馬脚を露わした新しい原子力規制組織①原子力規制庁は、所詮、保安院から横滑りした官僚組織

何回かに分けて、新たな原子力規制組織の問題点をシリーズで書いていきたいと思います。設立から僅か1ヶ月足らずで、既に露呈している欺瞞が複数あります。

国会同意を受けていない不当な原子力規制委員会、そしてその事務局である環境省・原子力規制庁は、新設後も突っ込み所満載です。


まず、先日10月5日、大飯原発の活断層の調査における政府交渉が行われ、交渉の一部がYouTubeに公開されておりましたので、紹介致します。



この政府交渉において、原子力規制庁・安全規制管理官小林勝氏(元経産省 原子力安全・保安院・耐震安全審査室・室長)は、近々行われる大飯原発の活断層調査の時に、大飯原発を停止しないことを主張し続けております。

ここで何故、活断層の調査において原発の停止の必要性があるのかを示すために、今年7月の敦賀原発の活断層調査において配管を破断してしまった事件を紹介しておきたいと思います。

※ 既に元の記事は削除されています。

<引用>
日本原子力発電は9日、福井県敦賀市の敦賀原発構内でボーリング調査中、海水を通す地中の配管(内径4.2メートル、厚さ2.6センチ、地下約5.4メートル)に誤って穴を開けたと発表した。

原発が停止中で配管を使用していなかったため、安全上の影響はなかった。トラブルが発生したのは6日午後2時ごろだったが、原電の担当者は「安全上重要な設備ではないため、すぐには発表しなかった」と説明している。

ボーリング調査は、原子炉建屋直下にある断層「破砕帯」が、活断層の可能性があると指摘されたため実施していた。

原電によると、配管は発電タービンを回した後の蒸気を冷やす復水器に海水を送るためのもので、2号機の原子炉の東約200メートル地点にある。穴を開けたのは配管上部で直径8.6センチだった。

ボーリング位置は、地質調査会社が決め、原電が確認していた。原電はボーリング調査を中断して原因を調べる。11月の調査終了時期に影響はないとしている。

記事に原発が停止中で配管を使用していなかったため、安全上の影響はなかったと書いてある通り、より安全に原発敷地内の活断層を調査をするには、一旦大飯原発を停止した方が望ましい(停止するべきというのは、原発に賛成・反対に関わらず真っ当な主張だと言えます。

活断層の専門家(日本には10人ぐらいしか居ない)である渡辺満久・東洋大学教授は、「そもそもなぜ再稼動前活断層の調査を行わなかったのか」を質問しました。

その回答を、先の原子力規制庁・安全規制管理官小林勝氏は、縦割りな組織なもので私は(大飯原発の再稼働の前に)活断層の調査をすべきと考えていたが、(大飯原発の)再稼働は別のセクションの仕事だった」と笑顔で釈明しております。保安院の時代には、耐震安全審査室・室長という地位に就いていたにも関わらずです。

また、この動画の中でも明らかになっておりますが、規制委員長に提出した質問・要望書が、事務局である規制庁の官僚が委員長に見せもしなかったことが明らかになっております。


<引用>
 原子力規制委員会の事務局を務める原子力規制庁が、市民団体が規制委宛てに送った質問・要望書を委員に見せないまま、回答していたことが5日、分かった。
 市民団体は9月29日、田中俊一委員長宛ての質問・要望書をファクスで規制庁に送信した。内容は、規制委が10月下旬に予定している関西電力大飯原発(福井県)敷地内の断層調査など19項目について質問し、稼働中の同原発3、4号機の停止などを要望するものだった。
 規制庁の管理官(課長級)らが5日、市民団体の会合に出向き、質問・要望書に口頭で回答した。しかし、その内容が一部の委員の見解と食い違っていたことから、市民団体側が「質問・要望書は委員に見せたのか」と質問管理官が「見せていない。委員の記者会見などでの回答を基に答えている」と認めた。
 市民団体は「規制委宛てに送った文書を、事務方がブロックするのは不適切」とし、委員が質問・要望書の内容を確認したうえで回答するよう要請した。


更に驚きであったのが、規制委員会の委員の国会同意のプロセスについての質疑応答です。

中井 徳太郎・環境省大臣官房会計・課長は、臨時国会で人事の同意のプロセスを踏むのか」という国会議員の質問に対し、「国会が開催されていない場合」と緊急事態宣言の期間」は、国会同意を行わなくて良いことになっていると説明し、暗に政府としての立場として「国会同意は行わないと主張しました。

