルトの換算>
  Sv = 放射線荷重係数 × Gy
  ※ 放射線荷重係数
    X線、γ線β線は1
    陽子線は 5
    α線は20
    中性子線は、エネルギーにより5〜20までの値

福島第一原発の事故後日本政府大手メディアにおける放射能安全神話においては、100mSvまでの被曝線量までであれば、健康に影響はほとんど無いレベルの放射線量であるとされ、他のリスクで紛れるぐらい影響度が小さいと言われております。

以下に、被爆線量ランクごと、被爆した年齢ランクごとに、グラフ化したものを並べてみました。死亡原因の割合(左の縦軸)は、その期間までに死亡した割合を100%の棒線グラフにて示しております。死亡者数(右の縦軸)折れ線グラフにて示しております。経過年ごとに死亡者数を積み上げた数値を元にグラフ化しておりますので、例えば、30年後の死因の割合は、0〜30年後までの死因の割合として解釈して下さい。

1.0〜20mGyの被爆線量

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2.20〜100mGyの被爆線量

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3.100〜500mGyの被爆線量

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4.500〜1000mGyの被爆線量

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5.1000mGy以上の被曝線量

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<考察>
まず、一つの結論として、放射能安全神話(≒100mSvまでは安全は、今回のグラフを見る限り、全く信じてはならないと言えるのだと思います。そして20mSvとても危険であることも裏付けております。

また、もう一つの結論として、被爆した時期が、子供の時よりも大人であった方が、被爆してから早く固形癌によって死亡する割合が高いように見受けられ、一概に大人は放射能に強いしてはならないのではと感じます。20歳以上であっても、被曝には十分注意をしなければならないのだと感じました。この事は、非常に驚きでした。

今回作成したグラフを見ると、0〜20mSv低線量被爆であっても、健康被害への影響は明らかに存在し、閾値(しきいち)など存在し得ないと言えるかと思います。

被爆線量がどこまで正しいのか内部被爆はどこまで見込んでいるのか、戦後、寿命を縮めるような要因が他になかったのか、医療技術医療体制はどうだったのか、その辺りの情報を私は保持しておりませんので、確定的なことは申し上げられませんが、このデータをそのまま鵜呑みにすると、非常に怖い結果であると言えます。

なお、福島第一原発から放出された放射能の総量は80京ベクレル以上で、広島原爆の168発分以上です。


決して放射能甘くみてはならないとだけ断言させて頂きます。

今回のデータを見て、厚労省が原爆症の認定の目安を1mSvとしていたことに、私は納得ができました。


一人でも多くの方が被曝から身を守ることに注力して頂けるのなら、私は「デマ野郎」とか「危険厨」と批判を受けても一向に構いません。(データの解釈方法に誤りがあった場合には遠慮なくご指摘下さい。)

今まであまり放射能汚染食品に注意されて来なかった人も、少しでも放射能からの被曝を低減する方法を実践して頂くことをお勧めしたいと思います。

私の方で、書評という形ではありますが、魚、肉、野菜から放射性物質を減らす調理方法などもまとめておりますので、以下を参考にして頂ければ嬉しく思います。



本日は、グラフ化しただけで力尽きたので、より深い考察は、近いうちにまとめてみたいと思います。


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コメント一覧

1. Posted by portirland   2012年05月04日 03:09
5 貴重なまとめ、情報提供深謝です。
生データと異なり、このグラフですと、一目瞭然で驚きました。

0~5歳の20~100mSv/h被曝時に、固形癌での死者の激増が既に手に取るように分かりました。

恐ろしいです。

内部被曝については、放射性ヨウ素の甲状腺等価線量だけでも、800mSvを超える可能性も想定されており、今後、何が起こるのかを示唆しているグラフと思います。

正直ぞっとしました。
情報ありがとうございます。
2. Posted by そふたん   2012年05月04日 03:59
portirlandさん、コメントありがとうございます。

あまり強調しておりませんが、本情報はあくまでも「死因」の情報ですので、被曝による健康被害は、何倍も、何十倍も起き得ることを示唆しているとみて間違いないかと思います。

ただ、被曝は良くも悪くも「積算」ですので、過去のことよりも現在から未来にかけて少しでも被曝量を軽減する取り組みをするべきなのだと確信しております。

将来、残念ながら、国家賠償訴訟になるのでしょうが、政府/司法が簡単に原発事故が原因であることを認める筈も無く、一生をかけて、病気と同時に国と闘うことはあまりにも過酷だと安易に想像できます。

1人でも多くの方が、今回提示させて頂いたグラフをご覧になって頂き、健康被害を少しでも減らせればと心より願っております。

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