boothにまごころせいじつ堂としてレトロPC向けの周辺機器を配布・販売するようになって一年が経ちました。ちょっと振り返り。
動機
1980年代を中心に多くの人がゲームを遊んだりプログラミングを学んだりしたレトロPC。ネットオークションでも多数取引されているくらい人気だけど動かそうとすると色々苦労する。ほとんどは付属品が何かしら欠品しており、セパレート型のキーボードやソフトウェア媒体、FM-11のDIPスイッチのふたなど本体から外せるものはだいたいなくなっている。このへんを補い、遊べるようにするための周辺を提供しようと思ったのがひとつ。
レトロPCは回路図が公開されているものが多い。それらを眺めていると色々思いつく。現代の部品を使えば大容量のSRAM1個で置き換えられたり論理回路もGALを使えば素子数も減らせる。その思いつきが役に立ちそうなら同好の士に使ってもらいたい、というのもある。
でもまあなんといっても一番の動機は作ったものを配布するという同人活動をやってみたいというのがおおきいかな。これに関しては技術書展などで活躍されている@reona396さんとtwitterのスペースで話す機会があって、色々相談したりしてやる気を後押ししてもらった。ありがとうございます。
方針
ターゲットはレトロPCのなかでもマイナーな機種である。シリーズが続いて数も出たNEC PC,富士通FM,SHARP MZ/X1,各社MSX以外が当てはまる。おそらくそれらの周辺を作ってもせいぜい10セットぐらいしか売れなさそうだし、その予想はだいたい当たってた。
配布・販売をどうするか。前述のとおり単独では動かず数が出ないのはわかっているので委託販売は無理そうだ。boothのような同人活動をサポートするサイトもいくつかある。ヤフオクやメルカリ経由で販売されている方もいる。ただ、ネットオークションを使うと自分の家で使わなくなった箪笥やミシンを出すときに製品と不用品が混じってしまうようでどうもよろしくない。店としての統一性からboothを利用させてもらうことにした。
実際に出してみたところ、FM11RAM(キット)についてはBEEP様から声をかけていただき、FM11RAM(1MB)キットとして秋葉原の店舗でも扱ってもらえることになった。ありがたいことです。
配布形態
プリント基板を使ったものなので完成品・キット・基板のみの配布が可能。通電確認だけで正常に動くかどうか不確かなレトロPCで、画面出力など基本的な動作確認にかかわるものは完成品とした。キットは電子工作が得意な人向け、基板のみは部品集めもできる人向け。なおプリント基板はたまにスルーホール穴がメッキで埋まっていることがあって見落としがち。
数量は100mm×100mmまでの基板が5枚か10枚で安価にできるので売上予想約10セットに程よく合っている。自分のところで製造するのはけっこう大変なので、完成品が捌けたらキットまたは基板のみの配布とするのがよいのかもしれない。もしくは、そういちどきには注文はこなくなるはずなので受注後製造でもいいかも。
販売価格
いちばん悩ましいところだと思います。せっかく入手したレトロPCより高くついたら本末転倒なのでできるだけ安価にしたい。聞いたところによると製造原価は販売価格の1〜3割にするそうですが次のように考えてみました。
設計/試作/評価は時間がかかるとこだが同人誌の値段が500円程度なら基板1枚でそのくらいにしてみたらちょうどいいんじゃないだろうか。基板の面積もあるが300~500円くらいで。
キット・完成品なら部品代が必要。経費としては発送に使うレターパックなどの代金。製造は完成品の場合ははんだ付けなどの工数。あとは袋詰め、検品などにかかる時間。この部分をぐっと割り引いて計算するしかない。しかし厳密に計算するのが面倒なので、近所のラーメン屋が50円単位で値付けしているような感じでエイヤッと決めています。
収支
で気になる収支は?直近7ヶ月分の支出が20万、収入が10万で10万円の赤字でした。支出には電子工作に関連する書籍代や工具、検討したい部品なども入れているので本当はもっと赤字幅は小さいと信じたい。
しかしですよ、月1万4千円の出費でいろんなものを作って研究開発ができて技術的な知見を得、一部の製品は販売して必要な方に喜んでいただけると考えればやってみてよかったんじゃなかろうか。
まあこの支出とは別で新たなレトロPCを落札してお迎えしているのでダメダメかもしらんですな。
ということで振り返ってみました。購入してくださった皆さんに感謝します。今後も電子工作とレトロPC向けの色々なもの製作は続けていきますのでよろしくお願いいたします。














