いわゆる官僚により仕組まれた法律の附則事項を最大限活用し、国民の信頼を得る為の最低の条件である国会における人事の合意プロセス」すら行わないという主張をしているのです。


民主党は、残り僅か数名で衆議院においても過半数を失う危機的状況であり、国会同意に踏み切ると離党する議員が居るということで、先の国会の閉会までにそのプロセスを行いませんでした。

私に言わせれば、原子力規制委員会の人事に反対であるのならば、本来、国会同意のプロセスを踏まなかった時点で離党すべきです。この事は、もしも臨時国会で離党者が出た場合には、その離党者は同意人事に反対なのでは無く、国民の目線だけを気にしているに過ぎないことを意味します。


この動画の終盤では、市民が意見を伝えると「黙りなさい」と恫喝し、国会議員が意見を伝えると、全て話しを聞いてから釈明しています。

官僚はエリート意識は強いが、権威に弱いという情けない側面も露呈しています。どこにプライドを持って仕事をしているのか、プロ意識自体は持っているのかという根本的な質問すらしたくなってしまいます。

リスクが高い稼動させたままの活断層調査を強行し、規制委員会・委員長宛の書類をブロックしている実態を見れば、原子力規制庁は、何ら保安院と変わらない体質を引き継いでいると判断されて仕方が無いことでしょう。

原子力規制庁は、ノーリターン・ルールすら骨抜きにし、看板だけを挿げ替えたに過ぎないのですから、国民の信頼を得るには不断の努力が必須の筈です。


果たして彼ら官僚に、本気で原発の安全性を守るつもりがあるのか本気で原発の不安を払拭するつもりがあるのか、甚だ疑問です。実は、どうでも良いと考えているのでは無いかと疑いたくなります。

社会学者・宮台真司氏は、霞ヶ関の官僚機構のレベルが極めて劣化していると話しておりますが、長期間全く変革を求められてこなった腐敗した官僚機構なのですから当然なのかもしれません。

自浄作用の全く存在しない原子力規制庁に対して、国民一人一人が意識を持って監視し、しっかりと意見を伝えなければならないのだと思います。

以下のリンクから誰もが、原子力規制委員会原子力規制庁に意見・質問を伝える事ができます。

<原子力規制委員会>ご質問・ご意見

私からは、以下のように、敦賀原発における活断層調査による配管破断の事件と、透明な業務プロセスを強く意見具申させて頂きました。

原子力規制委員会 事務局 御中 

平素より大変お世話になっております。日夜、原子力規制への対応、国民の一人として感謝しております。 

さて、先日10/5の規制庁と市民団体との政府間交渉を拝見させて頂きました。 


あまり同じ日本人の批判を言いたくはありませんが、あまりにも酷く、苦言を呈させて下さい。

(1) 敦賀原発における活断層調査で、配管を損傷させた事件をどの様に考えていらっしゃるのでしょうか? 
 どうして稼動させたまま活断層を調査しても「安全」と言い切れるのでしょうか。 

(2) なぜ3条委員会の委員長宛の質問状を、事務局が勝手に回答することができるのでしょうか?
  あまりにも市民団体を、国民を軽視しておりますし、原子力の安全を守るには組織のレベルが低過ぎると言えます。国民の命を守るという素晴らしい仕事を担って頂いているのですから、高いプライドを持って臨んで頂く事を強く希望します。 

国民は非常に関心を持って新組織を監視しております。保安院の時代とは、国民の意識は大きく変わっています。 

国民が強い関心を持っている理由は、原子力を安全にし、国家の安全を守るという、規制委員会/規制庁のミッションと何ら変わりません。規制庁と目的が一緒の人達が意見を伝えているのですから、是非、プラスに考えて頂ければと思います。

市民団体は、今はもしかしたらマイナスに感じてしまうのかもしれませんが、目的が一緒なのですから、原子力規制庁が、真に原子力の安全を追及できる組織になった時には、味方になる存在だと考えて下さい。

透明化した業務プロセスを求めると同時に、もうこれ以上、国民の信頼を失墜させないよう、意識改革と組織改革を強く求めます。 

今後とも宜しくお願い申し上げます。
※ 読んで頂ける様、大人の文章で書きました。

なお、クレームは、団体よりも個々人の方が確実に効きます。ご賛同頂ける方は、思いの丈をぶつけて頂ければ嬉しく思います。


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