15年前くらいに入手したCDラジカセ、Panasonic RX-DT707。当時は動作問題なしだったのだが、カセットデッキ1,2が再生中に止まるようになり、CDはトレイが引っかかって出てこない。では修理。
RX-DT707の上位機種にRX-DT909というのがあり、このキーワードでも検索してみると修理したブログが見つかります。
【デカ過ぎんだろ…】バブルラジカセ!RX-DT909を修理せよ!【コブラトップ】(自由日記J -ジャンカーへの道-)
バブルなCDラジカセ RX-DT909を修理する(ichigoさんのお仕事)
上記を参考にやったことは以下のとおり:
(1)リーフスイッチ(センサー)の清掃
(2)カウンターギアの交換
(3)CDトレイ抑えのウレタン交換
では分解。背面にある8本のネジをはずす。うち2本はキャリーハンドルの根本、2本は電池ボックスの中。長いプラスドライバーが必要。モナカのように前面を外すことができる。スピーカーとの接続はコネクタ経由なので線の引っぱりを心配する必要はない。全体的にメンテナンス性が高い造りをしている。
メインのユニットは左右2本のネジで固定してある。電源ユニットへのコネクタを外すと取り出せる。CD部分は固定されず下部にはまっているだけ。カセットのカバーは3本のネジを外し左右2箇所のツメを広げながら外す。
(1)リーフスイッチはカセットの存在や書き込み禁止を検知するセンサーで、板バネの接触で動作する。この部分が酸化するので動作不良を起こす。細く切った紙やすりを入れて押さえながら磨く。エレクトリッククリーナーも併用した。
ここまででカセットデッキ1、2ともFWD方向の再生以外動作するようになった。
(2)FWD方向に動かないのはカウンターギアが劣化してテープの再生状態が検知されず停止してしまうせい。互換品のカウンターギアをヤフオクで販売されている方から入手。検索キーワードは RDG5772ZC 。デッキ1とデッキ2で使うので2個必要。

カセットデッキのメカ部分は再生専用のデッキ1、録再のデッキ2とも同じなので、片側を参考にしながら分解。カウンターギアを交換。ギアにはタミヤの工作キットに入っているグリスを塗布。
ここで大失敗。デッキ1のキャプスタン近傍、カセットの位置を固定するピンを折ってしまった。この根本がピンチローラー切り替えの支点となっているらしく、REV方向のピンチローラーが動作しなくなってしまった。エポキシ系接着剤で修理。
これらの修理後、カセットデッキ部分は動作するようになった。オートリバースやダビング動作もOK。
(3)CDトレイにCDが引っかかった状態で開かない。CDがCDトレイ上部にある押さえ部分に貼り付いてしまっていた。このクッションとして使われているウレタンが劣化してべとべとになりくっついてしまっていた。このウレタンを取り除いてエタノールで清掃後、百均で買ってきたクッションを貼る。
元通り組み立てて動作確認するもCDを検出しない。あっと思い出してCD-Rではなく市販のCDを入れたらちゃんと認識できた。古めのCDプレーヤーはCD-Rを認識しないことがあるのだ。
バブル期に作られたのでバブカセとも呼ばれるがいい音がする。大切に使っていきたい。
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